2006年10月27日

フランスのケータイ事情

フランスには何とタバコが吸える年齢の規制がない!年齢に関係なくタバコを吸うことを法律によって許されているのだ。フランスの子供は12歳あたりから、タバコを吸い始める。そういうお国柄だからか、禁煙に対する姿勢もフランスは甘かった。しかし、政府が手を打つまでもなく、子供の喫煙率が劇的に下がっているらしい。それはケータイのおかげだ。子供がタバコを吸うのは、早く大人になりたいという背伸びなわけだが、好きなときに長電話するという、これまた大人な楽しみの方が魅力的に映るようだ。フランスではタバコがケータイにとってかわられたのだ。

この前、某女子大の学生たちとお茶を飲みに行った。スタバと喫茶店という選択があったが、彼女たちはスタバは嫌いだ、喫茶店がいいという。彼女たちは席につくなり、一斉にタバコの箱を取り出したのだった。しかし、左手にはしっかりケータイが握られていた。ちゃんと両立しているではないか!

つまり、タバコとケータイが両立するかしないかは、予算の問題があるのだろう。1ヶ月にタバコを10−20箱買うとすれば、だいたい1ヶ月のケータイの使用料に相当する。フランスはタバコが高いこともあり、貧乏な若者にとって両立させることは難しい。日本の若い人たちはまだ余裕があるのだろう。

Apple iPod shuffle 1GB MA564J/A日本では猫も杓子も(私も) ipod だが、イタリアの若者は高価で手が出せず、イタリアでは、ipod はもっぱら40代のチョイ悪オヤジが使うアイテムのようだ。一方、日本でケータイが普及し始めたとき、それに反比例してCDの売り上げが落ちた。こちらは予算よりむしろ、時間の制約の問題だ。ケータイをいじっていると、音楽を聴く暇がないというわけだ。音楽かケータイかという問題は今や技術が解決してしまった。

以前、黒猫亭主人さんが、フランスの低年齢層向けアイドル、イローナちゃんを紹介されていたが、彼女の「アローアロー」(フランス語で「もしもし」)というケータイの歌がフランスで大ヒットした。××ちゃんに電話したら話中で、○○ちゃんにメールしようとしたらバッテリーが切れちゃって、もしもし、パパ、これからおうちに帰るわ…みたいな、ケータイが浸透した他愛のない子供の日常が歌われている。あんな歌が流行ったら、小さな子供たちまでケータイを欲しがるだろう。

日本ではセキュリティーを理由に子供にケータイを持たせる傾向にある。ケータイが飽和状態になり、ケータイ会社にとって小さい子供は最後のターゲットでもある。ヨーロッパではケータイを子供に持たせないというのがコンセンサスになっているようだ。それはケータイから出る電磁波の人体への影響が問題になっているからだ。とくに成長段階にある子供の脳細胞に対する影響が大きいと考えられている。訴訟社会アメリカでは「脳腫瘍になったのは携帯電話会社のせいだ」という訴えが相次いでいる。まだ証拠不十分で勝てないらしいが、アメリカではケータイを直接頭部につけたくない人のために、イヤホンが無償提供されるようになった。そんな話、日本で聞いたことがない。最近、安全をうたった「電磁波が出ない機種」が売り出されているが、やはり危ないって認識があるってことか。

もうひとつケータイの基地局の問題がある。ケータイの電波を中継している巨大なアンテナだ。あたりを見回してみると、マンションの屋上とか、あちこちに立っている。2002年にフランスで中継基地局が発する電磁波の影響についての疫学調査が行われた。フランス国立応用科学研究所のロジェ・サンティニ博士が、基地局からの距離と健康への影響の因果関係を実証したのだが、世界で始めての正式結果の発表が大きな反響を呼んだ。スペインでは、近くに数十基の基地局が集中してしまった小学校で、小児ガンが多発した事件が知られている。ソフトバンクが買収した外資系ケータイ会社の本国イギリスでは、過激な反対派による基地局打ちこわし事件も起こっている。イギリスでは基地局の位置がネット上で公開されているので、どこにあるのか一目でわかってしまうのだ。

つまりヨーロッパでは、ケータイを持つリスク、ケータイ社会のリスクを知った上で使いましょう、という情報公開、情報開示が前提になっている。その上で、予防原則をもとに基準値を厳しく決めるなど、最低限の方策が取られている。こんな話も日本で聞いたことがない。企業天国日本は企業の利益最優先で、「疑わしきはOK」という原理で動いているようだ。私たちには「疑わしい」ということさえ知らされていない。あとはユーザーの人体実験に任せようってことらしい。

ところで、最近、世界保健機関(WHO)が、電磁波対策の必要性や具体策を明記した「環境保健基準」の原案をまとめた(読売新聞が今年1月12日トップで紹介)。電磁波に関する初の本格的国際基準で、WHO本部は「今秋にも公表し、加盟各国に勧告する」としている。ケータイ会社とともに、電磁波の影響などありえないと言っている日本政府はどう対応するのか?


こちらのサイトで詳しい情報を出してます。

□電磁波の影響に関する情報提供をしている「ガウスネット」はコチラ
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posted by cyberbloom at 22:21 | パリ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | グローバリゼーションを考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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