2007年08月06日

週刊フランス情報 30 JUILLET - 5 AOUT

「サルコジ改革」始動、フランス名物のストが消える!?
「フランス人がストもせず、超過勤務もいとわずに働き者になる!?」。サルコジ大統領が選挙戦で公約していたスト中でも最低限の公共サービスを維持する「ミニマムサービス」を実施する法案が2日夜、国民議会(下院)で可決された。フランスでは賃上げや待遇改善を要求する地下鉄や鉄道、バスなどの交通部門をはじめ、郵便など公共部門でのストが日常的に行われている。1995年には年金改革に端を発した公共交通部門のストが約1カ月間続き、全土がまひ状態に陥った。大統領はこうしたフランス名物のストに歯止めをかけようと、ストの最中でも、「働く者の勤労の権利を守ろう」と主張していた。法案にはスト1週間後にはスト続行の可否を問う秘密投票の実施も盛り込まれており、これまで労組のトップの意向や圧力で長期化していたストに歯止めがかかる仕組みだ。「ミニマムサービス」が実施されるのは来年1月から。審議が紛糾すれば、再び全土がストに悩まされることも予想される。 
(8月4日、産経新聞)
★1995年のストはひどかった。電車もメトロもバスも全部止まった。ちょうど論文の審査の大事な時期にひっかかり、審査を受けるのにパリの郊外にある大学までヒッチハイクで行った。大学通うのに運任せのヒッチハイクなんて(苦笑)。(Noisette)

サルコジ大統領が米国で豪華な休暇、1週間350万円の別荘
フランス大統領府は3日、サルコジ大統領一家が米東部ボストン近くのリゾート地で夏休みに入ったと述べた。詳しい滞在地には触れなかったが、友人の招待に応じたもので、民間の航空会社を利用したとしている。一方パリジャン紙は、大統領はボストン北方の湖畔の貸別荘を1週間3万ドル(約350万円)の高額で利用すると伝えた。専用ビーチ、マリーナ、浴場施設、映画鑑賞の専用室などを揃えた豪華施設となっている。サルコジ氏は今年5月の大統領選で当選直後、突如姿を消し、地中海・マルタで休暇を過ごしていたことが判明。知人の実業家の自家用ジェット機、豪華船を利用していたことが分かり、豪華な旅行ぶりで批判を招いていた。米国での高額別荘の使用は、フランスの納税者のひんしゅくを再び買う可能性がある。
(8月4日、CNN&ロイター)

米サブプライム問題、欧州金融機関への影響は限定的
フランス銀行(中央銀行)は3日、アメリカのサブプライムローン問題は、欧州大陸の金融機関の健全性にとってさほどリスクとはなっていない、との見方を示した。中銀は月報で「これら一部の金融機関の収益性が影響を受ける可能性はある」としながらも、「自己資本比率の高さや一般的な収益性のために、これらの変動を吸収することができるだろう」と指摘した。
(8月3日、ロイター)
★ユーロは169円近く(7月13日、直近最高値168・93円)まで上がったあと、今回の急激な円高で一瞬、160円台(8月1日、160・44円)をつけた。この円高は一時的なもので、グローバルマネーの大きなシフトではなく、ヘッジファンドなどがサブプライム問題を口実にユーロ売りを仕掛けたとの見方が強い。この先ユーロ圏はさらに金利を上げると予想されており(一方、8月の日銀の利上げは微妙な情勢になってきた)、再びユーロは170円超えを目指す展開になるのか。とすれば、これからフランス旅行を予定されている方は今がユーロの買いどきかも。先週末時点で1ユーロ=162・56円。もちろん、自己責任でお願いします。→ユーロ円チャート(EURJPY)
★NY株式市場を暴落させ、世界を信用不安に陥れている話題の「サブプライムローン」だが、サブプライムとは信用度を示すFICOスコアが620点未満の借り手のこと。アメリカでは借り手の信用度を300点から850点の範囲で数値化されている。このスコアの低い人たちはローンで住宅を買うことは困難だったが、アメリカの金融機関が新たな収益源としてサブプライム向けの住宅ローン(金利は高く、ハイリスク・ハイリターンの債券)を提供するようになった。当然、サブプライムローンの元利返済の延滞率は信用度の高いプライムローンに対して高く、焦げ付きも頻繁に起こる。それが、上昇を続けてきた住宅価格がピークアウトしたことや、サブプライムローンが普及している地域の経済的な停滞などを背景に、サブプライムローンの不良債権化が進行し、関係する金融機関が大きな損失を出した。未だその規模がはっきりとわかっていないので、NYも東京も神経質な相場が続いている。

