2013年05月24日

『パリ警視庁 未成年保護部隊』、WOWOW で放映

著名な映画祭で賞を穫っても、なかなか映画館でかからないフランス映画。そんな不遇な映画を見る機会を作ってくれている WOWOW が、進行中のカンヌ映画祭に合わせて、過去受賞した未公開のフランス映画を気前良く公開してくれます。特に注目なのが、2011年に審査員賞を受賞した。アメリカでは既に公開されており、その時のレビューや記事を読んで個人的にもぜひ見たいと思っていた作品です。



リュック・ベッソンの元パートナーであり、フランス・アラブ・アジアの血を引く繊細な顔立ちがたまらん美女、マイウェンが監督したこの映画は、タイトルが物語る通り、犯罪から子供達を救うために奮闘する大人達の日常を描いた群像劇です。様々なルーツを持つ部隊メンバーが直面するありとあらゆる子供達の受難を通して、移民社会でもある大都市パリの複雑な事情が浮かびあがります。(部隊を取材するカメラマンの役で出演もしたマイウェンは、演じた役と同様、長期間未成年保護部隊と行動を共にして、自らの目で現実を確かめたそうです)。

何があろうと守られ、慈しまれるべきはずの子供達が、大人達のいいようにめちゃくちゃに使われている。ぞっとするようなケースと、それに日々対峙する大人達の姿が、ドキュメンタリーさながらの克明さで描かれます。

また、職場を離れた部隊のメンバーのプライベートにもレンズは向けられます。仕事とはいえ堪え難い悲惨な現実を毎日見続けるだけでもストレスなのに、家に戻ればまた私個人が抱える問題がある。そんなキツい状況であっても、信じるもののために前を向く大人達の姿を追うこの映画は、従来の警察ものというジャンルとは異なるものを見ているようです。

原題は ”Polisse”。幼児が「警察」と綴るときによくしてしまうスペリングなのだとか。

WOWOW シネマで、2013年5月26日夜7時45分オン・エアー。

ちなみに、フランスの有名ラッパー、Joeystarr が部隊のメンバーを演じています。


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posted by cyberbloom at 21:33 | パリ ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事+トレンド特集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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