管理人:cyberbloom
★FRENCH BLOOM NET は「フランス」の情報化のプロジェクトです。具体的には、フランス語を学ぶ人やフランスに関心のある人のために、フランス関連情報を記事にして、カテゴリー別に蓄積しています。週末には「週刊フランス情報」と題して1週間のフランス関連ニュースをピックアップしています。この他にもサイトを運営しています。 □精鋭ライターによる投稿サイト:FRENCH BLOOM NET □仏検&フランス語学習サイト:FRENCH BLOOM CAFE □音楽専用サイト:FRENCH BLOOM MUSIC □インスタントストア:FRENCH BLOOM STORE ★当方、大学でフランス語を教えているメンバーを中心としたグループです。詳細やお問い合わせに関しては「ABOUT & PROFILE」をご覧ください。
EUROPE ■安楽死のためのスイス渡航者、5年で611人に(CNN):スイスでは医師の間の倫理規定はあっても、幇助自殺の具体的な条件を定めた法律は存在しない。欧州12カ国で実施した意識調査では、幇助自殺の合法化に賛成する回答が過半数を占めた。 ■欧州への不法移民:海から押し寄せる大波(The Economist):多くの不法移民が最初に欧州の土を踏む場所はギリシャやイタリアなどの周縁国だが、最終目的地は大抵、もっと北。多くはフランスに向かうが、仏にどれくらいの不法移民が住んでいるのか誰も知らない。 ■ポール・クルーグマン「ヨーロッパではダメな意志決定でぞっとする結果が生じている」(経済学101):ほんの数ヶ月前、ヨーロッパの緊縮派はせっせと自画自賛にはげんでいた。南欧でほどほどに経済が上向いたのを見て,これこそ自分たちの対応の正しさを裏打ちするものだと宣言していた。ところが…
BOOKS ■『フランス人の不思議な頭の中』(amazon):フランス国民は、歴代大統領の恋愛スキャンダルをなぜ許すのか。ヨーロッパNo.1の出生率を実現できたのはなぜか。世界で活躍する強いリーダーを輩出する教育制度とは。記者活動に対しレジョン・ドヌール勲章シュヴァリエなど3つの勲章を受章した著者が、グルメ、アート、歴史だけではわからないフランスをレポートする。 ■『ラスネール回想録』(平凡社ライブラリー)(amazon):好評発売中の『ラスネール回想録』。著者は十九世紀フランスの死刑囚にして詩人。彼は多くの作家に霊感を与え、あの『罪と罰』のラスコーリニコフ、『レ・ ミゼラブル』のモンパルナス、アルセーヌ・ルパンのモデルとなったほか『天井桟敷の人々』の題材にも。伝説的犯罪者の手記、待望の本邦初訳です!…平凡社さんのツィートより。 ■『松本大洋+ニコラ・ド・クレシー』(玄光社MOOK)(amazon):日本・フランス間で互いの作品をリスペクトしあっている二人の作家のコラボレーション画集。本書の為に書き下ろした、二人によるリレーマンガ、イラスト書簡など、東京とパリを往復した新たな世界が誕生。また2013年、東京で初めて二人の邂逅が実現し、“創作"について語り合った様子なども収録。それぞれの作家の“頭の中"をのぞき見るような感覚で構成される画集。 ■村上春樹「多崎つくる」英語版、米ベストセラーランキング首位に(reuters):パティ・スミスが『多崎つくる』の書評をニューヨーク・タイムス紙に寄稿し、ボブ・ディランに喩える。 □Deep Chords: Haruki Murakami’s ‘Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage’(NYTimes)
WORLD ■ISISの新兵獲得戦略:ソーシャル・メディア、米ジャーナリスト殺害ビデオさえも利用(IBT):19日に「イスラム国」が公開した、米国人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリー氏の殺害ビデオにはショッキングな要素が様々あるが、その1つは見かけのスマートさだろう。HD画質で撮影し、プロ並みに編集されたビデオは、ソーシャル・メディアやマーケティング戦略を駆使して新加盟者を募集し、自分たちの綱領を発信することを狙った、同過激派グループの最新のPRキャンペーンなのだ。…ISISは、コミュニティ形成のために、ツイッターやフェイスブックのアカウントを持つことを推奨。
JAPAN ■「入学は簡単だが卒業は難しい」 大学教育の欧米スタイル導入はなぜ失敗したか(ダイヤモンド):欧米の教育は大学に入学する前に個性や考える力を身に着けていることを前提に、学生に学問や社会のマナーを躾ける。しかし日本は先に躾けられているので、これに欧米のやり方を接続すると「躾け」を二重にやってしまい、ますます自発的に考え、行動できなくなっているという指摘。 ■ロイター企業調査:労働力確保「困難」半数超す、4割が減益要因に(reuters):目立つのは派遣・アルバイトなど非正規の求人難だ。輸送用機器では「現場の期間工は集めづらくなった」、「関東圏の人材確保は困難な状況」との指摘が複数寄せられた。電機でも「必要な数の非正規社員が集められない」としており、ほとんどの業種で似たような声が挙がっている。★…急に顕在化した日本の労働力不足。
ART ■美術史からこぼれおちた画家、ヴァロットンの魅力(東洋経済):スイス生まれ、パリで活躍。没後忘れ去られる。三菱一号館美術館で絵画展。…しかし、こうした面白い絵を描く人が、なぜ忘れられてしまったのだろうか。ヴァロットンは神秘的で装飾的な作風の「ナビ派」のひとりとして活動したが、「彼の斬新な画風はナビ派の枠に収まり切れませんでした。どのグループにも位置づけられない、個性的な画家だったゆえに、美術史からこぼれ落ちてしまったのです」 ■フランスの街並みをキャンバスにした素敵なストリートアート25選!(pouch):街の風景は素材の宝庫!
