PROFILE
管理人:cyberbloom
★FRENCH BLOOM NET は「フランス」の情報化のプロジェクトです。具体的には、フランス語を学ぶ人やフランスに関心のある人のために、フランス関連情報を記事にして、カテゴリー別に蓄積しています。週末には「週刊フランス情報」と題して1週間のフランス関連ニュースをピックアップしています。この他にもサイトを運営しています。
□精鋭ライターによる投稿サイト:
FRENCH BLOOM NET □仏検&フランス語学習サイト:
FRENCH BLOOM CAFE □音楽専用サイト:
FRENCH BLOOM MUSIC □インスタントストア:
FRENCH BLOOM STORE ★当方、大学でフランス語を教えているメンバーを中心としたグループです。詳細やお問い合わせに関しては「ABOUT & PROFILE」をご覧ください。
CATEGORIES
RECENT ENTRIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
ARCHIVES
RECOMMENDED CD
■ザーズの2枚目のオリジナルアルバム。タイトルの Recto Verso (レクト・ヴェルソ)は一枚の紙の表と裏の意。「マヌーシュ・ジャズ+シャンソン」に重心を置いた相変わらずの音楽性。
■世界中を踊らせるフランスの二人組、ダフト・パンクの新曲。おやおや、ディスコ・ミュージックではありませんか!しかもディスコ風味とか「もどき」ではなくて、直球勝負。なんせナイル・ロジャースを引っ張り出してきたんですから。
■マレーヴァ・ギャランテール。タヒチ生まれ。彼女の名前は「流れ星」を意味するらしい。1998年、ミス・タヒチ。1999年、ミス・フランス。1m78の長身とエキゾチックな美貌で、14歳からモデルとして仕事を始め、テレビのバラエティー番組の司会者なども努める。2006年に発表された彼女のデビュー・アルバム「ukuyéyé」はイエイエのリバイヴァル。フランス・ギャル「娘たちにかまわないで」、ジャクリーヌ・タイエブ「朝の7時」などをカバー。
■スーパーモデルにして女優が、2002年、本アルバムで歌手デビュー。ヨーロッパで100万枚を売り上げるヒットとなった。このアルバムはプロデューサーのお膳立によるものではない。自分で詞を書き、曲を作り、ギターまで弾く。さらにはハスキーで落ち着いた魅惑的な声の持ち主ときている。「ポンヌフの恋人」のカラックス監督のクリップ付。
■思い出したようにCMで使われ、プチブームが来る。最近では「シェリーに口づけ」がホンダのゼストのCMに使われていた。今の学生は「ウォーターボーイズ」を思い出すらしい。このベスト盤は「愛の願い」「愛の休日」「愛のシンフォニー」「渚の思い出」「哀しみの終わるとき」など、ポルナレフの名曲をほぼ網羅。私も買い直そうかな。
■アコースティックなフレンチ・ロック。女性ボーカル、ギター&ベースの構成。フランス語は淡々と囁くように歌うのがいい。90年代の前半によく聴いていたブリティッシュ系のギターバンドの音。系統としては80年代のネオアコにまでさかのぼる。最近はいろいろ試行錯誤してます。
■フレンチボサノバの名盤。かなりジャズも入ってます。ベルギー発。名曲「南の海の魚」のフランス語がとても心地良い。夏が近づくと聴きたくなる。
■ダフト・パンクのベスト・アルバム。今年のサマーソニックで来日していましたね。日本絡みで話題の多いダフト。2nd、Discovery では日本の伝説的なアニメーター、松本零士とコラボレーション。クリップ集は映画化されカンヌで上映。ダフトの2人は松本零士の「宇宙海賊キャプテンハーロック」を見て育ち、「日本は第2の故郷だ」とまで断言する。
■日本でも人気が出てきたフランスのバンド。日本のCMにも曲が使用。ヒップホップとロックのミクスチャーだが、この3rdアルバムはロック色が全面に。初回限定盤は秘蔵ライブ映像付(マーケットプレイスでget!)。メンバーはライブで客にナウシカを歌わせるほどの日本アニメおたく。
■2000年にアルバム「パズル」で衝撃的なデビューを飾ったフランスの男性4人組バンド、タヒチ・エイティの2nd。前作のポップセンスを維持したまま、ストリングス&ホーンを導入。懐かしい感じのするメロディが抜群にいい。英語で歌っています。
■exquiseさんもイチオシ。フレンチ・エレクトロの代表格、AIR(エール)による「ヴァージン・スーサイズ」のサウンド・トラック。レトロさと未来っぽさが同居しているるのがエールの味わい。独特のトリップ感覚に浸れるが、私にはどうしてもピンク・フロイドにしか聞えない。
■コートをまとったポール・ウェラーとミック・タルボット。カッコ良すぎる。二人のファッション、イギリス人が意識したフレンチ・カジュアルなのかもしれないが、パンツはくるぶしの上5センチでカットされており実にイギリス的。録音も当然ロンドン。写真をパリに、アルバム・タイトルをフランス語にしてもイギリス人がパリなんかでロックのレコードを録音できるはずがない。80年代の名盤。ジャケ買いOK。
■DJ CAM−フランスで最高のDJ。オシャレ&クールなジャズ・ヒップホップ。soulshine というだけあって、ソウルフルな女性ボーカルをフィーチャー。洗練されつつ、遊び心もふんだんに盛り込まれた1枚。大推薦!
