2007年01月14日

週刊フランス情報 8‐14 JANVIER

■安倍首相がフランスに来ていました
安倍首相、次期大統領候補のロワイヤル氏、サルコジ氏と会談
欧州訪問中の安倍晋三首相は13日、パリ市内で今春仏大統領選の有力候補、左派野党・社会党候補のロワイヤル元家庭・児童担当相と右派与党・国民運動連合の党首、サルコジ内相とそれぞれ会談した。両候補とも日仏関係の重視姿勢を示し、国連改革問題で日本の安保理常任理事国入りへの支持を表明した。
(1月13日、毎日新聞)
シラク大統領「日本の常任理」支持、日仏首脳会談、拉致対応でも協力
欧州歴訪中の安倍晋三首相は12日夜(日本時間13日未明)、パリ市内の大統領府でシラク大統領と会談した。安倍首相は国連安全保障理事会の改革について「主要国の考えを聞きながら柔軟に具体案を検討したい」と述べ、日本の安保理常任理事国入りに支持を求めた。シラク大統領は「日本のいない安保理はばかげている。日本の安保理入りを強く支持する」と述べた。両首脳は、自由や民主主義、法の支配といった基本的価値観を共有した両国が、戦略的パートナーとして国際社会の諸課題に協力して取り組むことで一致した。
(1月13日、産経新聞)
★フランスの大プッシュを受けた安倍さん。安保理常任理事国入りするなら、日本もフランス並みに、「自由や民主主義、法の支配」を徹底しないとね。

安倍首相の初の訪欧、現地メディアは冷ややかな反応
安倍晋三首相の初の訪欧について、現地メディアは冷ややかに反応している。英国の一般紙はブレア首相との会談内容そのものは報じず、昭恵夫人を中心に記事化する新聞も。独紙は「内政上の葛藤から逃れて、休養になるだろう」と皮肉っており、欧州との連携強化を狙う首相の意図とは裏腹な形となっている。英国では一部の経済紙を除き、日英首脳会談自体は報道されず、共同会見でブレア首相がイラクのフセイン元大統領の死刑執行を批判したことばかりを取り上げた。インディペンデント紙は「(安倍首相は)小泉前首相の大きな影から逃れようとしてきた」「(昭恵夫人という)秘密兵器を持っている」などと紹介。「首相の当初の人気の2割を担ったとの指摘もある」と夫人に重点を置いて記事化した。
(1月11日、毎日新聞)
★わかりにくい書き方をしているが、つまり、ブレア首相に、去年のクリスマスの日に4人の死刑執行をしたことをあてつけられったってことだよね(ヨーロッパは死刑廃止の流れにある)。最近、首相の人気を支えているらしいアッキーは何やらセレブなブログを始めたようで、この格差社会が拡大している中で、さすが空気の読めない安倍一族とか言われているらしい。

■ホームレスパワー、フランス政府を動かす
不埒な希望―ホームレス/寄せ場をめぐる社会学★フランスでは「屋根の下で暮らす権利」が、教育や医療を受ける権利と並ぶ国民の権利として加わることになった。ホームレスと支援団体が広場や遊歩道などにテントを並べ、路上生活を実際に体験してみてと市民に呼びかけた、というニュースを先々週紹介した。その運動は全国約20都市に拡大。パリのサンマルタン運河沿いの遊歩道に並ぶテントは、ホームレスの路上生活体験を希望する市民で連日満員だという。またホームレス支援を表明する市民たちも多数集まってきている。
★シラク大統領は5日、「繁栄のそばに極度の貧困がある現実と戦うために居住権を基本的ない権利に据える必要がある」と演説。ドビルパン首相はこれに先立ち、ホームレスや母子家庭は08年、一般国民は12年から、人間的な生活が営める住宅にアクセスできなければ、国や自治体を訴えることができる法案を近く提出することを発表。
★ホームレスの生活を体験するという奇抜なアイデアが関心を集めたのは、不動産の高騰や雇用の不安定化によって、自分もホームレスになるかもしれないという不安が市民に広がっていることがあるようだ。昨年の12月の世論調査では、何と62%の回答者(35-49歳)が「ホームレスになる不安がある」と答えている。
★市民が実際に路上生活を試みるとか、政府がこういう問題に対してすぐ動くとか(「障害者自立支援法」みたいに、日本政府はおそらく逆のことをやるだろう)、こんなこと日本じゃありえない。フランス政府の、まずは理念を打ち出し、法律で縛りをかけてしまおうという姿勢が評価される。日本でも一般人とホームレスの差は確実に縮まっている。そういう人々に対する行政の対応は本当にひどいらしい。「ホームレスになる不安がある」なんて日本では怖くて口に出せない。「野宿者たちの生の現実を徹底的に可視化する」、あるいは「公共空間において幽霊化されつつある野宿者の身体を、都市空間へと奪還する」(by北田暁大)試みとして「不埒な希望−ホームレス/寄せ場をめぐる社会学」が最近出た。
(参照:朝日新聞朝刊、1月8日)

伊藤翔、グルノーブルと契約
FW伊藤翔(中京大中京)がフランス2部グルノーブルと、プロの実績がない選手としては異例ともいえる3年半の長期契約を結んだ。クラブ事務所で正式契約後、入団会見。年俸は12万ユーロ(約1860万円=推定)、背番号は20に決まった。アーセナルの入団テストにも合格した「和製アンリ」が、欧州での第1歩を正式に踏み出した。13日からチーム練習に合流する。
★伊藤翔がフランスで記者会見に臨み、フランス語で話した内容は、« Je suis très content de jouer à Grenoble » などなど。グルノーブルでプレイできて嬉しいということだが、グルノーブルのプリカン監督は「18歳ですでに、彼はすぐにフランスのサッカーに適応する潜在能力を持っている。私は彼にすぐにリーグ1に行けるとあらかじめ言っておいた」と満足げに話した。フランスでは、大黒の出発から数週間後に新しい日本人がやってくると報じられていた。


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posted by cyberbloom at 23:28 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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