■サルコジ仏前大統領を事情聴取のため拘束(AFP):今後の展開次第では、2017年の次期仏大統領選挙までに政界復帰を望むサルコジ氏の希望が絶たれる可能性も。大統領経験者に対する異例の動き。07年の仏大統領選挙の際にサルコジ氏がリビアの当時の独裁者、故ムアマル・カダフィ大佐から資金援助を受けた疑いに関する捜査について、今回拘束された予審判事の1人からサルコジ氏が内部情報の入手を試み、司法当局によってサルコジ氏の携帯電話が盗聴されているとの情報が提供されていた可能性を疑っている。★…カダフィの死にフランス諜報部の関与(サルコジ政権下)があったというニュースを思い出す。またカダフィは「私はフランスとは友人だ」とうそぶいていたことも。 ■フランスメディア、アフリカに活路(毎日):先行するのはインターネットを通じた電子版メディアだが、現地市場が未熟なため、商業ベースに乗るまでのハードルは高そうだ。英米メディアへの対抗を視野に、仏語の普及拡大も目指す仏メディアの動向を追った。…2010年の仏語を話す人は2億2000万人だったが、50年には世界の人口91億人の8%の7億人に達すると予測。このうちアフリカに属する国の人口が85%を占める。 ■「環境配慮型の国」目指す仏法案、グリーン成長視野(AFP):同国で待ち望まれてきた原子力エネルギーと化石燃料への依存低下を目指す法案を内閣に提出。エネルギー転換が完了するまで毎年150億〜300億ユーロ(約2〜4兆円)の投資が必要。 ■La tentation ≪ hikikomori ≫(le monde blog):フランスにも「引き籠り」 ■Six choses à faire à la Japan Expo(le monde) :ジャパンエキスポですべき6つのこと。「しょこたん」や「ふなっしー」だけでなく、弓道、合気道、剣道などの武道も披露されている。プチ体験もできる。
BOOKS ■『気持ちが伝わる!フランス語』(リアルフレーズBOOK):國枝孝弘&パトリス・ルロワ著。ネイティブが使う、自然な言い回しが学べる!“ Tu sais quoi ?(あのね)"“ C'est pas grave.(大丈夫)"“Je te dis pas.(すごい)"など、ネイティブが日常何気なく使っている口語表現や慣用句を、対話例と共に計452収録。あいづちや受け答えからちょっとこなれた言い回しまで、思わず言ってみたくなる、シンプルでいきいきした表現ばかり!見出しフレーズにはカタカナルビを併記。ポイントとなる語彙や文法の解説付きで、応用力が身につく。CDにはフランス語+日本語音声を収録。巻末索引付き。7月23日発売、アマゾンで予約受付中! ■『留学とホームステイのフランス語』:阿南婦美代著。パリでのホームステイ&留学を想定し、さまざまな場面で役立つ文例を満載。音声は無料でダウンロードできます。最新情報を盛り込んだ資料集は強い味方。準備万端で出発しましょう!
