2007年12月16日

アルザスのクリスマス市 Marché de Noël

colmar001.jpg数年前のクリスマスにストラスブールとコルマールを回ったが、アルザス地方はクリスマスの発祥の地とも言われる。もみの木の飾り付けを最初に始めたとか。この地方は歴史的にドイツとも結びつきが強いが、19世紀のドイツには青や緑の服を着たサンタクロースがいた。今のサンタの衣装が赤いのはコカコーラのせいだ。コカコーラのトレードカラーの赤い服を着たサンタが1930年代にコカコーラのポスターに登場したのが始まり(「コカコーラレッスン」を参照)。何か歴史的に意味のある色かと思えば、実はあからさまなコマーシャリズムの産物だったのだ。

ストラスブール Strasbourg ではひたすらシュークルート choucroute (写真中)を食べるしかない。ベーコンの塊に、ジャガイモ、酢漬けのキャベツ…。アルザスの白ワインも美味しいが、どう見てもビールに合わないわけはない。しかし、季節柄ビールをガンガン飲むにはちょっと寒い。

食事のあとはクリスマス市へ。屋台が何軒も軒を連ね、クリスマスに色を添える品々が所狭しと並んでいる。オレンジを浮かべたホットワイン、GROG(もとはラム酒がベース)を飲みながらブラブラ見て回る。木組みの家が建ち並ぶ町自体が箱庭のようにかわいらしい。確かにクリスマスの町って感じがする。この木組みの家は16世紀から17世紀のアルザス地方の典型的な建築。

choucroute01.jpg夜中の12時を目指してストラスブールの大聖堂へ。クリスマスのミサの見学。このゴシック建築の大聖堂の尖塔は142メートルもある。からくり時計が動く天文時計も有名。雪もうっすらと積もり、雰囲気満点だったが、夜中の大聖堂の寒さときたら尋常ではなかった。

ストラスブールから電車で数十分でコルマール Colmar (写真上)に着く。旧市街の中心には「プチット・ヴニーズ」(Petite Venise 小さなベニス)と呼ばれる地区がある。かつて農産物の運搬に利用された狭い運河沿いや、粉雪の舞う中世の石畳の通りは、暖かい光に包まれて、まるで御伽噺の世界。コルマールでは Hôtel Les Têtes という割と由緒あるホテルに泊まってみた。

ところでストラスブールから国境を越えドイツに入ると、バーデンバーデン Baden Baden (温泉×2)という温泉保養地がある。コルマールからバスに乗って行けた。ちょっと敷居の高いブルジョワジーな街。夏競馬(バーデンバーデン大賞)でも有名だ。

friedrichsbad01.jpg町のはずれに石造りの風格漂う温泉施設がある。水温の違う温泉やサウナの部屋を順々に巡るシステム。途中には大理石のプールみたいなのもある。最後は大きな毛布に包んでもらってベッドで仮眠。至福のひと時。とにかく寒かったので温泉の温もりが身にしみた。屋外プールのような温泉もあった。いちおう露天風呂だ。月の昇るゴシックな風景を眺めながらの温泉もまた格別。バーデンバーデンの中心街の老舗カフェ(「クーニッヒ=王様」という名前だったような)で食べた「シュヴァルツ・ヴァルト」(黒い森)は絶品で、あれを超えるものはまだない。

ちょうど国境を越えたあたりで、その年ヨーロッパを襲った大暴風雨に遭遇。風速100メートルとか言ってたかもしれない。直径数メートルある巨木がなぎ倒されていた。そのときは何が起こったのか全くわからず、途中の駅で数時間足止めを食らった。帰りのストラスブール駅は戦後の引き上げのシーンを思わせるような混乱の極み。お土産に買っておいた「黒い森」で飢えをしのぎ、何とかパリにたどり着いた。

★コルマールのクリスマス市(画像)
http://www.noel-colmar.com/
http://www.alsace-nature.net/marche-noel-photos.php

★ストラスブール、ノエルの都(画像) Strasbourg la capitale de Noel
http://rpeyre.free.fr/capitaledenoel/

★バーデンバーデンのサイト
http://www.baden-baden.de/en/index.html


cyberbloom

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2007年11月28日

セーヌ河のアメリ

ameri_00.jpg何かいいパリの写真がないかと、ネットを巡っていたときに、この写真に遭遇した。

これは、都築清さんという雑誌や広告で活躍なさっているフリーランスのカメラマンの作品だ。今や 「パリ Paris-カメラマン都築清の写真ブログ」もフランス系の有名ブログになっている。タイトルは、あの有名な映画と関係があるのかと思ったが、モデルさんの名前のようだ。

この写真はセーヌ河に架かる橋のひとつ、ポン・デ・ザール(Pont des arts 芸術橋)が背景になっている。セーヌ河の他の重厚な橋に比べ、この橋は鉄製で、床は板張りになっている、歩行者専用の橋だ。若者たちが座り込んで憩う場にもなっている。日本の CM のロケにもよく使われる。

モデルに焦点が合い、背景の橋がぼやけ、影のように写っているが、私が個人的にポン・デ・ザールに抱いている印象と、この構図がピッタリ一致した。瞬間的に現れ、通り過ぎていく、はかない虚像を、辛うじて支え、自分も消えそうになっている橋。この橋、鉄製とは言え、実は繊細で、もろい。過去に何度も水害で流され、ふたつの世界大戦では爆撃を受け、破壊されている。

ポン・デ・ザールは、その名前の由来であるルーブル美術館と、フランス学士院を結んでいる。両側にそびえ立っている石造りの歴史的建築物が時間の重力の中に沈みこんでいるのに比べると、そこはパリの中心に生まれた無重力地帯のようだ。重く垂れこめ、鈍く光る金属のように見える冬の空気も、そこだけ気化しているように軽い。

