2011年10月10日

週刊フランス情報 2 - 9 OCTOBRE

山本耀司さん、最高位の仏芸術文化勲章「コマンドゥール」を受章
■ファッションデザイナーの山本耀司さん(68)が3日、仏芸術文化勲章の最高位「コマンドゥール」を受章した。仏文化省で行われた授章式でフレデリック・ミッテラン文化相は、「服飾のみならず、多大な影響を与えた」と授章理由を語った。3日が山本さんの誕生日 だったことから、招待客らが「ハッピーバースデー」を合唱し、受章を祝福した。これに対し、山本さんは、「才能さえあれば誰でも受け入れるフランスという国なしには、ここまでやってこられなかった。さらに自由な気分で、これからも創作に挑戦したい」と語った。
■山本さんは1981年にパリコレクションに参加。以来、女性の体の線を強調する西洋の服作りと一線を画した独創的なデザインで、世界のファッション界に影響を与え続けている。9月30日には、パリ市内で春夏コレクションを発表した。
(10月3日、読売新聞)

ギリシャ大規模ゼネスト、ギリシャの人々の言い分
■深刻な財政危機に陥っているギリシャで五日、政府の緊縮策に反対する官民二大労組の連合組織が二十四時間のゼ ネストを実施、数万人がデモ行進した。首都アテネの国会議事堂前では、デモ参加者の一部と治安部隊による小競り合いが起きた。首都の国際空港が閉鎖され、交通も混乱した。「これ以上国民を苦しめるな」と書かれたプラカードを掲げた労働者や失業者、学生らが同日午前、首都中心部の広場から、政府批判を連呼して行進した。AFP通信によると、治安部隊は、投石を繰り返した若者らに対し、催涙ガスを発射した。
■デモに参加した国立病院勤務のコロボス・ザイリアスさん(54)は「政府が大企業と金持ちを優遇している間にこんなことになった」と怒りをにじませ、「給料は二年で四割もカットされた。外食どころか、外出するための交通費もない。もう限界だ」と嘆いた。同国は九月、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)からの融資と引き換えに、公務員の三万人削減や年金受給者の支給額減など厳しい財政赤字削 減策を決定した。しかし、すぐに目標値に届かない見通しを発表。EU内でも、ギリシャの政治、経済や国民性に対する不信感が消えないままだ。デモ参加者の一人で、失業中の女性カテリナ・パトリクーさん(35)は、国外から向けられている厳しい視線を認めた上で「大半の労働者は勤勉。外国人は真実を知らない」と反論。「私たちを貧困に導いているとしたら、ギリシャにEUは必要ない」と話した。
■今回のゼネストにより、アテネ国際空港は五日の便の大半がキャンセルとなったほか、博物館や病院、学校、裁判所、交通機関でも閉鎖や営業停止が相次いだ。十九日にはさらに規模の大きいゼネストが予定されている。
(10月6日、東京新聞)
□関連記事「劣等生ギリシャ」国民の意外な本音(Newsweek) http://bit.ly/olCAFL

フランスの学校給食改革
■フランスでは、国内の小学校における肥満児の数が約670万人にものぼると言われ、伝統的な食文化への回帰が叫ばれています。また、貧困の問題から十分な 栄養を摂取できていない学生や児童も多く存在すると考えられ、今回の法令はこれらの問題に取り組むためのものと見られます。
■レストラン管理者による国立協会で議長を務めるChristophe Hebert氏は「給食は健康に関する役割だけでなく、教育的な役割も担っています。我々は、子供たちにフランスの食文化への親しみを持てるよう、次の世代に確実にそれを伝えていかなくてはなりません」と語っています。
■さらに「子どもたちは、テーブルを囲む良き時間を共有し、フレンチの楽しさを知っておく必要があります」とHebert氏は語ります。実際に今回の法令では、給食はメインの皿とチーズなどの乳製品を含む4皿から5皿の品目を出す必要があるとのこと。さらに、トマトソースやマヨネーズのような調味料は、チップスなどと一緒に出される時だけで、週に一度に限定されることになるようです。また、昼食を持参することは許されず、食事の際は学校のカフェテリアを使うか、家に一度帰る必要があります。
■学校給食に関する地区ディレクターのJean-Jacques Hazan氏によると、現在フランスでは貧困層が広がっており、バランスの取れた食事は学校給食のみという家庭が約20%にものぼっており、今回の法令はこうした現状に対抗する意味も持っているそうです。
(10月6日、Gigazine)

