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すでに去年のことですが、狐野扶実子さんの料理本 La cuisine de Fumiko が2009年のウジェニー・ブラジエ賞 Le Grand Prix Eugénie Brazier を受賞しました。ブラジエ賞は女性が書いた料理本に送られる賞で、2007年に創設されたばかり。この賞はリヨンの有名なお母さん料理人、ウジェニー・ブラジエさんにちなんだ賞です。彼女は2つのレストランで3つ星を獲得した初めての女性です。
■ラデュレLadurée 、ピエール・エルメ Pierre Hermé(写真) …高級品のイメージが強いマカロンだが、米国ではホール・フーズ、トレーダージョーといったスーパーやスターバックスでお目にかかることもある。マクドナルドは、本場フランスのマックカフェ(マクドナルドに併設されたコーヒーやパンのコーナー)でミニサイズを販売。広告では、左右の手がハンバーガーの代わりに小さなマカロンを持っている。 ■しかし、マカロンファンはブームを喜ぶどころか怒っている。6年前からワシントンでフランス文化に関するブログを書いているパリジェンヌのレティシア・ブロックさんは「マカロンは主流になるためのお菓子ではない」"Macarons are not meant to be mainstream," と一蹴した。スターバックスが休暇シーズンにマカロンを販売していると聞き1箱買ったが、かじってみると、柔らかすぎだったという。ラ・マムことアリソン・ライトワインさんはこのブログへのコメントで、「ラデュレの目と鼻の先にあるシャンゼリゼのマックカフェでマカロンを発見。世も末だ」"I saw them at the McCafé on the Champs-Élysées—just down the street from Ladurée! What is the world coming to?!?" と嘆き、インタビューで、「野球の試合にタキシードで行くような感じ」"It's kind of like if you showed up in a tuxedo to a baseball game, it was so out of place. " と語っている。 ■マンハッタンでパティスリーを経営するフランス系パティシエのフランソワ・パイヤールさんはマカロンについて、「クッキーのように思われがちだが、クッキーよりずっとデリケートでエキサイティング。外側はサクサクで真ん中は本当に柔らか。小さなペストリーのようだ」"People think of them like cookies, but they are much more delicate and exciting than a cookie—so crunchy on the outside and so soft in the center, like a little pastry." と語る。完璧なマカロンを作るには時間がかかるが、日持ちしない。泡立て、焼き、クリームをはさんでから冷蔵庫で24時間冷やして味をなじませる。クリームが冷たすぎないよう、取り出してから最低1時間おく。2、3日で売れないものは捨てる。パリで広報責任者を務めるクレメンス・トランカールさんは、友人とのティータイム用に、ロワイヤル通りのラデュレ1号店でバラ、シトロン、ショコラの風味のマカロンを1箱買った。マカロンは「とても洗練されていてエレガント。だから、マクドナルドには買いに行かない」と語る。 ■フランスのマックカフェがマカロン販売を始めたのは2007年。マカロンは、ラデュレの親会社グループ・オルデールの子会社シャトーブランから冷凍した状態で出荷される。親会社は同じでも、レシピはラデュレのマカロンとは違う。フランス人セールスマンのオリビエ・カルティエさんは最近、パリのマクドナルドでピスタチオ風味のマカロンとカプチーノを注文した。「それがトレンドだ」と言うカルティエさんは、大手スーパーやパン屋で買ったマカロンを試したこともあるが、マクドナルドのものは割においしいという。 ■カルティエさんは高級マカロンには冷たく、「大きな違いがあるかどうかわからない。それに、フォアグラのような変なフレーバーもある」と語っている。マクドナルドによると、マカロンの売れ行きは良好だ。商品は約1.25ドル(約110円)で、同じサイズの高級品の約半額。狙う層が違うという。同社スポークスマンは「マックカフェの商品は、毎日の小さな休憩のためのものだ」"Our McCafé offer is made for everyday small breaks," と述べた。 ■一方、フランスが誇るマカロンの巨匠ピエール・エルメ氏は新たな形でのブーム再燃について、賛成でも反対でもないが、マクドナルド版を試したことはないと語る。オンライン雑誌で食の流行に関する記事を書いているスザンナ・チェンさんは「米国でマカロンが人気なのは、カップケーキの要素がすべて詰まっているから。