2009年08月24日

週刊フランス情報 17 - 23 AOUT

子育て支援 フランス 多い選択肢 出生率増
新版 データで読む家族問題■フランスには、きめの細かい「家族手当」があり、少子化に歯止めをかける一助になっている。ただ、景気低迷の中で見直しの動きもある。
■「子どもを産みやすく育てやすい国だと満足しているわ」。パリ近郊の主婦ナタリー・バレさん(35)がうなずいた。内装工の夫(35)の月給は1400ユーロ(約18万9千円)。ナタリーさんがベビーシッターで得るアルバイト代が、月に180ユーロ。「それだけだったら、とても暮らしていけない」(ナタリーさん)が、八歳から十四歳まで三人の子どもたちへの手当計474ユーロ(約6万4千円)を全国家族手当金庫から毎月受け取ることができるからだ。年一回の新学期手当(子ども一人280ユーロ)なども合わせると、家計の四割を家族手当で賄っている計算になる。夏の休暇は大西洋岸で一カ月間のキャンプを楽しんだ。
■金庫によると、家族手当は第一次大戦後の人口減を受け1938年に始まり、第二次大戦後に本格化。第一子よりも第二子以降を優遇するのが特徴だ。所得にかかわらず、20歳未満の子どもが二人いる家庭には123ユーロ(約1万6600円)、三人なら282ユーロ、四人以上いれば一人158ユーロを毎月支給。中高生には一人34〜61ユーロを上乗せしている。所得に応じ、出産時の手当(889ユーロ)などもある。
■育児休暇も第一子は半年間に限定されているが、第二子以降は毎月550ユーロを受け取りながら三年間休むか、職場に復帰してベビーシッター補助(月額167〜807ユーロ)などを受けるか選ぶことができる。「手当の額よりも選択肢の多さが、出生率向上の理由」と分析するのは、パリ第九大学のアンリ・ステルディニャック教授。
世界に学ぼう!子育て支援―デンマーク・スウェーデン・フランス・ニュージーランド・カナダ・アメリカに見る子育て環境■一人の女性が生涯に産む子どもの数は90年代に1・6人まで落ち込んだが、現行の制度がほぼ整った2009年ごろから増加に転じ、06年から二人の大台を超えた。日本(1・37人)を大きく上回り、主要国のトップを誇る。フランス国立工芸院のミシェル・ゴデ教授は「フランスにとって家族政策は福祉政策ではない。国を豊かにする経済政策だ」と分析する。
■ところが、昨年秋の金融危機以来、その財源が揺らいでいる。家族手当の総額は年間120億ユーロ(約1兆6200億円)。すべての企業が人件費の5・4%を拠出して総額のほぼ半分、残りを国と市町村などが負担しているが、景気低迷で人件費が減った結果、07年は均衡していた収支が08年は3億ユーロの赤字に転じた。09年は赤字が26億ユーロにふくらむ見通しだ。サルコジ大統領は制度改革を明言、財源にあてる税の新設などを検討している。
(8月23日、東京新聞)
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なぜトヨタの役員に女性がいないのか、同質経営から多様性重視企業へ変化を
■全上場企業の役員4万5204人のうち、女性役員は550人とわずか1.2%にすぎない(東洋経済調べ、取締役と監査役の合計、執行役員を除く、2008年8月時点)。これに対し、基準や調査範囲が異なるものの、米国では主要企業の役員のうち28%が女性だ(米NPOのGlobeWomen調査)。また、ノルウェーでは上場企業(=ASA、電力など公共企業が中心)の取締役会の男女構成比について、片方の性が40%を割らないよう法律で規定されている。
■日本企業の中にもここ数年、多様な人材を重要な経営資源として活かす新たな経営手法であるダイバーシティ経営を理念に掲げ、実践する企業が増えてきた。もともと米国企業で導入された経営理念であり、当初のテーマは人種と性別であった。日本ではダイバーシティ=女性の登用・能力開発という色彩が強い。05年以降、ダイバーシティ推進の専門部署を設置する企業が急増、08年8月現在上場企業で133社に及ぶ。
■ところが、昨年秋以降の世界的な経済危機の中、ダイバーシティ経営も足踏みしているように見える。上場企業の女性管理職比率では、全産業平均で3.5%と3年前からほとんど変わらない。ダイバーシティ担当部署からは「予算が削られた」という話をよく聞くようになった。不況を乗り切るためには、多様性を重んじるのではなく、以前のような同質の経営陣による「あうんの呼吸」が有効と考えているのであろうか。
■何のための多様性か。言うまでもなく、企業価値・競争力を高めるためである。21世紀職業財団の調査では、女性社員比率が高く、女性管理職が多いほど、企業の経営判断指標や成長性指標が高いという結果が出ている。経済産業省の調査でも、女性比率と利益率の相関関係が認められるとの分析結果がある。
■と言うと、必ず反論がある。「男女うんぬんを言うつもりはないが、日本の高度成長を支えてきたのは男が築き上げた企業社会。これが国際競争力の源泉だ。この仕組みを変える必要はない」。しかし、日本の労働生産性は低い。OECD加盟30カ国の中で20番目、先進7カ国では15年連続で最下位である。
■さらに、「俺たちは朝一番に出てきて、夜も最後。家族にはすまないがその分稼いでいる。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両立)で業績が上がるのか」とも主張する。けれども、1時間当たりの生産性を比べると、時短など制約があるワーキングマザーがいちばん生産性が高いという調査結果がある。(続きはタイトルをクリック)
(東洋経済オンライン、8月13日)

