2016年02月23日

週刊フランス情報 15 - 21 FEVRIER

イダルゴ・パリ市長来日(時事):パリのイダルゴ市長は19日、2月29日から3月2日の日程で日本を訪問すると発表した。昨年11月のパリ同時テロを受けて、日本からの観光客は急減。市長自ら街の魅力を発信し、底上げを目指す。
EAGLES OF DEATH METALがパリで再びコンサート(culturebox):France2の午後8時のニュースを見ていたら「EDMが今パリのオランピア劇場で厳戒態勢で演奏中」と報じていた。去年の11月のテロから3カ月ぶりのパリでの演奏。EDMはバタクラン劇場の惨劇を生き残った人たちを招待。カウンセラーが付き添ったり、あの日を克服するセラピー的なコンサートになった。
難民問題で揺らぐ「シェンゲン協定」 廃止なら欧州にどんな影響がある?(ThePage):シェンゲン協定は締約国間でのヒトの自由な移動を保障するもので、ヨーロッパ統合の一つの要。その協定が崩壊の危機。きっかけはシリア難民の大規模な流入。
南仏ニース・カーニバル華やかに開幕、今年のテーマは「メディア王」(AFP):パレードにはベルルスコーニ元伊首相やドミニク・ストロスカーンIMF前専務理事をモチーフにした山車などが登場。
おひとりさまフランス人記者が東京で「はしご酒」に挑戦 (クーリエジャポン+Liberation):一人で酒場に入って飲むことは、フランスではあまりよく思われない。酒を飲むことは、本質的に社交的な行為とされているからだ…

薔薇の名前〈上〉プラハの墓地 (海外文学セレクション)服従

LIVRES
ウンベルト・エーコ氏死去、イタリアの作家 84歳(AFP):ベストセラー小説「薔薇の名前」で知られる哲学者。「薔薇の名前は」はショーン・コネリー主演で映画化もされた。エーコの新刊小説『プラハの墓地』がちょうど22日に日本で発売されるところだった。
Michel Houellebecq est l'auteur francophone le plus lu en 2015:ミシェル・ウエルベックが2015年で最も読まれたフランス語圏の作家に。
命の危険もある「スタンダール症候群=美容室脳卒中症候群」とは?(ヘルスプレス):シャンプーの最中に頭痛や吐き気がしたら要注意。1817年、フランスの作家スタンダールは、フィレンツェのサンタ・クローチェ聖堂を訪ねた。ジョットのフレスコ画を見上げた時に、至福感と激しい動悸に突然襲われた。その卒倒寸前になった恐怖を『イタリア紀行』に残している。1989年、イタリアの心理学者グラツィエラ・マゲリーニは、多くの外国人観光客が崇高な充実感とともに、強い動悸、目まい、圧迫感などの症状を現したことから、スタンダール症候群と命名した。★…文学的霊感も実はこういう原因だったりする。

CINEMA
彼は秘密の女ともだち [Blu-ray]パルムドール受賞作『ディーパンの闘い』“仏テロ事件後であれば作らなかった”(webdice):映画は現実をなぞるものではない―オディアール監督が演出法と哲学を語る。オディアール監督は、現在ヨーロッパで議論を呼んでいる人種・宗教・移民問題をベースに、これまでの作品でも一貫してモチーフとしてきた人間の本能、動物的な衝動をディーパンの姿を通して描いている。
M・ストリープさん、白人男性中心の映画制作業界を批判(AFP):ベルリンで開催中の第66回ベルリン国際映画祭で行った若手俳優向けの講演で、米映画制作各社の重役から白人男性が減らない限りハリウッドの多様性をめぐる問題は解決できないと。
[新作DVD]『彼は秘密の女ともだち』フランソワ・オゾン監督ロマン・デュリス、アナイス・ドゥムースティエ主演。2月17日発売。

EXPOSITION
シャネルやディオールのオートクチュールドレス集結、仏展覧会が上陸(cinra):『PARIS オートクチュール―世界に一つだけの服』が、3月4日から東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催。
La Villa Vassilieff :モンパルナスのアーティストたちの新しい楽園(culturebox):ロシアの画家 Marie Vassilieff の元アトリエがアーティストたちの展示室と住居を兼ねた新しい文化空間に。

SPORT
五郎丸、フランス強豪トゥーロンと2年契約か、現地テレビで報道(スポニチ):仏テレビ局「カナル・プラス」は14日、同国のラグビーのプロリーグ「トップ14」の強豪トゥーロンが、日本代表FBの五郎丸歩と2年契約を結んだと報じた。


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2016年02月15日

週刊フランス情報 8 - 14 FEVRIER

彼は秘密の女ともだち [DVD]仏上院、非常事態の3か月延長を可決 5月下旬まで(AFP):国民議会(下院)でも16日に可決される見通し。非常事態法は昨年11月に改正され、警察の権限が強化されたほか、令状なしの家宅捜索、集会禁止、容疑者の自宅軟禁などが可能になった
仏外相にエロー前首相 ファビウス氏の後任(中日):内閣改造:外相のほか、文化・通信相など3閣僚も交代。
ポール・ボキューズが2月11日に90歳の誕生日を迎える(Framce2):世界にガストロノミー・フランセーズを輸出した立役者。マクドナルドと提携したり、地元リヨン に高級ハンバーガー店(L'ouest express)を作ったり、未だにビジネスに勤しんでいらっしゃる模様。
500ユーロ札が廃止の動き(France2):日本で言うと5万円札に相当。今のレートで500ユーロは63500円。高額紙幣はかさばらないので、麻薬の取引やテロリストの送金に使われる。500ユーロ札はユーロの流通量の3%を占める。しかし景気の良いドイツが反対している。現金主義かどうかというのも関係ありそう。

MUSIQUE
グレイテスト・ヒッツ・フォー・ジャパン92歳を迎えるフランスの国民的シャンソン歌手、シャルル・アズナヴール最後の日本公演が決定(billboard):シャルル・アズナヴールは2016年で92歳を迎え、【最後の日本ツアー2016】と題された同ツアーは、“シャンソンの神様”と呼ばれる彼の歌声を日本で聴く最後のチャンスとなる。現在も圧倒的な声の存在感とリズムの多様性は健在であり、60年代から70年代にかけて日本で起こった“シャンソン・ブーム”の代表曲「帰り来ぬ青春」は、多くの日本人シンガーによって今なお歌い継がれている。
フランス人の最も好きなラブソングは「愛の讃歌」(culturebox):2位、3位はジャック・ブレルの「行かないで」「愛しかないとき」。非仏語の歌では、なぜかスコーピオンズの "Still Loving You" が1位でした。こういうところに仏人の趣味の悪さが垣間見れられる(笑)。
Les Eagles of Death Metal がヨーロッパツアー(culturebox):パリのオランピア劇場でコンサートを行い、バタクランの惨劇を生き延びた人たちを招待。

