この夏休みの終わりに、初めて北海道を旅する機会を得て、念願のモエレ沼公園へ行くことができました。住宅街を抜けるとすぐに巨大な駐車場に到着。そこへレンタカーを止め入場です。広大な敷地だということで、今度は自転車を借りていざ公園へ。
東側の入口から入ったので、右手にガラスのピラミッドが見えてきました。ここはレストランや展望台などのある休憩施設なので、最後に寄ることにして、まずはちょうど運転中の「海の噴水」へ。円形に湧き出る噴水はどことなくSFチックだなあと思っていたら、今度は垂直に水が吹き上がりました。壮大な眺めに見惚れていると、強い雨が降りだし、急遽ガラスのピラミッドへ避難。
ピラミッド内部はまるでモダンな美術館のように白で統一された空間でした。上階には小さなギャラリーもあって公園の概要やイサム・ノグチの活動が紹介されています。偶然ファッション雑誌の撮影場面に出くわしましたが、どこにモデルさんが立っても絵になるような建物でした。雨もどうやら止んだので、再び自転車で出発です。「サクラの森」と呼ばれる方へ進んで行くと、ところどころで小さな遊び場を通過することになるのですが、そこに設置してあるブランコだのすべり台だののひとつひとつがえらくカッコいい。どこぞで見たイサム・ノグチの彫刻の縮小版も置かれているのだけれど、それがまた子供用の遊具としても見事に成立しているのです。
「サクラの森」を抜けると、美しく刈り込まれた芝生が目の前にぱあっと開け、幾何学的な山々や、モニュメントが見えてきます。「公園をひとつの彫刻にする」というイサム・ノグチの構想どおり、ここでは自然の素材と金属やガラスといった無機物を組み合わせた巨大な芸術作品が実現されていました。一方でそれらの造形がピラミッドや古墳をイメージさせるので、遺跡に入り込んだような不思議な気分にもなりました。
「プレイマウンテン」と呼ばれる山に登ってみました。頂上まで行けるのかと最初は不安でしたが、意外とすんなりとたどりつきました(最初に思いっきりこけたけど・・)。雨が降ったときはどうなることやらと思っていましたが、最後には美しい青空のもとで公園を一望することができました。虹のおまけまでついて。「芸術作品」というととても敷居が高い感じがするけれど、モエレ沼公園は入場料は無料で、ペットも連れていけるし、夏にはビーチで水遊び、冬は山でスキーやソリ遊びが楽しめ、野球場、陸上競技場やテニスコートでスポーツをすることもできます。各施設でさまざまなイベントも企画されていて、10月の予定表には「結婚式」というのもあり、観光客だけでなく地元の人々にも親しまれているんだなあと思いました。
あとで調べてみたら、ガラスのピラミッドの夏の冷房の一部には、冬に蓄えられた雪を用いるなど、環境への配慮も見られ、見てくれだけでなく見えないところでも「がんばってる」公園なのでした。また違う季節に行ってみたいです。
□ モエレ沼公園 公式ページ
exquise(2007年10月5日)
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私の名付け親は絵の先生で、幼い頃、アトリエに遊びに行っては山積みにしてある色々な画集をひっぱりだして眺めているのが好きでした。子供心に惹かれたのは、印象派のような色彩の美しい絵よりも、ミロやダリやエルンストといった「何だかわけのわからない」絵でした。落書きのような奔放なミロの作品を見ていると愉快になってくるし、写真のようにリアルで、しかも人の手足が伸びたり縮んだり、トラだの蟻だの溶けたような時計だの出てくるダリの絵は、怖くて仕方がないけれど、しばらくするとまた見たくなってそーっと本を開いてしまうのでした。
豊田市美術館は、ニューヨーク近代美術館の新館を設計した谷口吉生による建築自体をも楽しめる美術館です。緑と水に囲まれて静かにそびえている建物の外観、そして開放的で繊細な内部空間の設計を、展示作品とともにぜひ味わっていただきたいです。現代美術を中心とした常設展示もなかなか面白いので、この夏休みにちょっと遠くまで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
家から日帰りで行ける範囲内には、面白い美術館や施設がいろいろあることを発見し、休みを利用して美術館に行く機会がこのごろ増えました。先日は、荒川修作がマドリン・ギンズと共同で設計した
「オフィス」を抜けると、またもや異様な光景が(写真中)。「極限で似るものの家」と名付けられたこの建物の内部は、人ひとりが入れるくらいの通路が交錯し、その通路を仕切る壁が、ところどころに置かれたソファーやガスレンジといった家具を分断しています。
この施設には平らな部分はほとんどといって無く、気をつけていないとよろめくし、転ぶし、不自然な姿勢を取らされるし、頭をぶつけることもあるし、全く「人にやさしくない」作りになっています。けれども、地を踏みしめて進んでいくうちに、普段使っていない筋肉の存在を感じたり、目や耳を使って周囲に注意を払ったりすることになり、生きている自分の肉体を実感することになります。



有名美術館の分館ブームはフランスだけにはとどまらないようだ。イギリスのテートギャラリーはリバプールなどの国内3ヶ所に分館を開き、ロシアのエルミタージュ美術館は国境を越え、アメリカのラスベガスとオランダのアムステルダムに進出した。分館の成功例として象徴的なのは97年にスペインのバスク地方に誕生したアメリカのグッゲンハイム美術館のビルバオ分館(写真)である。人口35万人の都市に年間100万人が美術館目当てに訪れ、その60%が外国人観光客だという。ビルバオ分館は停滞した鉄鋼都市、バスク紛争の暗いイメージを一掃し、芸術が地域再生の切り札になることを証明してみせた。チタニウムの板で作られ、平らな面が一切ない、うねるような奇抜な外観も話題になっている(設計者は神戸のメリケンパークの巨大な魚を作ったフランク・ゲーリー)。
ケ・ブランリー美術館の外観を決定付けているのは、建築家ジャン・ヌーヴェルのデザインだけではない。もうひとつ忘れてならないのは、植物学者パトリック・ブランによる垂直庭園だ。彼は1953年パリ生まれで、熱帯の下生え植物の専門家である。ケ・ブランリー美術館はとてもエコな美術館でもあり、建物の壁面を様々な植物がびっしりと覆っている。
昨年の6月にケ・ブランリー美術館がオープンした。アフリカ、オセアニア、アジア、アメリカからの品々を集めた、新しいタイプの民族美術ミュージアム。場所はエッフェル塔の足元、ブランリー河岸(= quai du Branly)。名前はそこから来ている。設計したのは



ポンピドゥー・センターについては、随分と昔にとても「熱い」本も読んだ。
鳴り物入りで始まったオルセー美術館展(神戸市立博物館)だが、あと1ヶ月を残すだけとなった。評判は上々のようです。まだの方はお早めに。
今回のオルセー美術館展のポスターには「ベルト・モリゾーの肖像」が使われている。あちこちの駅の構内でほとんど毎日のように彼女の微笑みに出くわす。最寄り駅の構内では開催日の1ヶ月以上も前から彼女の分身が何人も微笑んでいた。確かにハッとさせられる美しい肖像画である。美しいというより、「かわいい」感じだ。














