2009年04月27日

週刊フランス情報 20 - 26 AVRIL 後編

<フランス>死体展示に中止判決 人権団体の提訴受け
■「人間の体がいかに動くか」をテーマに、人間の死体約20体を展示したパリの展覧会に対し、フランスの裁判所が21日、「尊厳ある死体の扱い方ではない」として即時中止を言い渡した。中国の死刑囚の死体との情報もあり、仏社会で大きな問題となっている。
■展覧会はパリ中心部で2月から開始。死体に特殊処理を施し、チェスをするなどのポーズで展示した。だが死刑廃止を求める人権団体などが「中国の死刑囚の可能性がある」と、中止を求め提訴。判決は「死体は墓に戻すべきだ」とした。展示会はこれまで米など各国を巡回したという。
■22日付の仏・ルモンド紙は1面と中面で、展示死体の写真と事実関係を報道。「死体が違法に売買された疑いがあるとして、提訴された」とした。一方、主催者のイベント会社は、「死体は合法的に入手した。この展示がダメならば、ミイラの展示もやめるべきだ」と主張して控訴する構えを見せている。
(4月23日、毎日新聞)

2030年、“グリーン”なパリ未来図
■温室や屋上庭園などで緑化した高層ビルが立ち並ぶパリ南東郊外の未来図。パリの建築・都市計画を手掛けるカストロ・デニソフ・カシ(Castro Denissof Casi)社が提案した。ビルの電力源の一部は風力発電や太陽光発電でまかなわれ、市内へのアクセスには高速鉄道網が整備される。
■このパリ未来都市構想案はニコラ・サルコジ・フランス大統領に最近提出されたもの。同大統領は昨年、パリの都市計画企業の有力10社に呼びかけ、2030年の近未来に世界で最もエコロジカルで持続可能な都市となれるプランを競わせた。
(4月20日、ナショナルジオグラフィック)

低体重フランス女性の半数、やせすぎの自覚なし
■欧州各国の女性たちの中で、健康に支障があるほど体重が低い女性はフランスに最も多いが、彼女たちの半数は、自分がやせすぎだと自覚していないことが、22日に発表された新研究で明らかになった。ほかの欧州各国ではこの逆で、英国、スペイン、ポルトガルなどでは、自分でやせすぎだと思っている女性は、実際に低体重の女性たちよりも多かった。
 報告をまとめたフランス国立人口研究所(National Institute for Demographic Studies)の研究者Thibaut de Saint Pol氏は「フランス人が理想体重と考える体重が、ほかの国よりも低いことを示している」と分析する。欧州中、フランスは男女ともに「通常体重」群に集中していたが、5%以上の女性が低体重の定義にあてはまる国はフランスだけだった。
■フランスはやせすぎ女性の割合では欧州で長らく1位だが、1981年の8.5%と比較すると、92年には7.8%、2003年には6.7%と減ってきてはいる。国内全体の体重調査は10年に1度行われているが、同じ期間、低体重の男性の割合は常に2%を下回っている。
(4月23日、AFP)

