2008年11月09日

週刊フランス情報 4 - 10 NOVEMBRE

「欧州と世界に大きな希望」=仏大統領、オバマ氏を祝福
■フランスのサルコジ大統領は5日、米大統領選で当選した民主党のオバマ候補に書簡を送り、「世界が一丸となって巨大な課題に対応すべき今、あなたが選ばれたことはフランス、欧州、世界に非常に大きな希望を与えている」と祝福した。
■サルコジ大統領は「米国民は変革、開放性と楽観主義を選択した」と指摘。フランスと欧州は「世界の平和と繁栄の維持に向けて米国と協力する上で、新たなエネルギーを得られるだろう」と表明した。(
(11月5日、時事通信)
□関連エントリー「アメリカ大統領選挙とフランス」(11月9日、FRENCH BLOOM NET-main blog)
★「偽サルコジに騙されたサラ・ペイリン」の動画も。

サルコジ大統領、金融危機対応が評価され支持率が急上昇
■フランスのCSAがパリジャン紙の依頼で実施した世論調査によると、世界的な金融危機解決に率先して当たっているサルコジ大統領の支持率が、過去1カ月で急上昇した。調査では、サルコジ大統領がフランスの直面する主要な問題を処理する能力があると「確信している」との回答が全体の47%に上り、前月の40%から上昇。「確信していない」との回答は46%で、同54%から低下した。
■サルコジ大統領は過去1カ月間に、欧州の首脳を集めた会合を繰り返し、銀行システム支援と市場の混乱緩和に向けた欧州規模の計画を協議した。このほか、カナダ、中国、米国を訪問し、精力的な活動が国内メディアに評価された。2007年末から今年初めにかけ、大統領は派手な生活ぶりが批判されて支持率が30%を下回り、就任から1年以内の支持率としては歴代大統領のうち最低水準に落ち込んでいた。
(11月7日、ロイター)

ECBが0.5%利下げ、英中銀は1.5%の大幅下げ
■欧州中央銀行(ECB)は6日、定例理事会を開き、ドイツやフランスなどユーロ圏15カ国の最重要政策金利を現行の年3.75%から0.5%引き下げ、年3.25%とすることを決めた。英イングランド銀行(BOE)も6日の金融政策委員会で最重要政策金利を現行の年4.50%から1.5%と大幅に引き下げ、年3.0%とすることを決めた。英国の政策金利が3%まで下がるのは1955年以来約半世紀ぶり。
■世界的に深刻化した金融危機が実体経済にも波及し、欧州でも景気後退色が強まっているため、利下げで景気下支えを図る狙い。ECBとBOEはいずれも先月8日、米連邦準備制度理事会(FRB)と協調して0.5%利下げしており、1カ月間で2回の利下げに踏み切った。
FRBは先月29日にも政策金利を0.5%引き下げて年1%、日銀も同31日に政策金利を0.2%引き下げて年0.3%としており、世界的な不況懸念が高まる中、日米欧の中央銀行が利下げで足並みをそろえた形だ。
■ユーロ圏は今年4~6月期の実質成長率が前期比0.7%減(年率換算)と99年のユーロ導入後で初のマイナス成長に転落。英国も7~9月期の実質成長率が前期比2.1%減(同)と92年以来、16年ぶりのマイナス成長に陥った。さらに、EU(欧州連合)の欧州委員会は3日、ユーロ圏が7~9月期と10~12月期もマイナス成長が続き、09年も年間で0.1%成長に低迷するとの予測を発表していた。景気悪化懸念を受けて、ECBのトリシェ総裁は先週の講演で、今回の理事会での追加利下げの可能性を示唆していた。ECBは今年7月、インフレ沈静化を狙って利上げしたが、その後の原油価格の急落なども連続利下げを決めた背景とみられる。
(11月6日、毎日新聞)
★下げ方が足りない、やることが後手に回っている、まだインフレを気にかけているのかといういらだちの声も。フランスのラガルド経済財務雇用相もテレビで、景気回復には十分ではない、おそらく年内にさらに0.5%の利下げが行われると言っていた。

