2009年01月13日

週刊フランス情報 5 - 11 JANVIER 後編

【動画】Des milliers de Parisiens défilent contre l'offensive à Gaza
■Deux semaines après le début de l'offensive israélienne, des dizaines de milliers de personnes ont défilé samedi à Paris et en province en signe de soutien aux Palestiniens. Dans la capitale, quelques incidents ont émaillé la fin de la manifestation.(TF1,janvier10)
★イスラエルが攻撃を初めてから2週間が経過した。フランス全土で数万規模のデモが行われ、パレスチナへの支持を表明。パリでは散会の際に警官との小競り合いも。一部の人々はイスラム武装勢力への支援とイスラエルへの憎しみを表明することを憚らないが、大多数はおだやかなデモを行っている。
★デモには労働組合と左派政党が結集しているが、注目すべきは社会党が参加していないこと。LCR(極左)のスポークスマンは「フランス国民の立場は、イスラエルに好意的なサルコジ大統領の立場に還元されるものではない」、緑の党の書記は「私たちは決してハマスへの支持を求めているわけではありません。過激化は誰の役にも立たないのです」と。
★パリ以外では、リヨン、モンペリエ、レンヌ、ニース。ロンドンではデモと警官がにらみ合い、オスロではデモと警官が衝突している様子が映し出されている。
★10万人以上の人々が集まったロンドンでは、イスラエル大使館の向かいにあるスターバックスがターゲットになっている。スタバはイスラエル系企業として知られ、イスラエル製品のボイコットの対象にもなっている。youtubeの映像を見ると、みんな Shame on you!(恥を知れ)と叫んでいる。BBCニュースにもデモの模様が放映され、スタバらしき建物も一瞬映っている(下)。
★もちろん、ユダヤ人にしても様々な立場がある。パレスチナの流血の原因はシオニズムにあるとして、それと距離を置くユダヤ人も少なくない。1日に開かれたウィーンフィルのニューイヤーコンサートで指揮したバレンボイムが新年のあいさつで、「09年が世界を平和、中東に人類の正義が訪れる年になることを望む」と述べた(1月4日、朝日新聞)。バレンボイムはイスラエル国籍だが、イスラエルとアラブの若者らの混成による楽団を率い、中東和平の推進に尽力、08年にパレスチナから名誉市民権を得ている。
【動画】Clashes mar Gaza march in London(BBC,10 January 2009)
‘The windows of a Starbucks was smashed and three police officers were injured as a minority of people threw missiles.’

ユダヤ・アラブ系住民多いフランスでは飛び火警戒
■多くのユダヤ系住民とアラブ系住民を抱えるフランスでは、パレスチナ自治区ガザ地区での紛争が国内に飛び火することを恐れ、当局が神経をとがらせている。南部トゥールーズでは5日、ユダヤ教施設前に車が突っ込む事件が起きた。大きな被害はなかったが、アリヨマリ内相は6日、国内のすべての知事に対し、中東紛争を国内に持ち込もうとする試みに対し注意するように通達を出した。
■一方、仏ユダヤ機構代表と仏イスラム教評議会も5日夜、ガザでの紛争を国内に持ち込まないことを確認した。しかし、イスラム教評議会内にはイスラエル軍の攻撃を激しく非難する過激グループも所属しており、ユダヤ機構代表との「妥協」を嫌っている。国内ではユダヤ系住民もイスラム系住民も多く、イスラエル軍の攻撃に対する4日のデモには約2万5000人が参加。5日のイスラエル支持のデモには約1万2000人が参加するなど敏感に反応している。双方の墓地が荒らされる事件もひんぱんに発生するなど敵対意識が強い。
■ガザでの戦闘が激化するにともない、デパートなどの公共建物の入り口でのチェックが一段と厳しくなったほか、ユダヤ教、イスラム教関連施設の周辺などでは、車爆弾の恐れがある不法駐車に対するチェックが厳しくなるなど、厳戒態勢が敷かれている。
(1月9日、産経新聞)

フランス国営テレビ、夜間のCM取りやめ
■フランスの国営「フランス・テレビジョン(France Television)」傘下のフランス2、フランス3は5日から、午後8時から翌朝6時までのCM放送を取りやめた。 これは、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領が推進するメディア改革の一環で、「文化革命」とも称されている。英BBCをモデルに国営テレビを改革することを目指し、その第一歩として、2011年までにフランス・テレビジョン全チャンネルでCM放送を廃止する。
■一方で、こうした措置はサルコジ大統領による一種の権力掌握であり、大統領の友人が所有するTF1などの民放局が広告収入を独占できるようにするものだとの批判の声も上がっている。フランス3(France 3)の一部のスタッフはこの日、CM放送の停止に抗議して仕事を放棄し、ニュースを含む昼間の複数の番組が放送できなくなるという事態に陥った。政府が提出した国営テレビ改革法案の話し合いは難航しており、上院議会は7日にも議論を再開する予定だ。同法案に反対するフランス・テレビジョンの組合側は、7日にストライキを行うよう呼びかけている。
(1月6日、AFP)

三菱自動車、プジョー・シトロエンにEV車供給を検討
■三菱自動車が仏自動車大手プジョー・シトロエングループ(PSA)に電気自動車(EV)の供給を検討していることが8日、分かった。両社は2008年6月、EV用のリチウムイオン電池やモーターの共同開発、三菱からの技術供与で合意しており、完成車のOEM(相手先ブランドによる生産)などさらに踏み込んだ協力態勢を築く。
■供給を検討しているのは、今年夏から国内発売予定の「iMiEV(アイミーブ)」。三菱はアイミーブの生産台数を09年度で2000台、11年度に1万台以上に拡大する計画だ。搭載するリチウムイオン電池の生産能力が限られているため、PSAへの供給開始は11年度以降とみられる。三菱は自社ブランドのEVを欧州で発売し、ブランド力を高めると同時に、PSAへのOEM供給で生産コストを下げる狙いもある。EVは走行中に二酸化炭素(CO2)を出さないため、規制の厳しい欧州でも次世代の環境対応車の主力車種として普及が期待されている。
(1月8日、読売新聞)

【画像】クモの巣に霜、冬本番迎える欧州各地
【画像】寒波のフランス、観光名所も雪景色

Marseille : le chaos jeudi encore
■La région PACA connaît ses pires journées d'hiver depuis 1987. Trains, avions, routes : le retour à la normale est très lent.
★フランスは1987年以来の記録的な寒波に見舞われている。地中海に面するマルセイユですら雪によって飛行機も電車もクルマもストップ。このニュースは日本のメディアからは伝わってこないが、地球温暖化と整合性が取れないからか?


★commented by cyberbloom

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posted by cyberbloom at 21:00 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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