2010年02月06日

週刊フランス情報 1 - 7 FEVRIER 前編 クロマグロとユーロ圏の財政危機

仏、クロマグロ取引禁止を支持=「1年半後」の条件付きで
■フランスのボルロー環境相は3日、絶滅の恐れがあるとされる大西洋・地中海産クロマグロの取引原則禁止を求めるモナコの提案を「1年半後に禁止」の条件付きで支持すると表明した。これを受けて、欧州連合(EU)も立場を明らかにする見通し。
■禁止を1年半後としているのは、この間にクロマグロの資源状況を再確認するとともに、取引禁止の影響を受ける漁業関係者の支援を進める猶予期間とするのが狙い。モナコは、絶滅の恐れがある動植物の輸出入を規制するワシントン条約の対象に大西洋産と地中海産クロマグロを含めるよう求めている。 
(2月3日、時事通信)
★5日には、絶滅の恐れのある野生生物の国際取引を規制するワシントン条約事務局が、モナコが提案した大西洋や地中海のクロマグロの国際取引禁止を採択するよう加盟国に勧告した。マグロの最大の消費国である日本は国際取引継続を主張しているが、苦しい状況に追い込まれた。
★フランスのニュース(France 2)によると、フランス政府は3万トンの漁獲量の割り当てを1万2千トンに下げたが、もっと制限しなければらないという確信を強めているようだ。政府は猶予期間を18ヶ月としたが、漁業関係者は18ヶ月は短いと言っている。政府にしてみれば、できるだけ早く禁止しないと国際的な合意をとりつけれないからだ。一方、エコロジストは18ヶ月は遅すぎる、すぐに禁止しろと主張している。
★マグロの中でも問題になっている大西洋・地中海産クロマグロの減少が特に著しく、繁殖する前の小さいうちに獲られてしまうからだという。ニュースで世界で獲られるマグロの80%は日本が消費していると言っているが、近年、中国の中産階層がマグロの消費者として台頭している。フランスでも寿司を食べさせる日本料理屋が増えている。フランスの寿司にも赤身のマグロが使われているが、クロマグロではない別の種類(つまり偽マグロ?)なのであまり影響はないという。
★日本で言うクロマグロをフランスではthon rouge (赤いマグロ)と呼んでいる。英語のニュースを聞くと、bluefin tuna (青いひれのマグロ)と言っている。黒、赤、青と同じマグロでもどの部分の色を代表させるかによって名前が変わる。

ユーロ圏諸国の財政懸念、欧州株やユーロを圧迫
■4日の欧州市場では、財政問題への懸念からポルトガルとスペイン、ギリシャで株価が急落し、ユーロも大幅安となった。国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は、欧州全体で見られる大幅な財政赤字の削減に向けて痛みを伴う措置を講じる必要があると強調した。
■ポルトガルで議会委員会が地方への資金付与に関する法律の改正につながる可能性のある法案を承認したことや、スペイン政府による年金改革案での譲歩、ギリシャ税務当局職員によるストライキなどが、景気後退によって膨らんだ財政赤字の削減に取り組む諸国の問題を深刻化させている。
■IMFのストロスカーン専務理事は4日、ギリシャを支援する用意があると表明した一方、ギリシャ政府が問題解決のため、必要な措置を導入すると確信しているとも述べた。ギリシャはこの日、IMFに支援を求める考えはないとあらためて表明した。 
■市場ではユーロ圏の公的債務問題が同地域の経済成長見通しにマイナスになる恐れがあるとの懸念が広がり、ユーロが対ドルで7カ月ぶり安値水準に急落。スペインのIBEX35株価指数は5.9%、ポルトガル株は5%、それぞれ急落。アテネ市場は3.3%安で、銀行株指数は5.4%下落した。
■ポルトガルでは、議会委員会が政府の反対を押し切って地方への資金付与を認める法案を承認した。政府はこの法案について、財政赤字を1億ユーロ膨らませ、財政健全化を困難にする可能性があるとしている。スペインは、労働組合やメディアによる批判を受け、欧州委員会に提出した公式文書から年金改革に関する記述を削除。同国最大の労働組合は、受給年齢の65歳から67歳への引き上げを提案した政府の計画に対し抗議運動を行う考えを示した。スペインは3日に2010─12年の財政赤字見通しを引き上げており、市場では歳出削減に向けた政府の取り組みが難航するとの懸念が高まった。ギリシャでは税務当局職員が財政健全化計画に抗議してストを実施。同国では今後、公共・民間セクターの労働者が一連のストを予定しており、社会不安が懸念されている。
■4日のユーロ圏金融・債券市場では、ギリシャの問題が他のユーロ圏諸国にも飛び火する恐れがあるとの懸念から、ポルトガル国債の対独連邦債利回りスプレッドが拡大した。ただ、スペインは25億ユーロ(34億7000万ユーロ)の3年債入札をこなし、アナリストはこれが市場の懸念をやや緩和するはずだと話した。
(2月5日、ロイター)
★1月中旬まで世界の株式市場は同時株高で、楽観的な空気が漂っていたが、オバマ大統領の金融規制がきっかけに雲行きが怪しくなり、次にユーロ諸国の財政懸念が台頭。これは前からわかっていたことだが、改めて注目されている。ユーロの急降下の勢いは止まらない。最近のユーロ円の最安値はリーマンショック時の113円。そこまで行ってしまう可能性も。ユーロ諸国の財政事情は全く人事ではなく、日本の財政破綻は秒読み段階(2010年代半ば?)と言っている海外メディアも多い。実は最もリスキーなのは円で、逃避先として円が買われるという事態はもう続かないのでは。とすればこの突っ込みが最後のユーロ買いのチャンスか。投資は自己責任で。(↓はここ3ヶ月のユーロ円チャート)

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パリ三越9月末で閉鎖、伊勢丹は中国天津に2店目を出店へ
■三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>は4日、パリ三越を2010年9月末で閉店すると発表した。一方、伊勢丹は、2010年末―2011年春の予定で中国天津に2店舗目を出店する。同社は、昨年11月のグループ3カ年計画において、成長事業の育成としてアジア百貨店事業の拡大を打ち出しており、こうした方針に沿った動きだ。
■パリ三越は、1971年に業界で初めての欧州店舗としてオープン。三越としても、戦後の海外店第1号店という歴史ある店舗だった。日本人旅行者や駐在員を主要顧客としていたが、最近では、現地百貨店や専門店が日本人向けサービスを充実させてきたこともあり、営業赤字となっていたという。三越は、ロンドンやローマにも店舗があるが、営業は継続するとしている。
■一方、伊勢丹は、現地企業など3社で合弁会社を設立し、2010年末から2011年春をメドに、中国天津に2店舗目を出店する。上海1店舗、天津1店舗、成都1店舗、藩陽1店舗に加えて、中国本土では5店舗目となる。
(2月4日、ロイター)





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posted by cyberbloom at 22:42 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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