最新主演作とともに、オドレイ・トトゥ、2年ぶり来日!
■世界中の女性から支持されているファッションブランド“シャネル”。その“シャネル”を生み出したファッションデザイナー、ガブリエル・ココ・シャネルの成功までの軌跡と愛を描いた話題作『ココ・アヴァン・シャネル』のPRのため、シャネルを演じたオドレイ・トトゥが9月5日(土)に2年ぶりに来日することがわかった。
■映画『ココ・アヴァン・シャネル』は、孤児院育ちの少女シャネルが、二人の男性との出会いによって変化し、女性に支持されるファッションデザイナーとして成功する姿を描いた感動作。女性はコルセットを身に付けるのが当然とされていた時代に、コルセットから解放させ、自由に着たい服をデザインし、成功をつかみ取った彼女の姿は、現代の女性なら誰もが共感し、憧れる姿。演じたオドレイは、「ココ・シャネルは、とても興味がある方だったので、色々な角度で役について研究しました。はかなくて優しい反面、威厳があって誇り高いという側面を併せもつ人物として、陰影をつけて演じることに監督も同意してくれました」と語る。
■既にフランスでは4月22日から公開され大ヒットを記録、米国、ヨーロッパなど世界60カ国での公開が決定している本作。日本での公開は9月18日(金)。
(8月19日、@ぴあ)
COCO AVANT CHANEL - trailer

ブラッド・ピット&クエンティン・タランティーノ、ナチス占領下のフランスを舞台に
■8月21日に全米公開され、週末を含めた3日間で3760万ドル(約35億4300万円)の興収を記録、初登場第1位の大ヒットスタートを切ったクエンティン・タランティーノ監督の新作戦争ドラマ「イングロリアス・バスターズ」(11月日本公開)。 同時期にヨーロッパでも好スタートを切ったようだが、第2次世界大戦中のナチス占領下のフランスを舞台に、「バスターズ」と呼ばれるユダヤ系アメリカ人兵士たちがナチス兵を駆逐しようと活躍する同作で、バスターズを率いるアルド・レイン中尉を演じたブラッド・ピットが、独シュテルン誌のインタビューに登場。少々過激な発言も飛び出した。
■それによると、ピットは、「第2次世界大戦を題材にした映画はまだこれからも作られるだろうが、個人的には、クエンティンのこの作品がとどめを刺していると思う。このジャンルについて語られるべきことは、すべて『イングロリアス・バスターズ』のなかで語られた」と主演作に自信たっぷり。「この映画はありとあらゆるシンボルを破壊した。すべては成し遂げられた。それだけだ」と言い切った。
■しかも、それだけでは終わらず、記者から今年公開されたもう1本の第2次大戦映画、トム・クルーズがヒトラー暗殺を計画した実在のナチス将校に扮した「ワルキューレ」(ブライアン・シンガー監督)について聞かれたピットは、「あれはくだらない映画だった」の一言で片付けた。これに対して、トム・クルーズ側からどんな反論が飛び出すか、要注目だ。
(8月24日、eiga.com)



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posted by cyberbloom at 20:56 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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