EXPOSITION
Robert Doisneauイメージの釣り人」と称された仏写真家ロベール・ドアノーの写真展『Les Leicas de Doisneau』(CINRA):5月15日まで京都・ライカギャラリー京都で開催中。同展は、ドアノーがライカのカメラを集中的に使用していた時期の作品を、大きく2つに分けて紹介する展覧会。ライカギャラリー京都では日本未発表の作品を含む1970年代から晩年の作品、ライカギャラリー東京では1950年代に撮影された作品を展示する。

CINEMA
César 2016:今年のセザール賞(culturebox):最優秀男優賞のリストにはジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルッキーニら、お馴染みの名前がありますが、ドパルデューは過去15回受賞の最多記録を持ち、ルッキーニも過去10回受賞しています。ノミネート作品は1月にシャンゼリゼ通りのバルザック・シネマで上映され、発表は2月26日です。授賞式はパリのシャトレ座で行われ、全国にテレビ放映されます。
[新作DVD]フランソワ・オゾン監督『彼は秘密の女ともだち』ロマン・デュリスが女装癖のある複雑なキャラクターを熱演。アナイス・ドゥムースティエも。2月17日発売。

LIVRES
フランス人は10着しか服を持たない2ジェニファー・L・スコット著『フランス人は10着しか服を持たない2』(2/9発売):パート2が出たんですね。1冊目は日本中を席巻し、2015年の年間ベストセラー第1位!(実用書・ノンフィクション部門)。

VOYAGE
JR東日本/フランス パリ・リヨン駅に日本の駅弁売店、3月1日オープン(OVO):“ベントー”は今や国際語。フランスでも日本スタイルの“bento”は大人気で、日本で弁当箱を買って帰る観光客や、実際にランチを弁当箱に詰めてブログにアップする人も増えている。だが、それでもなかったのが“駅弁”。それがついに上陸だ。パリからフランス南東部リヨン方面に向かう列車TGVなどが発着する、フランス国鉄リヨン駅構内に、初めて、日本の駅弁売店がオープン。
描き直される世界の観光マップ、テロ・感染症・移民危機で(AFP):旅行者の最近の好みの変化で最も大きな打撃を受けているのは、イスラム圏の国々だ。2015年の世界全体の海外旅行者は12億人に迫り、前年比4.4%増だった。しかし、北アフリカではかつて人気の観光地だったビーチが、閑散としている光景に目を疑うだろう。
あわわわわ!フランスのとある町(Saint-Guénolé)が泡だらけに!(ギズモード) 日本でいう波の花らしい。ナントの近くですね。塩で有名なゲランドとか。


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2016年02月09日

週刊フランス情報 1 - 7 FEVRIER

Réforme de l’orthographe : ce qui change vraiment―フランスの綴りが変わる!(Liberation):oignon⇒ognon(玉ねぎ)、week-end⇒weekend(週末)など。特にアクサンシルコンフレクスは消えつつある(仏語の歴史の証人的記号なのに)。全部で2400語、語彙全体の4%。FBN記事「フランス語の綴りが変わる!?」を参照。
フランス、スーパーでの食料廃棄を法律で禁止(BLOGOS):廃棄されるはずだった食品はフードバンクなどの援助機関に回され、必要とする人々に配られ、毎年数百万人に無料の食事を提供。こうした動きは仏だけではなくEU全体で高まっている。
「米は対キューバ制裁完全解除を」仏大統領(日経):フランスのオランド大統領とキューバのカストロ国家評議会議長は1日、パリの大統領府で会談。
現場スタジアムでテロ後、初試合「フランスが一つに」(朝日):パリ郊外のスタジアム「スタッド・ド・フランス」で6日、ラグビー6カ国対抗のフランス対イタリア戦があった。
パリ同時テロ現場のレストラン、映像売却報道で「商売が破滅」(AFP):デーリー・メールがモハマディさんの店に5万ユーロ(約650万円)を支払って、店の監視カメラが捉えた銃撃の映像を入手したとする報道によって、フランス世論は紛糾。

CINEMA
映画『あの頃 エッフェル塔の下で』『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』が神戸アートビレッジセンターで2月6日から上映!(KAVC):『あの頃 エッフェル塔の下で』:恋愛映画の金字塔『そして僕は恋をする』の名匠アルノー・デプレシャン監督が20年の時を経て、恋に生きた青春の日々を追憶。『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』:パリのはずれの街、メニルモンタン。ボルドーの美大を卒業したアルマンは定職にもつけず、親友のバンジャマンと冴えない毎日を過ごしていた。33歳の誕生日にアルマンは決意する。「仕事をみつける。運動をはじめる。タバコをやめる。」そろそろ、本当に何か起きないといけない!そんな日のジョギング。アルマンは運命的に出会ったアメリに一目で恋をした。
サンドリーヌ・ボネール、エマニュエル・ベアール、ジャンヌ・バリバール:ジャック・リヴェットの女優たちが彼にさよならを言う(culturebox)
タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』、仏団体が上映中止を要求(AFP):今月開催される第88回アカデミー賞で3部門にノミネートされているクエンティン・タランティーノ監督の新作西部劇『ヘイトフル・エイト』をめぐり、フランスのカトリック系団体が「不法に上映許可を受けた」と主張し、仏国内の映画館での上映中止を求めている。また仏パリの裁判所は3日、プロムボワール側の訴えを認め、『アンチクライスト』の上映許可を無効とする判決を下した。プロムボワールが同作品を司法措置に追い込んだのはこれが3回目。

誰が星の王子さまを殺したのか――モラル・ハラスメントの罠犬の記憶 (河出文庫)ニンフォマニアック Vol.1/Vol.2 2枚組(Vol.1&Vol.2) [DVD]

LIVRES
星の王子さまは「モラハラ」で殺された!? メルヘンチックな装いでコッソリ明かされる、この世界の恐ろしい秘密(現代ビジネス):こんなことを書くのは誰と思ったら安富さんだった。「星の王子さま」は子供向けの本ではない、仏人の面目躍如的なドロドロの大人の話?
2015年実現したSF、2016年以降実現するSF(WIRED):遺伝子操作やロボット兵士、合成生物学。米国における「戦場」業務への女性参加など、2015年に起きた変革から2016年に起きるであろう科学的な革新まで。サイエンスフィクションというジャンルが予言した、いまの世界情勢を一覧。
言葉の壁は崩壊寸前−翻訳ツールが切り開く未来(WSJ):機械翻訳は私がやっていたように辞書を使って翻訳する方法より飛躍的に速く、効果的だが、正確さや実用性、話し方の点ではまだ不十分だ。しかし、そんな状態も長くは続かないだろう。私の予想では、あと10年もすれば、この記事を読んでいる全ての人が数十の言語で会話ができるようになって、言葉の壁という概念そのものがなくなるだろう。★…最近、仏作文などの問題でスマフォでこそっとGoogle翻訳にかける学生がいて困る。語学教育の危機であるのかも。

ART
パリで森山大道写真展 "Daido Tokyo"(culturebox):パリのカルチエ財団現代美術館 Fondation Cartier にて、6月5日まで。

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タグ:フランス語
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2016年02月02日