■Mad Blunted Jazzなんて、タイトルがすでにカッコいい。内容は「Underground Vibes」と同時期のライブ(1995年レンヌ)のカップリング。タイトルの示す通り、地下室の闇を置く深くまで振るわせるようなヴァイブラフォンの響き。DJ CAMはMJQの現代版か。クール&タイトなインスト・ヒップホップ。10年経っても全く色あせず。
■フレンチロリータにしてコギャル系。今はJ・デップの奥さんだが、このアルバムは元カレのL・クラヴィッツのプロデュース。クラヴィッツのポップセンスがキラキラ輝く。BE MY BABYのクリップを改めて見たが、ファッションが著しくイマ風。ギャル系の学生も見入っていた。
■シャルロット・ゲーンズブールの久しぶりの新アルバム。映画とのタイアップではないオリジナルアルバム。バックにフランスの2人組エールが、さらにプロデュースにレディオヘッドも手がけるナイジェル・ゴドリッチ。
■ブランシェなパリを演出するコスト兄弟がプロデュースしたホテル・コスト。このホテルのラウンジ&レストランをイメージしたコンピレーションCD。今や9集目を数えるラウンジ系の人気シリーズだが、これは記念すべき第1弾。ベスト盤もあり。
■フランスで最も有名なラッパーの1st。フレンチラップの金字塔的な作品。音もジャズっぽく、スタイルもクール。MCソラーは移民の置かれた現実の告発よりも、純粋に言葉による表現を志向している。ことわざやクリシェで遊び、シラブルと韻を自在にあやつる。
■セーヌ河のジャズ。青い頃のバルネ・ウィラン。初っぱなの"SWING 39"がいい。口につけるリードがこなれず、青臭く乾いたところ、パーカッションの勢いにまかせて、伸びる伸びるテナーの音粒…
■ペトルチーアーニは繊細な演奏をするフランス生まれのピアニスト。なかでもオープニングチューン"THE PRAYER"と2曲目"OUR TUNE"は、たまに無性に聴きたくなるんよね。
■泣く子も黙る、モダン・ジャズ・カルテット。パリを舞台にしたジャズの名盤のひとつ。ヴァイブラフォンの響きが何ともクール。「Django」と併せて聴きたい。
■フランスといえばダバダバダバ。ダバダバ・スキャットの名盤。Swingle SingersがMJQと華麗なバロック・ジャズをやっている。「G線上のアリア」など。バロックもジャズもフランス発じゃないが、2つが組み合わされるとそれっぽく聞こえるのが不思議。MJQがコンコルド広場で、こちらはヴァンドーム広場。
■「枯葉」「マイ・ウエイ」(=コム・ダビチュード)、「男と女」など、誰もが知っているシャンソンの名曲をボサノバ・アレンジで歌う。ジュリエット・グレコはダメでも、このアレンジだったら今の学生も聴けるみたい。イントロに本場のボサノバのサビを忍びこませている。
■フランスのプログレといえば外せないのがこれ。不思議な響きを放つマグマの歌は、彼らが考案したコバイア語によって歌われている。彼らはコバイア星からやってきたコバイア星人で、このバンドによってコバイア神話を語り継ぐ。これも70年代のサイケカルチャーの産物だが、ここまで変さを徹底できるのはフランスならではか。リーダーのドラマー、クリスチャン・ヴァンデールはコルトレーンの影響下にあると言っているが、プッチーニのオリエンタル・オペラ(「トゥーラン・ドット」とか)にも似ている。
■フランス語圏のベルギーのグループ。室内楽風の構成なのでチェンバー・ロックと呼ばれる。バスーン(ファゴット)のこもった低音や、地の底から響いてくるようなハーモニュームの音が特徴的。夏の肝試しにも使えそうな、呪術的でフリーキーな音作りだが、リーダー、ダニエル・ドゥニのドラムに導かれるアンサンブルも凄い。このLP盤を手に入れるのにどんなに苦労したことか。今やアマゾンで簡単に買える。
