2011年11月07日

週刊フランス情報 31 OCTOBRE - 6 NOVEMBRE

米仏首脳、仲良くTV出演 オバマ氏が一肌
■オバマ米大統領とフランスのサルコジ大統領は4日、フランスのテレビ局TF1などとのインタビューに仲良く応じた。オ バマ氏は、欧州財政危機への対応や北大西洋条約機構(NATO)による対リビア作戦などでのサルコジ氏の指導力を称賛した。大統領選を来年に控え有権者へ のアピールを狙うサルコジ氏のため、フランスで人気の高いオバマ氏が一肌脱いだ格好だ。
■TF1などによると、米仏の首脳が一緒にテレビインタビューに応じたのは初めて。オバマ氏はサルコジ氏の「優れた指導力」を強調し「エネルギッシュで強い人だ」と賛辞を送った。サルコジ氏は、米国は長い間、欧州と調子が合わなかったと して暗にブッシュ前米政権の単独行動主義を批判。「われわれはチームだ」と、対話と国際協調を重視するオバマ氏をたたえた。両首脳は4日、リビア軍事作戦に参加した米仏兵士を激励する式典にそろって出席、両国の絆を強調した。
(11月5日、共同通信)
【TF1動画】Sarkozy et Obama en interview croisée : la vidéo intégrale
★大統領選が現職に有利というのは、G20でのサルコジ大統領の立ち振る舞いを見るとよくわかる。こうやって自分で芝居を打てるのだから。パパンドレウ首相にしても弱い立場ながらEUに対し、国民に対し、いろいろ切り札を切っている。それにしても消費税を上げますと自分から宣言するのが外交なのか?
★首脳会議に先立つ記者会見で、オバマ大統領は「ニコラとカーラに、ジュリアの誕生をお祝い申し上げたい」とサルコジ大統領を祝福した。ジュリア(Giulia)は、サルコジ大統領とカーラ夫人との間に前月生まれた女の子。さらにオバマ大統領が、「ここに来る途中でニコラには、もう言ったのだが、ジュリアは父親よりも母親似であることは確かだね」と続けると、記者の間からは押し殺した笑い声がもれたという。http://bit.ly/th8M3c

イタリア破綻に現実味 経済規模ユーロ圏3位 衝撃度、格段の差
■主要20カ国・地域(G20)首脳会議が債務危機の拡大を食い止める欧州金融安定化基金(EFSF)への資金積み増しを見送ったことで、単一通貨 ユーロ圏3位の経済規模を誇るイタリアの財政破綻(はたん)が現実味を帯びてきた。ベルルスコーニ伊首相は国際通貨基金(IMF)の監視を受け入れたが、 側近からも反乱の火の手が上がり、政権は瀕死(ひんし)の状態だ。
■ギリシャのパパンドレウ首相に次いでカンヌでメディアの注目を集めたの がベルルスコーニ首相だ。2人とも政権基盤が脆弱(ぜいじゃく)で、財政再建を進める財務相と反目、簡単に約束をほごにするユーロ圏の問題児だ。しかし、 大きな違いはイタリアの政府債務は約1・9兆ユーロ(約204兆円)、ギリシャの5・6倍もあるということだ。
■4日、メルケル独首相が記者会見で「G20のどの国も基金再拡充に協力するとは約束しなかった」と落胆の色を浮かべたとたん、イタリア10年国債の金利は6・4%を突破した。アイルランドやポルトガルが欧州連合(EU)やIMFに助けを求めたのと同水準だ。
(11月5日、産経MSN)
□「ユーロの命運握る2人のイタリア人」(Financial Times) http://bit.ly/vvaYAm
★France 2 で「ベルルスコーニが焼き網の上」= 'sur le gril' (心配でたまらない)という表現が出てきた。
★EUがまとめた信用不安への包括的な対策を実行に移すための連立内閣の樹立に向けた協議が基本合意に至ったとギリシャの大統領府が発表。パパンドレウ首相は連立内閣には参加せず、辞任することが決まった。パパンドレウ首相が国民投票を言い出したのは、文句ばかり言う国民に対する牽制だったのだろう。自らの首をかけて国民に決定権を渡して、自覚させるために。France 2 で、「もしギリシャがユーロを脱退して、ドラクマに戻ったら」というインタビューがあった。観光業者は外国人観光客が増えるだろうと楽観的なことを言っていたが、企業の人々はすでにユーロ圏との交易が大きくなっているのにどうやって価値の下がったドラクマで支払いができるんだと。さらにユーロ脱退で国民がユーロを銀行から引き出そうと殺到するだろうと。

ベルギーも脱原発へ、15年から順次停止 停電懸念も
■福島原発の事故を受けて欧州各国で脱原発の動きが相次ぐ中、ベルギーで新連立政権発足へ向けた基盤固めをしている主要6党は10月30日、国内の原発7基を2015年から順次停止させていく方針で合意した。新首相に就任すると目されているワロン系社会党のエリオ・ディ・ルポ(Elio di Rupo) 党首の下、連立与党となる諸党は7基について、稼働年数が40年に近づく15〜25年に段階的に廃止していく計画を定めた03年の法律を再確認した。た だ、原発の停止スケジュールや再生可能エネルギー源への移行についてはさらに計画策定が必要として、新政権発足後6か月の猶予をもたせ微調整する構えだ。
■一方、同国の電力大手エレクトラベル(Electrabel)は31日、高コストや環境への副次的な負荷、電力供給の外国への依存などにつながるとして反発を示した。フラマン系紙スタンダルド(De Standaard)は同日1面で、停電の暗闇の中に8つの目が光り、1人が「エレクトラベルが言い分を聞いてもらいたがってるみたいだよ」と言う風刺画を掲載。「15年までに十分な代替エネルギーを見つけられなければ、停電が起きるかもしれない」と警告した。
■ベルギーでは既に電力輸入が輸出を上回っており、原発停止によって周辺国への依存がさらに強まる可能性が高い。また、火力発電に置き換えることでCO2排出量が増える点や、電力料金の大幅値上げを強いられる点などが懸念されている。ベルギーの電力源の内訳は現在、ガスと火力発電が合わせて5ギガワットなのに対し、7基の原発は5.7ギガワットで国内エネルギー需要の55%をまかなっている。風力発電は10年時点で911メガワットだったが、政府はこれを20年までに6.3ギガワットまで増やしたい考えだ。
(11月2日、AFP)

□オリンパス報道で注目される臆病な日本メディア(英 Finacial Times )「日本の主要紙は、広告主を失ったり、企業経営者との関係を損なったりすることを恐れているのではないか」。http://bit.ly/tFt7Sf
★つまり原発報道と同じコトを繰り返しているわけだ。

□福島原発後の初めての再開である、玄海4号機再開に際して、九州電力が「地元の了解、ある意味必要ない」と発言。一方、枝野幸男経産相は「最終的に稼働するかどうかは地元と協議した上で事業者が決めること」。http://bit.ly/vpsS2F
★玄海4号機再開のニュースは真夜中に伝えられ、かつ翌日の「キセノン検出」騒ぎでかき消された。

□若い世代のTV離れが一目瞭然 視聴時間が5年で3割以上も減少。20代以下で「ほとんどテレビを見ない」層が14.7%いるというデータ。http://nifty.jp/vc8Za9
★TVは緩慢な死を迎えるとはいえ、上の世代は当分TVを見続け、情報源として依存し続けるのだろう。



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posted by cyberbloom at 20:40 | パリ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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