週刊フランス情報 25 - 31 JANVIER

フランス非常事態宣言、3カ月再延長へ(毎日):昨年11月のパリ同時多発テロ後、フランスで発令された非常事態宣言をめぐり、オランド大統領は期間を5月末まで3カ月延長する方針を決定。オランド氏は非常事態宣言の発動や延長の条件などを明記した憲法改正案についても、近く審議を求める意向。
フランスで非常事態宣言延長に反対するデモ(NHK):非常事態宣言のもとでは裁判所の令状なしで家宅捜索などを行うことが可能で、警察による権力の乱用につながりかねないと懸念する声。参加者たちは「非常事態宣言は単に警察が、裁判所による監視を受けなくてすむようにするためのもので、好ましくない」「非常事態宣言はテロ直後の一時的な措置であるべきで、際限なく出されてはならない」と主張。
フランス法相が辞任、国籍剥奪の対テロ策に抗議(AFP):クリスティアーヌ・トビラ(Christiane Taubira)法相が27日、辞任を表明。テロ関連の罪で有罪判決を受けたフランス生まれの二重国籍者から仏国籍を剥奪することを可能とする憲法改正を目指す政府の方針をめぐる「大きな政治的不一致」が理由としている。
日本人観光客、戻ってきて!アンヌ・イダルゴ、パリ市長、訪日してPRへ(朝日):日本旅行業協会によると、昨年11月の同時テロ後の1カ月半で約2万8千人のキャンセルが出た。治安への不安は根強く、パック旅行の予約も平年の半分ほど。
仏全土でゼネスト、デモ120か所(AFP):フランス全土で26日「黒い火曜日」と称し、公務員や教員、病院職員らの労働組合が計120件のデモを決行。ウーバーなどの新興競合業者に抗議するタクシー運転者らがタイヤを燃やすなどして道路を封鎖。
ISのフランス人テロリストの3割は女性だった 割合は2年で3倍半に、続々とISに加わるフランス人女性(JBPress):昨年11月13日のパリの同時テロでは、テロリスト10人のうち5人が仏人だったが、女性1人が含まれていた。
IS「パリ同時テロ実行犯のメッセージ」公開(AFP):一方ル・モンドのサイトには同時テロの犠牲者の名前と年齢が写真とともに掲載されている。http://bit.ly/1OVg9hh

(088)揺れる移民大国フランス: 難民政策と欧州の未来 (ポプラ新書)ちいさこべえ 4 完 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)童夢 (アクションコミックス)

LIVRES
増田ユリヤ著『揺れる移民大国フランス: 難民政策と欧州の未来』ポプラ新書(amazon):池上彰さんとよく対談している方ですね。なぜ、フランスなのか?そして、絶望から立ち上がることができるのか。シャルリー・エブド襲撃事件、続けて起こったパリ同時多発テロで今なお衝撃と恐怖に支配される欧州。悲観的観測だけでなく、移民として懸命に生きる人々と市民たちの草の根の活動の中に希望を見出す。2月1日発売。

CINEMA
仏映画監督、ジャック・リヴェット死去(culturebox):1928年、フランスのルーアンに生まれ。エリック・ロメールと la Gazette du cinéma を創刊(その後、Cahier du cinema に引き継がれる)。映画監督としては1960年「パリはわれらのもの」で長編デビュー。1950年代後半から60年代にかけて世界的なムーブメントとなったヌーヴェルヴァーグは、リヴェットによる1956年の短編「王手飛車取り」から始まったとされる。
黒沢清によるフランス映画「ダゲレオタイプの女」、2016年秋に全国公開(ナタリー):黒沢清が監督を務めた初の海外作品「La Femme de la Plaque Argentique」の邦題が「ダゲレオタイプの女」に決定。
大友克洋がルーブルで記者会見(culturebox):アングレーム国際マンガ祭の前にパリに立ち寄ってルーブル美術館のホールで記者会見を行った。大友はフランスでも「AKIRA」で知られ、カルトなファンが多い。
"Chiisakobé", un manga intimiste en compétition officielle(culturebox):アングレーム国際マンガ祭で望月峯太郎も注目されている。★…「ちいさこべえ」は読んでみたい。「ドラゴンヘッド」から随分作風が変わったんですね。
情熱的な性愛を3Dで映す、ギャスパー・ノエ新作『LOVE【3D】』(CINRA):4月1日から全国で公開。妻子のいる主人公マーフィーが、行方不明になった昔の恋人・エレクトラとの2年間にわたる情熱的な日々を振り返る…
"Jane and Charlotte Forever":Jane Birkin et Charlotte Gainsbourg vedettes d'une rétrospective à New York(culturebox):NYでジェーンとシャルロット親子をテーマに Film Society of Lincoln Center で映画特集。19の作品が上映されるが、ふたりが共演しているのはアニエス・ヴァルダの"Le petit amour"(1988)のみ。

ART
仏の移民対応批判するバンクシーの壁画、板で覆われる ロンドン(AFP):この壁画は、ユーゴーの名作「レ・ミゼラブル」の登場人物コゼットが、フランス国旗を持ち、下に置かれた缶から催涙ガスが噴き出す中、泣いている姿を描いたもの。

JAPON
若い男性の約3割は「専業主夫」は指向だ 「家族サバイバル戦略」としての側面も(東洋経済):そこに身を置くと、異性はこういうことをつらく思うのだなと気づき、男女逆転を体験することで、お互いがとらわれている不自由さがくっきりわかってくる。
コストコが全国一律時給1200円以上でアルバイトを募集する理由(ThePage):高い時給は、首都圏の相場に合わせた結果。同社は、この基準を、グローバルスタンダードに基づくもの、コストコが進出している他の国においても同じルール、と
"預金者を罰する"マイナス金利で起こること 欧州では金利体系が混乱、年金運用に打撃(東洋経済):ECB(欧州中央銀行)が同政策を採用した直後、ドイツでは市民からそれに対する激しい怒りが沸き起こった。「貯蓄に励んできた人がペナルティを受け、節操なくお金を使う人が報われるとはどういう経済なのか?」。あまりの批判の強さに、ECBは当時、慌ててホームページに、一般の人々の預金金利はマイナスに当面はならない、との説明ビデオを掲載。


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2016年01月29日

週刊フランス情報 18 - 24 JANVIER

サルコジ氏が「ざんげ本」=大統領復帰にらむ(時事):「こわもてで鳴らしたサルコジ氏の「ざんげ本」は、早くも内容が報じられており、意外感を持って受け止められている。大統領返り咲きをにらんだ巧みな広報戦略と言えそうだ」
正確な仏語作文、キーボードが妨げ?仏政府が指摘(AFP):文字の上にアクセント記号を付けることはおろか、極めて重要な記号やユーロ通貨の記号のような簡便な記号を入力することさえ不可能な現状。仏政府はキーボードの配列の微調整を要求。
日航 成田−パリ便を3月16日から再開へ(news24):パリ同時多発テロの影響で運休していた成田−パリ間の便。春休みシーズンとなることや、人の移動が活発化する3月中旬には需要が回復すると判断。
フランスでモデルに健康証明書の提出を求める法律が可決(lifehacker):3〜4万人の拒食症患者を抱えるフランスが、痩せすぎのモデルが特に若い女性に与える影響を考慮。
「星の王子さま」フランス発刊70周年記念コイン 予約販売開始(Jcast):フランスで発刊されてから70周年を迎えたことを記念して、同国国立造幣局が鋳造、フランス共和国が発行した金貨4種類と銀貨3種類を日本でも販売する。
ムール貝食べ放題980円!「ムール&フリット」が自慢のお店が西新宿に(ASCII):バケツに山盛りのムールとこれまた大量のフリットのシェ・レオンを思い出す。生きたまま輸入できるようになって日本でも美味しいムールが食べれるようになったと聞いたが、実際あるお店で出てきて美味しかった。