ポン・デ・ザールが映画「アメリ」にも登場することに気がついている人も多いだろう。ジュネ監督もこの橋を「軽やかさ」と結び付けている。アメリがブルトドーさんに幼少期の思い出が詰まった箱を返したあと、ポン・デ・ザールを軽ろやかな足取りで歩きながら、「世界と調和の取れた自分」を感じる。そして目の見えない老人の手を引き、道案内を申し出る。ポン・デ・ザールの浮遊感から、道案内のシーンのめくるめく速度への展開は感動的だ。

かつてシラク大統領が、ポン・デ・ザールのレプリカを京都の鴨川に架けてはどうかと提案したことがあった。当時の京都市長は喜んで提案を受け入れ、準備を始めたが、世論の激しいブーイングに合い、計画は頓挫。京都の景観論議にも一石を投じることになった。印象的だったのは、日本人よりも、京都在住の外国人やフランスから反対の声が強かったことだ。


cyberbloom

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2007年07月24日

セザンヌのエクス=アン=プロヴァンス

19世紀後半から20世紀初頭にかけフランスが芸術の首都であったことは疑いのない事実である。
レアリスム、アンプレッショニスム、フォービスム、キュビスム、シュールレアリスム。
フランスから発信された芸術運動を思いつくままに挙げてみても、この時期がフランスがのみならず世界の美術史においても特権的な時間であったことを確認するに充分だ。
今日、オルセー美術館やポンピドゥー・センターを訪れると、この輝かしい歴史を膨大なコレクションと共に追体験することができる。

もちろんこの美術史の足跡は、美術館の中だけに記されているわけではない。
パリ郊外オーベル・シュー・ワーズでは、ゴッホが自ら命を絶ったホテルの一室がほぼそのままの姿で保存され、またそこから遠くないジベルニーにはモネが日本庭園をイメージして作った庭が、今日においてもその姿をとどめている。

DSC00129.jpg

そして、このように美術史の周縁を確認できる場所はパリ近郊に限られるわけではない。
マルセイユの北に位置する街エクス=アン=プロヴァンスもセザンヌの絵画と共に確実に美術史にその名を残すことになる。

セザンヌが1901年に建て死ぬまで6年間用いたアトリエ(写真↑)はエクス=アン=プロヴァンスを見下ろす丘の上にある。
そしてこのアトリエで最後に完成させた作品は、セザンヌが80点以上の作品で描いたサント=ヴィクトワール山を対象としたものだった。

DSC00130.jpg

アトリエの付近からもこの山を見ることができるが、観光案内所で貰った地図を片手に山の方へ向かって歩いてみた。
日曜日でバスもなかったのだ。
夏の南仏の強い日差しの下をずっと歩く。
なかなか山は見えてこない。

それでも何人か観光客らしい人とすれ違った。
ドイツ人、オランダ人、アメリカ人。
皆、一様にこれ以上先に行っても何もないと言う。
だがそう言われても、もう1時間も炎天下の下歩いて来たのにここで引き返すのもくやしい。
さらにすすむと脇道があった。
そこを入って行くと、なだらかな斜面の向こうにようやくはっきりと山塊は見えた。
当たり前かもしれないが、それは101年前にセザンヌが描いたものと同じものだった。



キャベツ頭の男

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2007年06月15日

セーヌ岸の13区

6月6日の main blog の投稿でも13区のBNF(フランス国立図書館)近辺の写真を見ることができますが、わたしも週に何度かセーヌ川沿いにあるBNFに行きます。以前は、このあたりはなにもないなあ〜とおもっていたのですが、最近少しずつ印象が変わってきました。パリ第七大学もBNFのすぐそばに新しい校舎を建てて、Jussieuの旧校舎から一部引越したばかり。旧校舎はポンピドゥーセンターが廃墟になったような荒れ具合(そこがまた好き)でしたが、新しい校舎はなんだか日本の新しい大学校舎みたいなかしこまった建築でこぎれいです。

大学からBNFのほうへと川沿いに歩いていると、あたらしいカフェや、お寿司やさん、カイザーなどの有名パン屋がならんでいます。フランス大通りにはスターバックスがこのとおり。スタバはもうパリのいたるところにありますね。

starbucksparis01.jpg

図書館や大学に行く時は、すこし地味な気分で通りを歩いているわけですが、なにもない「はずれ」地帯と思っていただけに、近未来なインテリアのカフェスペースもあるカイザーの店構えにはちょっとびっくり。5区にある本店とは全然イメージが違います。


ubucoucou

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2007年05月24日

rien

rien01.jpg4月某日。
サンジェルマン・デ・プレ。
映画館の地下トイレ。

手を洗おうと洗面台の前に立つと、 rien(無)という一言が俺の顔と重なり合った。
存在を否定されたようで軽い目眩を感じるが、なかなか見事な字体ではある。

こういう落書きって、日本では見かけませんよね。


キャベツ頭の男

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2007年05月19日

フランス人は傘をささない

fujiwara4-2.jpgフランスにも雨は降る。
しかし、傘をさすフランス人は非常に少ない。
何故か。
夏の間は雨が降ってもすぐに止むから。


5月某日午後4時。
バスを待ちながらバス停で雨宿り。
ガラス張りの屋根に大粒の雨が叩きつける。


fjiwara4-1.jpg同日午後5時。
バスを降りるとこの青空。


雨宿りをすれば、雨は止む。
パリとはそういう街である。



キャベツ頭の男

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2007年04月27日

パリの初夏、それはマロニエ



marronier01.jpg


4月末から5月初旬にかけてパリを彩る花、それはマロニエである。

大きいものになると高さ30メートルを超えるこの木、街のいたる所で花を咲かせている。

白い花をつける木が多い中、ときおり見かけるのがこのピンクの花。

青い空に乾いた空気。

風に花が揺れると初夏。



キャベツ頭の男

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2007年03月31日

パリのトラム

2005.jpgパリから戻りました。
最初の報告は、昨年工事中の模様をお伝えしたパリのトラム(路面電車)です。
去年の9月末あたりはこんな状態でした。
ちっとも工事をしている様子がないのでいたいいつになったら、完成するのだろうかと危ぶんだものです。


その場所に足を運ぶと、工事現場の資材があちこちにおかれ、工事用柵で無造作に囲まれていたあの空間が美しく変貌していました。
ところが、今年の9月、パリの到着したその日、同じ夕方といっても、すでに7時過ぎ。13時間の空の旅で眠り込みそうな眼が大きく見開きました。
2005.jpg道路の真ん中には、すっと筆でひいたようなあざやかな緑のラインが走っているではありませんか。
なんて美しい!