色やフレーバーはさまざまで、甘いが、1日のカロリー制限に大きく影響することはない」"Macarons are gaining traction in the States because they possess all the attributes of a cupcake: They come in different colors and flavors, and they're indulgent, but they won't wreck your calorie count for the day."と分析した。 ■ただ、チェンさんは正しいやり方でないなら、大量生産品は見たくないと説明。12月にスターバックスで売られていた箱入りマカロンには、賞味期限が入っていなかった。ぱさぱさしていたし、ピスタチオ風味のものは、フルート・ループス(毒々しい色をした子供向けドーナツ型シリアル)の味がしたという。スターバックスのスポークスマンは「デリケートすぎて大量生産品としての扱いが難しい」"It's hard to do something mass-produced because they're so delicate," と述べた。シャトーブラン社の商品の販売を再開するかどうかは未定としている。 (3月3日、ウォール・ストリート・ジャーナル、日本語版)
たとえば、ボルドーのワインはブドウの品種をいくつか混ぜて醸造しています。主要な品種だけでも6種類。「シャトー」の個性によって、それぞれの「アッサンブラージュ」(ブレンドの仕方)を持っていますから、たとえ畑が隣り合っていても、全然違う味・香りのワインが育ち、個性を主張し合っているというわけです。収穫年によってもブドウの出来が変わるので、一口にボルドーといっても、値段だけでなく、味も千差万別。それこそ無限の楽しみがぼく達を待っています。自分の好みのワインに出会ったときは、この上なく幸せな気分になります。Le bon vin rejouit le cœur de l’homme (美味しいお酒は人の心を楽しませる)、まさにこれです。
さて、ぼくが出会ったワインのなかで、最高にすばらしかったと断言できるワインがひとつだけあります。Haut-Medoc 地区の Château d’Arcins の 96年もの。このシャトーのワインはその後も毎年、欠かさず飲んでいるのですが、96年の味は忘れることができません。というか、記憶のなかで何度も味わい直すしかないワインなので、いまでは幻想も混じっているかもしれません。でもこれがぼくにとっての最高のワインです。飲めないほどに、思いは募るのですね。
フランスには「ニコラ」 Nicolas という名前のワインのチェーン店がたいていの街にあります。それぞれの店主は自分なりのこだわりでワインを仕入れ、売っているようです。96年の Château d’Arcins ともクレルモン・フェラン近くの小さな街の「ニコラ」で出会いました。試飲会 dégustation があると友人に連れていってもらったのですが、そこの主人がほんとうに愛おしそうに << Ma mignonne >> といいながら紹介してくれたのでした。彼にとってはまさに愛娘。ぼくはその陽気なワイン屋のおやじが大事にしてきたかわいい娘に一口で恋をしたようなものでした。初恋がそうであるように、きっとぼくのなかではいつまでも何ものにも変えがたいワインなのかもしれません。
Baronne du Chatelard の Beaujolais Nouveau 2003 のラベルのように、その年の新酒をみんなでわいわい騒いで飲もうという楽しさが伝わってくるような図案もいいのですが、僕自身はとてもシンプルなデザインがほんとうは好きなんです。たとえば La Demoiselle de Sociando-Mallet のような。これは「蜻蛉=トンボ」をラベルにあしらった、飲み心地のよいワインです。網を持って駆け回った空き地のさわやかな風が、干しわらのかすかな匂いが思い出される…わけではないですが。かなり美味いワインだと思います。
「フランスの紅茶が飲んでみたい」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、フランス系紅茶店をいくつか紹介します。すべて専門店ですが、マリアージュ・フレール(Mariage Frères)やル・パレデ・テ(Le Palais des Thés)はどちらも本店はパリにあります。フランス系に分類される、日本の会社のレピシエ(L’Epicier)は全国にお店を持っています。また、ここに挙げたフランス系紅茶店はすべて通信販売を行っています。
■定年退職前の厳しくも優しいロペス先生のもとで、勉強したり遊んだりする13人の子供たちの姿を追った、心温まるドキュメンタリー映画。Etre et Avoir―タイトルにもなっているこの二つの動詞から見ても、フランス人にとってのフランス語の始まりも、日本人がフランス語を始めるときと全く同じなんだな、と分かります。フランス語をやっている人なら、まるで自分も小学生になったような気分になり、子供たちと一緒に「うぃぃ〜!」「ぼんじゅ〜る、むっしゅ〜」と言ってしまいそう。