2006年03月30日

素人名人会談(5) CLIFFORD BROWN

Clifford Brown Quartet in Parisフレンチとジャズ、それは人類に残された最後の開拓地である…そこには人類の想像を絶する新しい文明新しい生命が待ち受けているに違いない…これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立ったポンポン船『FBNエンタープライズ木魚号』の脅威に満ちた物語である…

木魚です。せんどぶり、ごぶさたさん。素人名人会談第5回。みなさまの体感時間では一月半ぐらいにしかすぎないでしょうが、じつは難しい理屈によれば5年の調査飛行に出てたのですよ。おかげで、木魚もすぽっくもかーくも日焼けしましたね。

で、調査結果です。たとえばこんなんどうかな。

あるご婦人がいました。彼女は愛する恋人結婚する日が近づいてこころウキウキときめきビーチです。そうだわ、あたしのはたちの誕生日、6月26日に結婚しましょう。ジューンブライドだし、幸福になれるわ。晴れて結婚し、ふたりは蜜月でハニーでムーンな2年間を過ごしました。2年目の結婚記念日、しかも誕生日を迎えるという、その6月26日…愛する夫は自動車事故に巻きこまれ死んでしまいました。夫の名はクリフォードブラウン、いつもニコニコ顔の天才トランペッター。ブラウニーは木魚も大好きで、何枚もアルバムもってます。お気に入りはアート・ブレイキーの『バードランドの夜』というアルバムでの演奏その他枚挙にいとま無し、なんやけど、フレンチとのからみだと、

CLIFFORD BROWN QUARTET IN PARIS

てのがあります。パリものでは6人組と4人組の音源があるんやけど、ワンホーン(他に金管木管楽器がない)4人組、カルテットが秀逸ですな。高音のヒットがあつく、しかもなめらかにうたうジャズの花形楽器の一端を聴いちゃってみて。

ほひたら、また5年ほどしたら。

Clifford Brown Quartet in Paris
Clifford Brown Quartet
Prestige/OJC (1991/07/01)
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木魚
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2006年03月26日

素人名人会談(4) BARNEY WILEN

 トゥールル、トゥールルトゥールル、トゥルル、
 トゥールルルルルゥルー、パーパヤ、パパヤ、パパヤ〜
 黒柳木魚:こんにちわ、「モクギョの部屋」です。
      今回のお客さまは、フランスジャズ界の第一人者、
      バルネ・ウィランさんです、どうも初めまして。
 バルネ:ボンジュール(通訳:こんにちわ)。
 黒柳木魚:ウオーヴァ(通訳:ほなさいなら)。
 終わるなよ、コクヤナギ(決してクロヤナギではない)。

と、たまには会談させてやらんといけません、素人名人会談第4回目。驚くなかれ愛国の志士よ、なんとこのコーナーはフレンチとジャズを結びつけるという蛮勇行為以外のなにものでもない、恐るべき血みどろホラースプラッタ企画。会談は怪談なのか???暑いから納涼なのか???

パッショーネバルネ・ウィラン。90年代、その道では流行りましたねー。いや、適当に年とってそこそこのルックス、しかもテナーとソプラノサックスという見た目にシンボリックな楽器をあやつるとくれば、世の女性はイチコロ、おぼこい木魚は大人の世界ってあるんだなぁと思いましたね。PASSIONE(管理人さん、試聴リンクないねん、写真だけでも貼っつけといて)なんて、どうよ、このジャケ。ラストアルバム。そやけど、そやけど、である。それもいいんやけど、やっぱ、このおっさんの青い頃も聴いてみたい。そやから、これも試聴リンクないんとちゃうやろか、

JAZZ SUR SEINE BY BARNEY WILEN(写真、下)

この初っぱな、"SWING 39"、これがいい。口につけるリードがこなれず、青臭く乾いたところ、パーカッションの勢いにまかせて、伸びる伸びるテナーの音粒、ウブなあちきはこっち好き。恋に恋して鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす。泣かんでもいい、わめいて。

1958年録音。21歳。木魚とタメか(という時もあった)。ま、中古で出会ったら、ほんでたまたまお財布にセンエン札あったら、買っちゃってもいいかも。

ほひたらまた。

セーヌ川のジャズ
セーヌ川のジャズ
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バルネ・ウィラン ミルト・ジャクソン パーシー・ヒース ケニー・クラーク ガナ・ムボウ
ユニバーサルクラシック (2005/12/14)

木魚
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2006年03月23日

素人名人会談(3) MICHEL PETRUCCIANI

 いそうろう 3杯目は そっと出し
 とうしろー 3回目は ぱっとせず
 
はい、素人名人会談3回目のお時間です。フレンチとジャズというかなり強引な企画です。1回目はマイルス、2回目はデックス、では3回目は?そろそろフランス人出さないといけん。マイルス、デックスと、「ス」の押韻で固めたいけど、スで終わるフランス人、誰かいてはるかなあ。いませんな、却下。それはあきらめて、ミッシェル・ペトルチアーニ(フランス生まれ)なんてどうかな。熱いのもジャズ、繊細なのもジャズ、どッちが好きとなると、木魚はお熱いのが好き。あとカレーライスも好きかな。ホーンこそジャズ、いやいやピアノがジャズ、どっちが好きとなれば、木魚はトランペットやサックスといったホーン好き。それにホルモン、とくにアカセンが好き。好みは好み、ひとそれぞれですが、担当者の嗜好とは裏腹に、ペトルチーアーニは繊細な演奏をするピアニスト。べースやドラムはこれまでリズムを奏でるサポート的立場だったのに、そんなふうにおさまっとらんと、まっこっちきて皆でわいわいやろうな、ピアノのわいがこう弾くから、あんさん方は好きなようにトコトコやって。ほひたら、こっちもそれ聴きながら、こんなふうにポロロンするわ、ほひたら、そっちも好きなようにトコトコやって、ほひたらこっちも…という対話というか鼎談的演奏をしたのがビル・エヴァンスのトリオでしたが、ペトルチーアーニもその流れを汲んでいます。それに力強さもあります。死んでもう5年以上経つかな。37歳。あっち行くにはまだまだはやかったね。身長は1メートルもなかったらしいけど、手はごつかった、そんな印象があるね。フットペダルには足が届かんと思うけどどうしてたんやろ。ま、そんな前知識は不要です。いろいろ名作あるけど、
 
PIANISM BY MICHEL PETRUCCIANI

なかでもオープニングチューン"THE PRAYER"と2曲目"OUR TUNE"は、たまに無性に聴きたくなるんよね。
 
ほな、あんばいよろしゅう。

Pianism
Pianism
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Michel Petrucciani
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売り上げランキング: 7,559
おすすめ度の平均: 5
5 ブルーノート第一弾

木魚
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2006年03月20日

素人名人会談(2) DEXTER GORDON

アワ・マン・イン・パリ次回を待たれい、わっぱっ、と捨て台詞を吐きながら先回を中途でうっちゃった感のある素人名人会談、第2回の季節がめぐってきました。100回記念号まで残りあと98回を数えるのみ、ようやく20人の片手で足りるぐらいにまで漕ぎつけることができました。管理人さんのはからいでROUND MIDNIGHT
への試聴リンクもアクセスでき、マイルスもスマイル(今日のあたし冴えてるわ、いや実際こんなアルバムあるんです)。ところでアルバムタイトルがROUND ABOUT MIDNIGHT、曲のタイトルがROUND MIDNIGHTと微妙に変えているのはわけがあるのかなあ。版権なんかな。ルイ・ヴィトンがルイ・ヴュイトンなんかな。この曲、セロニアス・モンクって変な名前の変なリズムを奏でる、有名なジャズピアニストの作品なんだけど、いやっ、この人、スーツ着てるのにトルコ人がかぶるような帽子かぶってはるわ、なんでってところが最強に変。そんなんいうたらあかん。うちはうち、人は人。ともかく、試聴してくれました?まだの人、曲名どおりに、深夜みんなが寝静まった頃しずしずと聴いてみて。

雰囲気たっぷりです。やっぱ、帝王マイルス。ミュートトランペット(らっぱの朝顔部分にお椀をつけて音を弱めたもの)が、五臓六腑まで「マイルス寒いよ」BY谷川俊太郎です。ヅラかぶらんでも、マイルス、ええもんはええ、髪の毛気にせんとき。ちなみにモンクはこれに参加してません。それについておもしろいエピソードがあって…こらっエエ加減にせいスッポンの腐ったの、フレンチはどこいったんじゃ。尻子玉抜くぞ。アンパーンチするぞ。すわ、一大事。おとろし。じつはこれにあやかった同名のフランス映画があるんですよ、兄さん。

往年のアメリカ黒人ジャズプレイヤーと、このおっさんを敬愛するフランス人青年との交流を軸にストーリーが展開されていくんです。でもこの映画、伝記映画でもあるんです。お話では主人公はじいさんのサックス奏者になっています。この人、デクスター・ゴードンといって、ものほんのジャズプレイヤーでその道では大御所です。おまけにデカい。ついでにあだ名がデックス。デカいデックス。デラックスデックス。もう没しています。このじいさんのモデルのひとりが、神経病みのバド・パウエルっていうピアニスト。やっぱりとうの昔に鬼籍に入ってこの世にいません。なんかややこしい。モデルも役者もジャズメンやったら、一緒にでればよかったのにね。サックスとピアノやし、なんかジャズできたんやろうね。よういうてくれはった、もう一人の私、おおきに、やっぱべっぴんさんやな。ほなら、それを叶えてくれるこの一枚。

OUR MAN IN PARIS BY DEXTER GORDONで、どや。おまけにパリでのものなんで、フレンチ満開ネットになんとか貢献できます。これ、1960年代の録音です。その当時ですら、斜陽がかったヴェテランの二人。さぞ「枯葉散る白いテラスの午後3時」みたいにしんみりしてるんでしょうねとなると、ちっちっちっ、そいつは早合点だぜマドモアゼル。ぜんぜん。熱い熱い。パウエルはソロでわーわー叫んでるし、デックスは音が太いし。なにしろテナーサックスは音域が広く低音部分の懐の深さが魅力のひとつなんですが、テクニック重視だと、高音に偏って煮込みの足らんスジ肉のようにゴリゴリする。それやったらひとつ高域のアルトにすればええねん。その点、デックスはのほほんしながら軽く熱燗2合ほどひっかけた調子で、酔いを楽しむかのようにちょっとリズムとずれているところがかわいい。よくも悪くもこんな音色だすのは他にいません。よろしゅう試聴してみて。

ということで最後に今回の一句、「音色も聴いてください」(すんごい字足らず、って季語は?)。では十月十日後に。

Our Man in Paris
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Dexter Gordon
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2006年03月18日

素人名人会談(1) MILES DAVIS

'Round About Midnight素人評者による名人の演奏を紹介しようという会、略して、素人名人会談というものを今、適当に発足しました。パクリになるので談という字をつけてバッタモン風にスパイスを効かせました!(わからん人は無視無視)

このコーナーは、主にフランスジャズとのからみで、表の名曲、隠れた名演、たまには毒にも薬にもならない珍品などを、あくまで、極私的判断を選考基準に、といいながらライナノーツやら、雑誌情報をいろいろ拝借しながら押しつけようという企画。さあ、いつまで続くのか、そもそも続ける気はあるのか、このあたりはいきあたりばったりで、まずは第一回、いきましょう。

でも、ジャズってあんまり知らんけども、アメリカじゃろ、ニューオリンズやん、フランスとなんの関係あんの、あかんがなわれという疑問とダメだしをお持ちのあなた、それにはただただ、ごもっともとこうべと涙を垂れるだけなんですが…。だが…しかし…。

うーん、そのへんよくわかんないっすね、素人だから楽譜読めないし、楽器もできないし。ゲスト投稿やし。

まぁ、そもそもジャズって何?という質問すら簡単に答えられません。確かにルーツはアメリカ南部の黒人たちによる音楽なんでしょうが、結局、イメージ的にはオシャレ、ということはBGMなんでしょうね。CD買わなくても、カフェやらバーやらで流れてるし、クラシックでもないしロックでもないしッていうかんじ。あと、大人っぽいとかむずかしそうってのもありそう。

何でもそうなんですが、定義するとはみ出るモンがあるもんで、ジャンル分けはタワレコあたりでやってくれてます。ジャズコーナーがあるじゃないですか、そこにおいてあるのがジャズ、その後二人は幸せに暮らしましたとさ、はい、おしまい。

で済めば都なんですけど、それでもたくさんありすぎます。コーナー担当者も素人ですから、好み偏見、ひが目ひいき目はもちろんあります。けれど、上に書いたイメージからほんの一歩でも半歩でも近づいてもらって、ジャズを親しく感じていただけることを目指していくのであります。けれども当然押しつけ気味のところもあるでしょう。

その意味で担当者は、おせっかいにもお見合い話を持ちかける、母方の5つ上の伯母さんです。

イメージというものは近くて、じつは本来の姿からは遠いもんです。まあまあとりあえず会ってみてちょうだい、意外といい人なのよって伯母さんはいってたけど、出会った時はなんやようわからん、気難しいやっちゃな、こんな人とつきあえるんやろか、あれれ、でも一緒におると心地ええなあ、となれば伯母さんとしてはしめたもの。

「素人名人会談」の「会談」は、後は若いもん同士で語り合ってもらいましょう、という遠謀深慮のなせるタイトルだったのだ!!    

ウソです。

ここで断っておきますが、伯母さんは、すでにジャズと結婚されていたり、おつきあいをされている方々、つまり自分なりにジャズを知っている人びとに対しては、おせっかいを焼きません。これはどういうことかというと、お前ジャズをバカにしとんじゃ、頭から尻までプスーと青竹刺して両面こんがり焼いたろか、と突っ込まれるのが恐いんです。堪忍して、うちをそっとしといて。

すみません。まあ、ジャズのことよくわかりませんというビギナーに、プチビギナー(って、もっとビギナーのこと?)の担当者が、こんな曲あるよ、とお知らせするだけなんです。ふーん、そうなんだぐらいの感じで接していただけたら、これにまさる喜びはありません。イメージから入って親しみ、ちょっとイメージを抜ける、それがその人なりのマイ・ジャズになればいいなぁ。

あんまり書くとあれなんで、今回の一枚を紹介。王道中の王道、

ROUND ABOUT MIDNIGHT by MILES DAVIS

ではまた、お体ご自愛ください。かしこ。
え、フレンチは?次回を待たれい。

'Round About Midnight
'Round About Midnight
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Miles Davis
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おすすめ度の平均: 4.55
5 メジャーならではの手の込んだ音作り
5 ミュート・トランペットの美しさ
5 卵の殻の上を歩く男

木魚
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