■ライ(アルジェリア起源のポピュラー音楽)で注目すべき傾向のひとつは、フランスにおけるライとr'n'b の融合。2004年に Kore & Skalp というコンビが多くのアーチストを集めて製作したRai'n'b Fever 。このコンピレーションは大セールスを記録し、フランス全体のチャートでも2位に。なかでも収録曲のひとつで 113, Magic System, Mohamed LamineによるGaou a Oranはその年の「フランスのクラブで最も頻繁にかけられた曲」となった。
■パトリシア・プティボンは、近年、ヨーロッパ各地の大劇場のオペラ公演に重要な役どころで出演し、高い評価を得ているフランス人ソプラノ歌手。このプティボン、たんに歌や演技がうまいオペラ歌手というのとはわけが違い、チャーミングなキャラを生かした、かなり規格外のパフォーマー。最大の魅力は、天上の聖性と地上の下世話さのあいだを一瞬にして往還する表現の自在さであろう。
■エレーヌ・グリモーはいまや飛ぶ鳥を落とす勢いのピアニスト。エクサン・プロヴァンス生まれのフランス人であるが、ドイツ音楽を好み、ベートーヴェンやブラームスの協奏曲をプログラムに選ぶことが多い。グリモーは幼い頃から周囲と溶け込めず、自閉症に近い性格を持っていた。彼女を変えたのが狼との出会い。20歳からアメリカに移り住んで動物生態学を学び始めた彼女は、狼との交流を通して世界に向かって心を開き始める。と同時に、彼女の音楽家としての魂は目覚しく成長を遂げた。
RECOMMENDED BOOKS
■映画やミュージカルもいいが、レミゼを原文で親しむ入門書にうってつけ!19世紀の挿絵をふんだんに収録し、付属のCDを聞き、ユゴーの専門の第1人者の解説に導かれて原文を味読すれば、『レ・ミゼラブル』の世界がまったく違った相貌でよみがえる。
■なぜジャン・ヴァルジャンは、パリのその街区に身を隠したのか?里親から虐待を受けるコゼットが、夜店で見ていた人形はどこ製か?19世紀の美麗な木版画230葉を106シーンに分け、骨太なストーリーラインと、微に入り細を穿った解説で、“みじめな人々”の物語をあざやかに甦らす。長大な傑作の全貌がこれ一冊でわかる。
■NHKのドキュメンタリー「世界わが心の旅・宮崎駿 ― サン=テグジュペリ紀行 〜南仏からサハラ」で、宮崎駿はサン=テグジュペリが通った郵便航路、トゥールーズ〜ブエノスアイレス間のうち、モロッコのキャップジュビー飛行場までの行程をたどっている。宮崎駿はこの取材旅行にひどく感銘を受け、帰ってからスケッチをかき、それがサン=テグジュペリの『人間の土地』『夜間飛行』(新潮文庫)のカバーに使われている。『人間の土地』には取材旅行のあいだに記した文章「空のいけにえ」があとがきとして収載されている。
■デパートの黎明期を活写したエミール・ゾラの『ボヌール・デ・ダム百貨店』。物語の主軸は、パリのデパート「ボヌール・デ・ダム百貨店」の貧しい女店員である主人公ドゥニーズ・ボーデュと、このデパートの経営者、青年実業家オクターヴ・ムーレとの身分違いの恋愛。しかし読み進めるにしたがって、ドゥニーズのシンデレラ・ストーリーよりも、消費社会の権化とも呼ぶべきデパートの実態に興味がひきつけられる。
■モノが氾濫するなかで育った日本の少女たちは世界の消費文化の中でも特異な存在である。彼女たちは階層的なアイテムだったヴィトンやエルメスを日常的に使いまわす。ブランド世代の母親たちが「上がり」として手に入れたブランドと、その過程で獲得した鑑識眼は彼女たちにとっては出発点に過ぎない。もはや憧れではなく、彼女たちはモノとしての機能性やデザイン、イメージに徹底的にこだわる。そういう新しいコンテクストにエルメスも捉えなおされる。
■ユベール・マンガレリ『おわりの雪』:フランスの「今」を感じる現代小説のひとつ。原文はフランス語文法を一通り終えた人ならじゅうぶん読める平易なことばで書かれている。オリジナルの文章を味わってみるのも楽しい。
■2002年,東京でミュージシャンとして活躍していた著者はパリに移住する.そして,このお洒落の代名詞ともいえるフランスの首都にて予期せぬ事態に次々と遭遇することになる.念願のプジョー・ヴォーグ(ペダルのついたスクーター)に乗ればガス欠となり,ガソリンスタンドを求め街を彷徨う.アパートでは何の予兆なく唐突に天井が落下する.当たり前といえば当たり前だが,花の都での生活は,バラ色ばかりというわけではない.著者の記述が数ある著名人/芸能人のパリ滞在記と異なるのは,そのユーモラスな筆致にある.
