2008年02月19日

週刊フランス情報 11 - 17 FEVRIER 後編

EU、旅行者審査を厳格化へ
■欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会(European Commission)は13日、EU加盟国に域外から外国人が入国する際、指紋採取や写真撮影などを義務付け、入国管理を厳格化する方針を明らかにした。「シェンゲン協定(Schengen)」に基づく域内での人の自由な移動を保障するためだという。このほかEU予算でカメラやセンサー、無人偵察機などの監視設備を整備することも検討される。
■新方式では、短期滞在ビザの申請には申請者の本国にある渡航予定国の領事館に生体認証情報などを提出しなければならない。この情報はビザ情報データベースに登録される。このデータはEU加盟国間での出入国時に確認され、出入国日時と場所の情報が加えられる。ビザの有効期限が切れた後に出国記録がない場合は、警告が発せられる。入国許可を受けた旅行者は「登録旅行者」となり、EU加盟国間を移動する場合の出入国手続きを担当官でなく機械で行えるようになり、手続き時間が短縮される。新制度は加盟27か国から承認がえられた場合、7年以内に実施される。
■EUでは2004年のスペイン・マドリードの列車爆破事件、2005年の英国ロンドンのバス・地下鉄爆破事件以来、フランコ・フラティニ司法・自由・治安副委員長を中心にセキュリティ対策を強化してきた。
■EUによる入国管理強化について、プライバシー・人権保護団体、難民支援団体などは、市民の自由を侵害し、紛争地帯からの正当な難民でも難民申請が不可能になるとして反発している。
(2月14日 、AFP)
★日本もアメリカも同じシステムを採用している。日本で指紋押捺問題が議論されてきたが、指紋を取られる立場になって初めて、その気持ちがわかる(仕事でアメリカによく行く友人は慣れてしまったと言っていたが)。一時、頻繁にフランスに行っていたころ、よく自分だけ別室に連れて行かれで荷物検査を受けた。パスポートにハンコが多かったからだろう。それとも格好が怪しかったからか。いずれにしろいい気分はしない。次のニュースもとんでもない話だが、おそらく何らかの偏見が入りこむからこういうことが起こるのだろう。ユーロ高だけでなく、ヨーロッパの敷居がだんだんと高くなっていく気がする。

全裸にむかれ、老舗デパートと警察、新婚夫婦を犯罪者扱い!
■2008年2月14日、楽しいはずの新婚旅行が一転、悪夢のような事件に巻き込まれた中国人夫婦の話を「中国新聞網」が伝えた。
■2月11日、欧州ツアーに参加した浙江省の新婚夫婦は、フランスのパリにある有名老舗デパート「ギャラリー・ラファイエット」でショッピングを楽しんでいた。だが彼らが支払ったユーロを同店員は偽札と判断。夫婦を地下の保安室へ連行し、ツアーの添乗員やガイドと連絡を取ることも許さぬまま、現地の警察当局に引き渡した。
■警察は2人の持ち物すべてを調べ、指紋押なつに写真撮影、全裸での身体検査を強要、妻の下着まで切り裂いて調べた。そのうえ2人に手錠をかけ、他の犯罪者と一緒に留置所へ。5時間以上拘留されたあげく、偽札ではないことが判明したため2人は釈放された。
■せっかくの新婚旅行を台無しにされた夫婦は、デパート側に猛抗議。駐仏中国大使館の職員が交渉に当たり、次の日にデパート側の責任者が2人に会うことに。翌12日、大使館職員と被害にあった中国人夫婦らは「ギャラリー・ラファイエット」の責任者と話し合いを持ち、文書による謝罪表明と損害賠償、中国大使館が現地警察に交渉する際の全面的協力を取りつけた。
(2月16日、Record China)

仏大統領の支持率4割切る、再婚報道に国民が反発か
■フランスの世論調査会社IPSOSは11日、サルコジ仏大統領の支持率が初めて4割を切って39%に低下、不支持率は58%に達したと発表した。
■支持率低下の理由は明らかではないが、昨年秋以降、インフレが進行する中、大統領が国民生活改善に無策との見方があることが、これまでの調査で浮き彫りになっている。カーラ・ブルーニさんとの再婚が派手に報じられたことへの国民の反発も指摘される。
■大統領の求心力低下により、3月の地方選を控える与党・民衆運動連合(UMP)の候補らは「これでは戦えない」と悲鳴を上げている。これを象徴するように、大統領の落下傘候補としてパリ西隣ヌイイの市長選に出馬していたエリゼ宮(大統領府)のダビド・マルティノン報道官(36)が11日、不人気を理由に選挙戦からの撤退に追い込まれた。
(2月12日、読売新聞)
★BBCのニュースを聞いていたら、パリのバンリューの若者がインタビューに対し、俺たちは諦めの境地にいるのに、いい暮らしをして、きれいな女性と結婚して、いい気なもんだぜ、と答えていた。

仏公共放送2局職員、34年ぶりスト
■フランスのサルコジ大統領が打ち出した公共放送「フランス・テレビジョン」と「ラジオ・フランス」の改革案が波紋を広げている。改革案は「英BBCにならい、公共放送から広告をなくし、番組の質を高める」という内容だが、広告収入は現在、局収入の約3割を占めており、職員が反発。両局の労組は13日、34年ぶりとなるストを行い、主催者発表で約4000人がパリ市内をデモ行進した。両局傘下のテレビ、ラジオ局では同日、生中継番組が一切なくなる異例の事態となった。
■現在、公共放送全体の予算は年間約30億ユーロ(約4800億円)で、そのうち約3分の2が受信料で賄われている。広告収入は8億ユーロ(2006年実績)を占める。局労組は大統領の改革案に対し、「将来の人員削減や民営化を招く」と反発。「政治的に左寄りの公共放送局の弱体化が狙いではないか」との政治謀略説も飛び出している。
■大統領は新たな財源として、インターネット・プロバイダーや通信会社などに対する1~2%の売上税導入や視聴料値上げを提案。だが、それで埋められるのは、失われる広告収入の約3割と見られている。
(2月14日、読売新聞)

07年のフランスGDPは2%に上方修正の見通し
■ラガルド仏経済財務雇用相は、17日に放映されるテレビ番組の中で、2007年の国内経済成長率が2%に上方修正されるとの認識を示した。先週発表された07年の国内総生産(GDP)伸び率速報値は1.9%だった。
■経済相は「確報値は5月に発表されるが、速報値は2%に修正されるだろう。その理由は第4・四半期に在庫が大幅に減ったからだ」と述べた。政府の07年成長率見通しは2.0─2.5%だった。
(2月18日、ロイター)
★ヨーロッパの景気は底堅いようだ。「米国の影響でユーロ圏経済が減速している証拠はない」=マルタ中銀総裁(12日)とか、「欧州経済、現在の金融市場混乱を乗り切れる」=オランダ財務相(11日)とか、強気の発言が相次いだ。また17日に、イギリス政府が、金融市場を早期に安定させるために、経営危機に陥っている英中堅銀行ノーザン・ロックの一時国有化を発表している。



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posted by cyberbloom at 01:27 | パリ ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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