2012年06月25日

週刊フランス情報 18 - 24 JUIN

フランスで大学入試試験=バカロレアが始まる
■今年の仏バカロレアの哲学の問題のひとつを挙げてみよう。「私たちは国家がなければもっと自由なのか」。これを過去の哲学の議論を踏まえ、4時間かけて論述する。長丁場なので、飲み物、軽食の持ち込みは可。France2 ではリュック・フェリーとジャック・ラングが別の哲学の問題の模範解答を書いてみせていた。
■哲学の試験はフランスの特殊性の象徴のひとつで、ナポレオンの時代からの必須科目だ。France2 のニュースの中で、哲学の先生が「啓蒙時代に生まれた哲学は将来の市民を作るために必要なもの。哲学とは、固定観念から距離を置き、評価し、推論し、批判を加えること。バカロレアの哲学の試験が目指すのは une émancipation intellectuelle 知的親権解除=自立)による未来の市民の養成であり、これこそが民主主義の基盤となる。この対極にあるのが、日本のパターナリズム、お任せ主義だろう。

Fête de la musique
■フランスで31回目の音楽の祭典 Fête de la musique が開催。1981年にJ・ラング文化相の命によって発足し、開催日は6月21日(夏至)と定められた。特に「音楽は全ての人のもの」という基本精神に則り音楽イベントは全て無料。音楽の祭典は世界に広がり、大阪でも行われている。アートが無料で市民にふるまわれる白夜の日の「アートの日」もある。
□Fête de la Musique 2012 : toutes les photos & vidéos Culturebox (フランスの「音楽祭2012」の全貌を画像と動画で) http://bit.ly/Lp6kes

アレバの再処理工場で働く
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2012年 06月号 [雑誌]■『クーリエジャポン』6月号にアレバで働くという記事。ノルマンディーに位置するラ・アーグの再処理工場は日本と同様風通しの悪い職場だが、経営陣に抗議して、放射性廃棄物として特別処理する基準=1kgあたり37ベクレルを設定させた放射線計量の技術者(社員)のエピソードが。彼はメディアに訴えて経営陣に揺さぶりをかけたという。
■ラ・アーグの再処理工場で働く人は3つに分類:a)アレバの管理職、b)アレバの技術系の従業員(地元出身者が多い)、c)2000人の下請け労働者。a) はエリートで数年で工場からいなくなる。b) が記事の主人公たちだがヴァカンスが普通より長いとか、早期退職ができるとか、福利厚生がものすごく充実。日本でも問題の c) の人々の記述なし。そこが知りたい。

国際庭園フェスで「城事業」再生!?
■ショーモン城(ロワール河流域)の活況:ショーモン城はインスタレーションアート、写真展、庭園アートの場を提供することで、集客を増やし、来場者が80%アップ。村上隆展やジェフ・クーンズ展をやったヴェルサイユ宮殿もそうだが、歴史的建造物は国からの補助金頼みではなく、自ら集客力のあるイベントを企画して自活を模索している。
□ヴェルサイユ宮殿は次にジョアナ・ヴァスコンセロス Joana Vasconcelos を迎える。ポルトガルの現代美術の画家。http://bit.ly/KheJwc
□FBN 関連エントリー:ヴェルサイユ宮殿の現在と自活する美術館 http://bit.ly/ijvIHc

EUROPE & WORLD
■ギリシャと韓国の長時間労働:OECD の雇用統計を見ると、10年のギリシャの年間労働時間は2109時間で、欧州で最長。勤勉と言われるドイツは1419時間。日本は両者の中間くらいの1733時間。それなのにギリシャ人は「怠け者の民族」とばかにされる。問題は生産性の低さ。さらには残業、家庭の犠牲、女性の就業の難しさなど―長時間労働の効用は限界にあるようだ。http://bit.ly/Mh8CND
■『クーリエジャポン』6月号に「性依存症」の記事。アメリカ人の10人にひとり。性情報、性産業がインターネットの登場で一変し、アクセスが容易になったことが大きい。薬局の棚にコカインが並んでいるようなもので、実際ポルノを前にした依存者の脳の状態はジャンキーと同じらしい。ネットユーザーのクリックの4分の1はポルノに関連というデータも。
■日本の、子どもがいる現役世帯の相対的貧困率(OECD基準)は全体で14.6%だが、内訳はシングルペアレント世帯が50.8%と、半数を超える世帯が貧困状態。一方、大人が2人以上の世帯は12.7%。「シングルペアレント問題にこそ日本社会の歪みが凝縮」。http://bit.ly/MnULll

OTHERS
レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート [DVD]■日本のフランス料理界でコペルニクス的価格破壊革命が始まった:『俺のフレンチ GINZA』では、ミシュラン店では1万5000円するスペシャリテが1280円で提供され、1本数万円はしそうなワインが酒販店価格+999円。着眼点はお店の稼働率。回転率に着目することで、普通に独立して大成功しているシェフの3倍近い売上が達成できてしまう。目からうろこな話。http://nkbp.jp/NJ2UEB
■ジョニー・デップ、ヴァネッサ・パラディと破局:結婚生活にピリオド「円満に別れた」。「ジョニー・デップ、破局したヴァネッサ・パラディに約125億円の和解金を用意? 」という記事も。http://bit.ly/KLRksR
□性依存症を扱っている話題の映画『シェイム Shame』。FBN の映画レビュー☞ http://t.co/GjQyukxm
■フランス人は年平均11冊本を読むが、そのうち3冊をヴァカンス中に読む。ヴァカンス中はテレビを見ずに、本を読む傾向。また仏人は2冊に1冊はネットで本を買う。知的なポーズという部分もあるのかもしれないが、内省的になる時間も必要。http://bit.ly/LIPR2S
■あのミュージカルが銀幕に! 映画 『レ・ミゼラブル』 特報解禁:1985年の初演以来、世界43か国で上演され、6千万人を超える動員数を記録した大ヒットミュージカルを映画化。http://on-msn.com/M2GnSS
■「市場を公正なものに」「CDが売れるようにはならない」著作権法改正案、参院で参考人質疑。津田大介氏も発言。そして今日、違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が可決・成立 10月1日施行へ。http://bit.ly/MfWWtu




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posted by cyberbloom at 22:16 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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