2008年10月05日

週刊フランス情報 29 SEPTEMBRE - 5 OCTOBRE 後編

欧州、金融危機抑止へ財政協定棚上げ、「あらゆる措置講じる」
■英独仏伊の欧州4カ国首脳による金融危機対応の緊急会合は4日夜(日本時間5日未明)、共同声明を採択し終了した。銀行への資金投入や預金保険拡充など今後の公的支出が膨らむ場合は、財政規律の維持を定めたユーロ圏の「安定・成長協定(財政協定)」の履行棚上げを示唆。欧州各国が青天井で危機を封じ込める構えを示した。ただ今回の異例の措置が各国の財政規律を緩ませ、統一通貨ユーロの信認に影響する可能性もある。
■会合後に記者会見したサルコジ仏大統領は「金融システムの安定を保つために欧州各国は必要なあらゆる措置を講じる」と言明。銀行の経営危機などには経営者や株主の責任をはっきりさせた上で救済に乗り出し、実体経済への悪影響を食い止める姿勢を強調した。
■声明は欧州委員会に対して、各国の対応を柔軟かつ機動的に評価するよう求め、さらに「財政協定の妥当性は現下の異常な状況の影響を受ける」と明記した。公的資金投入などによる財政支出が生じた場合には、協定違反を事実上容認する方針を示した。
★サルコジ大統領は先月23日の国連でアメリカの行き過ぎた資本主義を批判したが、グローバル経済のもとではそれに巻き込まれざるを得ない。先週はヨーロッパの金融危機が表面化。各国当局は破綻の連鎖を防ぐため、オランダ・ベルギー大手銀フォルティス(9月28日)、英中堅銀B&B(29日)、フランス・ベルギー大手銀デクシア(30日)を立て続けに公的管理下に置いた。サルコジ仏大統領は国連でも「この問題の責任は誰にあるのか。責任のある者が処罰され、説明責任を果たすことを期待する」と発言したが、今回も経営責任を厳しく問うことを主張した。至極当然のことだが、日本のバブル処理のときはどうだったっけ?

ECB総裁、金利引き下げも検討 金融市場は「異常な不透明感」
■欧州中央銀行(ECB)のジャンクロード・ トリシェ総裁は2日、ECBが主要政策金利の引き下げを検討していたことを明らかにした。世界的な金融市場の混乱を背景に、これまでのECBの方針を大幅に変更する可能性を示唆した形だ。ECBは同日、主要政策金利を現行の4.25%に据え置く決定をしているが、トリシェ総裁は独フラクフルトで開いた記者会見で「2つの選択肢を検討した。1つは金利を据え置くこと。もう1つは金利の引き下げだ」と語った。トリシェ総裁は、金融市場における「異常な水準の不透明感」をくりかえし強調しながら、「われわれ理事会は、全会一致で金利据え置きを決定した。だが、2つの選択肢を検討した結果だ」と述べた。
(10月3日、AFP)

米、金融安定化法が成立 下院が修正案可決、大統領署名
■米下院は3日午後(日本時間4日未明)の本会議で、最大7000億ドル(約73兆円)の公的資金で金融機関から不良資産を買い取ることなどを柱とする緊急経済安定化法案(金融安定化法案)の修正案を賛成多数で可決した。上院は1日に同修正案を可決済み。ブッシュ米大統領は速やかに署名し、同法は成立した。
■米国発の金融危機の封じ込めへ、過去最大の税金を投入する金融安定化対策が動き出す。ただ不良資産の買い取り価格など不透明な部分が残っており、売却に伴う損失の処理で金融機関の自己資本が不足する恐れもある。金融危機が収まるか、なおハードルは多い。
■投票結果は賛成263、反対171だった。下院は9月29日、当初法案を共和党を中心とした反対で否決。世界同時株安の引き金となり、金融市場の動揺を招いた。修正案に預金者保護の拡充などを盛り込んだことで一転して賛成が優勢となった。
(10月4日、NIKKEI NET)

