2008年03月18日

週刊フランス情報 10 - 16 MARS 後編 JAPAIN = JAPAN + PAIN

仏・伊が中国政府の対応批判、EU内には温度差も
■フランスのクシュネル外相は14日、欧州連合(EU)首脳会議後の記者会見で、ラサの大規模暴動について「中国政府に自制と人権尊重を求める。EUとEU加盟27か国は強い非難の意識を共有している」と述べ、中国政府の対応を批判した。イタリアのダレーマ外相も「中国は抑圧を終わらせる必要がある」とし、僧侶や民衆の抗議行動に理解を示した。欧州では、中国がチベット自治区を不当に支配し、アフリカ、ミャンマーなどでも人権抑圧政権に手を貸しているとして、一部の人権保護団体などは夏の北京五輪への参加拒否を呼びかけている。今回の事態を受け、こうした動きが強まるのは必至と見られる。
■ただ、EUのソラナ共通外交・安保上級代表は同日、「北京五輪には私自身、行くつもりだ」と述べ、ボイコットの可能性を否定した。EU内には、巨大市場として台頭する中国との協力関係構築を重視する国も多く、中国政府に向ける態度には温度差がある。英国のブラウン首相は「(EU加盟各国は)チベットの出来事を非常に憂慮している」と事態に懸念を表明する一方、慎重に言葉を選びながら中国政府への直接的な批判は避けた。
(3月15日、読売新聞)

ユーロ誕生10周年!
■99年1月、ユーロが仏独など主要11カ国で銀行間取引などに使う通貨として誕生。02年1月に紙幣と硬貨の流通が始まった。現在は15カ国に広がっている。当初は1ユーロ=1・17ドルだったが、00年10月には1ユーロ=0・82ドルにまで落ち込んだ。
■金融政策はECBが一元的に行っている。現在の総裁はジャンクロード・トリシェ。初代総裁を決めるときに、初代はだめでも、次はトリシェにしろとジャック・シラク前仏大統領がねじこんたらしい。学者肌で無骨な初代総裁ドイセンベルク(オランダ)が03年11月に総裁の座をトリシェに明け渡した。仏エリートの典型で、そつのないトリシェに代わるとECBの評判が良くなった。EU経済の立ち直り、そして景気拡大が背景になった。ECBは05年12月から利上げを開始。それにつられてユーロは上昇を始める。サブプライム問題がもたらしたドル危機がさらにユーロ高を加速させ、対ドル最高値を更新している。
(3月15日、朝日新聞朝刊)

仏ブックフェアのイスラエル作家特集にイスラム世界が猛反発
■パリ(Paris)で14日から開催されるフランス最大のブックフェア「Salon du Livre」が、イスラエル作家の特集を組んだことからアラブ諸国の反発を買い、厳重な警戒が敷かれることとなった。同ブックフェアがイスラエルの作家を特集するのは今回が初めてで、アモス・オズ(Amos Oz)氏、デービッド・グロスマン(David Grossman)氏、アブラハム・B・イェホシュア(Avraham B. Yehoshua)氏などイスラエル人作家39人を招聘(しょうへい)している。
■しかし、イスラエルによるパレスチナ自治区への攻撃に国際的な非難が高まっているこの時期に、イスラエル作家に栄誉を与えることは不適切だとして、イスラム諸国政府やイスラム系作家などが反発。イスラム教育科学文化機構(Islamic Educational, Scientific and Cultural Oranization、ISESCO)は、イスラエルによるパレスチナ自治区攻撃は「人道に対する罪だ」と非難し、「イスラエルはブックフェアで名誉を受けるに値しない」として、加盟50か国に対し同フェアへの不参加を呼び掛けた。(続きはタイトルをクリック)
(3月13日、AFP)

止められぬ「失言スクープ」に困惑するフランスの政治家
■3月9日と16日、フランス全土で市町村議会選挙が行われる。この選挙で、各市町村長ならびに市町村議会の議員が選出される。選挙1回目の9日に過半数を得た市町村長が選出されない場合、翌週に決選投票が行われる予定だ。この市町村議会選挙は、昨年5月の大統領選、その1カ月後の総選挙と、二つ続いた大きな選挙の後、初めての全国規模の選挙となるため、ここ最近、ニュースでも話題になっている。特に有名政治家が立候補している都市は全国から注目を浴びている。投票日が近づくにつれ、選挙運動に熱が入ってきているようだが、中にはうっかりもらした不適当な発言がインターネットで暴露され、イメージダウンにより人気が落ちている候補者もいる。
(3月10日、オーマイニュース)
村野瀬玲奈さんが「国家指導者に面と向かって拒絶の言葉をかける機会」で、シラクやミッテランなど、歴代の大統領のエスプリの効いた切り返しを紹介した記事を翻訳なさっている。サルコジ大統領はバンリューの若者をゴロツキだなんて言える立場ではない。

【画像】イスラエル大統領、フランスを公式訪問 公式晩餐会にはカーラ夫人も
イスラエルのシモン・ペレス(Shimon Peres)大統領は10日、4日間の日程でフランスを公式訪問した。パリ(Paris)の仏大統領府エリゼ宮(Elysee Palace)では同日、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領による公式晩餐会が開かれ、会場にはカーラ・ブルーニ(Carla Bruni)夫人もドレス姿で登場した
★さすが元スーパーモデル。ドレス姿もお似合い。
(3月12日、AFP)

JAPAIN = JAPAN + PAIN
■英エコノミスト誌が、JAPAIN と題した特集記事を組んだ(それを日経新聞が紹介していた)。日本は経済の低迷に苦しんでいるが、その責任は政治にあることを指摘。住宅バブル崩壊でアメリカはリセッション懸念に直面しているが、サブプライムの影響をあまり受けていない日本経済が低迷しており、とりわけ株価の下落がひどい。S&P500(アメリカの代表的な株価指数)は1999年のピークから8%下げただけだが、NK225(日経平均株価)は89年のピークの3分の1。商用不動産の価格も同じレベル。
■日本経済の低迷は政治に責任があり、景気減速のスパイラルは日本の構造的欠陥を浮き彫りにした。数年前までは多くの人が日本に期待をかけていた。経済力は中国を上回り、超優良企業も少なくない。米国経済が落ち込んだら、埋め合わせをしてくれると期待されていたが、いまやその期待は空しい。生産性の低さは目を覆うばかり、投資のリターンは米国の半分程度、消費は相変わらず元気がない。官僚は失態続きで経済を誤らせてきた。日本に必要なものは市場を機能させ、競争をうながす改革だ。参議院での与野党逆転によって、さらに政治が何も決断できなくなってる。企業は記録的な利益を計上しながら賃上げをせず、現金をため込んでいる。雇用は増えても賃金は上がらない。政治はそれについて何も言わない。一方で、企業が慎重なのは政治家が無能で将来不安があるからだ。
■とりわけ安倍政権はひどかった。愛国心教育の取り組みに邁進したが、経済に関しては何もやらなかった。地方の衰退、賃金の伸び悩み、労働問題、年金に何の注意も払わなかった。驚いたことに、安倍は返り咲きを狙っているらしい。もちろん、有権者にも責任の一端がある…。
(The Economist fev.23-29 + 日本経済新聞朝刊)



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posted by cyberbloom at 16:54 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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