2010年04月14日

週刊フランス情報 5 - 11 AVRIL 古くて新しい「パリ症候群」

在住邦人が罹る心の病、「パリ症候群」って何だ?
■先日、パリの日本文化会館で、京都在住の映像作家・日本画家の島井佐枝さんの映画『パリ・シンドローム(症候群)』の上映会&討論会が行われた。会場に入れない人が出るほどの人気で、しかも観客の8割以上がフランス人だった。在仏日本人のみならず、フランス人の関心もひく"パリ症候群"とは一体、何なのか?
■パリ症候群とは、パリ滞在中の日本人が、フランスの文化・生活習慣に慣れず、自己主張の強いフランス人とのコミュニケーションがうまくいかず、また、イメージしていたパリ暮らしと現実とのギャップにショックを受け、抑うつ状態、被害妄想状態などに陥る精神的・心理的トラブルのことで、自殺にいたるケースもある。その名称は、パリ在住の精神科医太田博昭氏の著書、『パリ症候群』に由来する。
■映画『パリ・シンドローム』は男性優位の日本社会に嫌気がさし、美術史の勉強のために、パリに留学した30代女性の主人公が心のバランスを崩していく様子がドキュメンタリー・タッチで描かれる。島井監督自身が語学とスケッチの勉強のためパリに一年間滞在した時に、周りの日本人留学生がパリの生活に馴染めず、引きこもっていく様子を目の当たりにしたのだという。
■ロンドン留学中に精神衰弱に陥った夏目漱石の時代から、異国に住めば、文化・コミュニケーションの違いに精神的ショックを受けるのは当り前、とも思えるが、太田氏の著書によると、この精神的トラブルは、パリでの発生率が圧倒的に高いらしい。
■会場で隣にいた初老の金髪マダムは「日本を旅行したことがあるけれど、清潔だし、人は優しいし、落としたものがすぐに見つかる素晴らしい国。その環境に慣れた人がフランスで鬱になるのは無理ないわ。特にパリの人間は意地悪だし」。念のためマダムに「フランス人でいらっしゃいますよね?」と尋ね たら、ウィ!とのお返事が。また、監督やプロデューサーを囲んだ討論会で、フランス人の日本史学者が「他の地方都市なら、人もパリジャンと違って優しいの で、このような問題は避けられる」と発言していた。パリジャン(・パリジェンヌ)はフランス人の間でも意地悪な人種と定義されているようだ。

仏歌手がテレビ局を訴え、カーラ大統領夫人との不倫報道で
Rose Kennedy■フランスの歌手・作曲家のバンジャマン・ビオレさんが、サルコジ同国大統領夫人のカーラ・ブルーニさんと不倫をして いるとのうわさを放送されたとして、ニュース専門テレビ局「フランス24」を訴えていることが9日、分かった。
■ビオレさんはプライバシーを侵害 されたとして、同テレビに対して2万ユーロ(約250万円)の賠償を要求している。カーラ夫人は最近、ラジオ番組で不倫のうわさを否定していた。不倫のう わさは最初、インターネットのツイッターやブログに現れ、その後、英国やドイツ、スイスの報道メディアの幾つかが取り上げた。
■ビオレさんの弁護士は、大統領夫人との関係をめぐるうわさは不正確なものであり、フランス24が3月10日に放送したニュースはビオレさんの私生活への侵害であると語っ た。ビオレさんはフランスの有望な歌手・作曲家・音楽プロデューサーで、ジュリエット・グレコやフランソワーズ・アルディらの大物と仕事をした ことがあり、元モデル・歌手のカーラ夫人とも仕事上の関係があったという。
(4月10日、時事=AFP)
★Twitterで誰かが「日本でいえば鳩山幸夫人が福山雅治と不倫するくらい大事件のような」と言ってたのが可笑しかった。これはわかりやすいたとえだ。

映画『借りぐらしのアリエッティ』主題歌がリリース!
Kari-gurashi〜借りぐらし〜(借りぐらしのアリエッティ・イメージ歌集アルバム)■7月17日より全国東宝系にてロードショーとなるスタジオ・ジブリ次回作、映画『借りぐらしのアリエッティ』。この主題歌である「Arrietty's Song」と、イメージ歌集アルバム『Kari-gurashi 〜借りぐらし〜』が、映画の公開に先がけ、4月7日に2作同時リリース! また、「Arrietty's Song」を歌うセシル・コルベルによる映画公開記念コンサートも8月4日に東京オペラシティにて開催が決定!
■セシル・コルベルは、1980年、フランス生まれのケルト民族音楽歌手兼ハープ奏者。トラディショナルなケルティック・ハープの演奏と、フレンチ・ポッ プ的な甘い歌声のマッチングが不思議と心地好く響かせる逸材。これまで、オーストラリア、ドイツ、ベルギー、スイス、イタリア、オランダ、チェコ、ポーラ ンド、アメリカなどでコンサートを開催するなど、ワールドワイドな活躍を続けるアーティストです。
■2009年、スタジオ・ジブリの鈴木敏夫プロデューサーのもとに自身が送った1枚のCDがきっかけとなり、『借りぐらしのアリエッティ』の音楽制作に携 わることになったセシル・コルベル。なお、このCDには、特典として「ミニ本」が同封されており、アルバム収録楽曲の楽譜、ミニ写真集、そして、セシルが はじめて自分の作品をスタジオジブリの鈴木プロデューサーに送った際の直筆の手紙が掲載されているなど、実に豪華な内容となっています。要チェック!
(4月7日、CD ジャーナル)

