2011年10月04日

週刊フランス情報 26 SEPTEMBRE - 2 OCTOBRE 後編 ニュイ・ブランシュ

TF1【動画】Une Nuit Blanche insolite sous le signe de l'Ephémère
★Nuit Blanche(ニュイ・ブランシュ、白夜)は2002年、パリ市助役のクリストフ・ジラールの提案により実現したパリ市主催のアート・イベントである。例年10月の最初の土曜の夜、一夜限りで開催され、今回で10 回目。「全ての人に芸術を」という主旨の下、街のあちらこちらにコンテンポラリー・アートのインスタレーションが出現する。今年のテーマは「過ぎ去った時間」「束の間のもの」。
★「全ての人に芸術を」というのがいかにも国家主導型のフランスらしい。アートもまた再分配の対象であり、重要な社会インフラなのだ。国がちょっと難しくて馴染みのないコンテンポラリー・アートと市民のあいだを取り持つコーディネイターの役割を果たし、市民もそれに参加し、楽しみながら理解しようとする。また身近な場所が舞台になっているので、地元の再発見にもつながるようだ。
★2008年はニューヨーク・パンクの女王と呼ばれたパティ・スミスのコンサートがサンジェルマン・デ・プレ教会の前で行われ、モンパルナスタワーでは池田亮司のインスタレーションが(動画あり)。http://bit.ly/pmQEwR http://bit.ly/oloZhk

「マドモワゼルは女性差別」、仏フェミニストたちが廃止運動
■フランスの公文書で現在も未婚の女性に使われている「マドモワゼル(mademoiselle)」という敬称は、女性に対し屈辱的で性差別を助長するとして、同国のフェミニストたちが廃止運動を立ち上げた。
■英語では既婚、未婚にかかわらず使える「ミズ」(Ms)という敬称があるが、フランス語にはこれに相当する言葉がない。もっとも、フランスのフェミニス トたちは「ミズ」に相当する言葉が必要だと思っているわけではない。配偶者の有無について、なぜ女性だけ一目で分かるようにする必要があるのか、ということを問題にしているのだ。
■「日常生活の中の性差別的な決まり文句」に関するインターネット・フォーラム、「VIE DE MEUF」にクリスティーヌさんという女性はこう書いた。「銀行口座を開こうとしても、結婚していなければ『マダム』とは呼ばれない。『マドモワゼル』になってしまう」「細かいことかもしれないが、不平等を非常に象徴している」と言うのは、今週、「Chiennes de Garde」(番犬たち)というフェミニスト・グループと共に公式文書での「マドモワゼル」の使用廃止を呼び掛ける運動を立ち上げた「Osez le feminisme!」(フェミニズムよ挑戦せよ!)のジュリー・ミュレさんだ。
■「マドモワゼル」という敬称がフランスの法律文書に記載されるようになったのは、19世紀のナポレオン法典による。しかし現在は法的な意味はない。ドイツでは「マドモワゼル」に相当するドイツ語の敬称「フロイライン(Fräulein)」は1972年に公式使用が廃止され、1990年代に徐々に使われなくなっていった。
■『Madame or Mademoiselle』という著書があるロランス・ワキさんは、ある人が別の人を「年齢や配偶者の有無などで」どういう人なのか決めつけるのは「我慢できない」と憤る。一方で「Paroles de Femmes」(女性の言葉)というグループのオリビア・カタンさんは、この問題について論じても「(女性に対する)暴力や生活の不安定さといった女性の問題は解決されない」と述べている。
(9月30日、AFP)

仏核実験補償わずか2人に怒りの会見
■フランス植民地時代のアルジェリア、南太平洋のフランス領ポリネシアで1960~96年にフランスが実施した核実験で被ばく被害を申請した人などで つくる団体は9月30日、記者会見し、議会が2009年に可決・成立させた「核実験被害補償法」に基づき被害認定されたのは、129件の申請のうち、2人 にすぎなかったと発表した。フランス公共ラジオが伝えた。
■団体の代表者は「法成立で補償への道が開かれたと希望を抱いたが、実際には無意味だった」と怒りをあらわにした。代表者は「(現場にいた兵士や現地の民間人らが発症した)病気と核実験の関係が無視されている」と主張。補償の対象が核実験と直接関係する18の疾患に限られ、心臓循環器系の病気が全て除外されている点を特に問題視した。
■フランス政府は、核実験に際しては安全確保のため最善の措置を取ったとの立場を長年崩さなかったが、07年にサルコジ政権が発足して以降、被害者救済へ方針転換。フランスの核実験による被ばく者は、兵士や民間人を含め約15万人に上るとみられている。
(10月1日、共同通信)
★これがこういう場合の国家の振る舞いなのか。日本でも同じようなこと、あるいはもっとひどいことが起こるのだろう。

★クリスチャンディオールが新作を発表。ジョン・ガリアーノが去った後、デザインは長年ガリアーノの右腕だった英国人デザイナー、ビル・ゲイテン氏が手掛けた。
【動画】Christian Dior Spring 2012 http://bit.ly/ouYW7k
★パリのメトロ7号線の車両で男Aにからまれていた女性を助けた男B。その後男Aと男Bは口論になり、男Bが男Aに線路の上に突き落とされ、感電死。何が怖いって線路に落ちただけで感電死するのが怖い。http://yhoo.it/qaxqaJ
★09年度、日本の医療費、最高の36兆円=国民所得の1割超す:年齢階層別に見ると、65歳以上が19兆9479億円と全体の55.4%を占め、65歳以上の1人当たり平均68万7700円で、65歳未満の16万3000円の4.2倍。http://bit.ly/qmBjbz

おススメ記事
★東日本大震災:フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッドさん、三神さん対談 被災地を巡って見えたもの―震災がえぐり出した日本人の本質- http://bit.ly/n9zu5k
★上杉隆in France ! 原発大国フランスで思う「空想の国」日本- http://bit.ly/nzfr9w
★本当は脱原発に右も左もないのよね<脱原発運動で「右」と「左」の共闘を考える「右」と「左」の共闘を考える‐鈴木邦男‐マガジン9- http://bit.ly/o25u99
★なぜ日本の会社は「働きがい」がないのか。働きがいと企業の競争力は正の相関関係があるようだ。実際、今、企業経営のなかで、働きやすさと働きがいの両方を徹底して追求することで競争力を確保する企業も出てきている。http://bit.ly/oSF0xw





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posted by cyberbloom at 22:04 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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