「タクシー」のS・ナセリに禁固6月の判決
TAXi■アクション映画「タクシー」シリーズで知られるフランスの男優サミー・ナセリが5日、無免許運転で女性警官をはねて負傷させた罪で、当地の裁判所で6カ月の禁固刑と7500ユーロ(約94万円)の罰金を言い渡された。
■ナセリは11月初め、無免許で車を運転してパリの地下駐車場から出ようとした際に、女性警官をはねて軽傷を負わせた。車を止められた際には、兄弟のふりをしたという。ナセリは過去にも、飲酒運転、スピード違反、暴行事件などで有罪判決を受けている。ナセリはこの日は出廷しなかったが、弁護士はナセリは自分の行為に対して深く反省していると述べた。ナセリはリュック・ベッソン制作の「タクシー」シリーズ4作に主演している。2005年にはハリウッドで同作品のリメークが制作されている。
(11月6日、時事通信)
★「タクシー」シリーズでのパートナー、マリオン・コティヤールは去年、「エディト・ピアフ‐愛の賛歌」でアカデミー主演女優賞を受賞。明暗を分けた格好。

カフェもデザートもノン・メルシー!
■「ランチ時は、メイン料理だけを頼んで、締めのエスプレッソはパスするというお客さんが増えているんです」そうため息をつくのは、フランスのあるレストランチェーンのディレクター。「職場のエスプレッソマシーンで済ますのでしょう。実際に、コーヒーの売り上げは今年に入って5%も落ちました」。
■不況による個人の購買力の低下に伴い、フランス人の食事の風景が変わりつつある。苦い顔をしているのは、カジュアルな店だけでなく、アラン・デュカスがオーナーを務める高級ビストロ「オー・リヨネ」でも「食前酒は省き、デザートは何人かでシェアする」客が多く見られるという。ある統計でも今年に入って、フランス人がカフェやレストランに行く頻度は20%も減ったという。何とか客足を戻そうと、「リピーターには10〜20%割引」とキャンペーンを展開している店もある。グルメの国も、さすがに不況には勝てなかった?
(11月4日、COURRiER Japon + hitomedia )

「ボージョレ・ヌーボー」成田に到着
ボージョレの真実■フランス産ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」の初荷が7日、成田国際空港に到着した。解禁日はフランスのワイン法で「11月の第3木曜日」と定められており、20日から店頭で販売される。
■この日到着したのは、日本航空がアムステルダム発の臨時貨物便で運んだ約5400ケース(約6万5000本)。輸入元の大手酒販会社などによると、今夏は雨が多く収穫が遅れたが、9月に入って晴天に恵まれ、新酒に適したブドウに仕上がったという。輸入量は昨年比20%減の約650万本(750ミリリットル換算)で、小売価格は1本2500~3000円。
(11月7日、毎日新聞)

「ヌーベルバーグ」から50年で回顧上映−大阪ヨーロッパ映画祭
■プラネットプラスワン(大阪市北区中崎町2、TEL 06-6377-0023)で11月8日より、フランスのヌーベルバーグを特集した回顧上映イベント「ヌーヴェルヴァーグから遠く離れて」が開催される。同イベントは、今年で15回目を迎える「大阪ヨーロッパ映画祭」の関連イベント。
■フランス語で「新しい波」を意味する「ヌーベルバーグ」は、「新しい社会の動き」として生まれた言葉。1958年3月、初めて「映画の動き」として雑誌で使われたことにより、1950年代末〜60年代にかけて、フランスで若い作家を中心におこった新しい映画の動きを指すようになったと言われる。それまでは助監督など長い下積み経験が必要だとされた若い作家たちが「経験無しに映画を撮り始めたことで新しい映画を生み出すことになった」(大阪ヨーロッパ映画祭事務局)という。
■同イベントでは、今年が映画における「ヌーベルバーグ」が生まれてちょうど50年となることから、その時代の作品を回顧上映することを企画した。上映作品は、カイエ派のクロード・シャブロル監督作品「美しきセルジュ」「いとこ同士」や、左岸派のアラン・レネ監督作品「ヒロシマ・モナムール(二十四時間の情事)」など17作品。これらの作品については、「内容は多岐にわたっている。その多様性をご覧いただけるあらゆるタイプの作品を取り上げた」。
(11月6日、梅田経済新聞)
□大阪ヨーロッパ映画祭公式サイト http://www.oeff.jp/

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posted by cyberbloom at 17:39 | パリ ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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