2009年03月27日

豪華絢爛、エリゼ宮

9月20日は Journées du Patrimoine といって、エリゼ宮を始めとするフランスの1500にのぼる公的な建物が一般公開される。公的な建物の多くは歴史的建造物。その中でもエリゼ宮(=フランス共和国大統領官邸)は目玉中の目玉である。その日、長蛇の列をものともせず、エリゼ宮探索に挑んでくれたKちゃんのリポートです。

「宮殿の中は、本当にすばらしいですよ。どの部屋も趣きが違って、見ごたえがあります。中はゆったり自分のペースで見れ、ほとんどのところが混んでいません。急かされることなく、聞けば説明もしてもらえます。報道陣も多くいて、行列で私の前の、先に来ていた妻と娘のところに横入りしたお父さんは、大食堂のところで質問した後、報道陣にインタビューされてました。私もどこかのニュースに体半分くらい出ているかも。大食堂は Table Setting がちゃんとしてあって、あの広さと天井のデコレーションは圧巻です」

以下は「祝宴の間‐SALON DES FETES」の写真。もちろんKちゃんから提供していただきました。

Salle des fetes01.JPG

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Salle des fetes03.JPG

「祝宴の間」はパリ万博の1889年に完成し、万博の行事が行われました。現在は共和国大統領の就任式や、公式晩餐会などの公式行事がここで行われています。先日初めてベネディクト16世がフランスを公式訪問したのですが、そのときのセレモニーにもこの部屋が使われていました。有名なエリゼ宮のクリスマスツリーもこの部屋に飾られます。天井のデコレーション(1896年に完成)はギヨーム・デュビュフによるもの。

次は大統領の執務室、つまり仕事場。

「サルコジの私用の書斎とか、大使に会う部屋とか、20部屋ほど公開されてました。何しろ今使われているところですからね、興味深いです。もらった冊子の中に、Le directeur de cabinetからのメッセージが挟まれていて、そこには、'例年のように今年も多くの人に見学まで長い間待ってもらうことになると思い、私達はこの機会が皆さんにとって快適で興味深いものになるよう、できるだけのことを準備しました…。もし何か来年のためにコメントや提案等あれば、こちらへ送ってください…などと書かれています。どうも開門も予定より早かったみたいだし、待っている間も人間らしく過ごせるようになっていたし、去年の提案が実現したのでしょうか」(Kちゃん)

Salon des Ambassadeurs01.JPG

↑大使の間 Salon Des Ambassadeurs −共和国大統領が各国大使から信任状を受け取ります。

Salon des portraits01.JPG

↑肖像画の間 Salon Des Portraits −元はといえば、ナポレオン1世の執務室だったのが、ナポレオン3世(第2帝政期)が当時の8人の国家元首の肖像画を飾ることに決め、この名がつきました。現在は共和国大統領の私用の書斎として使われています。

Salon Dore01.JPG

↑黄金の間 Salon Doré −共和国大統領の執務室。エリゼ宮のちょうど中心に位置しています。ジスカールデスタン大統領を除く、すべての第5共和国の大統領がこの部屋を仕事部屋にしてきました。部屋にはゴブラン織りの「ミューズたち」というタピスリーが飾られ、金色のブロンズとクリスタルで作られたシャンデリアはナポレオン3世の時代のもの。

Salon Dore_le bureau le plus precieux01.JPG

↑ルイ15世様式の執務机は18世紀に家具職人シャルル・クレサンによって作られ、ドゴール将軍の要請によってこの部屋に置かれました。この机はフランス家具の傑作とされ、エリゼ宮の中でも最も貴重な家具です。

各部屋の解説はKちゃんから送られてきたパンフレットを参照しましたが、そこにはサルコジ夫妻の濃〜いツーショット写真が。




noisette

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posted by cyberbloom at 15:57 | パリ ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | フランスの美術館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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