■祐天寺りえ『フランスだったら産めると思った』:日本の少子化が問題になっているが、フランスは積極的な政策で少子化に歯止めをかけている。本書はフランスに住むことになった日本人の女性の視点から、フランスの子育て事情について書いている。これからはどんな家族のあり方が望ましいのか、具体的にイメージできる本。
■これまでの「西洋音楽史」と銘打った本の多くは例外なく、各時代の専門家による分担執筆だった。これらは専門家に対して正しい専門的な知識を万遍なく提供するだろう。しかし、様々な関心やつながりからクラシックについて知りたいと思っている普通の人、例えば、「のだめカンタービレ」を読んでクラシックに興味を持った人が、それを理解できるだろうか。理解できる、できない以前の問題として、そういう「使えない」音楽史に意味があるのだろうか。ある種の正しさはあるかもしれないが、ナンセンスな専門知識ではないのか。そういう問いが著者をしてこの本を書かせたようだ。
■本書はコロンブスのアメリカ大陸発見から現在に至るフランスとアメリカの関係を綿密に検証している労作だが、とりわけ第2次世界大戦後の米仏関係を描いた箇所が興味深い。フランスの知識人たちのあいだで「フランス精神はアメリカに占領され、植民地化されつつある」という危機意識が生まれたのは、フランスが経済的に衰退し、外交の舞台でも脇役に追いやられ、自らのアイデンティティーの最後の砦を自国の文化に求めるしかなかったからである。そして、津波のように押し寄せたアメリカの大衆文化をフランスの知識人の理解を超えていた。ブルジョワ的な教養という枠組みしか知らなかった彼らは、それが俗悪なサーカスか、あるいは帝国主義的なプロパガンダにしか見えなかったのである。
■『中村屋のボース』:インド独立運動家にしてアジア主義者、ボースの波乱万丈の生涯。急進的な反英抵抗運動の過程で、日本に逃亡し、そのまま日本に帰化する。潜伏先の相馬家の人々に本場インドのカレーを伝授し、それがレトルト化までされている「中村屋のカリー」に結実する。
2008年04月06日
北京五輪の出席条件、「ダライ・ラマと対話を」 ■フランスのヤド外務・人権担当相は5日付のルモンド紙に対し、サルコジ大統領が北京五輪の開会式に出席する条件として、中国政府とチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世との対話開始など三つを挙げた。他の2条件は、チベット住民への暴力的弾圧の停止と政治犯釈放。ヤド氏は「3条件は不可欠だ」と強調し、中国側が応じない場合は開会式をボイコットするとしている。
■ヤド氏は「中国は人権を尊重しないままでは決して大国になれない」と指摘。具体的な条件を挙げて中国側に人権問題で圧力をかける狙いがあるが、中国側がこれらの条件を受け入れることはありえないとみられる。サルコジ大統領は開会式出席について「すべての選択肢は残されている」と態度を保留していた。大統領は7〜12月に欧州連合(EU)の議長となるため、正式決定は加盟国と協議した上で公表するとしている。
(4月5日、毎日新聞)
フランス選手団は五輪期間中「人権尊重」バッチを着用へ ■フランスの五輪選手が北京五輪で「人権尊重」を訴える独自のバッジを着けることを決めた。アトランタ、シドニー両五輪の柔道で金メダリストとなり、仏オリンピック委員会のアスリーツ委員長を務めるダビド・ドイエ氏は4日、会見し、五輪のマークとともに「より良い世界へ」と書かれた丸形のバッジを披露。「いかなる国でも人権を尊重するために」フランスの五輪選手が同日からバッジを着用し、北京五輪開催中も着用を続行することを決めたと述べた。ロゲ国際オリンピック委員会(IOC)会長に着用許可を要請するという。
■パリ市は7日に聖火を迎え、エッフェル塔からスタートして市内28キロをスポーツ選手や知名人ら80人が聖火を掲げて走るが、全員がこのバッジを着ける予定だ。また聖火が立ち寄るパリ市庁舎には「パリは世界中の人権を守る」の横断幕が掲げられる。
