2008年12月12日

アルザスのクリスマス市 Marché de Noël

colmar001.jpg何年か前にクリスマスにストラスブールとコルマールを回ったが、アルザス地方はクリスマスの発祥の地とも言われる。もみの木の飾り付けを最初に始めたとか。この地方は歴史的にドイツとも結びつきが強いが、19世紀のドイツには青や緑の服を着たサンタクロースがいた。今のサンタの衣装が赤いのは、コカコーラのトレードカラーの赤い服を着たサンタが1930年代にコカコーラのポスターに登場したのが始まり。何か歴史的に意味のある色かと思えば、実はあからさまなコマーシャリズムの産物だったのだと以前、bird dog さんが(「コカコーラレッスン」で書いてくれた。

ストラスブール Strasbourg ではひたすらシュークルート choucroute (写真中)を食べるしかない。ベーコンの塊に、ジャガイモ、酢漬けのキャベツ…。アルザスの白ワインも美味しいが、どう見てもビールに合わないわけはない。しかし、季節柄ビールをガンガン飲むには寒すぎる。

食事のあとはクリスマス市へ。屋台が何軒も軒を連ね、クリスマスに色を添える品々が所狭しと並んでいる。オレンジを浮かべたホットワイン、GROG(もとはラム酒がベース)を飲みながらブラブラ見て回る。木組みの家が建ち並ぶ町自体が箱庭のようにかわいらしい。確かにクリスマスの町って感じがする。この木組みの家は16世紀から17世紀のアルザス地方の典型的な建築。

choucroute01.jpg夜中の12時を目指してストラスブールの大聖堂へ。クリスマスのミサの見学。このゴシック建築の大聖堂の尖塔は142メートルもある。からくり時計が動く天文時計も有名。雪もうっすらと積もり、雰囲気満点だったが、夜中の大聖堂の寒さときたら尋常ではなかった。

ストラスブールから電車で数十分でコルマール Colmar (写真上)に着く。旧市街の中心には「プチット・ヴニーズ」(Petite Venise 小さなベニス)と呼ばれる地区がある。かつて農産物の運搬に利用された狭い運河沿いや、粉雪の舞う中世の石畳の通りは、暖かい光に包まれて、まるで御伽噺の世界。コルマールでは Hôtel Les Têtes という割と由緒あるホテルに泊まってみた。

ところでストラスブールから国境を越えドイツに入ると、バーデンバーデン Baden Baden (温泉×2)という温泉保養地がある。コルマールからバスに乗って行けた。ちょっと敷居の高いブルジョワな街。夏競馬(バーデンバーデン大賞)でも有名だ。

バーデンバーデンのfriedrichsbad01.jpg町のはずれに石造りの風格漂う温泉施設がある。水温の違う温泉やサウナの部屋を順々に巡るシステム。途中には大理石のプールみたいなのもある。最後は大きな毛布に包んでもらってベッドで仮眠。至福のひと時。とにかく寒かったので温泉の温もりが身にしみた。屋外プールのような露天風呂もあった。古城の上に月が昇るゴシックな風景を眺めながらの温泉もまた格別。中心街の老舗カフェ(「クーニッヒ=王様」という名前だったような)で食べた「シュヴァルツ・ヴァルト」(黒い森)は絶品で、あれを超えるものはまだない。

ちょうど国境を越えたあたりで、その年ヨーロッパを襲った大暴風雨に遭遇。風速100メートルとか言ってたかもしれない。直径数メートルある巨木がなぎ倒されていた。そのときは何が起こったのか全くわからず、途中の駅で数時間足止めを食らった。帰りのストラスブール駅は戦後の引き上げのシーンを思わせるような混乱の極み。お土産に買っておいた「黒い森」で飢えをしのぎ、何とかパリにたどり着いた。

【動画】Visite du marché de Noël de Colmar
週刊情報でも紹介した去年のコルマールのクリスマス市の様子   

【画像】コルマールのクリスマス市
http://www.noel-colmar.com/
http://www.alsace-nature.net/marche-noel-photos.php

【画像】ストラスブール、ノエルの都 
http://rpeyre.free.fr/capitaledenoel/

□バーデンバーデンのサイト
http://www.baden-baden.de/en/index.html



cyberbloom

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posted by cyberbloom at 22:25 | パリ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | バーチャル・バカンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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