2007年06月04日

週刊フランス情報 21 MAI - 3 JUIN

Le Japon malade du suicide 自殺病の日本
松岡大臣の首吊り自殺は、日本で自殺率が極端に高いこと、政府による自殺撲滅キャンペーンの効果があがっていないことを改めて明るみに出した。

日本では毎年3万人の自殺者が出ており、先進工業国では2番目の高い率だ。2003年には10万人当たり25・5人でロシア(38・7人)に次ぐ数字だった。2005年の自殺者は32500人以上にのぼり、前年より7%も増えている。

日本には長い自殺の伝統がある。しかし、自殺者が3万人に達したのは90年代のおわり、つまり日本の著しい経済的な後退期であり、それは数多くの企業にリストラをよぎなくさせた。その中で自殺したのは主に50歳代であった。

日本経済の回復にも関わらず、自殺率は高いままである。つまり、うつ病の人々に対して助言をし、心の病に対する関心を広めようという当局の試みは芳しい成果を挙げていないということだ。(…)

専門家は自殺を、精神的に弱い人間による個人的な決定というよりはむしろ、経済的、社会的な圧力が個人に強いる行為だと定義している。

「自殺対策支援センター、ライフ・リンク」の代表、鈴木ヤスユキ氏は、日本で自殺率が下がらないのは、社会が個人の悩みを過小評価しているからだと強調する。この国ではグループに属さずに生きることは難しい。一度そこから排除されると、復帰するのは非常に難しいのだ。

自殺予防対策は日出国に根ざした文化的、歴史的な障害にもぶちあたっている。この国で自殺は公的な失寵の埋め合わせをし、恥を表現する名誉な方法だと考えられている。
(mercredi 30 mai 2007,TOKYO,AP)

自殺対策支援センター、ライフ・リンク

★AP通信の記事を適当に端折りながら訳してみた。先々週の「週刊情報」で、昨年度の過労自殺が最多66人に達し、過労によるうつ病が30代で深刻だというニュースを伝えたが、自殺が起こる現場をフォローすると同時に、その根本原因を問う必要がある。原因を作り出しておきながら、政府が自殺防止キャンペーンを張るなんて全く空々しい。崩壊しているとしか思えない年金制度、じわじわ増えていく税や保険の負担。雇用は流動化、不安定化し、潤うのは大企業ばかり。マスコミが強迫的に流布する勝ち組/負け組の2分法…
★「日本、自殺」とくればなからず、ハラキリに言及する。このお約束のパターン、いいかげん止めて欲しい。理解を深めるどころか、有害ですらある。


■「殯(もがり)の森」河瀬監督のインタビュー
今年のカンヌ映画祭のグランプリを受賞した河瀬直美監督のインタビューが印象的だった。

【動画】<第60回カンヌ国際映画祭>河瀬直美監督、審査員特別グランプリ受賞作『殯の森』を語る
(5月28日、AFP)

★カンヌのグランプリを獲った「殯(もがり)の森」は認知症の老人をテーマにした映画であるが、「私たちは認知症の人たちをかわいそうな人と思い、下に見ている」と河瀬監督は言う。それは彼らを社会のお荷物としてしか見ないからだ。経済的なコストや社会的リスクを常に意識し、それを回避しようとするネオリベラリズム社会では、さらにその傾向が強まっている。しかし認知症の人たちは感情が失われているわけではない。ゆえに人間としての尊厳も損なわれていいはずがない。現代人はそのことを見失っている。そのままの魂のあり方を尊重することを忘れている。
★「こうしやなあかんことないね」。これは河瀬監督が登場人物の言葉に託した映画の重要なメッセージだ。こうしなければならないということはない。社会はつねに「誰かにならなければならない、立派にならなければならない、こうしなければならない」と要求してくる。この強制によって人々は苦しむのだ。
★社会的なアイデンティティーは個人が自ら確立するものと思われているが、実は「こうありなさい」と社会から要求されているのだ。アイデンティティーの要求はとりわけ社会的に弱い立場の、排除される人々に向けられる。それはマスコミによっても流布され、誘導される。勝ち組/負け組という振り分け、ニートというレッテル、自己責任という決着(=負け組やニートになっても、自分の責任)がそれだ。しかし、誰もニートではないし、負け組でもない。「わたしが私らしくあればいい」。私は私、それ以外の誰でもないのだ。