深夜の公園、迷惑若者はモスキート音で撃退
■高周波の不快音(モスキート音)を流して、深夜、公園に若者たちがたむろするのを防ぐ。こんな実験を、5月から東京・足立区が始める。公園の遊具などの被害が全国的に相次ぐ中、同区内の公園でも、ベンチやトイレなどが壊され、その多くが夜間に集まる若者の仕業とみられるためだ。まず被害が多い公園1か所で、高周波音発生装置を設置し、効果があれば、ほかの公園にも導入する。装置の取扱代理店によると、公共施設での実験は全国初だという。
■実験で使われるのは、英国製の装置。一定方向に17・6キロ・ヘルツの高周波音を飛ばし、最長40メートル離れても不快に聞こえるのが特徴。日本音響研究所の鈴木松美所長(音響工学)によると、「高周波音は加齢により聞こえにくくなり、個人差もあるが、おおむね30歳以上になると聞こえなくなる。この程度では、人体への影響はないと思われる」。一方、10歳代の若者にはよく聞こえるとされている。
■この商品を扱う都内の代理店によると、英米などでは9000台以上が販売され、学校や公園の防犯対策として導入されている。ただ国内の販売実績は、個人商店などへの20〜30台のみという。千葉県内の住宅街にあるコンビニでは昨年、試験的にこの装置を設置してみた。店長は「例外もあるが、スイッチを押すと2〜3分で入り口付近にたむろしていた少年らがいなくなる」と効果を話す。
■足立区内の公園は約470か所。昨年度、トイレの便器や窓ガラスなどが破壊される被害は総額約300万円に上ったほか、落書きや騒音の苦情もある。大半は夜間に集まる中高生らしく、今回設置する区立北鹿浜公園(約2ヘクタール)でも約70万円の被害が出ている。区の委託で警備会社がパトロールしているが、「常駐できずに効果が上がらない」(区公園管理課)という。
■今回、装置(約20万円)は区に無料レンタルされる。区は地元町会の了解を得た上で5月に設置し、毎日午後11時〜午前5時頃に作動させ、来年3月まで実験する予定。区の担当者は「近隣住民の迷惑にならない場所に設置する。若者がほかの公園へ流れたら、そこへの設置を検討する。そもそも、中高生が深夜に出歩かなければ、こんな実験をせずに済むのだが」と話している。
(4月24日、読売新聞)
★この高周波による管理は、「動物的管理」「環境型管理」(ドゥルーズ的管理とも呼ばれ、規律訓練型のフーコー的管理と対比される)の最たるものだろう。「環境型管理」の典型が「マクドナルドの硬い椅子」(宮台真司)だと言われているが、椅子を硬くすることにより、客の回転率を高め、客の流れをコントロールする。椅子の硬さだけではない。冷暖房の温度、照明の明るさ、BGMのジャンルや音量、家具やインテリアの仕様や配置。これらも環境の中にさりげなく埋め込まれて同じ役割を果たしている。この種の管理の最も重要な点は、個人がそうされていると気がつかずに行動をコントロールされていることだ。
★私も中高と、友だちとときどき深夜徘徊をしていた。もちろん破壊行為はしていないが、若いころの深夜徘徊は楽しいもので、誰でも経験のあることだろう。しかし大人になると、自分のことを棚に上げて、そういうことをやる若者に警戒心を抱く。若者恐怖症は世代間の文化的な断絶が大きいほどひどくなるのだろう。都市部では子供を遊ばせる場所がなかなか見つからないが、若者の居場所も少ないのだろう。このような方法は一度導入されれば、排除のための安易な方法としていろんな方面で活用されてしまうだろう。フランスでは、この方法は人権侵害として撤去を命じられていたはずだ。

