2007年01月07日

週刊フランス情報 1‐7 JANVIER

変わる出産風景、自宅出産増加、世界のお産事情も
分娩台よ、さようなら―あたりまえに産んで、あたりまえに育てたい出産数が減少しているにもかかわらず、家族が立ち会うことが条件の自宅出産は、増加傾向にある。厚生労働省の調査によると、90年の1447人から05年は2509人と約1000人増となっている。また最近では、家族の立ち会いを認める病院が多くなっているため、必然的に夫の立ち会いも増えている。同省研究班が05年に実施した調査では、夫の出産の立ち会いは52・6%。99年調査の36・9%から15・7ポイント増えた。逆にだれも立ち会わなかったケースは40・9%で16・4ポイント減っている。しかし、自宅出産が当たり前だった1950年代より前は、夫が立ち会うという考え方はなかったようだ。夫や家族の立ち会いは、一緒に出産を体験し、感動を共有しようとする人が増えてきたからだと考える。家族に励まされながら出産するのは、妊婦にとっても精神的に落ち着いて臨めるため良いこと。立ち会いできる病院を選ぶ夫婦もいるので、今後も増えていくだろう。ただ、夫には出産のときだけではなく、その後の子育てにも積極的にかかわってほしい。
(1月4日、毎日新聞朝刊)
夫婦でいいお産をしよう―助産所の窓からこんにちは★実は私、助産所で出産に立会い、出てきた子供を受け止め(実はちょっとビビッて落としてしまった)、へその緒をハサミで切った。生まれたばかりの赤ん坊がゆっくりとあたりを見回し、へその緒をつけたまま、母親のおっぱいを目指してお腹を登っていく様子はちょっとしたホラー映画(デビッド・リンチ風)だった。しかし、生の根源に触れた夢のような時間だった。助産所の体験と助産婦さんたちとの親交は、その後の人生に大きな影響を及ぼした。人生観が変わったと言っていい。
★自宅出産の増加は単に伝統の復活ということではない。記事にもあるように、かつての自宅出産は男尊女卑がベースになった女性によって囲い込まれたものだった。男が関わることはむしろタブーだったのだろう。今は夫が関わる形で、夫婦の関係性の問題として自宅出産が復活しているのだ。これは注目すべき点だ。「古き良きもの」はどんどん活用すべきだが、保守主義者が言うように古い社会構造をそのまま復活させる必要は全くない。新しく関係性を組み直していけばいいのだ。食文化の継承にも同じことが言える(母親だけが飯炊きをする必要は全くない)。
★こういう動きは一部の産婦人科医にとっては不都合らしく、「細菌感染の可能性がある」とか言ってケチをつける。私が通った助産所はちゃんと良心的な産婦人科医と連携していて、何か問題が起こるとすぐに連絡が取れる体制になっていた。何の心配もなかった。もちろん、これがベストだと言っているわけではない。出産は個人の心身の状態や事情に大きく左右される問題だから。こういう選択が可能だということだ。
★一方、イギリスでは帝王切開がブームなんだそうだ。ヴィクトリア・ベッカムやエリザベス・ハーレーなんかが自ら希望して帝王切開で生んだ影響のようだ。帝王切開はスケジュールも調整できるセレブな出産というわけ。too posh to push(力むには上品過ぎる)という流行語まで生まれ、流行と親の都合で誕生日を決められてしまう子供が増えている。イギリスの国立病院では自然分娩か帝王切開かの選択が可能だが、帝王切開が40%を超えることもあるという。お世話になった助産婦さんがおっしゃっていたが、ブラジルでも帝王切開は金持ちの出産方法という認識があるらしく、費用を賄えない人以外は帝王切開が当たり前なんだそうだ。その助産婦さんはブラジルで自宅出産や自然分娩を広める活動をなさっている。

■今年の円ユーロは?
ヨーロッパへ旅行する際に気になるのが円ユーロ。ブランド品の値段にも影響を与える。去年はとうとう1ユーロ=150円を突破し、今調べてみたら何と現在157円!2006年のユーロ圏経済は2・7%という5年ぶりの高成長となる見通しだが、ドイツの付加価値税(TVA)の引き上げ、欧州中央銀行の利上げ(3月に3・75%で打ち止めか?)やユーロ高の影響、そしてアメリカ経済の減速といった要因から、2007年は2%弱程度に減速するだろう。しかし、内部環境は依然として底堅い。これは従来ユーロ圏が抱えていた労働市場の硬直性という問題が解消されつつあるから。しかし、去年フランスで吹き荒れたCPEをめぐるデモのように労働市場の流動性を高めることに根強い抵抗もある。ドイツでは労働コストの引き下げや生産拠点の海外移転などによってユーロ高に強い体質へと転換が進んでいるが、フランスでは政府高官がユーロ高牽制発言を繰り返している。やはり労働問題を抱え、ユーロ高を乗り切る自信がない表れか。ところで「週刊東洋経済」のマーケットのプロによるアンケートでは、2007年の円ユーロの最安値は160円を越えるという予想が最も多かったが、この勢いでは近いうちにあっさりクリアされそう。一方、最高値の予想は140−145円。145円切ったら、ユーロ買いシグナル点灯ってことですな。
(「週刊東洋経済」迎春合併号、参照)

