2006年06月29日

美味しいワインのラベル

haringwine02.gifワインを選ぶとき、なにを基準に選びますか?

味?値段?名前?…

こんなラベルが貼られたワイン、手にとって、買い物かごに入れたくなりませんか?

それなりのお金を払って飲むのですから、おいしいということが最も重要なポイントとなるわけですが、実際のところ、ラベルに惹かれたワインにふと手を伸ばしていることもしばしばなのです。

おいしいかどうかは飲むまでわからない。でも、見た目は見たまま。表面的なこととはいえ、個人的な志向をかなり左右するように思います。ボルドー、ブルゴーニュなどなどそれぞれの産地ごとに違うボトルのフォルムにまでこだわりを持つマニアは少ないでしょうが、ワインのラベルにはコレクターがいるように、そのデザインの美しさに惹かれるときも多いのです。

どのワインにしようか迷ったとき、最終的にはラベルの好みで決めてしまうことがあります。「かわいい」ラベル、デザインがいいラベル、すっきりと簡潔なラベル etc. ずらっと並んだワインたちのなかから「第一印象」で選ぶとき、そのボトルの美しいフォルムが身に纏っているラベルに目がいくのですね。

それでたいてい外れないのは不思議です。というか、買う前にさんざん迷って迷って迷っているのですから、美味しくなかったときのショックはとても大きいわけなのですけれども、それでも、「かわいい」ラベルのワイン、あなどるなかれということなのかしら。それとも、それとも…もちろんここでいう「かわいい」はまったく個人的な好みなので、ええっ〜!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが…

ワインのラベルというとムートン・ロトシルトのものが有名ですよね。毎年、有名人にラベルデザインを依頼し、趣のある、ときに奇抜な衣装をワインのボトルに着せて、世に送りだしています。

たとえば、古くは1947年ジャン・コクトー、48年にマリー・ローランサン、以後55年ジョルジュ・ブラック、57年アンドレ・マッソン、58年ダリ、69年ミロ、70年シャガール、71年カンディンスキー、73年ピカソ、75年アンディ・ウォーホル、88年キース・ヘリング(写真、上)、90年フランシス・ベーコン、93年バルテュスなどなど錚々たる名前が連なっています。これまで、日本人では2人、1979年の堂本尚郎と1991年のクロソフスキー・ド・ローラ・セツコ(出田節子:93年の図案を描くバルテュスの奥様)がムートン・ロトシルトの「アーティスト・ラベル」を手がけました。

切手みたいに図案の好みでワインのラベルをコレクションしている人もいるのでしょうね、きっと。

winetombo01.jpgBaronne du Chatelard の Beaujolais Nouveau 2003 のラベルのように、その年の新酒をみんなでわいわい騒いで飲もうという楽しさが伝わってくるような図案もいいのですが、僕自身はとてもシンプルなデザインがほんとうは好きなんです。たとえば La Demoiselle de Sociando-Mallet のような。これは「蜻蛉=トンボ」をラベルにあしらった、飲み心地のよいワインです。網を持って駆け回った空き地のさわやかな風が、干しわらのかすかな匂いが思い出される…わけではないですが。かなり美味いワインだと思います。

ワインのラベルには「ムートン」mouton の羊だけでなく、多くの動物たちが登場します。意外な生き物がデザイン化されて、ワインのボトルにぴったり貼りついて、こちらをこっそり窺っています。ぜひ探してみてください。

ワインラベルで動物園を作ってらっしゃる Yuji さんのサイトはこちらから



Pst

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posted by cyberbloom at 21:25 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | CAFE+WINE+GOURMET | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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