2006年11月01日

『のだめカンタビーレ』

のだめカンタービレ #16 (16)音楽関係の方たちには大人気。クラシック音楽漫画『のだめカンタービレ』。講談社『Kiss』で連載中、単行本はすでに16巻まで出ています。

実はかれこれ1年前、K大の授業で、ある学生さんに教えてもらったのでした。彼女、デュマの『岩窟王』とか読んでて「ほー、今時の学生さんにしては」(しかも文学部ではないので)とか思っていたのですが、実はそのとき、アニメ版『巌窟王』が放映されたところだったのです。

その後彼女に『のだめカンタービレ』12巻まで借りて読んで、あとは買って読んでいます。一緒にDVD版『岩窟王』を借りたんだけど、これもまたすごくって、オリジナルストーリーはもはやどうでもよく、もうマニエリスムの世界!なんで音楽がジャン=ジャック・バーネル!?って、ストラングラーズのべース&ボーカルなんだけど…最初ジャン=ジャック・ブリュネルって読んじゃって一瞬「誰これ?」とか思った。

Nodame Cantabile 1で、なんで『のだめカンタービレ』がフランスと関係があるかというと、第10巻で主人公「のだめ」こと、野田恵がパリのコンセルヴァトワールへ留学し、以降パリ編になるからなのです。彼女のユニークな語学習得法(音楽関係の方は耳が良いのでこういうのもアリ?)や彼女のユニークな性格については漫画を読んでいただくとして(私的には「伊賀のカバ丸」+「動物のお医者さん」のテイストかなと)、パリの描写がとてもしっかりしててストーリーとは別にまた楽しめるのです。
 
パリにいたとき時々行ってたカネット通りのイタリアンレストラン「サンタ・ルチア」が『のだめ』に出てきたのには、思わず「ギャボー」。ビンボ学生だったのでそんなにしょっちゅう行ってたわけではありませんが(結構高いと思う!)、カマドで焼いたピザはパリで一番と言われており、パスタも前菜もとてもおいしい。去年の夏に久し振りに行きました(おいしいけどやっぱり高かった!)。

実際パリには音楽関係で留学している人はとても多いです。特にピアノの方。シテ・ユニベルシテール(パリ国際大学都市)に住んでいたのでお知り合いになる機会は多かったのですが、やはりお金持ちのお嬢さんが多いデス。まあ、いろいろと厳しい世界ですが。もちろん向こうに残って実力でやってく方もいらっしゃいます。音楽に理解のない日本に帰るよりはチャンスが多いようです。かつてパリで仲良くしていただいていた声楽のN子さんは、ラジオ・フランス(フランス国営ラジオ)のコーラス部にご就職され、男声パートのフランス人の方とご結婚なさり、今もご活躍です。またこちらには日本人の方が他にも何人かいらっしゃいます。自分の芸に自信があって、どんな環境にも適応力があり、チャレンジ精神がある人、そして依存心がない人、かつコミュニケーション能力の高い人はどこでも成功するってことですか。
 
それはさておき、12巻だったかで、オーボエの黒木君が、フランス人の時間に対するアバウトさや、あまりにストレートな(自己中心的な?)感情表現に耐えられなくて落ち込んだり泣いちゃったりしたとこ、リアリティありますよね〜。セントラル・ヒーティングが壊れて大家さんに言っても全然来てくれなかったり、約束をキャンセルしても「ごめん」の一言もなかったり(ホントは人によるんだけどね!)、特に留学したばっかりの頃は人間(フランス人?)不信になるような出来事が続くようです。

★「のだめ」は英語版 Nodame Cantabile が出ていますが、パリも舞台になるのでフランス語版が出てないかなと思って調べてみたけど、さすがに出てない。Amazon.frでは英語版が売ってました。こちらはもうすぐ9巻が出ます。ドラマも始まり、「のだめ」の注目度は増すばかりですね。(06年10月31日追記)


noisette

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posted by cyberbloom at 23:47 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ+アニメ+BD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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