(4月5日、産経新聞)
仏大統領、NATO軍事機構へ完全復帰の意向表明 ■サルコジ仏大統領は3日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、フランスのNATO統合軍事機構への完全復帰を目指す意向を表明した。米主導のNATOから一定の距離を置く伝統的なフランスの外交・軍事政策を転換するものとして、注目される。サルコジ大統領は同日の会議で、フランスが今年後半、欧州連合(EU)の議長国を務める間に、EUの安全保障面の統合を進めると説明。その後にNATO軍事機構復帰を決定する方針を示唆した。
■フランスは、ドゴール政権下の1966年、NATO統合軍事機構から脱退し、政治機構のみにとどまった。軍事的に米国の指導下に入らず独自に国益を追求するのが狙いだった。冷戦終結後は、NATOとの協力関係を深めてきたが、完全復帰は果たしていない。サルコジ大統領は昨年5月の就任以降、イラク戦争で冷却化した米仏関係の改善に積極的に取り組み、今回のNATO首脳会議では、米国の要望に応える形で、アフガニスタンへの仏軍増派を発表していた。
(4月4日、読売新聞)
『裁かるゝジャンヌ』の最後の特集上映 ■デンマーク出身の巨匠として知られるカール・ドライヤー監督の代表作5本が、4月19日から26日まで、東京・神田駿河台のアテネ・フランセ文化センターで上映される。この5作品の日本での上映権利が4月末で切れることから、今回が日本での最終上映となる。
上映作品は、フランスで製作した『裁かるゝジャンヌ』(1927)をはじめ、『吸血鬼』(30〜31)、『怒りの日』(43)、『奇跡』(54)、『ゲアトルーズ』(64)。連日、3作品ずつ上映される(20日は休み、21日のみ2作品)。
■『裁かるゝジャンヌ』は、ジャンヌ・ダルクの物語を古文書から紡ぎだし、本物の裁判記録をあたって演出。世界映画史の金字塔とされる無声映画の傑作だ。19日午後2時からの上映は、無声映画伴奏者・柳下美恵のピアノ伴奏付き上映となる。ジャン=リュック・ゴダール監督が『
女と男のいる舗道 』のなかで、同作のシーンを流したのは、あまりに有名。
(3月31日、VARIETY)
ベルギーのフランドル地方、携帯電話でのフランス語使用不可に? ■ベルギー北部オランダ語圏のフランドル(Flanders)地方では、携帯電話でフランス語を話すことが法律で禁止されると、RTLテレビが1日に報じた。RTLテレビによると、ブリュッセル郊外のメイズ(Meise)ではすでにそうした禁止令が試験的に導入されており、フランス語を使用した場合は通訳が会話に割り込み、オランダ語に翻訳されるという。
■もちろんこれらはすべて、エイプリルフールの冗談報道だ。
(4月2日、AFP)
★エイプリル・フール(フランス語では4月の魚 poisson d’avril )の冗談報道は他にもある。イギリスのタブロイド紙「ザ・サン」も悪乗りして、スイスのラボでサルコジ大統領が身長を高くする処置を受け、1年で12センチ大きくなったと書いている。サルコジ大統領はカルシウムを注射されながら、数時間、身長を伸ばすためのベッドに縛り付けられていた(笑)。先の公式訪問の際に、カーラ夫人との身長差が変わっていたことを強調している。ガーディアン紙も、フランス人の洗練されたファションにこじつけて、ブラウン首相がカーラ夫人にイギリス人にファションの講義をしてほしいと頼んだと報じている。
パティ・スミスの個展、パリ・カルティエ財団現代美術館で開催 ■パリのカルティエ財団現代美術館(Fondation Cartier)で3月28日から6月22日まで、ミュージシャン/詩人パティ・スミス(Patti Smith)の個展「Patti Smith, Land 250」が開かれている。