JAPAN ■日本の女性差別は改善している-、『アナ雪』ヒットとセクハラ野次から米メディア分析(Newsphere):世界で最も高い教育を受けながら賃金は男性に比べ30%低く…そんな中、「自分を解放しよう」と歌った主題歌の「Let It Go」が… ■「先進国はどんどん貧しくなる」(Huffpost):森山たつをさんが語る海外、しかもアジア就職のススメ「海外なんてリスク高い…日本で安定した会社に就職したい」と思ってませんか?でもこれから、日本に残る方がリスクが高いかもしれません。
仏、観光サービスの向上目指す、「無愛想」返上へ ■フランスはかねて訪問者に無愛想だという評判に悩まされてきた。パリのカフェにいる横柄なウエーターや、公共サービスの頻繁なストライキなどがその例だ。今月も抗議行動が長引き、列車の運行に支障が出た。「パリ症候群」と呼ばれる心理的な不調に悩まされる旅行者もいるほどだ。特に日本人はフランス人のぶっきらぼうな態度にショックを受けることが多い。しかし、停滞する経済に新風を吹き込もうと躍起になるフランス政府は、観光産業を変革する計画を打ち出した。とりわけ同国で休日を楽しむ行楽客にもう少し優雅に対応するという問題に取り組む。 ■閣僚も、パリ、コートダジュール、アルプスなど壮麗な名所に恵まれたフランスが、観光を当たり前に捉えがちであることに問題の一端があると認める。国連世界観光機関によると、フランスは外国人観光客数が世界1位で、2012年は年間8300万人に達した。観光業は国民所得の7%超を占めており、約200万人の雇用を生み、国際収支に年間120億ユーロの貢献をしている。これに対し、世界の国内総生産(GDP)のうち観光業は12%を占めている。フランスにはスペインより年間2000万人多い外国人観光客が訪れるにもかかわらず、それによる収入はスペインより少ない…(全文はタイトルをクリック) (6月23日、Financial Times via 日経)
夏至の日は Fete de la musique =音楽の祭日 ■La Fête de la musique は1982年以来、6月21日の夜から翌日の朝にかけて開催されているフランス発の音楽のお祭りです。フランスでは毎年この期間に各地方都市で様々な音楽イベントが開かれています。1981年の総選挙の後、当時の文化相であったジャック・ラングがこの音楽の祭典の実施を決めました。その3年後の1985年にはヨーロッパ全土に広がります。それから30年も立たないうちに、世界中110カ国、340都市で行われるようになり、フランス発の大成功を収めたイベントのひとつに成長します。 ■「音楽はすべての人のもの」をスローガンに、この音楽祭は音楽を広めることを目指しています。Fête de la musique は、同じ発音になる ≪ Faites de la musique ! ≫(=音楽を作ってください!)でもあります。ふだん演奏機会が少ないアマチュアの音楽家にストリートやパブリックスペースを開放して、演奏する場所と機会を提供するだけでなく、アマチュア、プロを問わず、ほとんどのコンサートが無料です。そのおかげで、多くの人々が、クラシック、ジャズ、ロック、ワールド・ミュージック、伝統音楽といったあらゆる種類の音楽に触れることができるのです。それらは様々な起源を持ち、あらゆる言語で歌われています。 □「音楽の祭日」公式サイト http://bit.ly/kasbbS □写真↓はオランダ、ハーグでの夏至の日の夕暮(午後10時ごろ) ■英ストーンヘンジの夏至祭り、今年は4万人集結(AFP):夏至祭の多くはキリスト教以前に起源を持つ。
VOYAGE ■特集「夏に泊まりたいシャンブル・ドット20選」(ニュースダイジェスト):海の近くで、山で、南仏で、大岩に穴をあけた住居からプール付、豪華シャトーのシャンブルドットまでフランス人にも人気の20軒。 ■天空ラピュタのリア城はフランスにあった!(cyclestyle) :Cordes sur Ciel=コルドシュルシエル村はフランス中南部に実在。 ■サントロぺでバカンス!(designboom):vincent coste cascades D1 house down saint-tropez cliff face...サントロぺをベースに活動する建築家ヴァンサン・コストの手による海を見下ろす崖に立つ邸宅。★…こんな別荘でバカンスを過ごしてみたいものだ。 ■日本が大好きなフランス人イラストレーターによる、ガイドブックがユニーク!(エキサイト) :パリの51カ所のスポットがイラストで紹介されている。
MUSIC ■ジャス、パリのメトロの駅構内で録音した異色作(barks):ジャズじゃなくて、jaSz=ジャス。エディット・ピアフ、セルジュ・ゲンスブールといったアーティストのカバー楽曲もあり。6月下旬には東京と横浜でフリーライブ。