■ 「世界から見た日本」ランキング
これも週刊東洋経済」迎春合併号から

★民主度ランキング20位
日本の民主度は先進国で下位の20位、やはり日本の国民の政治参加意識は極端に低い。改革の必要性は感じているが、主体的に政治に参加しようという意志はない。まさに政治役者を傍観するだけの劇場型の小泉政治がぴったりハマったといえる。しかし、安倍さんはどうみても劇場型政治を演出するにはあまりに役不足。役者どころか何を言っているのかよくわからない。民主度ランキング1位はスウェーデン、2位アイスランド、3位オランダ、4位ノルウェー、5位デンマークと続く。

★女性力ランキング42位
日本の女性の社会参加比率、42位。社会・政治・経済的にみた日本の女性の力は先進国の中では最低。つまり先進国のフリをしているが、中身は先進国じゃないってことか。民主度の低さは何よりも女性の社会参加が遅れていることにあるのだろう。1位ノルウェー、4位まで北欧諸国が占める。

★二酸化炭素排出量ランキング4位
CO2排出量は世界4位。1位は当然アメリカだが、新興国の中国、ロシアに次ぐ排出量。排出権の活用などで引き下げないと京都議定書の6%削減は難しい。

★防衛費ランキング4位
防衛庁が防衛省に格上げされたが、日本はすでに世界屈指の軍事大国。アメリカ、ロシア、フランスに次ぐ。中国(5位)よりも防衛費が多い。さらに核武装しなきゃという話も。

★IT化指数ランキング2位
韓国についで2位。IT化指数は、情報通信インフラ整備度とインターネット普及度で計られる。ブロードバンドの利用料の安さは先進国トップで、高速モバイル契約率も高い。しかし、ITから新しいアイデアやビジネスが生み出されているかは疑問のようだ。日本の場合IT力は何よりもケータイ力。

★自殺率ランキング10位
先進国で唯一ベストテン入り。人身事故で毎日JRが止まれば、10位以内は必至。上位にはリトアニア、ベラルーシなど、旧ソ連の独立国家共同体の加盟諸国が並ぶがなぜ?

★日本の中学生の数学の学力は4位と上位で安定しているが、45カ国中最も宿題をする時間が短く、テレビを見る時間が最も長いというデータも。語学力ランキングも最低水準の55位。今のところ外国語が話せなくても生きていけるラッキーな国なのでこんなものか。

「そらみたことか」とシラク大統領、イラク戦争を批判
フランスのシラク大統領は5日、各国駐在のフランス大使を前にした新年の演説で、米国主導のイラク戦争について、「フランスが恐れ、警告したように、結果の見えない激変をもたらした。イラク人社会の分裂を悪化させ、イラク国家の一体性を脅かした。周辺諸国も治安維持に不安を抱くようになった」と批判した。中東の安定を協議する国際会議を欧州連合、国連、米国、ロシアの4者で開催するよう改めて提案した。
(1月6日、読売新聞)

失礼なパリっ子に対処するための手引書
フランスの観光当局が「失礼な」パリっ子を理解するための指南書を作成した。しばしば観光客への応対を批判されるパリ市民だが、彼らを理解するために必要なのはフランス語の力ではなくそのジェスチャーを知ることなのだという。フランスの観光当局はこれまで、しばしば観光客への応対が「無礼だ」と批判されるパリ市民に頭を痛め、外国人旅行者に親切にするよう啓蒙するキャンペーンを繰り返してきた。
(1月5日、ロイター)
★パリの人ってそんなに失礼だっけ?詳しい内容はコチラ(英語ですが)。

週刊スポーツ情報
★オシム監督の現実論
★中村、好調を持続
★言葉の壁をどうするか−宮本と伊藤の場合
★レアル・マドリードなぁ


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posted by cyberbloom at 14:13| パリ 曇り| Comment(0) | TrackBack(1) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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