■写真やドローイング、フィルムなどのアート作品は、“パンク界のゴッドマザー”と称されるスミスの新たな一面を見せてくれる。「1967年からドローイングやペインティング、写真、詩の執筆をはじめた」とスミス。「私はロックという表現を通じて、人権や反戦についての意見を述べています。しかし、アートの分野では、政治的なものでなく、より自分の心の世界を表現しているのです」「自分の世界が持つ多様性をお見せすることは、私と人々の対話の始まりだといえます」。
■タイトルの「Land 250」は、スミスが夫と兄弟を亡くした1995年から使用しているビンテージのポラロイドカメラの名前に由来している。「その時私は疲れ切っていて、とても自分を表現できるような状態ではなかった。そこで、シンプルで手っ取り早いポラロイドを手にしたのです。(ポラロイドは)困難な時期に、自信を取り戻す助けとなってくれました」小さなポラロイドには、墓石や彫刻、曇り空、風の強い日の通りが写し出されている。他にも、ヴァージニア・ウルフ(Virginia Woolf)のベッドや、ヘルマン・ヘッセ(Herman Hesse)のタイプライター、アルチュール・ランボオ(Arthur Rimbaud)のカトラリー、スミスの友人であり写真家の故ロバート・メイプルソープ(Robert Mapplethorpe)のスリッパなどがある。
■作品に登場する墓地について「とても美しい場所。悲しいなんて思わない。(墓地は)休憩場所であり、生について思いを巡らすための合流点と言える」とスミス。しかし、他のミュージシャンや芸術家のように死に魅了されることはなかった。「若いときに、生きると決めた。(若くして亡くなった)ジム・モリソンたちには生き方でなく作品に惹かれている。仕事をするには、健康でなくてはいけない」
(4月1日、AFP)
★パティ・スミスはニューヨーク・パンクの代表的なアーティスト。1曲挙げるとすれば、「ビコーズ・ザ・ナイト」かな。
□
Patti Smith / Because the Night □
パリ・カルティエ財団現代美術館 ピエール・ポーランの「権力のデザイン」展 ■パリのギャルリー・デ・ゴブランでピエール・ポーランの「権力のデザイン Design au pouvoir 」展が行われている。ピエール・ポーランは70年代にポンピドゥー大統領夫妻のエリゼ宮のアパルトマンの、80年代にはミッテラン大統領の執務室の家具のデザインを依頼された。(画像はタイトルをクリック)
□
Galerie des gobelins 今週の1冊
朝日新聞社 売り上げランキング: 5489
おすすめ度の平均:
ボルドーへ行ってみたくなります
ワインを知らない人でも楽しめる!!
今週のiPod
"Everything is everything"
Phoenix
in Alphabetica (1991)
■バンド名、アルバムタイトル、そして歌詞もみんな英語ですが、フランスはヴェルサイユ出身のバンドです。そうなると Tahiti 80 (関係ないけど、本国では「タヒチ・エイティー」というより「タイチ・カトルヴァン」と呼ばれているそうな)が連想されてきますが、音も Tahiti 80 をさらにほんわかとポップにした感じで、とても聴きやすいです。このアルバムはとりわけエレクトロ・ポップ寄りの音で、ちょっと懐かしい感じのメロディーやぽわんとした電子音が春らしく思えます。(exquise)
□
Phoenix / Everything is everything ★commented by cyberbloom
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!
posted by cyberbloom at 00:08
| パリ ☁
|
Comment(0)
|
TrackBack(1)
|
週刊フランス情報
|
|
この記事へのトラックバック
本の明晰 04042008
Excerpt: 国連という国際政治最大の機構に対する、信頼というか、信仰にも近い絶対視がいつの間にか、日本の空気になっている。敗戦前の国際連盟からの脱退、ポツダム宣言の条件付き受諾、敗戦、そして米軍の日本本土占領、..