WORLD ■米スタバ、店員13万人の学費を肩代わり 大学側と提携(朝日):企業として過去にない規模の取り組みに。米国では大学の学費が高騰しており、卒業までに多額の借金を背負ったり、中退を余儀なくされたりする学生が多い。 ■ミュージシャンは個人事業主たれ(kasakoblog):音楽の録音物を売る時代はとっくに終わった。元レコード会社社員が語る。個人事業主たれ、はみんなにあてはまる。組織にいてもアグリゲーター。
ART ■シモネッタ・ヴェスプッチがルーブルのアトリエでお色直し(culturebox) :シモネッタさんはボッティチェリをインスパイアし「ビーナスの誕生」を描かせた言われるフィレンツェの貴婦人。この作品はピエロ・ディ・コシモ Piero di Cosimo の作品。シャンティイ城の美術館で見つけたときはちょっと感動した。澁澤龍彦が絵画批評で言及してて知ったんじゃなかったかな→『幻想の肖像』でした。 ■私たちが知らない江戸「日本を愛した19世紀の米国人画家」が描いた、息遣いすら感じる美しき風景(DonJapan) :僕らが知る "江戸" とは違う風景。19世紀の米国人画家 ロバート・フレデリック・ブラム (Robert Frederick Blum) は、1876年「フィラデルフィア万博」で日本文化に衝撃を受け、いつかその地を踏むことを夢に抱いた。14年後の1890年、上野で開催された「第三回・国内勧業博覧会」に招待されたことを機に、その後3年間に渡って、彼の目を奪った江戸の香りが色濃く残る日本の景色を描き続けることになる。
JAPAN ■79%が労働法違反…日本の「外国人技能実習制度」に海外から批判(Newsphere):人手不足を解消するため、安倍晋三内閣は外国人雇用拡大を目指しているが、新興国への技術移転を目的に設立された「外国人技能実習制度」には海外からの批判が集まっている。“搾取的”と米国務省も報告。 ■『有権者の財布が大事』が安倍首相の認識(dot):「今の日本経済は本物の好景気ではありません。しかし、その期待感だけで支持率は高止まりするのです」…株価さえあげておけばいい。つまり国民は足元を見られていると…
フランス・パリに、無印良品の「欧州旗艦店」を出店 ■無印良品を企画、開発する良品計画は9月24日、フランス・パリ、1区に売場面積700平方メートルの欧州旗艦店として「MUJI Forum des Halles(ムジ フォーラム・デ・アル)」をオープンする。 ■今回出店する「Forum des Halles(フォーラム・デ・アル)」は、かつてパリの胃袋と呼ばれた中央市場の跡地につくられた大型ショッピングセンター。パリと郊外を結ぶRERのシャトレ駅、地下鉄レ・アル駅に直結し、1日約50万人が行きかうコンコースに位置するショッピングセンターには、映画館、レストランも併設され、地元の人々でにぎわう。無印良品は、1998年にパリにフランス1号店を開店。以来15年余り、欧州の交通の拠点でもあるパリに、念願の大型店の開店となる。 ■旗艦店オープン告知ポスターは「MUJI」を愛する、フィリップ・ワイズベッカー、ポール・コックス、ジャン・ミシェル・アルベロラの3人のフランス人アーティストがデザイン。ピカソやマチスの作品を生み出してきたパリ伝統のリトグラフ工房idemで職人の手によって高知産和紙にリトグラフ印刷を施した。これらのポスターはパリ、日本の旗艦店で展示などを予定している。(続きはタイトルをクリック) (6月13日、マイナビ)
辻仁成 コンサート2014「コトノハナ 言花」 ■待望の辻仁成ソロ・ライブツアーが決定!ニューアルバムを引っさげ、パリ・アルハンブラ劇場を皮切りに、日本の8都市を回る。8月3日大阪、8月10日東京など。チケット好評発売中! ■JINSEI TSUJI en Concert le 28 juin a 18h30 ALHAMBRA 21 rue Yves Toudic 75010 Réservation au Guicher par téléphone au +33(0)140204025
MUSIC ■薬物使用で優良な作品ができる、は真っ赤なウソ(JBPress) :ASKAの楽曲を分析すれば、ヒット曲にその痕跡は全くない。★…古くて新しいクスリと創造性の問題。ボードレールの『人工天国』(19世紀半ば)もそういう議論だよね。 ■1944年、アメリカ兵とともにフランスにスィングジャズがやってきた!(culturebox) 米兵の士気を高めるためのものだった78回転レコードは70年後の今コレクターズアイテムに。★…映画やジャズなどけっこう米文化の洗礼を受けている仏。仏文化を脅かすものとして、アメリカ嫌いの知識人(特に左翼)も増えた。