映画「プロヴァンスの贈りもの」
プロヴァンスの贈りもの4日公開の恋愛ドラマ「プロヴァンスの贈りもの」(監督・製作=リドリー・スコット)は、冷酷無比な英の金融トレーダーが、ワインをきっかけに故郷の南仏プロヴァンスで人生の意義を再発見する物語だが、単なる恋愛ものではなく「人生で最も大切なものは何か」という根源的な問題を提示する。甘さ控えめでひねりの利いた映画で、スコットらしいこだわりが随所に感じられる。大人が楽しめる作品だ。原作は全世界で約500万部のベストセラー小説となった『南仏プロヴァンスの12か月』などを執筆したピーター・メイルの同名小説。スコット監督とは30年来の友人だという。映画化にあたってはフランス人スタッフを多数動員し、仏で撮影した「ハリウッド産フランス映画」だ。
(8月3日、産経新聞)

【動画】古代ローマの石橋と並ぶ「紙の橋」、手がけたのは日本人建築家
環境に配慮した軽量素材を用いた建築で知られる日本人建築家の坂茂(Shigeru Ban)氏が、フランス南部のガルドン(ガール、Gardon)川にかかる「紙の橋」を完成させた。橋は国連教育科学文化機関(ユネスコ、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization、UNESCO)の世界遺産に指定された、古代ローマ時代の石橋「ポンデュガール」から500メートルほど離れた場所に造られた。紙筒をつないで造られたこの橋には、20人が一度に乗っても耐えられる強度があるという。
★坂氏(慶応義塾大教授)は、マイノリティ、弱者の住宅問題に鋭い関心を寄せ、難民シェルターを国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に提案し開発・試作し、また1995年の阪神大震災後の仮設住宅や教会の集会所を「紙(紙管)」で造った(Wikipediaより)。

■今週のファッション(from Paris)
【動画】インテリアショップの合同イベント「デザイナーズ・デイ2007」
【動画】注目のバッグデザイナー、マイケル・テパーソン
【動画】フランク・ボクレが語る、ウンガロ08年春夏コレクション

ツール・ド・フランス、コンタドールが総合優勝
世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスは29日、最終の第20ステージ(マルクシス−パリ・シャンゼリゼ間、146キロ)を行い、アルベルト・コンタドール(スペイン)が91時間0分26秒の合計タイムで総合優勝を飾った。スペイン人選手の優勝は、1995年のミゲル・インドゥライン以来の快挙。23秒の僅差でカデル・エバンズ(オーストラリア)が2位、レビ・リーフェイマー(米国)が3位で表彰台に立った。最終ステージは、ダニエーレ・ベナッティ(イタリア)が3時間51分03秒で制した。また、そのほかの部門では、チーム総合はディスカバリー・チャンネル、ポイント賞はトム・ボーネン(ベルギー)、山岳賞はマウリシオ・ソレル(コロンビア)、新人賞はコンタドールが、それぞれ制した。
(7月30日、ロイター)
★しかし、コンタドールにも薬物疑惑が出ている。

フランスの夏競馬に武豊が遠征
フランス遠征中の武豊騎手は日本時間5日夜、ドーヴィル競馬場で行われるGIモーリスドゲスト賞(3歳上、芝直線1300メートル)でニューガールフレンド(愛国産)に騎乗する。出走馬は昨年1、2着のマルシャンドール、サトリなどを含む13頭。ニューガールフレンドは実績では分の悪さを否めないが、どんなレースをするか興味深い。モーリスドゲスト賞は、98年にシーキングザパールが武豊とのコンビで日本調教馬初の海外GI制覇を飾ったレース。(→残念ながら結果は9着)
(8月5日、サンスポ)
★夏競馬と言えば、日本では小倉や札幌だが、フランスはドーヴィル。お金持ちの集まるノルマンディーの高級リゾート地。パリの社交界がそのまま移って来るという。競馬はギャンブルだけでなく所有する馬の品評会の側面も。

■夏場の紅茶のススメ
夏はアイスティーがおススメ。アイスティーをおいしく作る秘訣はコチラ

Volvic「1ℓ for 10ℓプログラム」
Volvic はUNICEFを通してアフリカに井戸を掘る「1ℓ for 10ℓプログラム」を実施中。これは、Volvicを1ℓ購入した場合、売り上げ金の一部がUNICEFに寄付され、現地の井戸から10ℓの水が供給されるというプログラム。今日から、水を買うならVOLVIC!

Peace Hiroshima
あなたも風船を飛ばしませんか。私も飛ばしました。
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posted by cyberbloom at 22:59 | パリ ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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