2013年06月07日

ブルターニュの歌姫、ノルウェン・ルロワ Nolwenn Leroy

France2(ニュース番組)に特別ゲストとしてブルターニュ出身の歌手、ノルウェン・ルロワ Nolwenn Leroy が出演していた。最新アルバム ”O Filles de l'Eau” (水の娘たち)のシングル ‘Juste pour me souvenir’ (sortie le 26 Novembre 2012)のプロモーションのためだが、この歌が描き出す光景は、ブルターニュと同じように北の海に面する日本の東北地方と重なる。



彼女は最近「フランス人に愛されるフランス人」ランキングで24位に初登場した(前後を見ると、21位ジョニー・アリデー、25位アラン・ドロンがいる)。やはり彼女のブルターニュ色が受けているようで、幅広い全世代に人気がある。男たちは荒れ狂う海に漕ぎ出し、女たちはその帰りを待ち続ける。独特の哀愁が漂い、こぶしがきいていて、まるで演歌のようだ。ブルターニュの政治的、文化的な復興のために闘う音楽家、アラン・スティヴェル Alan Stivell とも共演していることも注目すべきだろう。文化人類学者の赤坂憲雄さんが新聞の対談で「三陸の村々で津波から数か月後に民族芸能が復興し、祭りや芸能を媒介に生き直そうという人々が増えている」と言っていたが、そういう音楽の力を思い出さずにはいられない。国民的アイドルなのに、税金対策のために縁もゆかりもない国に行くジェラール・ドパルデューと対極的ではないか。もっともグローバル化は反動的なベクトルとして地方文化の再発見や回帰を促すとしても、それらは多くの場合、イメージや趣味の問題にとどまるのではあるけれど。

O Filles De L'eauBretonneCrises

彼女はフランスのルーツの一部を担う一方で、ロータリーで米国留学の経験もあり、英語もペラペラ。歌手として失敗した場合も考えて、国連やNGOで働けるように英米の法律を学んだハイスペックぶりだ。彼女は3月に米国ツアーを行い、グローバルなマーケットにも打って出るようだ。

これまでの最大のヒットアルバムは2010年に出た4枚目の ”Bretonne” (ブルトンヌ)。100万枚売れた。彼女はブルトン語やゲール語でも歌い、バグパイプなど、ケルト系の楽器も音色を添える。1983年にヨーロッパで大ヒットしたマイク・オールドフィールドのヒット曲「ムーンライト・シャドウ Moonlight Shadow」(1983年)もカバーしていて、80年代世代やプログレファンの心もわしづかみにする。。


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posted by cyberbloom at 09:44 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | フレンチポップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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