■今年のカンヌ国際映画祭が水曜日に開幕(culturebox):注目はオリビエ・ダアンの”Grace de Monaco”、ゴダールの最新作 "Adieu au langage"、ドパルデュー主演のDSK映画 "Welcome to NY"など。記事内に予告編あり…次は恒例の exquise さんによるカンヌ情報。気になるツィートを集めてみました(出典は各項の Cannes 2014 をクリック)。
■Cannes2014:映画祭がついに開幕。オープニング作品はオリヴィエ・ダアン監督の Grace de Monaco。主演はグレース・ケリー役ならこの人しか考えられないニコール・キッドマン。レーニエ大公は意外なチョイスでティム・ロス。 ■Cannes2014 : 今さらながら開会式を鑑賞した。審査員に好きなメンツが揃っていて何だか嬉しい。最後に今回の出品作の抜粋がまとめて流されるのだが、やはりゴダールの映像(犬!)が突出して印象的・詩的だった。 ■Cannes2014 : 常連ダルデンヌ兄弟の Deux jours, une nuit は、働く女性を取り巻く厳しい状況を扱う作品。今回は大物マリオン・コティヤールを迎えたが、彼女の抑えた演技も映画に力強さを与えているようだ。 ■Cannes2014 : 俳優ライアン・ゴズリングが監督した Lost River がある視点部門で上映された。彼の尊敬するクローネンバーグをはじめ、リンチ、N.W.レフン監督を思わせる謎めいた映像が興味深いがプレスはまだまだ若手扱い。 ■Cannes2014: 今年の目玉のひとつ、ベルトラン・ボネロ監督の Saint Laurent は、フランスを代表するデザイナーの明暗を描いた作品。ギャスパー・ウリエル、ルイ・ガレル、レア・セドゥなど俳優を観るだけでもうっとりしそう。 … ■Cannes 2014: DSK事件を扱ったアベル・フェラーラ監督の Welcome to New York も今回の目玉のひとつ。さすが主役を演じているのがジェラール・ドパルデューだけあり、単なる伝記ものでは終わっていないようだ。 ■Cannes2014 : イタリアのアリーチェ・ロルヴァケルが養蜂家の家族を題材にしたLe Meraviglie (Les Merveilles)。女性監督ならではの繊細な語りが審査委員長のジェーン・カンピオンに届くかどうか。 ■Cannes2014: フランス女優メラニー・ロランが監督し批評家週間に出品された Respire は10代の少女たちの恋という昨年の『アデル』を思わせる内容ながら、非常に好意的に受け入れられた。 ■Cannes2014 : 河瀬直美監督の『2つ目の窓 Still The Water』は、美しい奄美大島の自然を舞台にした若者たちの恋を描いたもの。カンヌに愛される監督の作品は今回もまたおおむね好評のようだ。 ■Cannes2014 : フランスを代表する俳優としても有名なマチュー・アマルリック監督がある視点部門に出品した La Chambre bleue は、G.シムノンを思わせるサスペンスもの。ショットや演出が凝っていて好評の模様。 ■Cannes2014 : アトム・エゴヤン監督の Captives は、誘拐されて8年間行方不明の少女とその家族、警察をめぐるミステリー。彼の出世作『スウィート・ヒアアフター』を思い出させる雰囲気の作品だそう。
■フランスとドイツの格差増す見通し(WSJ):ドイツの失業率は05年初めにピークに達し、現在は5%強と過去最低水準にある。一方、フランスの失業率は10.4%に上昇した。さらに問題は、フランスの労働市場に構造的な悪化の兆しがあることだ。 ■フランス全土に広がる“屋台”ブーム(asahi):そのきっかけは、フードトラック 'Le Camion qui fume’ の登場。3年前にパリの料理学校を卒業したアメリカ人が始めた。 ■脳腫瘍、携帯電話で増加=1日30分で2倍超―仏研究者(AFP):耳から離して通話できるハンズフリー機器の使用を推奨。仏Yahooトップにも「携帯電話を使い続けるための5つの助言」という記事。日本ではこういう議論はないことになっているが。 ■混乱続く仏ル・モンド紙、女性編集長が辞任(読売) :フランスの有力紙ル・モンドは14日、ナタリー・ヌゲレード編集長が辞任したと発表した。電子版充実に向けた改革のさなかだったが、ヌゲレード氏の改革に絡む人事方針に反発して編集幹部が集団辞任するなど、混乱が続いていた。
ART ■L'esthétique de H.R.Giger, créateur d'Alien, en 10 pochettes d'albums(culturebox):10枚のレコードジャケットに見るH.R.ギーガーの美学。74歳で亡くなったばかりのギーガーの仕事は『エイリアン』だけではない。 ■la 10e Nuit des musées(culturebox):今夜、2005年から欧州で始まった10回目の「美術館の夜」。フランスでは294の美術館が参加し、観客は夜間に通常とは違った方法で作品を鑑賞したり、特別な企画に参加できる。去年は仏全土で2百万人が参加。オルセー美術館では振付師の指導による舞踏会が催され、ヴェルサイユ宮殿では改修されたばかりの、革命期にルイ15世の2人の娘が使っていた部屋を無料で見学できる。
