2008年03月19日

モエレ沼公園

moere1.jpgこの夏休みの終わりに、初めて北海道を旅する機会を得て、念願のモエレ沼公園へ行くことができました。


住宅街を抜けるとすぐに巨大な駐車場に到着。そこへレンタカーを止め入場です。広大な敷地だということで、今度は自転車を借りていざ公園へ。


東側の入口から入ったので、右手にガラスのピラミッドが見えてきました。ここはレストランや展望台などのある休憩施設なので、最後に寄ることにして、まずはちょうど運転中の「海の噴水」へ。円形に湧き出る噴水はどことなくSFチックだなあと思っていたら、今度は垂直に水が吹き上がりました。壮大な眺めに見惚れていると、強い雨が降りだし、急遽ガラスのピラミッドへ避難。


moere2.jpgピラミッド内部はまるでモダンな美術館のように白で統一された空間でした。上階には小さなギャラリーもあって公園の概要やイサム・ノグチの活動が紹介されています。偶然ファッション雑誌の撮影場面に出くわしましたが、どこにモデルさんが立っても絵になるような建物でした。


雨もどうやら止んだので、再び自転車で出発です。「サクラの森」と呼ばれる方へ進んで行くと、ところどころで小さな遊び場を通過することになるのですが、そこに設置してあるブランコだのすべり台だののひとつひとつがえらくカッコいい。どこぞで見たイサム・ノグチの彫刻の縮小版も置かれているのだけれど、それがまた子供用の遊具としても見事に成立しているのです。

 
「サクラの森」を抜けると、美しく刈り込まれた芝生が目の前にぱあっと開け、幾何学的な山々や、モニュメントが見えてきます。「公園をひとつの彫刻にする」というイサム・ノグチの構想どおり、ここでは自然の素材と金属やガラスといった無機物を組み合わせた巨大な芸術作品が実現されていました。一方でそれらの造形がピラミッドや古墳をイメージさせるので、遺跡に入り込んだような不思議な気分にもなりました。


moere3.jpg「プレイマウンテン」と呼ばれる山に登ってみました。頂上まで行けるのかと最初は不安でしたが、意外とすんなりとたどりつきました(最初に思いっきりこけたけど・・)。雨が降ったときはどうなることやらと思っていましたが、最後には美しい青空のもとで公園を一望することができました。虹のおまけまでついて。


「芸術作品」というととても敷居が高い感じがするけれど、モエレ沼公園は入場料は無料で、ペットも連れていけるし、夏にはビーチで水遊び、冬は山でスキーやソリ遊びが楽しめ、野球場、陸上競技場やテニスコートでスポーツをすることもできます。各施設でさまざまなイベントも企画されていて、10月の予定表には「結婚式」というのもあり、観光客だけでなく地元の人々にも親しまれているんだなあと思いました。


あとで調べてみたら、ガラスのピラミッドの夏の冷房の一部には、冬に蓄えられた雪を用いるなど、環境への配慮も見られ、見てくれだけでなく見えないところでも「がんばってる」公園なのでした。また違う季節に行ってみたいです。


モエレ沼公園 公式ページ




exquise(2007年10月5日)

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posted by cyberbloom at 13:03 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館&美術展 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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