2008年09月13日

週刊フランス情報 8 - 14 SEPTEMBRE 前編

タランティーノ監督「イングローリアス・バスターズ」のヒロインは仏女優!
melanielaurent01.jpg■来月の撮影スタートを前に、現在キャスティングが佳境に入っているクエンティン・タランティーノ監督・脚本の最新戦争映画「イングローリアス・バスターズ」のヒロイン、ユダヤ人女性ショシャンナ・ドレイファス役が決まった。
■仏芸能サイトPure Peopleが報じたもので、主役のショシャンナ役は、フィリップ・リオレ監督の「心配しないで」(06、DVD題「マイ・ファミリー/遠い絆」)で07年のセザール賞若手有望女優賞を受賞している25歳のフランス人女優メラニー・ロランに決定。彼女はすでに同作との契約を済ませ、タランティーノ監督がいるロサンゼルスへ飛んで撮影準備に入っているという。
■ロランは83年2月21日パリ生まれ。主な出演作に、ジャック・オーディアール監督のフレンチノワール「真夜中のピアニスト」(05)や、第2次大戦を描いた「デイズ・オブ・グローリー」(06)。日本で近々見られる出演作はセドリック・クラピッシュ監督の群像劇「PARIS(パリ)」(08、12月公開)で、中年の歴史学の教授(ファブリス・ルキーニ)から講義中に見初められ、やがて肉体関係を持つ女子大生を演じている。ロランが演じるショシャンナは、10代の時にナチス独軍によって家族を皆殺しにされたため復讐を誓ってパリへ出て、アルド・レイン中佐率いる特殊部隊“バスターズ”が計画するミッション、ヒトラー総統暗殺計画に連携するユダヤ人女性役だ。
■10月にドイツで撮影が始まる「イングローリアス・バスターズ」の出演者はこれで、ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストファー・ワルツ、ダイアン・クルーガー、マイク・マイヤーズ、イーライ・ロス、サム・レバイン、B・J・ノバク、ティル・シュバイガー、マイケル・ファスベンダーとなった。
(9月12日、eiga.com)

「LHC」の最悪のシナリオ
■大変だ! 欧州にある『大型ハドロン衝突型加速器』(LHC)が、9月10日(現地時間)に初めて本格稼働されるという話、あなたは聞いていただろうか。[別の英文記事によると、9月10日午前10時28分、陽子ビームが加速器に入射し、ビームが想定通り周回した。陽子同士を衝突させる実験は数週間後に行なわれるという]。もちろん聞いたはずだ。それに、LHCが史上最も巨大で高価な科学機器であることや、宇宙に対する根本的な考え方を変えることになるということも、何度も繰り返し聞いたはずだ。そう、すごい話だ。でも、具体的にLHCにはどんな意味があるのだろう?
■最悪のシナリオ:誤って極小のブラックホールが作成され、一瞬のうちに地球が消える。軽い冗談だ。CERN内外の科学者たちは、LHCが地球最後の日のシナリオを作り出す可能性を否定している。理論的にいって、LHCが生成し得るブラックホールには、電球を点灯させるエネルギーもない。その一方で、英国王立協会の王立天文台長、Martin Rees氏は、[LHCの事故によって]世界が破滅する確率を5000万分の1と見積もっている(ある種の宝くじに当たる確率に近い)。
(9月11日、WIRED VISION)
★5000万分の1の確率でもそういうことが起こりうるのなら、やるべきではないのでは、と素人考えで思ってしまうのだが。もう少し分かりやすく、こういう実験の意味とリスクを説明できないものか。先端の研究者(ノーベル賞級の研究者ばかり)が関わっていると言われても、それだけで納得できるわけがない。その話を聞いてパニックになり、自殺してしまったインドの少女の気持ちもわからないではない(「インドの少女、欧州でのビッグバン実験を恐れ自殺」、9月11日、ロイター)。

少子化対策、フランスに負けじとロシアも太っ腹
■やや旧聞に属する話で恐縮だが8月22日、わが国では舛添厚生労働大臣が閣議後の記者会見で少子化対策の一環として妊婦健診や出産育児一時金の拡充を検討する旨を表明、来年度予算に盛り込むべく検討を開始との報道がなされた。
■同じ日付のモスクワタイムズ紙。ロシアの2008年上半期の新生児数は81万1500人と、前年同期(75万3000人)に比べ、7.8%増加した。これまでのところ、新生児数は死亡者数をわずかに上回っている。これはすなわち、ロシア最大の懸念事項であった人口減少に歯止めがかかりつつあることを意味する。
■こうした傾向の背景には、経済成長に伴う生活環境の改善もあるが、ロシア政府による強力な少子化対策があることを忘れてはならない。ロシアの人口は1993年をピークに、ここ数年毎年70〜80万人自然減少している。日本をはるかに上回るペースでの人口減少が続いていることになる。
■2005、2006年と当時のプーチン大統領は教書演説の中で人口問題に触れ、人口増加のための具体的な政策に取り組むことを公言した。特にロシア国民に説得力を持って迎えられたのは、2006年12月に立法化された出産・育児手当の増額である。その目玉は2007年1月1日以降に生まれた2人以上の子供に対し、25万ルーブル(直近レートで約105万円)の育児手当を支給するというものである。
■育児手当といっても出産時に現金支給されるものではなく、子供が2歳6カ月以上になってから、住宅・教育向けの支出、あるいは母親の労働年金に充当できるというものである。支給額はインフレスライドする。25万ルーブルとなると、平均的なロシア人の年収(7月の名目賃金は1万7500ルーブル)に相当する額である。これが今年上半期の新生児数増加に結びついたことは疑う余地はない。
★子供2人で100万円!ここまでやらないと実効的な少子化対策にならないってこと。