“米金融大手”トップのべラボーな報酬
●カントリーワイド/113億1240万円
●ゴールドマン・サックス/81億920万円
●リーマン・ブラザーズ/79億900万円
●JPモルガン・チェース/22億7480万円
●バンク・オブ・アメリカ/22億1430万円
●モルガン・スタンレー/19億4150万円
●メリルリンチ/17億3250万円
●シティグループ/2750万円
(1ドル=110円で換算)
■米下院による「金融安定化法案」の否決が世界同時株安の引き金を引いた。こうなることは下院議員だって分かっていたろうが、米国民の「億万長者を何で税金で救済する必要があるの?」という怒りを無視できなかったからだ。確かに、CEO(最高経営責任者)たちの報酬は目が飛び出るほどベラボーだ。米フォーブス誌が毎年行っている「米大企業のCEO報酬ランキング」によれば、金融大手のCEOの2007年の報酬額(給与、ボーナス、権利が確定した株式供与、行使されたストックオプションなどの合計金額)は表のようになっている。
■カントリーワイドは、サブプライムローン問題の“元凶”といってもいい住宅ローン最大手企業だ。経営破綻の危機に陥り、今年7月、バンク・オブ・アメリカに買収された。そんな経営状態だったのに、113億円ももらっていた創業者のアンジェロ・モジロCEO(当時)は、米議会から総スカンに遭い、私財提供まで求められた。結局、懐に入るはずだった株の売却益と退職金40億円の権利を放棄させられた。そりゃ当然だろう。
(2008年、日刊ゲンダイ)
★下院で金融安定化法案は一度否決された。11月4日に向けて選挙戦で厳しい戦いを迫られている共和・民主党議員の元に、「ウォール街救済構想」に憤慨した選挙区民からの怒りの電話やEメールが寄せられ、反対票が増加した結果だった。アメリカ国民は、支払える以上の住宅ローンを組んだ人々を支援するという考え方についても納得していない。明らかに現在の危機の根源には、住宅ローンの債務不履行がある。その多くは金融機関の口車にのせられて、夢のような大きな庭付きの家を手に入れ、ホームエクイティローンで耐久消費財を買いまくった。
★二大政党制で様々な人種、支持層を包含するアメリカ議会では、個々の議員の判断と意見を尊重するという原則から、政党の規律は緩い。個々の法案などに大まかな対処方針は示すが、処罰を伴うような「党議拘束」の慣習はない。党決定に反する行動をとると党規違反で処罰対象となる日本の国会議員とは異なっている。 アメリカでは逆に、議員の「投票履歴」は有権者にとっての重要な評価基準にもなる。特に、細かい小選挙区で支持を集めて当選してきた下院議員の場合は地元の声を反映した投票行動をとる傾向が顕著。

民主、無駄遣い削減9.1兆円 政権公約の財源手当て
■民主党が次期衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込む財源の手当て策が30日、分かった。まず無駄遣いの削減を優先し、国の直轄事業の縮減や独立行政法人向けの補助金削減などで計9兆1000億円を捻出(ねんしゅつ)。外国為替資金特別会計の運用益など「埋蔵金」も7兆2000億円活用する。政権獲得後4年間で、主要政策に必要な20兆5000億円をひねり出す。
■民主党はガソリンの暫定税率廃止や高速道路無料化、農業の戸別所得補償などの主要政策を2009年度、10―11年度、12年度の3段階に分けて実施する方針。必要額は順に8兆4000億円、14兆円、20兆5000億円と見込んでいる。民主党の政策を巡っては、財源があいまいとの批判が出ており、マニフェストで詳しく示すことにした。 (16:00)
★これは日本の民主党の話。これが次の選挙の最大の争点だろう。増税する前に無駄に使われている金、官僚が隠している金を全部さらけ出せということだが、果たして民主党が官僚べったりの自民党とは違う姿を明確に打ち出し、それを実行できるのか注目。

【画像】仏シトロエン、エルメス仕様の名車2CVを公開
■パリ・モーターショー(Paris Motor Show)で2日、仏シトロエン(Citroen)の往年の名車2CVに高級ブランド・エルメス(Hermes)が内装を施した特別車を公開した。今年は同車の誕生60周年にあたる。(10月4日、AFP)




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posted by cyberbloom at 21:37| パリ 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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