厚生年金の給付水準50%割れ 現状納付率で厚労省再試算(日本)
■国民年金保険料の納付率が現状程度の65%で推移した場合、将来の厚生年金の給付水準(現役男性の平均的手取りに対する年金額の割合)は49.2〜49.35%にとどまり、政府公約の50%を割り込むとの厚生労働省の試算が14日、明らかになった。厚労省が2月に公表した09年度の年金財政検証では50.1%の給付水準を維持できると試算していたが、納付率が80%に回復することを前提とした数字で、納付率が下回るケースについては数字を出していなかった。
■07年度の納付率は63.9%。実績値で試算すれば給付水準が50%を切ることが確実なため、あえて「80%」を前提とした試算だけをしていた疑いが強く、年金不信はさらに強まりそうだ…(続きはタイトルをクリック)
(4月15日、毎日新聞)
公的年金の予想運用利回りを名目4.1%に引き上げ=厚労省(日本)
■厚生労働省は、5年ごとに行う公的年金の「財政検証」で、長期の予想運用利回りを現行の名目3.2%から4.1%に引き上げた。厚労省は、今後100年程度の国民年金と厚生年金の財政状況を検証する「財政検証」を5年に1度実施することになっている。同省が23日に公表した2009年財政検証結果によると、前提とする物価上昇率は前回の04年と変わらずの1.0%としたが、名目賃金上昇率は前回の2.1%から2.5%に、名目運用利回りは3.2%から4.1%に引き上げた。「日本経済の潜在的な成長力の高さ」(厚労省年金局数理課)などが引き上げの理由。
■今回算定された名目運用利回りは、物価上昇率の1.0%に将来の実質長期金利2.7%と分散投資効果0.4%を足したもの。実質長期金利は前回の2.0%から、分散投資効果は0.2%からそれぞれ引き上げられた。同省によると、利回りの算定に当たっては、長期金利上昇に伴う国内債券のキャピタルロスの影響や、08年12月末時点での株価状況なども織り込んでいるという。また、今回の検証は、基礎年金の国庫負担割合が現行の3分の1強から2分の1に引き上げられることを前提としている。
■年金積立金の市場運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、新たな運用利回りを踏まえ、2010年以降の次期基本ポートフォリオを策定する見通し。GPIFは06年度まで4年連続で運用損益がプラスだったが、07年度は市場運用利回りがマイナス6.41%となり、5年ぶりのマイナスに落ち込んだ。08年度も4─9月期ではマイナス3.13%で、10─12月期の株安や円高の影響を考慮すると、2年連続のマイナス運用になる可能性が大きい。 
(2月23日、ロイター)
★今回(2月23日の話)算定された名目運用利回り4.1%は、物価上昇率の1.0%に将来の実質長期金利2.7%と分散投資効果(=国内外の株式投資による追加収益)0.4%を足したもの。実質長期金利は前回の2.0%から、分散投資効果は0.2%からそれぞれ引き上げられている。長期金利を期待成長率と考えれば、現在は1.5%で、2.7%という数字はどこから?デフレから脱却もできていないのに物価上昇率1%?株式での運用は、上記にあるように2年連続で元本割れしているのでは?こんなことばかり言っているから(ありえない願望から逆算しているから)、未納率が上がるという悪循環に陥っているのではないのか?

グーグル「ブック検索」和解が拡げる日本出版界への波紋
■「対岸の火事だと思っていた」――。講談社で著作権問題に対応する谷雅志・編集総務局長は戸惑いを隠さない。
■米国内での書籍のデータベース化をめぐり、グーグルと出版社側とが争っていた訴訟の和解案が、海を越えて日本に波及している。3月末、大手出版社が加盟する日本書籍出版協会は緊急集会を実施。出版関係者180人が集まり、和解案について熱心な議論が交わされた。参加者からは「自社の書籍がこんなに該当するとは想定外」「今後発刊される書籍への対応はどうなるのか」など、驚きや不安の声が次々と上がった。 
■波紋を広げているのは、グーグルが進める「ブック検索」というサービス。グーグルは現在、世界中の書籍のデジタル化を推進している。具体的には、出版社や著者と契約を交わして書籍をネット公開する「パートナープログラム」と、図書館から無償提供された蔵書をデータベース化して公開する「図書館プロジェクト」の2本立てとなる。
今回、日本への影響が懸念されているのは、米国での「図書館プロジェクト」をめぐる和解案である。
■グーグルは2004年から、米国内でハーバード大学など主要大学と提携して蔵書のデジタル化を進めている。図書館プロジェクトはパートナープログラムと異なり、出版社や著者と契約を結ばない。そのため蔵書をスキャンしてデータベース化することなどが「著作権侵害に当たる」と訴えられていた。
■グーグル側は図書館の蔵書のデジタル化について、米国の著作権法で認められている「フェアユース(公正使用)」条項に該当すると主張。特定の条件をクリアしたうえで批評や教育などを目的とすれば、著作権侵害には当たらないとした。見解は真っ向から対立し、2年以上の歳月を経て昨年10月に和解した。
■今回の和解で、グーグルは米国内で著作権が保護された書籍でも、絶版本か市販されていない書籍ならばデジタル化して商業利用ができることになった。見返りとして、グーグルは商業利用で得る総収入のうち、63%を著作権者に支払う。また、これまでに許可なくデジタル化した書籍について、1作品につき60ドルを補償。著作権者はグーグル側にデータベースから書籍データの削除要請をすることも可能だ。和解案は米国が対象で、書籍の閲覧は、当和解案は米国が対象で、書籍の閲覧は、当面のところ米国内からのアクセスに限られる。だが、和解の影響は米国にとどまらない。
(東洋経済オンライン、4月22日)





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posted by cyberbloom at 22:57 | パリ ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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