2007年07月04日

自転車でパリはより美しくなる!-La ville est plus belle à vélo!

velib01.jpg自転車のペダルが発明されたのはフランス。初めて自転車クラブが出来たのも19世紀後半のフランス。1903年に始まったツール・ド・フランスは自転車ロードレースの代名詞だ。フランス人の自転車好きは有名。日本に来ていた知り合いのフランス人が急な坂の多い街に住めて嬉しいとか言ってて、何でって聞いたら自転車できつい坂を上るのが何よりも楽しいんだそうだ。ありえない(笑)。

パリの渋滞は年々ひどくなり、ノロノロ運転の車のガソリン消費と、排気ガスによる大気汚染が深刻になっている。確かにパリの空気は汚い(大都市はどこもそうだが)。とりわけ高い建物もあいだを走る道路は排気ガスが溜まりやすく、余計に空気の汚れを感じる。それでもフランス人は満員の電車やバスよりも車の中で時間を過ごす方が好きなようだ。

その解決策のひとつが自転車だ。2001年にパリ市は300kmにも及ぶ自転車専用レーンを作り、4年間で通行量が47%増えた。そして今度は、自転車を自由に使えるシステムを整備する予定と、去年のニュースで読んだ。それがついに完成し、7月15日から稼動するようだ。

それは「ヴェリブ(Vélib)」と呼ばれるシステムだ。Vélo Libre(自由に使える自転車)の略と思われる。鉄道やメトロの駅の近くに自転車を据え付けたレンタル機があり、カードを使って自転車を取り外し、使ったあとは再び戻す。もちろん、どこに戻してもいい。

「ヴェリブ」の主な目的は自動車の使用を控え、できるだけ自転車に乗ってもらうことだ。このシステムはフランスの他の都市でもすでに試され、実績を上げている。リヨンでは2005年の11月と12月で、1日1万5千台がレンタルされた。1000台分の自動車の代わりになり、219トンのCO2が削減された。

1年間有効のパスを買えば、1回の使用が30分以内で、何度でも使える。もし、1回の使用で30分を超える場合は、追加料金が必要になる。最初の延長の30分は1ユーロ、次は2ユーロ、以降の延長は4ユーロづつ加算される。パリ市はこのシステムが観光にも使えると考えている。確かにパリは自転車で動くのに最適な規模と言える(モンマルトルのような坂の多い地区もあるが)。

このシステムの情報がまだ行き届いていないこともあり、市民に不安を巻き起こしている。まずは確実に借りられるだけ自転車の数が十分確保されているのかという不安だ。通勤に使うとしても、行ってみたら自転車がすべて出払っていたということもありえる。また自転車を戻そうとしたときに、レンタル機がいっぱいだったら自転車を戻せない。その場合は確かに途方に暮れるだろう(急いでいるときに限ってそういうことが起こる)。このような不確実性が通勤用として普及させる際のネックになるだろう。

サイトの「よくある質問コーナー」を見てみたら、自転車を返す空きがない場合、最寄の別のレンタル機の空き状況を教えてくれると書いてあった。15分の猶予の時間も一緒に。

自転車は3万キロの走行に耐えうるように頑丈に作られている。そのため重量が22kgあり、見た目にもかなり重く見える。モーター付の電動自転車のような外観だが、ふつうにペダルをこいで走る。クレジットカードのデータが最初に借りたときに記録され、24時間以内に自転車が戻されない場合は、容赦なく罰金150ユーロが引き落とされる。

とはいえ、このシステムがヨーロッパの各都市でもモデルになればと期待が高まっている。「人口集中と自由な移動」という矛盾する欲望を調停するためには、これが最良の方法なのだろう。さらに重要なのは、このシステムによって、市民の公共性が問われるということだ。これは公共性や環境問題への問いかけであり、どのような社会を選択するのかという問題提起なのだ。日本では路面電車の導入と同様、むしろ地方都市が見習うべき政策かもしれない。


VELIB-site officiel


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posted by cyberbloom at 12:14 | パリ ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | エコロジー+スローフード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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