フランス人の40歳からの生きる姿勢シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧 (文春新書)魔王〈上〉 (lettres)

ミレイユ・ジュリアーノ著『フランス人の40歳からの生きる姿勢』(amazon):世界37か国、300万部大ベストセラー「フランス人は太らない」の著者。…このテーマにはいささか食傷気味だが。
エマニュエル・トッド著『シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧』 (堀茂樹訳、文春新書)(amazon) : 本書が扱うのは昨年一月にパリで起きた『シャルリ・エブド』襲撃事件自体ではなく、事件後に行なわれた大規模デモ。「表現の自由」を掲げた「私はシャルリ」デモは、実は自己欺瞞的で無意識に排外主義的であることを統計や地図を駆使して証明。
『ku:nel(クウネル)』3 月号「フランス女性の生活の知恵」特集:リニューアルされたクウネルに対するオリーブ世代の読者の失望がハンパない(amazonのレビュー)。
『ふらんす』2 月号 [白水社] 1月22日発売:好評連載中のフレンチブルーム×ムートンの対談では、先回の『スパニッシュ・アパートメント』に続き、『ニューヨークの巴里夫』をテーマにしています。米仏の恋愛観の違いや、同性婚や複合家族にも言及。
なぜヒトラーの禁書「わが闘争」は再出版されたのか? “極右が台頭する今こそ…”(newsphere):著作権を持つバイエルン州政府は、ネオナチが自分達の目的のために『わが闘争』を再出版することを予期し、著作権が切れた際の対策を協議…
仏作家ミシェル・トゥルニエが91歳で亡くなる:L’écrivain Michel Tournier est mort à l’âge de 91 ans(lemonde):フランスの作家、ミシェル・トゥルニエが18日、パリ近郊ショワゼルの自宅で死去。91歳。近親者らがAFP通信に明らかにした。20世紀仏文学における主要な作家の一人。

ふらんす 2016年 02 月号 [雑誌]ku:nel(クウネル) 2016年 03 月号 [雑誌]

CINEMA
仏映画の現在を伝えるオンライン映画祭『myFFF』:短編は無料配信(CINRA):最新のフランス映画を日本語も含む各国語の字幕付きで紹介。若手監督の作品を中心に、各10本の長編作品と短編作品がコンペティション部門に出品。
20年までに少数派倍増=米アカデミー賞投票会員−主催者(時事):黒人などマイノリティー(少数派)と女性の人数を2倍に引き上げると発表。ノミネート発表直後からツイッターなどで「オスカーは真っ白」と批判が殺到。

WORLD
外国人「日本で働きたい」2割のみ、留学生支援団体調査(日経):一方で「日本に住むのは魅力的」との回答は8割超。日本文化に対する人気とは対照的に、日本企業は役職や年功による序列が強く、男性優位といった負の印象を持たれている。
ロボットの台頭で消える職、20年までに500万人分余りも (bloomberg):職の未来」というリポートで、技術変革によって先進・新興合わせて20年までに700万人の職が失われる一方、200万人分が創出されると試算。

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2015年11月26日

ジェニファー・L・スコット『フランス人は10着しか服を持たない』

ジェニファー・L・スコットの『フランス人は10着しか服を持たない』という本が、2015年度上半期1位のベストセラーを記録した。フランス関連では、異例の売れ行きとさえ言える。学生が貸してくれたので、僕もようやく読んでみた。内容は、2001年1月から半年間、パリのフランス貴族の家にホームステイしたカリフォルニアガールのカルチャーショックを綴ったブログの書籍化である。もとがブログだから、と言うと失礼だけど、ざっと読み飛ばせる内容だ。そのうえ、各章に1ページの「まとめ」まで付いていて、要点を取り違える心配はない。

フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質Lessons from Madame Chic: 20 Stylish Secrets I Learned While Living in Paris (English Edition)

原題は Lessons from Madame Chic. 20 stylish secrets I learned while living in Paris. マダム・シックとは、ホームステイ先のマダムに付けられたあだ名で、もう一人、マダム・ボヘミエンヌというカジュアル系人物もちらっと登場する。邦題は、服は各シーズンに気に入ったものを10着持てばよい、というマダムの教えに由来する。だから、全部で10着しか持たないのではなく、ワードローブには10着しか掛けない方がかっこいい、というニュアンスだ。その点、邦題は、やや誇張広告ぎみではある。ちなみに僕は、「フランス人はケチだから、10着の服を着回している」という、どちらかといえば、ネガティブな話かと思って読み始めたのだが、これは僕の先入観の方に問題があったのだろう。ごめんなさい、フランス人。

本書のメッセージはシンプルで、量より質が大事、ということに尽きる。間食せずに、食事を楽しむ。良品を普段使いする。部屋は散らかさない。近年のフランス映画を少しでも見ていれば、この貴族的なフランス人イメージが、平均的フランス人にあてはまるわけがないことくらい、すぐ分かるだろう。しかし、フランス人といえば、ワイングラスをかちんと当てて「トレビアーン」とか言っている感じ、というステレオタイプがあいかわらず存在しているのも、まぎれもない事実だ。これを、平均的アメリカ人は、チップスとジャンクフードしか食べず、普段はジャージーを着て、部屋は散らかり放題、というもうひとつのステレオタイプと対比させることで、質のフランスvs量のアメリカという本書の構図が、よりはっきりしてくるだろう。

質の向上は、物質的な側面だけでなく、人間においても求められる。新聞購読や「インディペンデント系の外国映画」や旅行を勧めるのは、そのためである。ここでも、平均的アメリカ人は、ネットの芸能ニュースしか読まず、ハリウッド映画を見て、パスポートなんて一生取得しない、というステレオタイプがあってこそ、わざわざ主張する意味が出てくる。

さらには、人間性向上の一環として、「ミステリアスな雰囲気を漂わせる」ことが推奨される。「初めて会った人に私生活のことをあれこれ話さないこと。それよりもアートや哲学やいま開催中のイベントなどについて話そう。興味深い話をして、どんな人なのだろう、とみんなに思わせるように」と、ジェニファーさんは提案している。あれ、こういうのを、スノビズムと言うのでは? いろんなことに興味をもって、自分の意見をもつことは大事だが、「あの人すごい」と思われたい、という動機でいいのか? そういうゲーム的なアプローチでも、いつか本物になるかもしれないという意味だろうか。

