2010年01月10日

週刊フランス情報 4 - 10 JANVIER 前編

ドメドメなカタカナ英語
★1月5日付の朝日新聞で、ピーター・バラカンが、「内向きなカタカナ英語」について話していた。以下が新聞からの引用(↓)。
■僕の番組に出演する日本人のゲストが話す英語が文法的に正しくても発音が極端に分かりづらかったり英語のカタカナ表記が間違ったりしていることが多い。例えば「マネー(金)」は「マニ」、「モンキー(サル)」は「マンキ」と書くのが実際の発音に近い。日本が会話よりも文字で西欧文明を吸収してきたのは事実だし、カタカナがそれに貢献したのも理解する。それならもっと近い表記に柔軟にすぐ変えればいい。
■だけど、もっと気になるのが、僕が間違いを指摘しても、「日本ではこれで通じるから」と軽くいなされること。特に固有名詞の発音には無頓着だ。「陸上選手ボルトの名はウサインではなくユーセイン」とテレビ局に指摘したら、「決めたことだから、変えられない」。自分が外国でおかしな発音で呼ばれ続けたらどう感じるだろう。特にメディアと教育現場が聞く耳を持ってくれない。
■「日本人同士でわかるのだから、間違ってどこが悪い」という論理は少し高慢ではないかとすら思う。つまり英語が世界とコミュニケイションをとる言葉ではなく、日本人の内輪の世界でしか通用しない記号と化している。一方で若い人の日本語の表現力がかなり落ちている。「リベンジ」ではなく、「復讐」と、きちんと日本語を使えばいいじゃない。2001年から小学校で英語が必修になるけど、ちょっと危機感をもっている。子供のとききちんとした発音を身につけないと、一生おかしな英語になってしまう。日本人が世界と直接コミュニケイションする機会が増えたのに、使える英語でなければもったいない。(引用終わり)
(1月5日、朝日新聞)
★ドメドメとは超ドメスティック(hyper domestic)ってことなのだが、ガラパゴスという言い方も定着している。肝心なメディアと教育現場がドメドメってかなり致命的なことだ。相変わらず同調圧力の強いうちの子供の小学校のクラスの雰囲気を見ていると、英語をやるような雰囲気ではない。それこそ空気を気にして、「わざと日本語風に英語を発音する」という最悪のパターンになってしまい、自分の意見を言えるどころか、また足の引っ張り合いをするドメドメな場ができてしまうのだろう。

コスプレサミットからカワイイ大使まで―外務省のポップカルチャー外交
■“外交”という言葉を聞いて、首脳会談や国際連合といった華々しい舞台を想像する人も多いだろう。しかし、外務省ではそういったトップレベルでの折衝とは別に、他国民に直接アプローチすることで対日感情を好転させるパブリックディプロマシー(対市民外交)という試みも行っている。そして、その活動を行っていく上で最近力を入れているのが、日本の漫画やアニメといったソフトパワーを活用したアプローチだ。12月30日、世界最大規模の同人誌即売会コミックマーケット(コミケ)で行われたシンポジウムで、外務省中東アフリカ局中東第二課長の中川勉氏が漫画やアニメなどを利用したポップカルチャー外交の現状を語った。
■中川氏いわく・・・ポップカルチャー外交の基礎には「パブリックディプロマシー(対市民外交)」「ソフトパワー」という考え方があります。パブリックディプロマシーというのは、「政府だけを外交の相手とするのではなくて、一般市民も外交の直接の対象としてアプローチしていったらいいのではないか」という英国で始まった考え方です。そして、長期的に考えた時の有望な働きかけの対象として、青少年層が非常に重要だということです。
■一般市民に対する働きかけをする時に重要だと言われているのがソフトパワーなのですが、「ソフトパワーって何なの?」というと文化や価値観といったものです。ハーバードの先生なんかによると、「強制や報酬ではなく、魅力によって望む結果を得る能力だ」とされています。憧れや魅力といったものがソフトパワーの源泉なんですね。
■冒頭で説明したように今、世界中の若い人たちが日本の漫画やアニメに対して強い憧れや期待、好意を持っています。そういう人たちが漫画やアニメだけではなくて、日本のほかの文化、日本人、日本に対しても敬意や信頼を持つようになるという事態が起こるとしたら、日本にはものすごいソフトパワーがあることになる。日本は世界の中でソフトパワー大国だと誇れるではないか、ということです。(全文はタイトルをクリック)
(1月8日、Business Media 誠)

仏ワイン誌最高賞に「神の雫」
神の雫 (1) (モーニングKC (1422))■フランスの代表的なワイン専門誌「ラ・ルビュー・ド・バン・ド・フランス」が贈る「今年の特別賞」(最高賞)に、ワインをテーマにした人気漫画「神の雫(しずく)」の原作者、亜樹直氏(姉と弟の2人)と作画のオキモト・シュウ氏を選んだことが7日分かった。授賞式は12日、パリで行われる。同誌は毎年「ワイン今年の人」として10部門を選定。その最高賞に日本人が選ばれたのは初めて。ワインを題材に漫画を生んだアイデアが高く評価された。 
(1月8日、時事通信)
★2日くらい前から本ブログの「神の雫」の記事にアクセスが急増。何でかと思ったら、このニュースのせいだった。フランスのメディアをいろいろ見てみたが、この受賞はあまり話題にはなっていない。確かに有名な雑誌のようだが、大きくとりあげているのは日本のメディアだけのようだ。
関連エントリー「フランス語版『神の雫』」

ベルサイユ宮で村上隆氏作品展=9月から3カ月間
芸術起業論■フランス国王ルイ14世らが居城としたパリ近郊のベルサイユ宮殿で、日本の現代美術家、村上隆氏(47)の作品展が9月12日から12月12日までの3カ月間、開催される。関係者が7日明らかにした。村上氏作の巨大な彫刻や絵画を宮殿内の回廊「鏡の間」や王と王妃の居室に展示する予定。作品の3分の1は今回の展覧会のために制作される。 
(1月7日、時事通信)
★村上隆とベルサイユ宮殿、意外とマッチするのかも。フランス宮廷文化と日本のサブカルの親和性は「ベルばら」が証明している。彼の『芸術起業論』にも注目。

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posted by cyberbloom at 13:51 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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