膨張し続けるウォール街デモ、労組や国際ハッカー集団も「参戦」
■米ニューヨークのウォール街で起きた抗議活動は、開始から20日が経過した。活動に加わった人は1万人規模に達したとも伝えられている。 全米各地でも類似のデモが発生。参加者はソーシャルメディアを駆使して連携を深め、デモ隊支持を打ち出す外部団体も増えている。
■若者たちが中心となってウォール街を占拠し続ける抗議活動は、現地時間2011年10月5日、全米自動車労組(UAW)や全米労働総同盟産別会議(AFL-CIO)といった米国最大規模の労働組合が合流し、経済格差や失業問題の解決を訴える声はますます高まっている。
■デモ側が運営する「ウォール街を占拠せよ」のウェブサイトには、警備に当たるニューヨーク市警とデモ参加者が夜の街中でもみ合いになり、混乱に陥っている様子が動画で紹介されている。警官の中には、デモ隊を遠ざけようと警棒らしきものを振り回している姿も見られた。
■「占拠せよ」を合言葉に、抗議活動はシカゴやサンフランシスコ、シアトルと全米各地に波及。SNS「フェイスブック」には関連ページが続々と立ち上がり、参加者同士がツイッターや動画投稿サービスを使って連携をとっている。各地から送られてくる「生放送」を見てみると、サンフランシスコから中部セントルイスの参加者へ呼びかけて現地の様子を聞くシーンもあった。
■「場外戦」も出てきた。国際的なハッカー集団「アノニマス」が動画投稿サイトでデモへの支持を表明し、多数の逮捕者が出たことの報復として、 現地時間10月10日にニューヨーク証券取引所へのサイバー攻撃を仕掛けると宣言したのだ。アノニマスはこれまで、政府当局や大手企業のサイトに向けて攻撃したと見られており、今回の動きも不気味だ。
□関連記事「アメリカの若者がデモをしても就職できる3つの理由」http://htn.to/7RS8ny
★この動きは保守派「茶会(ティーパーティー)」に対するカウンターになり、オバマの味方になるという話もある。ベルリン市議会で議席を取った「海賊党」といい、世界同時多発的、世界連帯的な若い世代の動きが注目される。

★パリのメトロ7号線の車両で男性Aにケータイを奪われそうになっていた女性を助けた男性B。その後AとBは口論になり、BがAに線路の上に突き落とされ、感電死。このニュースがメディアの注目を集めていた。何が怖いって、線路に落ちただけで感電死するのが怖い。男性Bは ≪Babu≫ と呼ばれ、インドから7年前にパリに出稼ぎに来て、ピザの宅配をしながら家族に毎月仕送りをしていた。彼の遺体を引き取りインドで埋葬するには5000ユーロ必要らしい。最新情報では、遺体をインドの家族に届けるまでの全行程を RATP が受け持つことを自ら申し出たらしい。http://yhoo.it/qq7iqt
★PSG パリサンジェルマン、ベッカムに1年半の契約をオファーへ、元イングランド代表MF獲得なるか http://bit.ly/nE2WS9
★フランスのマクドナルドは9月末から、カフェ業態「マックカフェ」の新メニューとして、大きな挑戦とされる「タルティーヌ(フランスパン)」の販売を始めた。フランスパンはフランス人にとって日本のお米のような象徴的なものだが… http://bit.ly/qawEDp
★クリスチャン・ディオールが新作を発表。ジョン・ガリアーノが去った後、デザインは長年ガリアーノの右腕だった英国人デザイナー、ビル・ゲイテンが手掛けた。(時事) Christian Dior Spring 2012 http://bit.ly/ouYW7k
★英国のパブがミシュラン2つ星獲得、パブとして初めて。このパブは料理も楽しめるのが売りの「ガストロパブ」、「気取らないモダン・ブリティッシュ料理」と「素朴なフランス料理」が評判。http://bit.ly/mXuhw3
★スペインの人気闘牛士の顔面に牛の角が貫通、スペインの闘牛の現状にも言及がある。http://bit.ly/okCUhv ⇒FBN関連記事「カタルーニャで闘牛禁止‐動物愛護か文化的アイデンティティ」を参照 http://bit.ly/pj848x
★「さすらいの女神たち」M・アマルリックが日本女性にメッセージ動画。 http://bit.ly/nEEPbf




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posted by cyberbloom at 20:46 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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