買物帰りなど、ここを通るようになるであろうトラムよりも一足先に、ふかふかの芝生のうえを歩きながら、まだ見ぬその姿に思いをはせたりもしました。


それからさらに数日後。
白バイ2台に護られた麗しきトラムが、静々と緑の芝生のうえをゆっくりと歩いていく姿を目撃しました。
CIMG0929.jpg運転手のおっかな吃驚したような顔とは対照的に、はやくもパリっ子の表情をみせていたトラムはまもなく営業開始となることでしょう。


Pst@ワインと読書の日々(2006年10月3日)

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2006年11月08日

エッフェル塔

DSC00007.jpg「昨日は夏だった、今は秋!」
かつてボードレールが言ったように、フランスにおいて季節は何の前触れもなく変化する。
10月の間は連日20度を超える日が続き夏の名残りが強く感じられたが、11月に入ると急に寒くなった。
秋というより冬である。
最低気温は零下、最高気温は10度と急に10度近く気温が下がってしまった。

写真はべルトリッチのラスト・タンゴ・イン・パリの冒頭で、マーロン・ブランドがふらふらと歩いていたビル・アケム橋より撮影したもの。
至近距離にもかかわらずエッフェル塔も霞んでいる。
街はすでに灰色の世界に沈みこんでしまった。


キャベツ頭の男

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2006年10月14日

ボルドーぶらり一人旅(番外編) ノートルダムの別の顔

2006 Bordeaux 8.18`9.2 190.jpgおなじみの光景も昼と夜とでは全然違って見える。夜の方がパリそのものも雑なところが見えなくなって美しい気がする。


夜空を背景にライトアップされたノートルダムは昼間よりも神秘的だ。こちらの照明は明らかに「見せる」ためのもので、闇を蹴散らすための日本の青白い蛍光灯とは目的が違っている。


そんな温かみのある光に浮かんだノートルダムや小さなホテルは昼間よりも神秘的でありながら親近感をも感じさせる。


2006 Paris 9.2 to 9.6 122.jpgもう一枚はノートルダムのオシリ―というか裏側。こちらから眺める観光客はあまりいないけれど、可愛らしい公園では子供づれのお母さんたちがくつろいでいた。


黒カナリア

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2006年10月12日

ボルドーぶらり一人旅(番外編) パリのベジタリアンのお店&サン・ルイ島のカフェ

2006 Paris 9.2 to 9.6 092.jpgパリでベジタリアンというのもなんか面白いかと…味は、うーん、普通。けして悪くはない。店のオーナーがごつい容貌にかかわらず物腰柔らかで、感じがいいのが良い。店の内装も鳥かごを感じさせるような小さいけれどアーティスティックな感じ。


ちなみに写真はデザートのタルト・タタン(写真上)。このりんごが適度に崩れている手作り的なユルさがいい。味も素人の手作りっぽい。


サン・ルイ島はとりあえず最悪に方向音痴な人間にとっても道が島の真ん中に一本しかないので迷いようがないのが安心。両脇にいならぶ店もお洒落だし。但し写真撮影・アイスクリームお断りの店が多いのでアイスの立ち食いはよしましょう。


2006 Paris 9.2 to 9.6 118.jpg名前にはカフェ、とあったけど本格的ランチを食べられた店で。


アントレはフォアグラ。メインが海老のリゾット(写真下)。デザートのチョコクレープ。どれも美味しく(特にリゾット)、満足、満足。


黒カナリア


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2006年10月11日

ボルドーぶらり一人旅(5) サンテ・ミリオン

2006 Bordeaux 8.18`9.2 150.jpgボルドーまで来たからにはサンテ・ミリオン行きたいよーと騒いだのにも関わらず、学校からの遠足は八月末の人数不足であえなくキャンセルに。仕方ないので観光局からのツアーに参加。英語・フランス語両方での解説とデギュスタションあり。かなり強い赤で、香りは素晴らしいが通好みな大人味。


町はこぢんまりして1、2時間で回れるくらい。通りのあちこちからクレープやカヌレの甘い匂いが漂ってくる。しかもあれほどボルドーでは目立った犬のふんがここにはない。町をあげての努力か、はたまた飼い主へのしつけか。


2006 Bordeaux 8.18`9.2 152.jpgあちこちに花やちいさな水をはった池などがある可愛らしい町。かなり観光化されてるが、冬に行けば普段の顔が見られるかも。でもブドウ畑の美しさは今が盛り。


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2006年10月10日

ボルドーぶらり一人旅(4) 燃える男J

2006 Bordeaux 8.18`9.2 025.jpg学校で仲良くなった娘がスペイン人だった。バルセロナ出身というところを強調する。マドリッドの人々は逆にマドリッド出身だと繰り返す。どうやら我々にはわからないその辺りの事情があるらしい。この子の彼氏Jが週末になると車で七時間かけて会いに来ていた。往復14時間。金曜の晩に来て、日曜の昼には帰るのである。しかも十代や二十代ではなく三十代の男が。やはりラテン系だけにアツい。日本の三、四十代男性にも奮起してもらいたいアツさである(嘘です)。そしてあくまでも女性に優しい。彼女の友達というのでこちらまでステイ先まで送ってくれ、パリに発つ朝には駅のホームの端の端までお見送りというお姫様扱いである。駅では彼女の好物 PAUL のキッシュ(写真)を買いに走っていた。マメである。やはり彼氏にするならラテン系ですかね。夫となると当たり外れがハッキリ分かれるらしいんで。

