2007年07月02日

週刊フランス情報 25 JUIN - 1 JUILLET

フランス移民、サルコジ大統領の新政策に不安
(6月19日、JANJAN)
★警察に追われ変電所に逃げ込んだ二人の少年が感電死したことに端を発した2年前の秋の暴動が記憶に新しい。そのときサルコジ大統領の「ゴロツキ racaille 」発言が問題になったが、大統領選では、「良い移民と悪い移民を区別し、犯罪者は厳罰に処する」と訴え、多くの支持を集めた。もっとも、サルコジ自身がハンガリーからの移民2世だが、自分はフランス社会で正当な努力によって成功した「良い移民」なのだ。自分をモデルにしているのか、移民の中でも能力とやる気のあるものは手当てし、フォローするという選別的な移民政策を取る。フランスのバンリューの問題は、あまりにゲットー化しすぎていて、就職差別や社会的な排除が深く進行してしまったがゆえに(つまりこれまでのひどい待遇によってグレすぎてしまったがゆえに)、彼らの社会参加への意志は乏しく、暴動という短絡的な憂さ晴らしとして現れてしまう。そういう心情はカソヴィッツの「憎しみ」を見るとある程度理解できる。フランス社会を安定させるためには、彼らを積極的に社会に取り込む必要があるのだろうが、いまのところサルコジはやる気のないやつは放っておき、犯罪予備軍として監視するというスタンスのようだ。
★ところで、大統領選挙期間中、サルコジ、ロワイヤル、どちらの候補者の集会にも20代の姿が圧倒的に多かったと言う。日本では20代の9割が政治に全く関心がないとすれば、フランスの20代は全く逆の傾向を示す。それは若い人ほど失業率が高く、有権者が最も重視する公約が失業率の改善だ。もっとも、日本の若者たちも労働問題に関心を持たぜるを得ない状況に置かれているはずなのだが。
★社会党のジョスパン政権時代に導入された週35時間労働制はワークシェアリングによって一人当たりの労働時間を減らし、失業率を下げるという目的だったが、サルコジに言わせれば、労働意欲を減らしたに過ぎない。タクシー運転手なんかは3日働くとあっという間に35時間に達してしまうようだ。サルコジは「もっと働いてもっと稼ごう」をスローガンに、超過勤務の時間給を25%上げ、非課税にすることを公約。もちろん、それは稼げる仕事がある人々の話で、そこに格差を広げる仕掛けが潜んでいるわけだ。


■08年春夏パリ・メンズコレクション始まる
6月28日から7月1日までの4日間、フランス・パリ市内にて開催されている。動画はヨージ・ヤマモト。

Louis Vuitton
John Galliano
Jean-Paul Gaultier
Dolce & Gabbana(de Milano)


モデル・エージェンシー「エリート」、パリ郊外でモデルコンテスト開催
(6月28日、AFPBB)

フランス社会にとけ込めない移民女性を支援、芸術に触れるアトリエ開催
(6月29日、AFPBB)

諏訪敦彦監督のパリ・ロケ映画「不完全なふたり」公開
(7月1日、CINEMA TOPICS ON LINE)


週刊スポーツ情報(by superlight)
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今週末7日にいよいよアジアカップが開幕(タイ、ヴェトナム、インドネシア、マレーシアの共同開催)。3連覇への期待がかかる日本代表は…

アンリ、バルセロナと正式契約
(6月26日、AFPBB)
ジダン氏「監督やってみたい」−サンケイスポーツ・インタビュー
(6月28日、サンスポ.com)

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posted by cyberbloom at 09:34 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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