59歳女性、パリの病院で3つ子を出産
■ベトナムで不妊治療を受けた59歳の女性がパリで3つ子を出産したことが分かった。病院のスポークスマンが8日、明らかにした。フランスでは、自然な妊娠出産が不可能な年齢に達した女性に不妊治療を提供することは違法とされており、この女性の妊娠が発表されて以来、国内メディアでは非難の声が広がっていた。
■8日付パリジャン紙は、「この点に関しては科学の進歩は人類にとって好ましくない」とするカトリック教会のアンドレ・バン・トロワ大司教のコメントを掲載した。スポークスマンによると、女性は6日夜にパリ市内の病院で帝王切開により、それぞれ体重2.3キロと2.1キロの男の子と、同2.4キロの女の子を出産。母子ともに健康状態は良好という。病院側はこれ以上の詳細を明らかにしていない。イタリアの不妊治療専門家セベリノ・アンティノリ医師が63歳の女性の出産を手掛け世界的な物議を醸した1994年以降、さまざまな国では50代後半から60代の女性による出産例も報じられている。
(9月9日、ロイター)
★フランスでは全体的に出産が高年齢化しており、高齢出産と言われる35歳以上での出産は、10人中2人。42歳を越えると出産のリスクが高まるので健康保険が利かなくなる。日本では出産すると一時金と言う形で支給される。

日本、断トツの世界一=ブロードバンドの性能調査で
■ブロードバンド(高速大容量)通信の「品質」では、日本が断トツの世界一−。英オックスフォード大学とスペインのオビエド大学は12日、こうした調査結果を発表した。
■調査は、先進、新興諸国を含む42カ国を対象に行われ、通信速度などを指数化した「ブロードバンド品質スコア」を算出した。それによると、トップは日本の98で、2位のスウェーデン(55)以下を大きく引き離した。このほか韓国(5位)を除き、上位にはオランダ(3位)、ラトビア(4位)など欧州勢が並んだ。一方、米国は16位、英国は24位にとどまった。 
[9月13日、時事通信社]

「H&M銀座店」がオープン、銀座に5000人の大行列!
■スウェーデン発のアパレルブランド「H&M銀座店」(東京都中央区)がついにオープン。朝10:00には、すでに徹夜組を含む約5000人以上が長蛇の列を作った。入場制限をするほどの人気ぶりで、日本初出店ブランドの商品を購入しようと店内は大混雑に。
■「H&M銀座店」は銀座ガスホールビル跡地に建つ、新築ビル「GINZA gCUBE(ギンザ ジーキューブ)」の地下1階から3階に入店。銀座中央通り沿い、銀座松坂屋本館の並びという一等地にありながら、店内はカジュアルな雰囲気を重視。並ぶ商品もリーズナブルでありながらハイクオリティだ、との評判に、これまで高級志向が強かった銀座が変わるのでは? と業界内外で早くから話題を集めていた。
■昨日の夜8:30頃から徹夜で並んでいる女性(東京都内在住)は「いままで、ニューヨークやパリなど旅行先でしか買えなかったので、日本初出店は素直にうれしい。オーガニックコットンを使用していたりと、素材にもこだわりがある。今日はワンピースを狙っています」と興奮気味に語った。
■さらに「H&M」の勢いは止まらない。銀座店に続き、11/8(土)には原宿店(東京都渋谷区神宮前)、09年秋には渋谷店の出店も発表。将来的には大都市の路面店だけではなく、郊外のショッピングセンターなどへの出店も検討していくという。銀座店のオープンを皮切りに、「H&M」が日本全国を席巻する。
(9月13日、東京ウォーカー)

【動画】クリストフ・ルメール、「ラコステ」新作を語る
■ニューヨーク市内で6日、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)が手がける「ラコステ(Lacoste)」が09年春夏コレクションを発表した。ショーは3部構成。冒頭では、南仏のリゾート地を思わせるエレガントでリラックスしたウェアを、ベージュやグレーなどの柔らかな色彩で展開。中盤では、オレンジ、イエローを基調に。最後には、今回が初のお披露目となる「レッド(Red)」ラインを披露。グラフィカルでポップな60年代風スタイルを並べた。コレクションに際し、ルメールが新作について語った。
(9月10日、AFP)

【動画】<09年春夏NY・コレクション>マーク ジェイコブス、新作を語る
■米ニューヨーク市内で8日、マーク ジェイコブス(Marc Jacobs)が09年春夏コレクションを発表した。ヴィクトリア朝時代のドレスやムッシュ サンローランが描いた女性たち、カントリースタイル・・・時代や国の異なる多様なスタイルをミックスし、メタリック素材やスパンコール刺繍で鮮やかに描き出した。コレクションに際し、マークが新作について語った。
(9月11日 、AFP)




★commented by cyberbloom

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posted by cyberbloom at 20:06 | パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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