JAPON ■外国人感銘させる日本の「おもてなし文化」―至れり尽くせりのサービス(WSJ):親切過ぎる日本のサービス文化は米国のチップを渡す文化と真正面から対立している。チップは本来、より良いサービスを期待するためのものだが、その逆効果になることもある。チップの額が少ないと、ひどい目に遭うかもしれないのだ。筆者は日本のシステムに解放感を覚えた。価格は価格であり、良いサービスを受けたとしても、それは追加料金の支払いを期待されてのことではない…。 ■女性の労働改善で日本のGDP13%上昇 海外は喫緊の課題と報じる(Newsphere):GS証券が「ウーマノミクス4.0」と名付けた報告書を発表。女性の労働力上昇は少子高齢化の圧力を軽減し、日本経済の長期潜在成長力を押し上げる効果ありと。 ■英検幼児のお受験過熱 10年で5倍の2500人(産経):「日本英語検定協会」によると、昨年度の5歳以下(未就学児)の受験申込(志願)者は10年前の5倍に当たる約2500人。時間の長い試験なので途中で飽きてしまって立ち歩いたり、騒ぎ出したり…。問題ができなくて泣き出す子もいて、試験の妨げにも。同協会は、年少者受験の注意点を受験申込書やホームページに掲載するなど対応に苦慮。★…認知能力や社会常識の限界があるので、早急過ぎるのはあまり意味がないと思うが、この前子供に付き添ったら、準2級の2次試験の受験者の3分の1が小学生だった。
ART ■ルーブル美術館2013年も入場者世界一をキープ(culturebox):ルーブル美術館は2013年、900万人以上が訪れ、世界で最も訪れられた美術館の地位を保持したが、そのために監視から補修まで、6万6百平米の館内に配置された3万8千の作品に気を配る必要がある… ■パリのパレ・ド・トーキョーにて杉本博司の個展(Culturebox):「AUJOURD’HUI, LE MONDE EST MORT 今日、世界は死んだ。もしかすると昨日かもしれない」がパリで開催中。タイトルはカミュの『異邦人』にちなんでいるようだ。ボーカロイドオペラの渋谷慶一郎氏とのコラボも。
フォンテーヌブロー宮(城)のナポレオン三世の劇場が改修され、150年ぶりに一般公開 ■フォンテーヌブロー宮(城)の皇帝の劇場は150年のあいだ一般公開されず、そのおかげで光と損傷から守られていた。それがちょうど今、アラブ首長国連邦のファンドのおかげで修復されたところだ。観光客はナポレオン3世のために造られた至宝を間もなく見ることができるだろう。しかしこの劇場の名前はナポレオン3世の記憶を喚起することはないだろう。なぜなら劇場の修復のために出資したアラブの首長の長い名前 Cheick Khalifa Bin Zayed Al Nahyan がつけられるからだ。2007年に拠出された1000万ユーロなしには修復できなかった… (5月3日、culturebox)
MUSIC ■ランス近郊で21回目の野外テクノイベント=Teknival が開催(culturebox):メーデーをはさむ今週金曜から5日まで3万人が集結する野外テクノイベン「テクニヴァル」が開催される。TEKNIVAL は tekno と festivalの合成語で、サウンド・システム(移動式の音響設備)を野外に施設して、数日間連続で野外パーティを催す。このイベントの参加者はteufeur, teueuse というが、teuf は fête お祭りのひっくり返し言葉 verlan である。フランスのテクニヴァルは以前無許可でやっていたが、「日常の安全に関する法律 loi sur la sécurité quotidienne 」が2001年5月29日に可決されたあと、国からの公認を受けるようになった。 ■Une nouvelle chanson de Pharrell Williams : "Smile"(culturebox):ファレル・ウイリアムズの新曲。ハッピーに続いてスマイル。そして 'HAPPY' の原宿バージョンが超楽しい!街の魅力もよくわかる。⇒ http://youtu.be/rVvUxM0ywrc
JAPAN ■若者留学支援に66億円の寄付(NHK):文部科学省と日本学生支援機構は先月、企業などからの寄付金で留学費用を支援する新たな奨学金制度を設けました。若者の海外留学を支援しようと先月、この奨学金制度に50余りの企業や団体が協力を決め、少なくとも66億円の寄付が見込まれていることが分かりました。学生からは定員の5倍を超える応募が文部科学省はさらに寄付を呼びかけていくことに。 ■日本人バックパッカーに多い「Googleボケ」(Huffpost):「スラム街を歩いても平気だった」とドヤ顔する日本人のバックパッカー。「アメリカやヨーロッパでは、ストリートを一本間違えると命の危険に晒される場所が、今でも至る所にあります。日本ほど日常が平和な国は、世界にほとんどないのです」