日本人は「世界一歓迎される観光客」
世界で最も歓迎される観光客は日本人――米最大手の旅行サイトを運営するExpediaがこのほど実施した、観光客の評判に関するアンケート調査で、こんな結果が出た。日本人はマナーやエチケットをよく守り、礼儀正しく慎ましいという結果だ。2位はアメリカ人で、最下位はフランス人だった。(…)最下位のフランス人は、地元の言葉を話そうとせず、態度が大きい点がマイナス評価につながった。ローカルフードにも興味が低く、旅行中の金払いも悪いという。
(5月30日、 ITmediaニュース)

バンリュー出身ラッパー、アブダル・マリックの新作が日本盤化!
Gibraltarフランスのハードコア・ラップの中心地として、ワールド・ミュージック・ファンならびにゲットー・ミュージック・フリークから注目を集めるバンリュー・シーン出身のアブダル・マリック(Abd Al Malik)。彼が今年2月に発表した快作『Gibraltar』が、7月6日にP-VINEより日本盤として発売されることが決定。アブダル・マリックは、フレンチ・ハードコア/ギャングスタ・ラップ・ユニット、NAP(New African Poet)の中心人物として活動していましたが、2004年にソロに転向。それまで傾倒していたイスラム原理主義と決別し、平和と共生を説く行動的イスラム者としてアーティスト活動を行なっている。詳細はコチラ
(5月29日、CDジャーナル)

ベルサイユのばら:「オスカルマスカラ」に注文殺到 連載35周年で発売
フランス革命前夜を舞台に、男装の麗人オスカルや悲劇の王妃マリー・アントワネットらの愛に生きる姿を描き、大ブームを巻き起こした少女マンガ「ベルサイユのばら」(池田理代子作)が連載から35周年を迎えた。4月には、オスカル、アントワネットをイメージしたマスカラが発売され、「ベルばら」世代からの注文が殺到している。マスカラは、連載35周年を記念して発売されたもので、まつげを長く見せるロングタイプの「オスカルロングマスカラ」と、まつげをカールさせ、美しい角度をキープするボリュームタイプの「マリー・アントワネットボリュームマスカラ」の2種類(各1575円)。現物写真はコチラ
(5月29日、まんたんウェブ)

世界のオペラ最前線、パリ国立オペラが2008年に初来日!
毎年、海外の名門オペラハウス引越し公演で賑わう日本のクラシック音楽シーンに、またひとつビッグニュースが到着。世界でも五指に入る超名門オペラハウス、パリ国立オペラが2008年に初来日公演を行うことが決定した。パリ国立オペラは、1875年(ナポレオン3世の時代)に建てられ、世界で最も美しいオペラハウスと称される「ガルニエ宮」(通称オペラ座)と、1989年に誕生した世界最新鋭のハイテク舞台設備を誇る「バスティーユ劇場」の二大劇場を有し、専属のオーケストラ、合唱団に加え、バレエ団も擁する巨大オペラカンパニー。その起源はルイ14世の時代まで遡り、これまで約300年もの歴史のなかで、伝統と革新のバランスを絶妙に保ちながら、フランスの舞台芸術を牽引してきた。
(5月29日、@ぴあ)

変革唱える右派が大勝か、仏総選挙まで1週間
(6月2日、時事通信)

仏学生が「滋賀の政変」を修士論文に 関係者に聞き取り調査
(6月1日、中日新聞)

大江さん、今をどう生きるか語る
(6月2日、京都新聞)


週刊スポーツ情報(by superlight)
*キリンカップ、対モンテネグロ戦
先日、6月1日にサッカー日本代表がモンテネグロ代表と対戦し(於:静岡)、2−0で勝利をおさめました(詳細はこちら)。今年7月に開催されるアジアカップに向けた強化試合として、また今年に入って進められてきている「海外組」と「国内組」のマッチングを見極める機会として、たいへん注目度の高い試合となりましたが、結果としては2−0とまずまずのスコア…
*ヨーロッパ選手権予選&国際親善試合
日本代表がキリンカップを戦った6月1日、そして2日はFIFAの定める国際Aマッチデーとあって、世界各地で代表戦が行われました。なかでも注目がユーロ2008(スイス・オーストリア共同開催)の予選リーグの試合ですね…
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posted by cyberbloom at 12:29 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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