クール・ジャパン:アニメ輸出増へ 経産省が文化戦略
■経済産業省は5日、産業構造審議会(経産相の諮問機関)の産業競争力部会に「文化産業大国戦略」案を提示した。「クール・ジャパン」と呼ばれ、海 外で人気のアニメやゲーム、ファッションなどの輸出テコ入れを官民一体で進めるのが狙い。政府が6月にまとめる新成長戦略に反映させる方針だ。
■日本のアニメやファッションなどは海外での評価は高いが、輸出比率が低く、戦略案でも「海外で稼げていない」と指摘。そのうえで、映画などのコン テンツを海外で販売するのに不可欠な資金を提供する官民出資の「コンテンツ海外展開ファンド」を創設する。海外の情報収集から商品開発などを支援する情報拠点整備も進める。また、ビザ取得の規制緩和などを通じて世界中のクリエーターの呼び込みも目指す という。
■日本のアニメやファッションなど文化産業の規模(04年)は売上高約45兆円、従業員数約215万人に達している。だが、コンテンツ産業の輸出比 率は米国の17.8%に対し、日本は1.9%に過ぎない。
(4月5日、毎日新聞)

フランス広報大使、知花くららさんらを起用
NHK テレビでフランス語 2010年 04月号 [雑誌]■フランス観光開発機構の2010年度日仏相互観光交流キャンペーンが発表され、フランス広報大使に、モデルの知花くららさん、放送作家の小山薫堂 氏、映画監督の諏訪敦彦氏が就任した。キャンペーンは、「こんなに近い、日本とフランス。」をスローガンに、首都圏の列車内広告に力を入れる。今年のハイライトは、ノルマンディー地方 で生まれた印象派。5月から東京で開かれる「オルセー美術館展」などのイベントをPRする。
■広報大使はそのPRが仕事。知花さんは「学生時代にフランスに留学した。NHKのフランス語番組のナビゲーターを務め、フランス語がよみがえって きた。大役をおおせつかって光栄」とあいさつ。小山氏は「フランスワインをたくさん飲んでいる。実はフランスの翻訳書も出している。光栄な仕事でがんばり たい」と。諏訪氏は「日本で映画がとれなくなった時に、フランス映画界が受け入れてくれて救われた。その恩返しをしたい」と語った。
(4月9日、 読売新聞)

MOX燃料を積み込み 仏、日本に出港へ
■関西電力と九州電力の依頼で、フランスの核燃料会社アレバが原発 のプルサーマル用に加工したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の輸送船への積み込み作業が8日、フランス西部シェルブール港で始まった。作業が終了し次第、日本へ 向けて出港する。地方紙ウエスト・フランスなどによると、輸送船パシフィック・ヘロンが8日午前2時、シェルブールに入港。ほぼ同時にラアーグの工場で加工 されたMOX燃料も同港に到着した。もう1隻の輸送船パシィック・ピンテールにも積み込まれ、互い に護衛しながら日本まで運ぶ。アレバは警備上の理由から航路や日本への到着時期を明らかにしていないが、過去の実績から6月下旬には到着 するとみられる。
(4月9日、産経新聞)

松井はフル出場 チームは大敗で2部降格
■フランス・リーグ1は現地時間10日(以下現地時間)に第32節の試合が行なわれ、松井大輔と伊藤翔が所属するグルノーブルはアウェイでトゥールーズと対戦し、0対4で敗戦。2部降格が決定している。
■前節、先制点をアシストした松井だが、この日は劣勢の試合展開のなかでゴールをもたらす働きはできず。7試合ぶりにフル出場を果たした松井だったが、苦境に立たされるチームを救うことはできなかった。一方、ここまで出場機会のない伊藤はこの試合もベンチ入りメンバーから外れた。グルノーブルの次節は17日に行なわれ、ホームでソショーと対戦する。
(4月11日、ISM)



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posted by cyberbloom at 21:15 | パリ ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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