2006年08月31日

COMPTOIR DES COTONNIERS −フランスの母娘ブランド

cotonniers01.gif8月27日付けのYAHOO!ニュース(ファッションサイト) にフランスのブランド「COMPTOIR DES COTONNIERS」が日本で新しいショップをオープンさせることが報じられていた。内容は以下の通り。

「デイリーに着られるコレクションブランド」としてフランスで大人気の「COMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ)」。母と娘の間柄で感じる暖かさをコンセプトに、ナチュラルな素材を使ったエイジレスな魅力を感じさせるスタイルを展開しています。この秋、青山の路面店をはじめニューショップが続々オープン!8月31日(木)の池袋東武を皮切りに、9月2日(土)名古屋松坂屋、9月7日(木)青山に路面店、9月28日(木)には町田モディに新しいショップがオープンします。ベーシックなデザインに程よくトレンドをプラスしたコレクションは今すぐワードローブに加えたいものばかり。新ショップに足を運んで、パリのエスプリを堪能してみては(…)

「コントワー」ではなく「コントワール」だと思うが。「綿紡績工のカウンター」って意味なんだろうか。

「コントワー(ル)」は、革新的なマーケティングによって2000年以来、女性向けのプレタポルテの旗手として毎年35%の売り上げ増加を続けている。プランタンやギャルリー・ラファイエットという老舗デパートでもトップの売り上げで、近年まれに見るフランスのプレタポルテ界のサクセスストリーを演じている。

「コントワー(ル)」の離陸は慎重だった。1995年にトニ・エリシャによって創業されたが、2年後の1997年にはパリとトゥルーズの2つの店しかなかった。しかし、その年、大掛かりなスタートを切ることになる。ゴーサインが出たのは「母娘が一緒に買物をする」ということに気がついたときだった。それ以来、「コントワー(ル)」は母娘をターゲットにした戦略を展開し、母娘がデュエットしたレコード、母娘のテニス・トーナメント、母娘をテーマにした文学賞などを企画し、「コントワー(ル)・デ・コトニエ」というブランドのコンセプトを広く認知させた。サイトを見ると8組の親子モデルが紹介されている。サイトでかかる曲がやけにかっこいいが、これも母娘のデュエットなんだろうか。

販売戦略のひとつとして、ショッピングセンターにあまり行かず、歩いて買物をする上流の客を想定した、街中の小さなブティックを重視している。そのような客はブランドと結びつきが強くなる。メガストアに店舗を構えるよりも、人間的な関係を築くことができ、小さな店舗面積で効率よく売上を計上できるようだ。

創業者のエリシャ一族は経営から手を引き始めている。そして「コントワー(ル)」の31%の株を持ち、51%の議決権を持つのは何と日本の「ファースト・リテイリング」(「ユニクロ」を展開する会社)だ。社長のフレデリック・ビウス氏は「近いうちに100%に達するのは当然の成り行きだろう」と言っている。つまり、「ファースト・リテイリング」の子会社になるってこと?「ファースト・リテイリング」の世界戦略も着々と進んでいるようだ(詳細はコチラ)。

母娘をマーケティングのターゲットにすることは日本でも常套手段になっているが、確かに母と娘は最強の消費タッグだ。日本では「友達親子」と称して互いに同一化するベッタリした関係だが、フランスの母娘関係はもっとクールな感じがする。少なくともペアルックはありえないだろう。それぞれ個別の存在を主張しながら、反発や嫉妬の感情なんかが介在して…と、サイトの母娘写真を見ているといろいろ想像してしまうが、消費主義のグローバルな進行によって日本とあまりかわらない状況になっているのかも。

それにしても母娘の関係は見るからに楽しそうで、うらやましい。私は息子とそういうことを時々やってみるが、何だか乗り切れない。

サイトも一見の価値あり。日本語版もある。生バンドを使ったカジュアルな演出のショー(défilé)も見れる。


■サイトhttp://www.comptoirdescotonniers.com/
■問合せ03-5410-1231(COMPTOIR DES COTONNIERS-JAPAN)
■参考資料Le journal du management(06年3月10日付)


cyberbloom

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posted by cyberbloom at 23:49 | パリ ☀ | Comment(2) | TrackBack(2) | ファッション+モード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「コントワール」じゃなくて「コントワー」です。
Posted by noko at 2006年12月12日 06:16
nokoさん、コメントありがとうございます。comptoirという単語の読み方は正確にはコントワールだと思うのですが。辞書にもそう表記してあります。それともこのブランドだけ特殊な読み方をしているのでしょうか。コントワールだとしても、確かに紛らわしいので、日本での通称を通すべきだったかもしれません。申し訳ありませんでした。他にも、Vuitton はビュイトンだし(この謎は未だ未確認)、Guerlain はゲルランだし。読みにくいからなんでしょうか。
Posted by cyberbloom at 2006年12月12日 07:42
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