写真はボルドーの全景。


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2006年10月08日

ボルドーぶらり一人旅(3) 小さな広場&現代美術館(ミュゼ・コンテンポラン)

2006 Bordeaux 8[1].18〜9.2 128.jpg今回1ユーロが151円と高かったので、物価については日本とほぼ変わらず。お得感は皆無。日用品なんぞはこちらの方が高いしーということも多々あり。


ただ、食事はサラダでもわかるように量が多いのでそれだけで満腹になるし、パリよりは安い。地元の人が行くような小さな広場の店などで昼間なら8〜12ユーロあたりで定食(前菜・メイン・デザート)が食べられる。ボルドーは海の幸も豊富でスープ好きの人間にはスープ・ドゥ・ポワッソンがあちこちでのめるので大変に幸せ地帯である。ついてくるチーズとユイルを入れてチーズが溶けたところをすくって食べるとしみじみおいしい…


どうも現代アートっていうのはわからん…というわけでアートよりも実は元倉庫を再利用したこの美術館、中のレストランがおすすめです (また食べるんかい)。ギャルソンもお洒落だがそんなに気取っていなくて良い。デザートバッフェがありますが、全部食べるとかなりなことになるので注意。でも大抵の人は全種類制覇に挑んでしまうらしい?


2006 Bordeaux 8.18`9.2 116.jpg一番美味しかったのはメレンゲのキャラメルソースがけ。イチゴも捨てがたいが…


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2006年10月07日

ボルドーぶらり一人旅(2) 憩いの場

2006 Bordeaux 8.18`9.2 113.jpgなんといってもジャルダン・ピュブリックでしょう。その名もずはり「民衆公園」だし。



手入れの行き届いた花壇と噴水の前(写真上)のベンチでいちゃつくカップルあり、新聞を読みつつサンドイッチをぱくつく女性あり。広い芝生で裸足になってサッカーする少年達も。



2006 Bordeaux 8.18`9.2 040.jpgよく学校の後、近くの惣菜屋(タルト類も充実)でサラダを買い(でかい。3.5ユーロ、バゲットを切って付けてくれる)ここのベンチに座ってお昼を食べた。ツタの見事な壁(写真下)の向こうは小さな植物園。



食べていると自転車に乗ったおじさんが「ボナペティ」と声をかけてくる。ボルドレ(Bordelais)は結構フレンドリーですなあ。


黒カナリア

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2006年10月06日

ボルドーぶらり一人旅(1) ボルドーって…

2006 Bordeaux 8.18`9.2 134.jpgなぜかボルドーに一人旅。遊びを兼ねてフランス語研修に行こうと不意に思い立って決めたはいいが、フランスのどこーうーん、じゃあボルドーかなあって感じだ。

別段深い意味などなく、地方の方が物価も安そうだし、ボルドーといえばワインで有名だし、今秋の流行色だし(そうか?)等のごく安易な理由から。

関空でいきなりスーツケースのキャリアーが壊れたり、CDGに着いたら雨で寒かったり、パリ・モンパルナス駅発のTGVのトイレで手を洗おうとすると水が出なかったり(しかも思い切り石鹸つけたあとだし、どうしてくれる!)と、小さくへこむことはあったけれど、行ってみれば思いのほか落ち着いた良い街だったボルドー。

何よりトラムがあるのが良い。メトロと違って景色を楽しみつつ乗れるし、バス・トラム共通の一週間乗り放題のパスが9.45ユーロとお得。街の見所はこのトラムで全て回れる。

サン・アンドレ大聖堂の前に次第にトラムが近づいていく時(写真上)などは思わず見とれてしまう。

2006 Bordeaux 8.18`9.2 024.jpgそのままグランド・テアトルまで行ってしまえば一番の眺めが楽しめる(写真下)。

このカフェは眺めのよさで何度も待ち合わせに使ったけど、地下のトイレに入ると改装中で、全身真っ白になったおじさんに挨拶されたときは驚いた。あれってアスベストじゃないよね。おじさんのためにもそうでないことを祈る。ちなみに最後に行ったときには改装は終わっていた。でもソープはなし(レストランも便座なしなど、個性的なトイレが多々あり。フランス人が手を洗わない説はやはり本当かも。某日本トイレメーカーはウォ○○レットを何度も売り込もうとしているが今ひとつらしい。こちらの人は綺麗(きれい)には金を使うが清潔(キレイ)には使わないのでは…寒さにもめちゃ強いし。私は夏でも寒かったベルギーで、夜中にトイレに行ってあまりの便座の冷たさに飛び上がった経験があるぞ。トイレネタが多いけど、清潔(キレイ)好きの日本の皆さんには結構重要なポイントなのでは?


黒カナリア

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2006年09月29日

ノワゼットのおフランス便り(2) ベジタリアン機内食

IMG_0641.JPG最近狂牛病が怖くて肉絶ちしようかと(貧乏人には高いし)真剣に考えてたところへ、渡航直前に見つけたサイトで残酷な屠殺映像を見つけ、さらにこのサイトで、エコロジー的にも水だの穀物だの大層無駄に使うこと、そしてそれが世界の砂漠化と世界の飢餓を招いていることを知ってしまい、なんちゃってベジタリアンになることを決心。ただでさえ日本の一日に廃棄する食べ物で世界の飢餓が解消する(「食卓の向こう側」)というのに、これ以上贅沢を言うのは申し訳ない。

ちょうど同サイトで、航空会社はどこでも簡単に「ベジタリアン食」(宗教用とか完全ベジタリアン食とかいろいろ種類があるらしい)が頼めることを知り、ちょうどフランスに行く用事があってチケットを頼んでいた旅行代理店に早速オファー。また変わり者とか言われるんじゃ、と思ってどきどきしたものの、にこやかに「航空会社に言っておきます」。まあ種類は聞かれませんでしたが、あんまり簡単だったのでほんとに出てくるんかな?と思ったくらいですが大丈夫ですた。

またそのサイトで、他の人より先に持ってこられてちょっと恥ずかしいけど内容は普通のよりいいって書いてあったのですが、本当にそうだったのです。フルーツもコンポートじゃなくってスイカだのメロンだの大きめに切ったやつだったしサラダもイタリアンのアンチパスタみたいのやきのこサラダだったのに、他の人ただのもやしサラダだったのを見てしまった。

敢えていえば植物オイルとチーズとパスタというメニューに代わり映えがあまりないこと。帰りのパリ・香港間のメニューがきのこサラダにフレッシュフルーツにラビオリパスタにもきのこの具が入っててほうれん草の茹でたのも付け合せになってたやつが一番良かったけど、他のは3回同じメニューだったのとけっこう油っこいので最後の香港−関空間は時差の関係もあって胃が重くちょっと残しました(ちゃんともって帰って食べたよ)。でも機内食っていつも結構肉が不味かったので満足ですた。ま、所詮はエコノミークラス内での差異なんですけどね…

そのサイトでは、「ベジタリアン」を頼むと外国の人にはちょっと尊敬されるかも、って書いてあったけど(でもパリでビオ(=オーガニック)レストランに一緒に行った友達に聞いたらフランスでもちょっと変て思われることもあるって言ってたよー)、尊敬は別として、毎回乗り込むなり「ベジタリアン食になさいましたよね、お飲み物は?」と真っ先に英語で聞かれ、真っ先にサーヴされる。特に行きが日本人の団体様の年配の人たちが多く、時間的にもお腹が減ってるのに、さらに準備がもたついて他の人の食事がなかなか運ばれてこない中、冷たい視線を浴びつつ一人で食べてるのはかなり肩身が狭かった。着陸時刻が迫り(3時間ちょっとだからね)最後はパンを放り投げるように配っていた頃には私はもうとっくに食べ終わってしまっていたのですた。

今度は他の航空会社でも試してみます。皆さんもどうぞやってみてね♪ご報告お待ちしてま〜す。

■紹介したサイトにも「ベジタブル機内食」情報が集まっています!

NOISETTE

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2006年08月17日

ヨーロッパの長い一日

hujiwarapaybas01.jpg言うまでもなくヨーロッパの夏は1日が長い。日本よりも緯度が高いうえに、夏時間を採用していることから日没時間 はぐっと遅くなる。


例えば、6月22日のパリの日没時刻は21時58分。ちなみに大阪は19時15分で、およそ2時間日の入りが遅いことになる。


日が暮れるのが遅いだけといえばそれだけだが、それ以上の何かがあるような気がするのは私だけだろうか。そろそろヴァカンスも近づき、街全体が浮き足立つのもこの時期の特徴 だ。


fujiwarapaybas02.jpg写真はパリではなくオランダのハーグへ足をのばしたときのもの。午後10時とは思えない空の青さ。ベルギーのマグリットには青空の下に明かりを灯した家を描いた「光の帝国」という有名な絵があるが、その絵もそれほど現実とかけ離れてはいなかったわけである。



キャベツ頭の男@どうってことない風景


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2006年07月15日

フランスの建築(2)−ノルマンディー橋

pontnormandie01.jpg以前、ドーヴィルに競馬を見にいったあと、オンフルール経由でパリに戻った。その際に、セーヌ川河口にかかる「ノルマンディー橋」を渡った。これもまた空に向かって羽ばたくような美しいデザインの橋だった。ノルマンディー橋は、無中継の支間長が856mあり、斜張橋の世界記録を更新した。その後、1998年に日本のしまなみ海道「多々羅大橋」(全長1480m)が完成し、2位に転落してしまったが、多田羅大橋とノルマンディー橋は世界第一、第二の斜張橋ということで、姉妹橋となった。めでたし、めでたし。

pontnormandie02.jpgこの橋が架かる周辺は「印象派発祥の地」と言われ、18世紀以来多くの芸術家たちが、オンフルールやノルマンディー地方に集った。「空の巨匠」と呼ばれたブーダンをはじめ、モネ、コローらが、光の効果と、刻々と変化する自然をカンヴァスに捕らえようとした。「印象派」の名を世に知らしめることになったモネの「印象、日の出」は、現在、ノルマンディー橋で結ばれたル・アーヴル港の朝焼けを描いたもの。印象派の画家たちの目には、自然を切り裂くようなデザインのノルマンディー橋はどう映るだろうか。

印象派の画家たちは当時の先端技術であった機関車や、先端建築であった駅、鉄橋、列車の発着場なんかもよく描いていた。エッフェル塔も、新しい絵画を切り開いていこうとした画家たちにインスピレーションを与えた。駅や鉄橋は自然の一部として風景に溶け込んだり、光の具合によって姿を変える自然の反映として描けるが、ノルマンディ橋やミヨー高架橋のデジタルなデザインは反自然というか、むしろ宇宙的。だから何もない空がいちばん似合うのだ。

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2006年07月12日

フランスの建築(1)−ミヨー高架橋

maillau01.jpg2004年12月、フランス南部のタルン渓谷に、世界で一番高い橋「ミヨー高架橋」が完成した。高さはパリのエッフェル塔をはるかに凌ぐ343メートル。デザインや施工方法も周囲の環境に十分配慮され、地域住民も納得。全長は2460m。資金は民間から調達され、総事業費は3億1000万ユーロ(418億5000万円)。38カ月という短い工期で建設された。コンペで選ばれた英国の建築家、ノーマン・フォスター卿によるデザイン。

ギュスターブ・エッフェルは橋の建築家でもあった。誰もが知っているパリのエッフェル塔を建てる5年前に、南フランスの谷にガラビ橋という長い橋を架けている。それをぐいっと垂直にしたのがエッフェル塔だったのだ。つまりエッフェル塔は天と地に架けられた橋というわけだが、そうだとすると、基本的にはゴシック建築なんかと同じ欲望を持つことになる。しかし、ミヨー高架橋は私たちの上昇志向をなぞらない、ひたすら天上に架かる、天上の建築だ。

millau02.jpg早朝に雲海が発生したときは橋脚部が隠れ、まるで雲の上をドライブしているよう。この光景と浮遊感にはデジャヴュを覚える。雲の上の建築−おそらく小さいころに読んだ御伽噺(あるいはサイケ文化)が頻繁に取り上げたモチーフだ。この現実化のインパクトは大きい。

ミヨーはタルン渓谷の美しさと中世を思わせる風景で知られるが、その厳しい地形ゆえに、パリから地中海へ南下する途中の交通の難所だった。橋の完成によってバカンス・シーズンの渋滞が緩和され、パリ〜バルセロナ間は45分短縮された。通行料金は夏のシーズン中が普通車6.5ユーロ(約900円)、二輪車が3.2ユーロ(約450円)。日本で同じものを造ったらいくら徴収されるだろう。

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2006年06月12日

「ダヴィンチ・コード」の穴場(2)−サン・シュルピス教会

「ダ・ヴィンチ・コード」の舞台といえば、まずルーブル美術館だろう。パリのルーブル美術館は先月の19日から、小説と映画の「ダ・ヴィンチ・コード」を追体験しながら同美術館の芸術作品を鑑賞する音声ガイドの貸し出しを始めた。音声ガイドは、映画で警部役を演じるジャン・レノが犯罪現場を案内する形式になっており、「おれの指示がない限り動いちゃいけない」と話し掛ける。ルーブル美術館は入場者数の増加(2005年は750万人に達した!)を「ダ・ヴィンチ・コード」のおかげと認めたくなかったようだが、結局は趨勢に逆らえなかったようだ。経済合理性がすべてに優先するということか。「ダ・ヴィンチ・コード」の人気は周到なマーケティングによるという意見も多い。これもかつての普遍=カトリックに対する、グローバリゼーションの勝利なのかしら。

stsulpice01.jpgところで、「ダ・ヴィンチ・コード」の中で、サン・シュルピス教会−Eglise St-Sulpice−も忘れられない舞台のひとつだ。キーストーンを求めて、修道僧シラスが訪れる場所のひとつになっている。サン・シュルピス教会はブリュージュの大司教、聖シュルピスに捧げるために建てられた教会で、17世紀から断続的に建設が進められてきた。幅58m、奥行き115mと、パリのノートルダムにも匹敵する大きさだが、地味な印象はぬぐえず、私の頭の中では、南スペインの豪華絢爛の大聖堂とは対極にある(ヨーロッパ中の教会やカテドラルを網羅したわけではないが)。

教会の内部がひんやりとしているので、暑い夏の日とか、よく涼みに立ち寄ったものだが、いつも教会の中は閑散としていて、観光客はほとんどいなかった(まだ「ダ・ヴィンチ・コード」が話題になる以前だったので)。あるとき、いきなり大音量のオルガンが響き渡ってびっくりしたことがある。この教会のオルガンは18世紀に作られたヨーロッパでも最大級のもので、数々の有名なレコーディングが行われている。

ローズ・ラインの話にはあまり触れないようにしよう。教会側も「ダ・ヴィンチ・コード」は迷惑だったようで「そんなものありません」と張り紙がしてあったらしい。問題はオベリスクの形をしたグノモン(gnomon)。天文観測器として使用され、日時計の役割も果たす。その足元を走る真鍮でできた子午線は、ローズ・ラインと称するほどの特別なものではないようだ。またローズ・ラインは、19世紀の天文学者、フランソワ・アラゴ(Arago)の名を冠したアラゴ子午線とも無関係。グリニッジ子午線は1884年に世界標準として採択されたが、フランスはずっとアラゴ子午線こそ、世界標準だと反対してきたもの。いかにもフランスらしいエピソードだ。

サン・シュルピスの周辺といえば、フレカジ青少年御用達のアニエス・ベー(本店は右岸)やAPC(リュクサンブール公園の東側の入り口)がある。あと、エルベ・シャプリエとか、思い出すのは、何だか一昔前にもてはやされた感じの店ばかり。教会の広場に面してロラン・バルトが入り浸っていたというカフェがあるが、名前は忘れた。その少し奥、カネット通りに入ると、「のだめカンタービレ」にも登場した、パリで最もピザが美味しいイタリアン・レストラン「サンタ・ルチア」がある。オデオンの方向には、最近、日本にも進出している惣菜・ケーキ屋の「ジェラール・ミュロ」があり、よく買い食いした。無印良品(MUJI)もそこらへんを歩いていたとき、見つけてびっくりして、無意味に買い物してしまった。クレモンティーヌが「EVASION(逃避行)」(LONG COURRIERに収録)という曲の中で「いいお天気、冬は終わったのね、中庭のマロニエが花をつけたわ、サン・シュルピスの鐘の音が聞こえる、ああ、なんて気持ちがいいんでしょう」と歌っていた。彼女は16区にあるアールデコ調の高級アパルトマンで育ったというが、16区までサンシュルピスの鐘の音は聞こえるのかな。

サン・シュルピス教会はドラクロワの壁画があることでも有名だ。ドラクロワの壁画(フレスコ画)は向かって右にある礼拝堂にある。12年の歳月をかけて描いた「ヤコブと天使の戦い」(「出エジプト記」からの題材)。旧約聖書の中でも面白いエピソードのひとつだ。今はすっかり文学から足を洗ってしまったが、かつてボードレールという19世紀の詩人の研究をしていた時期があり、特に絵画論に興味があって、彼と親交のあったドラクロワの作品を一時期集中して見て歩いた。少し離れたサンジェルマン・デ・プレ教会の裏手にドラクロワ美術館がある。ここもパリの穴場的なスポットだ。

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FRENCH BLOOM NET 最新記事「W杯特集−各国ストライカー紹介&得点王予想?(後編)」(06/12)
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2006年06月08日

「ダ・ヴィンチ・コード」の穴場(1)−サント・マリー・ド・ラ・メール

もう何日前になるのだろう。私はパソコンに向かいつつ、『ダ・ヴィンチ・コード』の特番を聞いていた。そこへ突然聞こえてきた聞こえてきた「マリーの複数形」。

サント・マリー・ドゥ・ラ・メール−Saintes Maries de la Mer−海の聖マリアたち。

mariedelamer01.jpgあれは2005年3月15日(火)のこと。モンペリエ郊外リュネルに着いて4日目。ず〜っといい天気(どのくらい雨が降っていなかったのだろう…)。セーターしか持っていなかった私には暑かったくらい。友人に誘われてドライブへ。私はどこへ行くのかも知らぬまま、助手席へ。平原を通り抜けて着いたのは、とある小さな町。潮風が心地いい。海岸沿いに進んでいくと、小さな闘牛場が見える。ジプシーの信仰の地とあって、アクセサリー店があちらこちらに。観光地名物、土産物店もあちらこちらに。土産用Tシャツの柄も、カマルグの白馬とジプシーの金の輪。街中を抜けて教会に着く。屋根の上のテラスに上がってみる。海と湖に挟まれた町。どちら側を向いても水面が見える。風があって、髪はくしゃくしゃだけれど、気持ちよくて、のほほ〜んとした気分。教会の中も訪れたかったのだけれど、あいにく教会は葬儀中。運び込まれる棺に物陰からそっと手を合わせる…。

電車の駅どころか、バス停さえ気づかなかった小さな町。祭りの時以外はきっと静かな町なのだろう。映画のせいで、あのほっとする町が、観光客で年中騒がしい町になってしまったら…と思うと、ちょっと悲しい気分。いつまでもあの日のままでいて欲しいっていうのは、我侭すぎる願いだろうか…。

■サント・マリー・ド・ラ・メール(Les Saintes-Maries-de-La-Mer )…伝説では紀元40年頃、キリスト教の迫害によって、エルサレムを追われた3人のマリア(マグダラのマリア、聖母マリアの妹のマリア、使徒ヨハネの母のマリア)は異教徒に捕らえられ、帆も櫂もない船に投げ込まれた。地中海を漂流した果てにたどり着いたのが、この南フランスの町。そこに聖母マリアをまつる礼拝堂が建てられた。また、召し使いのサラが黒人であったことから、とりわけジプシーの信仰を集め、5月24、25日の巡礼にはヨーロッパ中からジプシーたちが集まってくる。マグダラのマリアの遺品が納められている教会には、ジプシーの守護神サラの像がある。

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FRENCH BLOOM NET 最新記事 「ミヨー高架橋」(06/09)
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2006年05月30日

通天閣=凱旋門+エッフェル塔

木魚さん

tour-arc01.jpgこれは初代「通天閣」の写真ですが、凱旋門とエッフェル塔をくっつけたものだそうです。展望台にまでロープウエイが伸びていたそうです。1911年に建造され、43年に下に入っていた映画館が焼け、解体。今の通天閣は56年に再建されたもの。日仏交流ネタとして最高だと思うのですが、大阪人でない私は、これをうまく語れそうにないので、木魚さんにこの写真にいつものノリで文章をつけていただきたいのですが。一杯ビールをあおって一気に書いちゃってください。ふんじゃま、よろぴく。
                                   cyberbloom

こんなメールに気付いたのが今朝。ほんで今はひとりイワシのつみれ鍋をつついてビールをあおっている。困るんやけどなー、仕事選ぶ質なんやけどな。

ここんとこ大阪の凱旋門の下は結構くぐってるんやけど、実は一度も登ったことない。ほんでも新世界やジャンジャン横町は知らへんことはないっていうか、あの近辺は高校時代は雰囲気あったな。新今宮駅は高架になっててね、車窓から下のほう眺めると、血まみれのおいちゃんが倒れてたり、「しんいまみやー、しんいまみやー」って駅に着けば、ニッカポッカがワンカップ片手にごろごろなだれ込んできて、くわえタバコにおいちょかぶやりはじめてね、なんちゅうかね、カジノ構想を地で行くその気概に若かかりし木魚は目頭が熱くなったもんやった。くらくらきたね。タバコもあっこは安かった、パクったやつさばいてたからね、庶民の味方やってん。車内の換気は、安焼酎をひっかけたオッチャン連の息でアルコール殺菌、ファブリーズなんか勿体無いね、今はなんでも金取りよる。

関西で塔ちゅうたら、あんた、京都タワー、神戸のポートタワー、ほんで大阪のエッフェル塔ちゅうのが相場やンか」

そやった。京都はんとこはロウソク、神戸さんは鼓がモデルで、和の世界やね、幽玄わびさびやね、そこいくと通天閣、「天に通じる」か、名前は漢字でもモデルがおフランスとはハイパーやん、負けてなるかい釡ヶ崎騒動なんてパリ・コミューンや、いやいや、第二インターナチュラルハイやで、もうし。もうごちゃごちゃ、なんで近鉄「阿部野橋」って切符に印字されてんのに、駅の掲示板は「あべの橋」で、阿倍野区は「倍」の字使って、その近くの神社は「安倍清明神社」って「あ」と「べ」の字が違いますよあなた、ほんでもっと西にある別の神社が「阿部野神社」、こんどは「べ」違いですよ、あんた巡査が来る前にわてをどうにでもして、ちゅうくらいエッフェルも凱旋門もやたけたでこさえたろ、がハイブリッドでほんま最先端。長崎チャンポン建築。「歴史は繰り返すもんや、初めは悲しく、次はお笑いやで」とのたもうたお偉い人の声に、耳が切なくなるし愛しさもおぼえる。

「天に通じる」のと「雲を凌ぐ」、どっちが格が上なんやろ。いやね、東京には「凌雲閣」って浅草にあったからね、ぽろろんと思っちゃった。「凌雲閣」はバベルの塔よろしく東京大震災でおわってもうた。東京対大阪っていう構図は気に入らんとこいっぱいあんねんけど、「阪人巨神戦」みたいで、ぽろろんとね。「雲」のほうは50メートル、本場のエッフェルの翌年、1890年にでけた。初代の「天」はそれより高く64メートルらしい。14メートルちゅう、なんか微妙な差が、こう、これくらいで許したろと相手に突っ張りながらも、コストあんまりかけるのもあれやしな、それより余った金でなんかもうけたろ、こっちは閣が上やしみたいな、あきんど的なとこを勘ぐってしまうのは人のさがか嵐山か。

フランス土台にビリケンさんが鎮座する。ビリケンさんは、たしかアメリカ大統領が起源とか。シラクさん、もちっと体養生して、ビリケンさんまで登っておいでぇな、そしたらてっぺん、英語でいうとサミットかな、首脳会談できますがな。

木魚@無縁仏

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posted by cyberbloom at 23:39| パリ ????| Comment(0) | TrackBack(0) | バーチャル・バカンス

2006年04月10日

ドーヴィル競馬場

Deauville01.jpg夏競馬、といえば日本では小倉や札幌だが、フランスでは、ドーヴィル。ドーヴィルはノルマンディー地方の高級リゾート地で、バカンス・シーズンには、パリの社交界のセレブな人々がドーヴィルに集まってくる。「ダバダバダ」の音楽が印象的なクロード・ルルーシュ監督の「男と女」の舞台としても知られている。

競馬場も、日本のようなギラギラした熱気はなく、上品で、のどかな雰囲気。レースというより、お金持ちが自分の馬のお披露目をしている感じ。

ちょっと古い話だが、1998年の夏休み、友人3人とパリでレンタカーを借りて、ドーヴィル競馬場に向かった。日本からフランスに遠征に来ていたタイキシャトルのレースを見るためだ。パリからドーヴィルまで高速を飛ばして、約3時間。「日本道路公団ふざけるな」と叫びたくなるほど、フランスの高速道路は安い!途中の料金所で数回、コインで払ったように記憶している。

タイキシャトルはその年に引退しているが、ウインクリューガー(03年GTNHKマイルカップ1着)やメイショウボーラー(05年GTフェブラリーステークス1着)など、今は子供たちが競馬界をにぎわせている。(最近はあまりパッとしないようだが)。

タイキシャトルが走ったのは、フランスのGTレース、ジャック・ル・マロワ賞。芝の直線レース。芝の直線レースと言えば、日本では新潟競馬場の名物ですが、ドーヴィルの直線コースは1600メートルもある。

すでに前の週、武豊の騎乗でシーキング・ザ・パールがフランスのGTを制し、日本の馬の凄さを見せつけていたこともあり、タイキシャトルは1番人気で単勝1・3倍。そういえば、車を止める場所を探しながら、ドーヴィルの街をノロノロ走っていると、レストランから出てきた武豊夫妻に遭遇。奥様は元アイドルの佐野量子さん。ところで、肝心のレースはというと、残り2Fあたりでタイキシャトルが抜け出し、そのまま押し切る、強い勝ち方だった。

フランスの競馬場では日本との違いに驚きっぱなし。耳に赤鉛筆を挟み、競馬新聞を手にしたオッチャンは皆無で、みんなこぎれいな格好。馬の状態を下見するパドックもいいかげんで、パドックに来ない馬もいる。パドックというより、馬がそこらへんを散歩している感じ。出走馬にも触り放題で、タイキシャトルにもタッチできそうだった。それに、全く自動化されていない、昔ながらの馬券売りや払い戻しのシステム。

日本の競馬の、きちんとした段取りを踏んだレースまでの流れや、ハイテクが駆使された馬券システムに比べると、フランスの競馬のすべてが、いいかげんに見えてしまう。ギャンブルという認識があまりないのかもしれない。ギャンブルに打ち込む人々とって何よりも重要なのは、それがいかに公正に行われているか、ということ。レースまでの儀式化された段取りは、いわば、公正さの演出だ。フランスの競馬のいい加減さは、お金持ちの余裕なんだろうな。セレブな人々は、切羽詰ったギャンブルなんてしないからね。

全レースが終わったあとは、車で30分くらいの場所にあるシャトーホテル Château Les Bruyères に赴き、プールサイドで一休み。シャトーホテルは、お城や貴族の館をホテルに改造したもの。1日のレースでけっこう稼いだ私たちは、いつもより高めのワインを選び、地元の美味しい料理を味わいながら、セレブなソワレを満喫したのだった。

その後、パリ郊外のヴァンセンヌ競馬場も体験した。これは関西で言うと園田競馬場って感じ。何かタイムがかかりすぎてるなあ、と思って見てたら、実はトロット(速足)で走るレースだということに気がついた。つまり馬は駆けて(ギャロップ)はいけないのだ。勢い余って駆け出す馬が続出し、みんな失格になっていた。競馬の競歩なんて!最初はストレスの溜まるレースだなと思ってたが、慣れてくると、ジワジワくるスリルもいい。車(chariot)を引っ張って走るレースもあったが、これもトロット。競馬新聞を見てもピンと来ないので、常連っぽいオッチャンの話に耳をそばだてて情報収集してたらそれなりに当たった。

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