Weblog: つき指の読書日記
Tracked: 2008-04-06 11:22
SEARCH
<< 2023年07月 >>
日
月
火
水
木
金
土
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
RECOMMENDED DVD
■「レ・ミゼラブル」…数ある同名作品の中でも最高傑作と称される2000年フランス製作超大作TVシリーズ、ついにノーカット完全版(DVD-BOX)で登場。ジャン・ヴァルジャンにジェラール・ドパルデュー、ジャヴェール警部にジョン・マルコヴィッチ、ファンティーヌにシャルロット・ゲンスブールという豪華キャスト。買うべし!
■アカデミー賞3部門受賞 !&2012年興行収入No.1!世界中で上演されているヴィクトル・ユゴー原作の傑作ミュージカルを、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイほか共演で完全映画化。貧しさからパンを盗んだ罪で19年間投獄されたジャン・バルジャンの波乱に満ちた生涯を描く。
■2012年の最強の映画だった『最強のふたり』。それまで『アメリ』が保持していた2310万人というフランス語で撮られた映画の世界観客動員数をも抜いてしまった。最強のひとりはスラム街出身で無職の黒人青年ドリス。もうひとりはパリの邸に住む大富豪フィリップ。ふたりが事故で首から下が麻痺したフィリップの介護者選びの面接で出会う…。
■「汚れた血」を見たときの衝撃は未だに忘れられない。ハレー彗星が接近し、気温が異常に高い近未来のパリ。STBO という愛のないセックスで感染するウィルスが蔓延している。夜の底にまどろむようなアンナの重さに対する、リーズの信じられない軽やかさ。髪をなびかせ、スカートの裾を翻して夜のパリを軽やかに駆け、アレックスに「バイクの天使」と呼ばれるリーズ…
■パリ、ジュテーム。18人の気鋭の監督たちによる、パリを舞台にした持ち時間5分の「愛」の物語。「愛」は恋愛に限らず、親子の愛であったり、さらには街そのものへの愛であったり、いろいろな「愛」のかたちが描かれる。登場する人々もそこに暮らす人々だけでなく、旅行者、移民、留学生などさまざま。日本からは諏訪敦彦監督が参加。
■未だに根強い「アメリ」人気。もう見た人も、これから見る人も。ジュネ監督は「エイリアン4」を撮っているが、「アメリ」で彼のSFXの技術は現実の異化にいかんなく発揮。美しくもグロい。
■ジャン・レノと広末涼子が東京を舞台に共演。リュック・ベッソン制作のB級映画だが、あからさまな日本幻想が炸裂。先端(アキバ)と伝統の対比など、見所(ツッコミ所)も満載。広末のフランス語に勇気付けられる学生も多い。
■移民のゲットー、バンリュー(郊外)を舞台にし、従来のフランス映画のイメージを覆した衝撃的な作品。ここは本当にフランスなのか。最近パリ郊外で起こった暴動の背景や、移民の若者たちの鬱屈した心情をを知るためにも。
■今日、最も有名なフランス映画と言えばこれ。今やパリ以上に注目されているマルセイユを舞台にしたカーアクション映画。4作目まで出ています。ヒップホップやライを取り入れた音楽にも注目。
■ジャームッシュによる5つの都市を舞台にしたオムニバス作品。笑いを誘いつつも、差別問題がさりげなく扱われいてるパリ編が秀逸。ウィノナのLA編、ベニーニのローマ編、ヘルムートさんに癒されるNY編。トム・ウエイツの音楽も印象的。
■ソフィア・コッポラ監督の「ヴァージン・スーサイズ」。ソフィア・コッポラはアメリカの巨匠フランシス・コッポラの娘で、これは初監督作品にして、衝撃的なgirly映画。サントラを担当しているのは、彼女自ら依頼したというフランスの2人組Air(エール)。
