2006年05月05日

まんがバトン exquise編

「心に残る5冊、ではなく7冊」
ここに紹介する7冊の前に、まず別格本として『サザエさん』(長谷川町子)と『ピーナツ』(チャールズ・M・シュルツ)を挙げておきます。両者とも物心ついたころから慣れ親しんできた漫画で、すでに体の一部となっている感じ。

トーマの心臓Banana fish (1)棒がいっぽん

☆『トーマの心臓』(萩尾望都)
小学校のとき、もともと姉の持ち物だったのをこっそり読んでいたら見つかって、「あなたにはまだ内容がわからない」と言われ、悔しい思いをした。まあそれは正論だったのだけれども。

☆『いつもポケットにショパン』(くらもちふさこ)
クラシック音楽をテーマにした漫画といえば、今では「のだめカンタービレ」でしょうが、私にとってはコレ。高橋源一郎も言及していた「麻子はシチューが得意です」をはじめ、じんとくる名場面がいっぱい。

☆『F式蘭丸』(大島弓子)
乙女チックな絵柄と内容のシビアさのギャップがいつも面白い大島作品。好きなものがたくさんあるので迷った末、フロイト理論をモチーフにしたこの作品を。

☆『おいしい関係』(岩館真理子)
オリーブ少女御用達の岩館さんの漫画のなかでも、つかみどころのない主人公と内容のこの作品が、続編の『週末のメニュー』とあわせていちばん好き。

☆『日出処の天子』(山岸涼子)
謎の多い聖徳太子をここまで大胆に扱った漫画はないだろう。超人的な力をもちながら、かなわぬ恋に苦しむ厩戸皇子が不憫だ。でも私は調子麻呂ファン。

☆『BANANA FISH』(吉田秋生)
『河よりも長くゆるやかに』も同じぐらい好きだが、ここではベトナム戦争、ドラッグ、マフィア間の抗争などハードな内容が次々と導入されたこの意欲作を挙げておきます。アッシュ役をリヴァー・フェニックスでぜひ映画化してもらいたかった。

☆『棒がいっぽん』(高野文子)
デビュー作『絶対安全剃刀』から23年の間に発表されたのは6作という寡作な作家だが、どの作品も愛おしい。この作品集のなかでは「美しき町」と「病気になったトモコさん」のレトロな情景が好きだ。


■つげ義春や花輪和一の漫画も挙げたかったのだけれど、結局少女モノばかりになってしまいました。最後に今気になっている漫画は、『バカ姉弟』(安達哲、2巻までしか読んでいないので続きが読みたい)と『天久聖一のこんな感じ』(ロッキング・オンで毎月連載:資料類やジャケットを何も見ずに、アルバムの音楽だけを頼りにその作品を表現する、というもの)です。



exquise

rankingbanner_03.gif
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!

FBN22.png
posted by cyberbloom at 15:52 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ+アニメ+BD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック