2006年03月16日

ウォン・カーウァイとフランス

一昨年のカンヌ映画祭でキムタクが赤い絨毯の上を歩いていて、「何で?」と思ったら、カーウァイの「2046」に出演してたのだった。この映画は下馬評が高かったが、結局2004年のカンヌでは何の賞も取れず。キムタクに関して、カーウァイはだいぶ前から目をつけていたようだ。彼の演技は、賛否両論だったが、中国の俳優・女優たちの圧倒的な存在感(「SAYURI」にも出てるチャン・ツィイーの壮絶な表情ときたら!)に対して、キムタクの薄っぺらな、存在感のなさが対象的だった。これは別に悪い意味ではなく、中国から見た日本人像みたいなものが反映されているのだろう。先端技術が普及した未来国家の、自我の希薄な若い男というわけ。一応、これ近未来映画だしね。

恋する惑星花様年華「2046」はフランスもかんでいる多国籍合作映画だが、カーウァイにとってフランスは重要な国なはずだ。カーウァイ人気はフランスでまず火がついたと言われている。それまで香港映画と言えば、ブルース・リーやジャッキー・チェンのようなカンフー映画しか連想されなかった。カーウァイはアジアの若者の生態やライフスタイルをヨーロッパに知らしめたと言える。ヨーロッパの観客は新しいエキゾチズムを見ているのかもしれないが、一方では西洋も東洋もさほど違いがなくなり、グローバルな日常の共有から生まれる共感も多々存在するのだろう。

フランスは自国の映画だけでなく、他国の映画の紹介にも熱心で、フランスに行くといろんな種類のアジア映画を見ることができる。カーウァイは明らかにヨーロッパの観客を意識した映画作りをしており、自国よりもまずヨーロッパで「発見」されたという意味で、これまたヨーロッパで絶大な人気を誇る北野武(あざといくらい意識してる)と共通点がある。

「In mood for love〜花様年華」(2000年)はフランスで70万人を動員。「天使の涙」(1995年)は公開時にパリで見たが、ブームと言えるほどの人気ぶりで、街中にポスターが貼られていた記憶がある。この作品と「恋する惑星」(1994年)には、日本のドラマでもお馴染みの金城武が出演しており、彼はカーウァイによって見出された俳優のひとりだ。「恋する惑星」にはモンチッチ頭のフェイ・ウオンも出ていて、ケチャップの瓶を振り回しながら60年代の名曲「カリフォルニア・ドリーミング」に合わせて踊るシーンが素敵だ。

cyberbloom

rankingbanner_03.gif
↑クリックお願いします!
メイン・ブログ-FRENCH BLOOM NET を読む
posted by cyberbloom at 17:00 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。