さて、不思議なのは、なぜこの本が日本でベストセラーになっているのか、というところだ。この本を手に取る人は、断捨離ブームの流れで、シンプルな生活のヒントを、フランス人に求めるのかもしれない。フランス人はおしゃれというイメージがあるが、10着の服しか持たないって? だったら、たとえ10着でも、「清貧」ではなく、なにかエレガントで知的な暮らしを提案してくれるはず、と読者は期待するのかもしれない。そのあたりは、正直なところ、僕にはよく分からない。

ただ、僕が思うのは、本書の面白さのひとつは、「日本人がパリでシンプルライフを発見した」というありがちなストーリーから少しずれている点にあるのではないか、ということだ(まあ、そういう本もよく売れていますが)。読者は、日本以上に大量消費社会であるアメリカから来た著者がパリの貴族邸であわてふためている場面では、「いや、ジェニファー、それはないだろ!」と突っ込みを入れつつも、「やっぱり人生はクオリティで勝負だよね」という結論部分では共感する、という読み方をしているのではないだろうか。

フランス人は人生を楽しむ達人である、というイメージは、かくしてアメリカ経由で、さらに強固なものになっていく。しかも、人生の楽しみは、恋と美食だけでなく、ファッションからアートまで、知的な楽しみも含む。フランスという文化アイコンの幅の広さと、その機能性の高さを、あらためて再確認できる本である。


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2015年11月10日

週刊フランス情報 2 - 8 NOVEMBRE

中国、仏アレバに出資 原発市場を共同開拓(日経):習近平国家主席は北京を訪問中のオランド大統領と会談。英独などと同様に、フランスも「中国頼み」を強めている。中国が周辺国と摩擦を生んでいる海洋進出や人権問題について目立つ批判を封印。
フランス、IS掃討で原子力空母を派遣(AFP):フランス大統領府は、イラクとシリアでの「イスラム国(IS)」掃討作戦の応援として、原子力空母「シャルル・ドゴール」を中東に派遣すると発表。
仏が政府主導の日産・ルノー完全合併を模索、ゴーン氏は一蹴(ロイター):マクロン仏産業相が日産自動車・仏ルノー連合のゴーンCEOに対し、仏政府の求める条件で両社を完全合併させるよう圧力をかけていることが、関係筋の話で分かった。
オペラ座付近が「スターウォーズ」仕様に フランス(朝日):百貨店「ギャラリー・ラファイエット」前で、クリスマス商戦を前に、ショーウィンドーを「スターウォーズ」をテーマにしたクリスマス仕様に変えることに合わせたイベント。
安倍政権の日本vs.イスラーム政権のフランス(日経ビジネス):斉藤美奈子『ニッポン沈没』/ミシェル・ウェルベック『服従』
「ケーキみたいにおいしい」フランスパン、パン職人フィリップ・ビゴさん(産経):フランスパンを日本に普及させるために来日し、今年で50周年を迎えた。1947年に兵庫県芦屋市のドンク芦屋店を譲り受けて独立し、「ビゴの店」をオープン。
パリのオペラ座(ガルニエ)のボックス席の改修に対し、美術アカデミーが計画の放棄を要求(culturebox):オペラ座は1861年から1875年にかけて造られた第二帝政期の歴史的な建築。座席の確保のために工事が行われる。

EUROPE
2017年までにEUに難民300万人流入、成長押し上げ見込む=欧州委(ロイター):難民が社会の中で労働力として融合するならば、EUの経済成長を押し上げ、長期的には加盟国の財政状態の改善につながるかもしれないとしている。
授業料の撤廃求めるデモで逮捕者、英ロンドン(AFP):4日、学生たちの授業料の撤廃=無償化を求める大規模なデモがあり、一部が政府建物への侵入を試みるなどして逮捕された。⇒学生都市ランキング、パリが3年連続1位(AFP):去年12月の記事。2015年版「QS世界学生都市(QS Best Student Cities)ランキング」でパリが1位。授業料の安さが、パリの生活面でのコストの高さを相殺。
仏財政赤字、期限の2017年もEU規律達成できない見通し=欧州委(ロイター):財政赤字は15年に国内総生産(GDP)比3.8%となる見通し。金融危機時の07―11年の平均5%から低下しつつある。

太陽がいっぱい 最新デジタル・リマスター版 (Blu-ray)愛して飲んで歌って [DVD]華氏451 [DVD]

CINEMA
Alain Delon a 80 ans(culturebox):アラン・ドロンが80歳。France3でドキュメンタリーを放送。
アラン・レネ監督『愛して飲んで歌って』(amazon):Aimer, Boire et Chanter!『夜と霧』『二十四時間の情事』『去年マリエンバートで』『恋するシャンソン』で知られるフランスの巨匠の最後の作品。11月4日発売。
40年前のSF映画が描いた近未来への警鐘 (東洋経済):レイ・ブラッドベリ原作、仏監督トリュフォー監督が撮った『華氏451』。彼はSFが大嫌いだと公言。SF的な要素がほとんど排除され、書物に対する限りなき慈しみにあふれた人間ドラマに。

魔法使いの弟子ドゥルーズ他者のための一者: レヴィナスと意義 (叢書・ウニベルシタス)

LIVRES
夜長にフランス文学 大人になるための教科書(読売):フランス文学 ― この言葉を思い浮かべるとき、なぜか胸の奥が小さくうずきます。^_^;
『魔法使いの弟子』ジョルジュ・バタイユ著酒井健 (訳) 11/15発売
『ドゥルーズ』河出書房新社編集部:没後20年を迎える哲学者の新たな姿。宇野邦一×鵜飼哲、小泉義之×千葉雅也、江川隆男×堀千晶、檜垣立哉、廣瀬純他。10/24発売。
『他者のための一者: レヴィナスと意義』ディディエ・フランク (叢書ウニベルシタス):10/26発売。

Interstellaires -Ltd-Paris

MUSIQUE
ジュリエット・グレコが盗まれたゲンスブールの絵を返してくれるように訴える(culturebox):歌手になる前は画家だったセルジュ・ゲンスブールが60年代初めに彼が描いた最後の絵をグレコに贈った。二人は "La Javanaise" で63年にコラボ。
Mylène Farmer sort un nouvel album : "Interstellaires"(culturebox):ミレーヌ・ファルメールが新しいアルバムを発表。ex-Police のスティングとのコラボ曲 stolen car を含む。★…ファルメールは東欧やロシアなどの非フランス語圏でも人気だが、日本ではいまいち知名度が低い。
ZAZ 2015 来日公演特設サイト - H.I.P.:11月16日17日に東京公演、19日20日に大阪公演。★…公演に行くという仏語クラスの女の子に教えてもらいました。

EXPOSITIONS
デュシャン賞受賞の仏作家L・グラッソ展、神秘と科学の繋がり描く(CINRA):『ローラン・グラッソ展「Soleil Noir」』が、11月11日から東京・銀座メゾンエルメス フォーラムで開催。
世界との間にそびえ立つ「壁」。日本の「現代アート」事情レポ(CINRA) 海外での日本人の活躍が目立つ昨今、欧米を中心とした海外のシーンで大きなインパクトのある活動を行えるアーティストがごくわずかという日本のアートをめぐる状況。

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2015年11月03日

週刊フランス情報 26 OCTOBRE - 1 NOVEMBRE

フランスはユーロ圏にとってお荷物なのか 構造改革の次第では沈滞脱出貢献も(東洋経済):かつてフランス経済は、ドイツとほぼ拮抗していたが、この10年間に大きく水をあけられ、1人当たりGDP(国内総生産)は約10%低い。経済規模はドイツの約4分の3だ。現時点でフランス経済の好転を確信している人は、まずいない。しかし幸いなことに、フランスは見掛けほどフランス的ではない。確かに週35時間労働制はあるが、ほとんどの労働者の1週間当たり労働時間は、実際39時間に近いだろう。…一方で潜在性が高い技術系の小規模企業の育成を仏が重視し始めた。
カルロス・ゴーン「最大のピンチ」!日産がフランス政府の管轄下に置かれるってホント!?(現代ビジネス):ルノーの筆頭株主であるフランス政府がルノーへの出資比率を引き上げ、経営の重要事項について拒否権を握ろうとしており、そうなればルノーの持ち分法適用会社である日産までもフランス政府の管轄下に入ってしまいかねない…
7人を安楽死させた元医師、自殺図る(AFP):安楽死が違法とされているフランスで行われた裁判は感情的な対立で注目を集めた。控訴院で同被告は苦しんでいる患者を「解放するために」薬物を投与したのであって「殺す」ためではなかったと語った。

海街diary(うみまちダイアリー)6 四月になれば彼女は (フラワーコミックス)ミシュランガイド京都・大阪 2016ジャン=リュック・ゴダール+ジガ・ヴェルトフ集団 Blu-ray BOX deux

CINEMA
≪ Notre petite sœur ≫(lemonde):是枝監督の「海街diary」はフランスで≪ Notre petite sœur ≫(私たちの妹)というタイトルで10月28日から公開。吉田秋生の原作。
Il y a 40 ans, Pasolini était assassiné (Culturebox):1975 年11月1日から2日にかけての夜、ローマの近くの浜辺でパゾリーニが殺されて40年…イタリアでそれを記念するイベントや出版が相次ぐ。
La folie James Bond à Paris !(culturebox) Les James Bond girls Léa Seydoux et Monica Bellucci...
ジャン=リュック・ゴダール+ジガ・ヴェルトフ集団 DVD BOX deux (amazon):ゴダールの“政治の時代”の日本未リリースだった『ブリティッシュ・サウンズ』『プラウダ』『イタリアにおける闘争』等収録。10月30日発売。

GOURMET
「ボージョレ・ヌーボー」初荷、羽田に到着 11月19日解禁(AFP)
従業員と消費者の健康を守り、子孫にきれいな土壌を残す――ワイン大国フランスのオルタナティブなワイン造り(alterna):ビオワインと言えば小さな生産元が拘りで造るイメージだが、最近は、ボルドー最高級ワインのシャトーも取り組んでいる。
和菓子:パリに溶け込む老舗・虎屋 顧客の8割フランス人(朝日):1980年に開店したパリ店が、パリっ子の間で、憩いの場「サロン・ド・テ(喫茶)」としてすっかり定着。
ミシュランガイドに掲載!『会津屋』のたこ焼きがマジでうますぎる件について(ロケットニュース24):ミシュラン”は10月20日、『ミシュランガイド京都・大阪2016』の内容を発表。そこで関西の粉もんが「ビブグルマン」に選ばれた。

100語でわかるロマン主義 (文庫クセジュ)ブルデュー 闘う知識人 (講談社選書メチエ)ロラン・バルト -言語を愛し恐れつづけた批評家 (中公新書)

LIVRES
『100語でわかるロマン主義』ブリュノ・ヴィアール著(文庫クセジュ):文学・絵画・音楽における一大運動であると同時に、歴史学・社会思想の領域でも新たな模索の潮流だったロマン主義を詳説。
『ブルデュー 闘う知識人』加藤 晴久著 (講談社選書メチエ):文化資本・ハビトゥスなどの社会学概念は21世紀の社会を分析するのにも有効な武器となる。9/11発売。
『ロラン・バルト - 言語を愛し恐れつづけた批評家』石川 美子著(中公新書)「テクスト」「エクリチュール」などバルトが新たに定義し生み出した概念は、二十世紀の文学・思想シーンを次々と塗り替えた。デビュー以来、文学言語のみならず、モードから写真、日本論に至るまで華麗な批評活動を展開。生誕100年。9/24発売。
FIGAROjapon(フィガロジャポン)2015年12月号:特集「パリジェンヌ白書。」

ART
動画:天才が与えた多大な影響を知る「ピカソ・マニア」展(AFP):現在パリのグランパレ(Grand Palais)で開催中。
JRの映像作品展、若者の暴動や移民をテーマにした3作品(CINRA):11月8日からワタリウム美術館。パリとニューヨークを拠点に活動。弾圧や貧困、差別のもとで暮らす人々を世界各地で撮影し、巨大な写真を建物の外壁や通りに貼る活動を展開
オープン前日に600万アクセスで話題を呼んだテーマパーク「ディズマランド」の新しいアートとは?(newsphere):開園前から秒速で更新されるSNS、会場内外で巻き起こる議論やエピソード。プール跡地を再利用。拡張するアート体験とは。

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2015年11月01日

黒沢清、あるいは撮り続ける意思―2015年カンヌ映画祭「ある視点」部門で監督賞―

いまや日本を代表する映画監督のひとり、黒沢清(1955-)が2015年のカンヌ映画祭「ある視点」部門において、最新作『岸辺の旅』により監督賞を受賞した。黒沢はフランスの観客との相性が非常によく、映画ファンの間では日本以上に彼の名声は高い。カンヌでは『回路』(2000)がすでに2001年にコンペティション部門で国際批評家連盟賞を受賞しているし、『アカルイミライ』(2003)もコンペティション部門に正式出品され、2008年には『トウキョウソナタ』が「ある視点」部門の審査員賞を受賞するなど、もはや常連といってもいいほどの存在感を示している。また、日本ではテレビドラマとして製作された『贖罪』がフランスでは2013年に2部作の映画として劇場公開され、話題を集めていた。

神戸市に生まれた黒沢は、灘区にあるカトリック系の名門高校、六甲学院に進学(大森一樹もこの高校の出身)、その後、立教大学へと進む。ここで、黒沢は自主映画サークル「パロディアス・ユニティ」に属する一方、ひとりの教師と決定的な出会いをする。映画論の講義を担当していた蓮實重彦である(蓮實は1968年4月から1970年3月まで立教大学一般教育部の専任教員を務め、同年4月に東大に転出した後も立教で映画論講義を続行する)。「映画を観る」という体験を根底から覆すことになった蓮實の授業がもたらす強烈なインパクトについて、黒沢は自らの著書でたびたび語っている。この蓮實ゼミナールからは他に、塩田明彦(1961-)や青山真治(1964-)のような世界的に活躍する映画監督が多数誕生したことはいまやよく知られた事実であろう。