■ベトナム出身のトラン・アン・ユン監督の「夏至」。少年時に家族と共にフランスへ移住し、フランスで映画について学ぶ。濡れれたような深みのあるその色彩は、官能的とも言えるほど。ウォン・カーウァイ監督の「花様年華」を撮影したリー・ピンビンを迎え、さらにその繊細さに磨きをかける。他に「青いパパイヤの香り」「シクロ」。現在、松山ケンイチを起用した村上春樹の「ノルウェイの森」を撮影中。
■「ぼくが街でアントワーヌ・ドワネル(=主人公)風の若者を見つけるたびにいつも思い出すのは『大人は判ってくれない』の中で通りを駆け抜ける、あの飢えたようなアントワーヌの最初の姿である。彼は世界と折り合いを付けることが出来ずに終始スクリーンをうろつき、楽しもうとしてみたはいいが大きすぎる代償を払い続ける。それは全く持って人生そのもののようで、アントワーヌ・ドワネルはやはり生まれたときから人生の本質の中にいたのである」(曾我部恵一)
■定年退職前の厳しくも優しいロペス先生のもとで、勉強したり遊んだりする13人の子供たちの姿を追った、心温まるドキュメンタリー映画。Etre et Avoir―タイトルにもなっているこの二つの動詞から見ても、フランス人にとってのフランス語の始まりも、日本人がフランス語を始めるときと全く同じなんだな、と分かります。フランス語をやっている人なら、まるで自分も小学生になったような気分になり、子供たちと一緒に「うぃぃ〜!」「ぼんじゅ〜る、むっしゅ〜」と言ってしまいそう。
■原題は L’auberge espagnol−訳すと「スペインの宿」。これは今のヨーロッパを象徴するような文化的な混沌状態を指し、そんな中でどんなアイデンティティが可能なのかを問うている。主人公はパリ大の学生だが、ヨーロッパの交換留学システム「エラスムス計画」を使って、バルセロナへ留学し、ヨーロッパ各国から集まった学生たちと共同生活を始める。それぞれの国のタイプが典型的に描かれいているのが面白い。映画の公開後、エラスムスの利用者が倍増したという、留学したくなる映画。ラストシーンも清々しく、続編「ロシアン・ドールズ」へと続く。
■ゴダールとストーンズの奇跡的な出会い。ジャケットのデザインがすでに買いだ。ミック・ジャガーのまさに悪魔的な、シャープなシルエットを見よ。オヤジバンドには用はない。このDVDによって自らとどめを刺されるがよい。「悪魔を哀れむ歌」が完成していく過程がスリリング。
■ヌベル・ヴァーグ期の未だに色褪せないオシャレ映画。犯罪に手を染めるスタイリッシュな若者とジャズの組み合わせ。シーンにカッコよく色を添えると思えば、唐突にシーンを切り裂くジャズのフレーズ。主人公のミシェルは、ジーン・セバーグ扮するヤンキー娘、パトリシアをひたすら口説く。主人公たちが頻繁に口にする当時の流行り言葉、dégueulasse(最低)!がキーワードになっている。
■フランソワ・オゾン監督、「8人の女たち」。ドヌーブ、ベアール、ユペール、アルダン、ルドワイヤン、フランスの大御所女優たちが勢揃い。優雅なミュージカル映画かと思いきやけっこうえげつない毒のある幕切れ。
■「ベルリン・天使の詩」。ロックな映画監督、ヴェンダースならではの映画。そしてエトランゼ(流れ者)の映画。流れ者の天使、ピーター・フォークの演技が渋く、流れのシンガー、ニック・ケイブのライブシーンがカッコよすぎる。タキシード・ムーンを始めとする、サントラもパーフェクト。流れの空中ブランコ乗りのお姉さんがフランス語を話している。
■パララパララ…とアンニュイな感じで聴こえてくるトランペットの音。マイルスのクールなトランペットが映画を先導する(彼は画面を見ながら即興で音楽をつけた)。完全犯罪の計画を立てるが、一つのミスがもとで事態が急変し、会社のエレベーターに閉じ込められてしまう…ルイ・マル監督による上質のサスペンス映画。
Tag Cloud