ART ■ブローニュの森にルイ・ヴィトンの「アートの殿堂」(AFP):その名も「フォンダシオン・ルイ・ヴィトン Fondation Louis Vuitton 」。フランク・ゲーリーの設計。 ■Monnet : Giverny lui dit merci(Culturebox):印象派を代表する画家、クロード・モネが晩年を過ごしたおかげで、人口500人のジヴェルニーに毎年70万人の観光客が訪れる。モネの庭は4月から花が咲き始め、散策するには良い季節。
EUROPE ■スペイン、夜型生活とお別れ?生産性向上へ(CNN):夜型生活はスペインの文化そのものとなっているが、多くのエコノミストは、この夜型生活がスペイン経済の生産性を阻害していると指摘。スペインの現状はある意味、欧州全体の象徴。失業率は26%にも上り、若年層ではさらに数字が倍増する。しかし、このところ経済的に明るいニュースも出始めた。解雇規制も緩和され労働市場が柔軟化。スペインの人件費は上昇しているドイツやフランスとは対照的に下落基調。 ■独自の文法を生み出した「ユーリッシュEurish(欧州英語)」(Financial Times) :世界中のビジネスピープルは、他国の企業を相手にする時に英語を話す。だが、欧州ほど集中的に英語が使われることはない。何しろ欧州では、階層を問わず多くの人が、概して終日、英語でメールや電話を交わし、会議に参加し、スカイプを使った電話会議を行っている。見事な流暢さにもかかわらず、こうしたビジネスピープルはしばしば、英語を母国語とする人が間違っていると見なすことを言う。時として、そのような文法的、語彙的なミスは明らかに、話し手の母国語から引き継がれたものだ…
JAPAN ■社会保障亡国論、動かない政治を変えるには?(アゴラ):ちょうど4月に消費税が8%に上がったばかりだが、2025年には消費税20%、自己負担率50%に上げないと今の社会保障制度は維持できないという戦慄の推計。さらに2050年には消費税30%、自己負担率70%と地獄のような数字。しかし政治家をはじめ、これを誰もアナウンスしない。 ■“女性が消える社会”いま何が(NHK):26年後多くの地方自治体で、出産・子育ての中心となる20代から30代女性の人口が半分以下に減ってしまうという、これまた戦慄の推計。 ■専業主婦は、とっても危険な選択肢、3組に1組が離婚する時代をどう生きるか?(東洋経済):もはや永久就職ではなく、倒産確率3分の1の会社に就職すること、あるいはイチローを前にしたピッチャーくらいの覚悟がいる。
CINEMA ■Festival de Cannes 2014(culturebox):もうカンヌ映画祭の季節か。今年は常連のダルデンヌ兄弟が話題を集める模様。作品はマリオン・コティヤール主演の"Deux jours, deux nuits"
WORLD ■“日本の核施設は警備が緩すぎる! (newsphere):アメリカが日本にプルトニウム返還を求めたわけその懸念とは「施設における警備の緩さ」。「アメリカでは考えられないレベるで緩い」★…日本ではユルいのが好まれるからね。 ■話題のクリミア「美人検事総長」、ロシアが任命認める(AFP) いろいろ疑惑もあったが、一種のインテリジェンス?「相手のガードを甘くさせることができるかもしれない」
JAPAN ■AIDが引き越す問題、遺伝上の父捜し続ける、情報開示ルール化訴え(毎日新聞):AIDは第三者からの提供精子による人工授精。★…フランスの同性婚でも「子供を持つ権利」と「子供の権利」がぶつかるという議論があった。つまり子供がどのような環境で生まれることになるか考える必要があるということ。こどもはそれを選べないから。
雑誌『ふらんす』4月新学期号発売!特集「いざフランス語の世界へ」 ■FRENCH BLOOM NET が「帰ってきた時事ネタ会話」を担当しています。「バカロレアのキックオフ」「日本人パティシエが大活躍」「日本のあまちゃんブーム」「大統領の私生活」など幅広い時事ネタを扱っています。CDによる音声も聞けます。 ■また「便利サイトアラカルト」では、お馴染みの「TV5MONDE」やフランス外務省が出資した「Parlons francais, c’est facile!」などのサイトと一緒に FRENCH BLOOM NET を紹介いただいています。 ■4月から、NHKラジオフランス語講座、NHKテレビでフランス語講座も新しい内容で始まります。