その後、長谷川和彦ら当時の若手映画監督たちが発起人となった映画製作会社ディレクターズ・カンパニーの立ち上げに最年少メンバーとして参加。しかし、ここで『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(1985)、『スウィートホーム』(1989)の2作を撮っていたころは、黒沢にとっては試練の時代であった。「自分の思い通りに作品を撮らせてもらえない」という監督の悩みはいつの時代にもあるものだが、『スウィートホーム』ではそれが決定的な所にまで行ってしまう。この作品の実質的なプロデューサーであった伊丹十三(1933-1997)との確執は当時話題になった。裁判沙汰にまで行くこのトラブルを乗り越えたあたりから、黒沢は独自の世界を切り開き、真の才能を開花させることになる。

1997年製作のホラー映画『Cure』はカルト的な人気を呼び起こし、主演の役所広司の演技にも高い評価が集まった。役所の信頼を得た黒沢は、奇妙な男とその周りの人間との葛藤を描いた『ニンゲン合格』(1999)においても西島秀俊と共に役所を主演に据える。その後も、不思議な一本の木を巡る哲学的な物語『カリスマ』(2000)、「もうひとりの自分」に苦しめられる人間を描く『ドッペルゲンガー』(2003)、『叫』(2006)と三作に亘って役所を主演に起用。独自のサイコ・サスペンスを続々と世に送り届ける。この「黒沢=役所コンビ」作品と平行しつつ、『アカルイミライ』(2003)などの話題作を製作していく。この、休む間もなく自らの本能のおもむくままに作品を撮り続ける黒沢の姿には、かつて、個性的なB級映画を職人的に撮り続けて来た何人かのアメリカ映画作家たちの姿が重なってくる(ロバート・オルドリッチ、サム・ペキンパー、etc….)。


いわゆる「恐怖映画」に深く影響された黒沢であるが、その作品は、巷にあふれるホラー映画やスプラッタ系の作品とは一線を画している。彼の映画の画面が血しぶきや切り落とされた肉体などの具体的なイメージに満たされることはまずない。彼は事物によって人を恐怖に陥れるのではない。黒沢が描こうとするのは、人間が恐怖という体験に直面する際の「緊張感」と「寄る辺なさ」、「逃れがたさ」であり、また、そのような恐怖に直面する前の状態がはらむ「切迫感」である。「何かが起こるのかもしれない」、「何かが起こっているのかもしれない」という予感と感覚に登場人物たちは常に苛まれ、苦悩する。そのような底知れぬ恐怖の状態を抜け出たのかどうか分からぬまま、映画はいつの間にか終わる、という展開が彼の映画のひとつのパターンである。

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そのような作風を堅持していた黒沢に変化の兆しがはっきりと現れたのは、2013年公開の『完全なる首長竜の日』であった。綾瀬はるかと佐藤健という当代きっての人気俳優を主演に据えたこの映画をひとことでまとめれば、SF・サイコ・アクションということになろう。自殺未遂を起こして昏睡状態に陥った恋人(綾瀬)の意識下に潜入した主人公(佐藤)が、その世界の中で恋人の意識を何とかして正常な状態に戻して救い出そうと苦闘する…という物語はクリストファー・ノーランの『インセプション』(2010)に似ており、また、CGを使って首長竜を映像化する辺りは近年ますます流行しているハリウッド映画の規定路線を踏襲しているようにも見える。だが、そのような物語・映像の変化は大きな問題ではない。

この映画での大きな変化は、黒沢が「愛の物語」というテーマを前面に押し出してきた点である。蓮實重彦も「黒沢清はラブシーンを絶対撮ることが出来ないと思っていたが、この映画で見事に覆された」と雑誌で語っており、黒沢自身もフランスのラジオ局 France Culture のインタビューにおいて、「愛そのものよりも、愛することの苦しさに魅かれる」と率直に語り、自分自身でも新境地に達したことを認めていたようだった。今回、カンヌで受賞した『岸辺の旅』は、湯本香樹実の小説の映画化であり、死んだはずの夫(浅野忠信)と旅を続ける妻(深津絵里)との心の交流を描く作品だという。ということは、恐らく、この新たな路線が進められているのだと思う。黒沢がどのように夫婦の姿を映像化しているのか、10月の日本公開が待ち望まれてならない。


不知火検校

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posted by cyberbloom at 14:50 | パリ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本と世界の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『永遠のピアノ』―奇跡の中国人ピアニストの自叙伝

バッハの『ゴルトベルク変奏曲』といえば、数々の名だたるピアニストが卓抜した演奏を披露してきたバロック音楽の傑作中の傑作として知られている。とりわけグレン・グールドの名演が知られているが、本来の楽器チェンバロで演奏したグスタフ・レオンハルトの味わい深い名演も捨てがたい。そして、パリ在住の中国人ピアニスト、シュ・シャオメイもまた、この曲の演奏史に必ず名前を残すことになるピアニストであろう。一体、なぜ中国人女性がこれほどの演奏をすることができるのか?その謎を解くには、このたび翻訳刊行された彼女の自叙伝『永遠のピアノ』を読まなければならない。

永遠のピアノ〜毛沢東の収容所からバッハの演奏家へ ある女性の壮絶な運命〜シュ・シャオメイは中国の上海の裕福な家庭に生まれ、幼いころからピアノの才能を開花させる。しかし、彼女が北京中央音楽院に在学中に文化大革命が起こり、状況は一変する。ブルジョワゆえに出自が「不良」とされた彼女は、侮蔑の言葉を投げかけられるだけならばまだしも、ピアノ演奏という彼女にとって生きるに等しい行為が当局によって禁じられたあげく、「再教育」の名のもとに5年に亘って収容所での生活を余儀なくされる。文革の嵐が吹き荒れるなかを過ごさねばならない部分の記述は凄まじく、彼女の周囲の多くの者が希望を失い、自殺を強いられ、精神的な廃人になるまでが悲壮なタッチで描かれる。

我々もそのような場面を映画では観たことがある。ベルナルド・ベルトルッチの『ラストエンペラー』で、清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀が政権崩壊後に自己批判を強要される場面だ。あの映画のなかで、溥儀に自己批判を強要していた政府の役人が、文化大革命では自己批判させられる側になっていた。あれは元皇帝の身の上話と思っていたが、『永遠のピアノ』を読めば、そのような状況が日曜茶飯事であったことが改めて理解される。「他の者の欠点を見つけて批判を続けなければ、自分が生きて行くことが出来ない」という世界。この無間地獄のような状況がいつまで続くのか、と読む者は誰もが戦慄させられるであろう。しかし、これはSFでも何でもなく、数十年前に起こった紛れもない事実なのだ。

しかし、この本の著者は希望を捨てることはなかった。何度も脱走を繰り返し、家族に会うことを果敢に試みるばかりか、演奏することを許されていないピアノを住居の近くにまで運び込むことに成功する。そして、革命の終盤になり、あまりにも過酷であった状況が徐々に崩れて行き、自由への萌芽が人々のあいだに少しずつ吹き出していく様は、まるでカミュの『ペスト』の最後の場面を読んでいるかのような気分に読者に誘う。限界状況、狂気的な世界をようやく逃れたシュ・シャオメイが、彼女の唯一の希望であるピアノを弾くために自由な土地を求めて、アメリカへ、そしてフランスへと渡っていく姿を、読者は彼女と同じ気持ちになって読み進めていくことになるだろう。

