60年代~80年代にかけてアメリカ・カウンターカルチャーの申し子として大活躍したロバート・クラム。コミックは読んだことがなくても、ジャニス・ジョプリンのアルバムのアートワーク(写真、右)と言えばでピンとくる方も多いことと思います。彼とその複雑な周辺を取材したドキュメンタリー映画が話題になるなど、近年かつてとは別の角度でスポットが当たっていますが、ご本人は十数年前に故国を離れ、南フランスの片田舎で奥方アリーンと平穏な日々を送っています。年代物の家に住み、花を飾り食を楽しむ静かな暮し…ショッキングな作風で知られるかの御大も『人生の楽園』調の隠居生活に落ちついたかと思いきや、心配ご無用。時折発信される夫婦合作の身辺雑記調コミックは、かつてとは一味違った「毒」を放っています。のどかな田園へ移ってもヒトはヒト。クラム氏(寄る年波を強調した姿で登場)は戦前アメリカのルーツ・ミュージックのレコード収集に邁進。アリーン女史はフィットネス(!)に目覚め見事肉体改造に成功、ヒッピー時代よりハデなヨーロピアン・ファッションを楽しむマダムになり、キュートなお洋服が似合う私でいたいの、とついには最新シワ取り手術で実の娘より若く華やかに変身するありさま。妻の言動にたじろぎ慌てる気弱なクラム氏のぼやきに、年不相応なはしゃぎっぷりと俗っぽさで応えるアリーン。コマの隅々まで徹底的に描き込む独特のペンタッチでいじられ放題のキャラクターとして描かれた夫妻は、関西のベタな夫婦
漫才より遥かに笑える、リアルな無駄話を繰り広げます。
マイペースな二人ですが、丸くなってしまったわけではありません。村が車とパラボラアンテナ、ラッパー風の若者(見かけだけで無害)とモダン・デザインに侵食され変貌するのをさみしく思う一方、フランス人が「懐かしのフランス文化」を省みないのは第2次大戦中の占領下の忌わしい記憶を思い起こさせるから、と喝破する一面も。異国で日常的にアメリカ食が楽しめる事実を複雑に受けとめつつ、コーラをオーダーすれば(アリーンは過去のトラブルからアルコールを絶っている)、ワインでなくそんな下品な物を飲むなんて、と皮肉る地元気質もムッとする。表現方法やトーンは変れどヒトコト言いたい気持ちは変わっていません。最近はカンヌ映画祭やファッション・ウィーク中のニューヨークにも出没。ミーハー全開で動き回るアリーンのハッチャキぶりと、カンヌのセキュリティの悪相度からモデルの奇矯な歩き方まで何事も細かくチェックするクラム氏の観察眼(”網タイツとハイヒール着用で生ハンバーグと化した女房殿の足“)のコンビネーションはいよいよ冴え渡り、ヒトコトの鋭さも増しています。カウンターカルチャーのヒーローの座を自ら降り、片言程度のフランス語で異国での生活を始めて十数年。プレッシャーから解放され、未だ片言な異邦人で、若くもないが枯れてもいない中途ハンパな「私」をツッコミも入れつつのびやかに見据えた夫妻の共同作品は、思いがけない自由な精神に満ちています。
クラム氏が雑誌のために書き下ろした感謝祭をテーマにしたイラストは、遠く離れた故国の現実を冷徹に描き、厳かささえ漂わせています(サンドイッチマンの看板に多くを語らせているところも見事)。彼が達した独自の境地を見ることができます。
■凸凹コンビの最新作は今本屋に並んでいるThe New Yorker(2007年2月12日号)で読むことができます。興味のある方はどうぞ。
■ロバート・クラムBEST―Robert Crumb’s troubles with women
by GOYAAKOD(Get Off Your Ass And Knock On Doors)
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1月20日に公開されて以来「マリー・アントワネット」は875000人の観客を動員し、1億800万円を売り上げている。今週末には観客は100万人を超え、最終的な売り上げは2億に達するでしょうと、東宝東和の広報。ビジュアルを強調した宣伝をともない、275の映画館で上映されている。
パリ、コメディー・フランセ-ズのほど近くにその店はあります。赤い漆塗りのドアに常に“Complet”のサインが掲げられた中華レストランDavéは、ファッション業界人行き付けのお店として知られています。![marie claire (マリ・クレール) 2007年 03月号 [雑誌]](http://images-jp.amazon.com/images/P/B000LXITVS.09.MZZZZZZZ.jpg)



![COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2007年 1/18号 [雑誌]](http://images-jp.amazon.com/images/P/B000LXS6EI.09.MZZZZZZZ.jpg)
奇しくも今回の投稿日はボジョレー・ヌーヴォー解禁の翌日。最近のフランスではワイン離れが目立っているというし、先日の
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FRENCH BLOOM NET(メインブログ)の方に立て続けに2本、ヴァネッサ・パラディのエントリーを書いた。ヴァネッサ・パラディは「パイレーツ・オブ゙・カリビアン」で脚光を浴びているジョニー・デップの妻で、2人の子供まで儲けている。世界の女性たちの羨望の的であるが、そもそも何でジョニー・デップとヴァネッサ・パラディがくっついたの?という根本的かつミーハーな疑問がわいてきた。