■第20回パリでいちばんおいしいバゲットコンクール(punta):今年はパリ14区、パン屋 Au délices du Palais のアントニオ・テクセラ氏がグランプリを受賞。受賞したパン職人は1年間、大統領官邸であるエリゼ宮に毎日パンを届けるという名誉を受ける。ちなみに、サルコジ元大統領、オランド大統領ともに外はパリッとしていて、中はふんわりというバゲットがお好みということだ。
ART ■4月19日から東京・上野の東京都美術館でバルテュス回顧展(CINRA):バルテュスの没後初の大回顧展、少女を描いた油彩画や素描、愛用品など約100点展示。ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめたバルテュスは、静謐な風景画や、少女のいる室内画など神秘的で緊張感に満ちた世界観を持つ絵画で知られる。パリに生まれながら、20世紀美術の数ある流派のどれにも属することなく独特の具象絵画の制作を続け、1983年に開催されたパリのポンピドゥー・センターでの回顧展で国際的な名声を獲得。1967年には節子夫人と結婚し、日本をはじめ東洋文化にも親しんでいたという。また、小説家で思想家、画家としても活動したピエール・クロソウスキーの実弟としても知られている。★…ドイツではバルテュスの写真展が少女がモチーフなっているがゆえに(つまりペドフィリア)中止に追い込まれたが。こちらの映像は日本びいきのバルテュスと勝新太郎との邂逅。勝新の居合に重なるバルテュスの発言が凄い。バルテュス&勝新太郎⇒ http://bit.ly/18ENZ7C
JAPON ■高学歴女子が新・専業主婦を目指す時代(Huffpost):かつて斎藤美奈子は『モダンガール論』の中でこう言った。「女の子には出世の道が二つある。立派な職業人になることと、立派な家庭人になること。職業的な達成(労働市場で自分を高く売ること)と家庭的な幸福(結婚市場で自分を高く売ること)は、女性の場合、どっちも「出世」なのである」 ■「受験においても、東京一極集中が加速」(NEWSポストセブン):「今や完全に京大は東大の下ですね」「今の若者は、国立の医学部志望がものすごく多い。安定志向だから」「若者の保守化には将来への不安が根本にある」by「今でしょ」の林先生 ■ウェブライターよ。なぜ君たちはこれほど文章がヘタなのか?(allabout):「ウェブでしか書いてない人は、決められた文字数のなかで原稿をまとめる訓練をしていない」、これに尽きるのではないか。
WORLD ■ロシアは新たな冷戦を戦える立場にない(Financial Times) :ソビエト連邦が1968年にチェコスロバキアに侵攻した時、モスクワの株式市場は暴落しなかった。なぜか。それは当時のモスクワには株式市場がなかったからだ…☆ルーブルもかなり下落しているようだ。昔と異なってロシアが国際金融に依存度を深めているので、アメリカの経済制裁はなかり効果があるのかもしれない。 ■原発建設、慎重姿勢に転換=安全を最優先−ベトナム(時事):安全性への懸念や資金難などを背景に、グエン・タン・ズン首相が20年まで先送りする考えを示唆したためで、建設支援で合意している日本への影響は必至。
WORLD ■Twitterにおける憎しみの地図(wired):人種差別、同性愛嫌悪、ダイヴァーシティに関する言葉を用いて、アメリカの15万以上のツイートの感情を分析した地図。その結果は?★…日本でもこういう可視化の試みは必要なのでは。 ■「ビットコイン」マウントゴックス代表が緊急会見(テレビ朝日) :マウントゴックス代表のマルク・カルプレスさんはフランスのシュノーブ出身。★…民事再生を申し立てたマウントゴックスのシステムのソースコードや、経営者と日本の銀行関係者との会話とみられる音声がネット上に投稿されているというニュースもあったが、顧客のデータ(銀行口座のパスワードなど)もごっそり抜き取られたんだろうな。
SPORT ■フランス人のハート掴んだズラタン・イブラヒモビッチ(スポニチ):彼の名前は「zlatanerズラタネー」と動詞化している。…zlataner : dominer un adversaire de manière outrageante ou humiliante(侮辱的、屈辱的なやり方で相手を圧倒すること) 。★…今日(2月25日)もイブラがハットトリックでPSGが勝利。
■定年退職前の厳しくも優しいロペス先生のもとで、勉強したり遊んだりする13人の子供たちの姿を追った、心温まるドキュメンタリー映画。Etre et Avoir―タイトルにもなっているこの二つの動詞から見ても、フランス人にとってのフランス語の始まりも、日本人がフランス語を始めるときと全く同じなんだな、と分かります。フランス語をやっている人なら、まるで自分も小学生になったような気分になり、子供たちと一緒に「うぃぃ〜!」「ぼんじゅ〜る、むっしゅ〜」と言ってしまいそう。