シュ・シャオメイの弾くバッハがこれだけ人を惹きつけるのは、彼女に本来の才能が備わっているのはもちろんのこと、過酷な体験の積み重ねから醸成された「生への希望」がそこに紛れもなく感じ取れるからだろう。彼女が奏でるピアノの音色は、アメリカやフランスの名門音楽学校を卒業し、世界的音楽コンクールを制覇したエリートが技巧をひけらかすために演奏するような音楽の「対極」にあるものだ。音楽はそれが音楽であるということを忘れさせるかのような空前絶後の境地にまで達しており、聴く者の心の奥底にいつのまにか忍び込み、深さと優しさを刻みつけて行く。およそ、この水準で演奏を続けるピアニストというのは、現在、他にはいないのではないだろうか。

2007年にロベール・ラフォン社から出版されたこの本は、フランス語で執筆されたその年の最も優れた音楽関連書に贈られる「グランプリ・デ・ミューズ」を受賞したという。大抵の場合このような賞に大きな意味はないが、『永遠のピアノ』を読んでみればその受賞は当然と誰もが思うだろう。ショッキングな内容を抜きにしても、常に自省し続ける稀有なる演奏家の自叙伝として、類書と比べても相当な高い水準に到達していることは明らかだ。しばしば著者によって引用される老子の言葉は、この奇跡的な自叙伝をいっそう味わい深いものにしている。

最後にこの本が日本語で読めることに感謝を述べたい。翻訳に携わった面々の努力は並大抵のものではないだろう。著者の感情の機微を見事に再現した翻訳は、信じられないほど読みやすい。一読する価値はある高い水準の翻訳書であることは間違いない(日本語監修:槌賀七代、訳:大湾宗定、後藤直樹、坂口勝弘、釣馨、芸術新聞社刊、2015年)。

不知火検校


解説(by superlight)

『永遠のピアノ』の背景を解説−−文化大革命の時代とは?

@そもそも文化大革命とは?
1960年中頃〜1970年中頃の中国国内の政治、文化、権力闘争。名目上は、毛沢東Aが独自の共産主義思想を貫徹させるためになされたといわれるが、実質的には自らの内政の失敗(「大躍進政策」など)で失った権力の座をとりもどすための政治闘争。学生を中心とした「紅衛兵」と呼ばれる若者を全国レベルで扇動し、中国の伝統文化や西洋文化などの排斥を目論むB。この混乱のさなかに乗じて、毛沢東は政敵の排除に成功。中国政府の公式発表では死者数は40万人といわれているものの、内外の研究者の主張によるとその数は数千万人規模までばらつきがあり、さらに毛沢東への評価も共産党政権下で明確に定まっているとはいいがたく、全貌はいまだ不明な点が多い。

Aでは、毛沢東って?
現代中国において、総人口14億ともいわれる自国の礎を築いた国父と位置づけられており、毀誉褒貶が渦巻く人物であるものの、20世紀世界に多大な影響を与えた政治家、思想家といわれている。第二次大戦で日本が敗戦して中国大陸から撤退した後、蒋介石率いる国民党との内戦に勝利して、中華人民共和国を建国。当時の中国人民の大多数を占めた「農民」の立場を重視した独自の政治思想により、一時期までは国内からも大きく評価され、現在においても国内外でその思想を高く評価する人々が存在する。けれどもその一方で、建国して間もなく、独裁者的な顔を見せはじめ、大躍進政策や文化大革命によって中国全土を大混乱に陥れることになる。現在の中国共産党は、自らの正統性の機微に触れる問題であるため(すくなくとも国父である毛沢東を否定することは、自らの政権基盤がゆらぐことになりかねない)、彼の功績を「七分功、三分過(7割の功績があり、3割の失敗があった)」としているが、これからも国内外の議論の対象となる20世紀の重要人物であることは間違いない。

Bどうして中国の伝統文化や西洋文化を排斥したのか?
一般的に共産主義Cにおいては、過去の文化や経済システム、伝統を全否定するわけではないものの、自らの目指す理想に合致しない「過去のしがらみ」を極力排除しようとする傾向が見受けられる。文化大革命では、「革命的ではない」という理由で体制側が旧来的な人間関係――家族関係や学校の師弟関係まで否定しようとし、それと格闘するシャオメイの苦悩が随所に描かれている。

C共産主義って?
19世紀後半におもにK・マルクスが体系化した理論に基づいた政治、思想、経済理論。資本(資産、財産)を共有化することによって、平等な理想的社会を目指そうとした。旧ソ連、中国、北朝鮮、キューバなどが、この理論に基づいて国家運営を試みたが、いずれも崩壊するかなんらかの軌道修正を迫られていて、現時点でこの制度を取り入れて持続的に成功した事例はないといわれる。「資本(資産、財産)を共有化する」という理想が逆説的にも諸刃の刃となり、「どれだけがんばっても、労働の成果が自分自身のものにならない」=「私有財産の保有になんらかの制限がかかる」ため、共同体間の各個人の労働意欲が減退するのが原因といわれることがおおい。

Dでは現代の中国は?
毛沢東の死後、1980年ころになって中国政府は大幅な路線変更を試みる。あらたな指導者となったケ小平は経済の「改革開放路線」に乗り出す。「資本(資産、財産)を共有化する」という共産主義の理念をある程度緩和し、さらには政府(党)を直接批判することにつながらなければある一定の言論の自由も認められるようになった。そして、近年日本を追い抜き世界第2位の経済大国の地位を占めるようになる。ところが、1989年に起きた天安門事件(民主化を求める知識人や学生への政権による弾圧)をはじめとして、ウイグル・チベットへの弾圧、格差に不満を抱く民衆への締め付け、共産党員・官僚の腐敗など、いまだ国内に大きな矛盾を抱えたままであることにはかわりない。

まとめ―
中国という国は非常に長い歴史があるといわれますが、「中華人民共和国」すなわち中国共産党が率いる現政治体制が確立したのは1949年のこと。現体制下においては70年弱ほどの歴史しかありません。2015年現在の中東情勢やウクライナ問題をみればわかるように、「国づくり」とは一般的な日本人が考える以上にさまざまな困難がともないます。中国建国後、立て続けに中国国民を襲った大躍進政策や文化大革命も、こうした大きな視点で考えてみれば、どの国や地域においてもいつでも同じことが起こるかもしれない悲しい出来事としてとらえられることもできるでしょう。

そんな激動の時代に生きたシャオメイさんは、時代の一証人としてもがき苦しみつつも同時に屈することなく自らの人生に立ち向かいます。自らのアイデンティティの拠りどころである中国の伝統文化(芸術、哲学、生活様式)を大切にしつつ、同時に西洋発祥のクラシック音楽に魅了された、素朴で実直な飾らない女性。国や宗教、郷里・家族といった枠組みが大切なことはいうまでもありませんが、一人の人間が生きるということはどういうことなのかを考えさせてくれるならば、そういった枠組みを超えて耳を傾けたくなるのではないでしょうか?



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posted by cyberbloom at 12:18 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評−文学・芸術・思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする