2006年10月24日

CONCORDE コンコルド

Concorde
Concorde
posted with amazlet on 06.09.02
Wolfgang Tillmans
(1997/10/01)
売り上げランキング: 57,411
おすすめ度の平均: 5
5 コンコルド

コンコルドはパリ−ニューヨーク間を3時間半で結んだ。パリを朝の10時に発てば、ニューヨークには朝の8時半に着く(時差は6時間)。マッハ2(音速の2倍)の速度で飛び、「太陽よりも早い」と言われた。それは太陽が同じ行程を移動する場合、5時間かかるからだ。

仏英共同開発のコンコルドが実用化に漕ぎ着けたのが1976年。1986年の東京サミットの際には、ミッテラン大統領がコンコルドに乗って颯爽と来日した。それは当然、コンコルドのプロモーションを兼ねていた。しかし、製造コストが高すぎるとか、燃費が悪いとか、騒音がひどいとか、特にアメリカの航空業界からのクレームが多く、プロモーションに水を差した。

2000年7月、コンコルドがシャルル・ド・ゴール空港を離陸直後にパリ郊外で墜落するという事故が起きた。死者は120人を数えた。これはコンコルドの最初で最後の事故だった。これを機に、エール・フランスはコンコルドの運行を中止する決断を下し、2003年、英国航空もそれに追随した。今、コンコルドはどこの空も飛んでいない。

つまり経済合理性の前にコンコルドは敗れ去ったわけだが、その機能美は誰もが認めるところだった。

このティルマンスによる写真集はひたすらコンコルドが飛ぶ空を写している。


cyberbloom

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posted by cyberbloom at 20:33 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ART+DESIGN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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