2007年12月03日

週刊フランス情報 26 NOVEMBRE - 2 DECEMBRE 後編

サルコジ大統領の訪問機に深まるフランスと中国の関係
2007年11月27日、フランスのサルコジ大統領は初の訪中を終え、帰国の途に就いた。中国に滞在した60時間の間にエアバス160機、原子炉2基など計200億ユーロ(約3兆2160億円)の大型契約を仲介するなど、訪中は大きな成果を挙げたといえそうだ。中仏関係を深化させた立て役者といえば、シラク前大統領。サルコジ大統領が前大統領の対中政策を引き継ぐかに注目が集まっていた。蓋を開けてみると、サルコジ大統領は対中友好路線を引き継ぐばかりか、就任わずか6か月での訪中を果たすなどより積極的な姿勢を見せた。今後、経済関係を中心に両国の結びつきはさらに深まるとの予測が強まっている。
(11月29日、Record China)
中国に「環境へ配慮した発展」求める、サルコジ仏大統領が清華大で講演―北京市
2007年11月27日、中国のニュースサイト「中国網」は、中国を公式訪問中のフランスのサルコジ大統領が、同日午前、北京の清華大学で講演を行ったと伝えた。講演の中で、大統領は、地球の気候変化問題の重要性と、中国がこの問題に対して果たすべき役割について語った。大統領は「地球の気候変化は、すべての国家の発展を脅かす問題であり、特に、中国のような経済発展の著しい国にとっては、中長期的に重大な影響が予想される。事態は緊迫しており、一刻の猶予も許されない」と問題の重要性を指摘した。また、「フランスは温暖効果ガスの排出量を削減するために、行動を起こしている。中国の若い世代である君たちも、私たちと一緒に、政治家を説得し、予想される最悪の事態を回避するために、行動を起こそうではないか」と呼びかけた。中国の発展については「中国が今後も継続して発展していくことを願っているが、その発展とは、環境保護型の発展でなければならない」「科学教育に秀で、計画実行能力に優れた中国は、それをやり遂げる力がある」と述べた。また、「両国が気候変化問題に関する多くの分野で、引き続き協力し、強いパートナーシップを築きあげていきたいと」語った。
(11月28日、Record China)
★サルコジ大統領は中国に原発のセールスに行ってきたようだが、「フランス24」などは、原発の商談が成立してメデタシ、メデタシ的な報道をしている。原発はどうみてもリスクとコストから考えると、非常に非合理な選択に思えるが、どうやら原発は国威発揚の象徴のようなものらしい。核兵器に転用できるという意味でも。「フランス24」はネットで気軽に見れるメディアだが、もともとCNNやBBCの英語帝国主義に対抗して作られたメディアなせいか、サルコジの新しい国威発揚作戦にあまり抵抗がないようだ。

フランスで2夜連続暴動、警察官64人負傷
パリ郊外で起きた2夜連続の暴動で警官64人が負傷し、フランス警察は27日、取り締まりを強化した。 暴動はパリから約20キロ北部のビリエルベルで25日、少年2人が乗ったバイクがパトカーと衝突し、少年が死亡したことをきっかけに発生し、またたく間に近隣の街に広がった。警察関係者によると、26日夜にはビリエルベルと近隣の2つの街で、怒った若者の集団と警察の新たな衝突が起き、警官64人が負傷した。うち5人は重体で、1人は大口径銃で肩を撃たれたが、命に別状はないという。ビリエルベルでは約100人の若者がごみ箱の陰から警官隊に物を投げ、警官約160人がゴム弾と催涙弾で応戦した。別の街では若者が火炎瓶を投げ、車両63台と建物5棟が放火された。2夜連続の暴動を受け、27日朝にはビリエルベル上空をヘリコプターが旋回し、騒乱を起こしている人物の捜索に当たった。中国訪問中のニコラ・サルコジ大統領は25日の暴動発生を受け、「双方とも冷静になり、責任追及は法の裁きに任せてほしい」と沈静化を呼び掛けた。フランスでは2005年、警官に追いかけられた若者2人の死をきっかけに全国的な暴動が起きており、同じような事態の再発が懸念されている。
(11月27日、AFP)
□関連エントリー「憎しみ LA HAINE (3)-メディアと憎しみ

パリの高級ブティック街シャンゼリゼ通りが悪の巣窟に?
フランス・パリの有名ブティックが立ち並ぶシャンゼリゼ通りで犯罪発生率が急激に悪化し、瀟洒なファッション通りとしての名声が地に落ちかねない事態に発展している。仏犯罪調査機関が26日に公表した報告書によると、シャンゼリゼ通りのあるパリ8区における犯罪発生率は前年、32%も上昇し、犯罪発生件数は1500件を超えたという。数日前にもパリ市警が、ファッションの街、パリを象徴するシャンゼリゼが凶悪犯罪、売春、恐喝の中心地に成り下がりかねないと警告していた。フランソワ・ルベル、パリ8区長も、パリジャン紙とのインタビューで、シャンゼリゼが、風俗店が立ち並ぶ歓楽街となっているかつての高級街、9区ピガールの二の舞に成りかねないとの懸念を語っている。「状況は悪化するばかりだ。毎年、映画館が次々と閉館し、その後を埋めるのはナイトクラブだけ。風俗店が開店を申請しても、それを防ぐ手段はないのが実情だ」
(11月27日、AFP)
□関連エントリー「シャンゼリゼの現在


■ベルギー情勢にやきもき?
6月の総選挙後5カ月半以上すぎても新政権ができず、政治空白が続くベルギーに、他の欧州諸国のメディアが関心を強めている。仏紙リベラシオンが28日、特集を組んだほか、英BBC放送も同日、ベルギー情勢を詳しく報道した。リベラシオンの特集は28ページにも及び、ベルギーが北部オランダ語圏と南部フランス語圏に分かれていることや、言語の違いによる政治対立を詳報。経済、社会情勢から文化、スポーツまで、普段は隣の小国に関心が薄いフランスの読者向けに多角的に紹介している。BBCは、ベルギーが南北に分裂した場合、北部は欧州で最も豊かな国の一つに、逆に南部は最も貧しい国の一つになるだろうと伝え、南北対立の背景には経済問題があると解説した。 
(11月29日、時事通信)

ベルギー(wikipedia)

■オーストラリアに新政権誕生
★オーストラリアで大きな変化があった。総選挙でハワード現政権が惨敗し、新政権は労働党のラッド氏が担う。親中国派(中国語が話せ、北京大使館にも駐在)の人のようだ。オーストラリアはイラクに派兵し、京都議定書も批准しないなど、日本以上にアメリカに追随していた国だ。ラッド氏はいまもイラクに残っている1500人のオーストラリア兵を引き上げることを公約として掲げ、ブッシュ大統領に非難されたが、ラッド氏は「アメリカは友人であり、重要な同盟国である」と述べ、アメリカのホワイトハウスもこれからもオーストラリとは良好な関係を築いていくと声明を出した。アメリカに文句を言われながらも、オーストラリアは主体的に新しい国の姿を明確に打ち出している(どこかの国とは大違い)。
★もうひとつ選挙の争点になったのが、環境問題である。ラッド氏は「気候変動、水、環境問題」が新政権の中心的課題となると述べ、環境相とは別に、気候変動担当相を新設することなどを明らかにしている。同相は京都議定書の批准やポスト京都交渉などを担当する。ラッド氏は環境相や気候変動担当相とともに、インドネシア・バリ島で来月行われる気候変動枠組み条約第13階締約国会議に出席する。




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posted by cyberbloom at 16:20| パリ ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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