2006年06月08日

「ダ・ヴィンチ・コード」の穴場(1)−サント・マリー・ド・ラ・メール

もう何日前になるのだろう。私はパソコンに向かいつつ、『ダ・ヴィンチ・コード』の特番を聞いていた。そこへ突然聞こえてきた聞こえてきた「マリーの複数形」。

サント・マリー・ドゥ・ラ・メール−Saintes Maries de la Mer−海の聖マリアたち。

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あれは2005年3月15日(火)のこと。モンペリエ郊外リュネルに着いて4日目。ず〜っといい天気(どのくらい雨が降っていなかったのだろう…)。セーターしか持っていなかった私には暑かったくらい。友人に誘われてドライブへ。私はどこへ行くのかも知らぬまま、助手席へ。平原を通り抜けて着いたのは、とある小さな町。潮風が心地いい。海岸沿いに進んでいくと、小さな闘牛場が見える。ジプシーの信仰の地とあって、アクセサリー店があちらこちらに。観光地名物、土産物店もあちらこちらに。土産用Tシャツの柄も、カマルグの白馬とジプシーの金の輪。街中を抜けて教会に着く。屋根の上のテラスに上がってみる。海と湖に挟まれた町。どちら側を向いても水面が見える。風があって、髪はくしゃくしゃだけれど、気持ちよくて、のほほ〜んとした気分。教会の中も訪れたかったのだけれど、あいにく教会は葬儀中。運び込まれる棺に物陰からそっと手を合わせる…。

電車の駅どころか、バス停さえ気づかなかった小さな町。祭りの時以外はきっと静かな町なのだろう。映画のせいで、あのほっとする町が、観光客で年中騒がしい町になってしまったら…と思うと、ちょっと悲しい気分。いつまでもあの日のままでいて欲しいっていうのは、我侭すぎる願いだろうか…。

■サント・マリー・ド・ラ・メール(Les Saintes-Maries-de-La-Mer )…伝説では紀元40年頃、キリスト教の迫害によって、エルサレムを追われた3人のマリア(マグダラのマリア、聖母マリアの妹のマリア、使徒ヨハネの母のマリア)は異教徒に捕らえられ、帆も櫂もない船に投げ込まれた。地中海を漂流した果てにたどり着いたのが、この南フランスの町。そこに聖母マリアをまつる礼拝堂が建てられた。また、召し使いのサラが黒人であったことから、とりわけジプシーの信仰を集め、5月24、25日の巡礼にはヨーロッパ中からジプシーたちが集まってくる。マグダラのマリアの遺品が納められている教会には、ジプシーの守護神サラの像がある。




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posted by cyberbloom at 23:29 | パリ ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | バーチャル・バカンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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