2007年08月03日

公園で夏休み(1) vacances dans le parc

「一昨年完成した札幌のモエレ沼公園。イサム・ノグチのデザインによるアート感覚あふれる大人の公園として人気です。それに続き、最近は話題の大型公園が続々完成。伊藤豊雄デザインによる公園が福岡に、イスラエルの環境造形作家ダニ・カラヴァンによる公園が奈良に。斬新なコンセプト、デザインが提案され、公園も新時代到来です。国内外、今行くべき公園が登場。今号特集は公園で夏休み!」

今週のBRUTUSは「公園で夏休み」特集。なかなか魅力的で深みのあるテーマだ。キャベツ頭さんが、去年、パリ南端にあるモンスーリ公園(写真)について書いてくれた。

「芝生の上で本を読む。というと出版社の「夏の100冊」的なコピーのようではあるが、果たしてこの極東の島国にて、そのようなシチュエーションは存在するのだろうか?…日本では外で読書をしようという気分になることはほとんどない。公園のベンチに座ってみてもどうしても人の目が気になりすぐに退散ということになってしまう。…そういう私がようやく公園デビューを果たしたのはパリの南端のモンスーリ公園にて。夏の間は、夕方から出かけて薄暗くなるまで芝生の上で本を読んだ」

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モンスーリ公園は、各国の留学生会館のある大学都市 cité universitaire に近いので、留学生たちの憩いの場所になっている。私も夏、夕方になるとバスタオルを持参してモンスーリ公園によく昼寝や読書をしに行った。芝生の上にバスタオルを敷いて横になると涼しい風が時折吹いてくる。そこに本や音楽があるだけで贅沢な時間を過ごせた。

最近日本でも次々と新しいタイプの公園が作られているようだ。BRUTUS で紹介されてた札幌のモエレ沼公園だが、ゴミ処理場として土地を利用した後、1982年から公園造成が始まった。1988年から彫刻家イサム・ノグチが計画に参画し、「公園をひとつの彫刻」にするという構想のもと2005年にオープンした。5月には「サクラの森」のサクラが咲き、6月から9月にかけてはモエレビーチが開放され、冬になるとクロスカントリースキーやスノーボードにソリ遊びもでき、一年を通して遊べる。その他、イサム・ノグチがデザインした合計120基以上の遊具が設置された7ヶ所の遊具エリアや、石狩平野を囲む山脈を一望できる高さ50mのモエレ山や30mのプレイマウンテンがあり、スポーツ施設や音楽施設も併設されている。

もうひとつ興味を惹かれたのは、奈良県の室生山上公園。関西在住なので、札幌はちょっと遠いが、奈良県ならば足をのばしてみようかという気になる。この公園は宇陀市の室生寺をさらに上った場所に位置する。公園内の「彫刻の森」はイスラエルの彫刻家:ダニ・カラヴァンによって設計・監修されたアート施設。地すべり対策も兼ねているという。起伏ある山中には、エントランスを兼ねた二つの建物(ビジターセンターと施設棟)と二つの人工湖、幾つかの屋外立体作品が点在している。(続く)

BRUTUS(ブルータス)2007年 8/15号[雑誌]

モエレ沼公園
室生山上公園


cyberbloom


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posted by cyberbloom at 00:11 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | エコロジー+スローフード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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