2008年04月30日

ラルク世界初!海外ライブを生中継…5・9パリ公演

ラルク世界初!海外ライブを生中継…5・9パリ公演
KISS■人気ロックバンド「ラルク アン シエル」の5月9日のフランス・パリ公演が、東京・大阪など5都市のシネコンで衛星生中継されることが26日、分かった。海外コンサートの同時生中継は世界初の快挙となる。
■現在、ラルクは世界ツアー「TOUR 2008 L`7~Trans ASIA via PARIS~」の真っ最中。19日は上海で1万6000人を動員。この日は、初の台湾公演を台北の中山足球場で開催。1万7000人の台湾っ子を熱狂の渦に巻き込んだ。パリでのライブは数年前からオファーを受け続けており、昨年7月にパリで行われた「JAPAN EXPO」でライブビデオを上映したところ5000人のファンが殺到するなど、欧州での人気も証明されたことから、今回のパリ公演が実現した。
■ライブ会場となる「ルゥ ゼニット アリーナ」はU2、エルトン・ジョン、オアシスなどがライブを行っている海外アーティストのライブの聖地。ラルクにとって節目のイベントを日本にいるファンと共有できるように、との配慮から今回の企画が決まった。
■パリでのライブが現地時間午後8時スタートのため、日本では10日午前3時スタートとなるが、パリ公演限定グッズの販売もあり、デジタル上映のため臨場感たっぷりの映像が楽しめる。「ラルク アン シエル」はフランス語で「虹」の意味。パリから日本のファンへ、ライブ生中継という壮大なアーチをかける。
(4月27日、スポーツ報知)
□TOUR 2008 L'7〜Trans ASIA via PARIS〜 
パリ公演生中継日本時間:5月10日(土)午前3:00〜 
全国5ヵ所のシネコンにて
【新潟】T・ジョイ新潟万代
【東京】新宿バルト9
【大阪】梅田ブルク7
【広島】広島バルト11
【福岡】T・ジョイリバーウォーク北九州
料金:¥5,000-
チケット販売方法: http://www.music-airport.com/ods/index.html
□現地時間:5月9日(金)午後8:00〜 
パリ:ルゥ ゼニット アリーナ Le Zénith de Paris
★フランス語では「ラルク・アン」と切れずに、「ラルカン」と発音される。そこはフランスで突っ込まれないのか(笑)。フランスのファンサイトを見てみると、略称の「ラルク」をローマ字式に raruku と表記している。さらに X JAPAN もフランス進出する。「7月5日、フランスのパリで2万人規模のライブをやります」と Yoshiki がすでに表明している。フランスでのJ-ROCK、Visual-Kei(ビジュアル系) の人気は本物のようだ。

なぜラルクと浜崎あゆみは全世界を魅了するのか
■ラルクも浜崎あゆみにも、圧倒的な悲しさがある。ラルクも浜崎も大規模な海外ライブツアーを成功させるほど、世界的にも人気がある。なぜラルクや浜崎は、全世界を魅了するのか。その秘密は、死と隣り合わせなほどに、悲壮美を伴った、彼らの作品の悲しみにある。(全文はタイトルをクリック)
(4月20日、ツカサネット新聞)
★いくら悲しみと死が歌われているからと言って、浜崎あゆみと hyde と村上春樹と三島由紀夫をひっくるめて論じるのは多少強引な気がするが、確かにフランス人にどのように聴かれているかというのは気になるところだ。単にファッションなのか、それとも詞の内容にも踏み込んだ深いレベルの共感なのか(CDには訳詩がついているのか、それとも熱心なファンは日本語が読めるのか)。また、以前は厳然たるヒエラルキーが存在していた文学とロック、フランスと日本の関係が完全にフラットになってしまっているのも興味深い現象だ。
□フランスのファンサイト http://www.laruku.fr/
□関連エントリー「新しいゴシック世代(1)-(3)



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2008年04月27日

週刊フランス情報 21 - 27 AVRIL 松井、今季初の2ゴール

仏大統領、就任1年を総括
■フランスのサルコジ大統領は24日夜、昨年5月の就任から1年を総括する会見を行い、「チベットで起きていることに衝撃を受けた。そのことを中国の国家主席に伝えた」と述べ、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と中国当局の対話の「条件創設」に努力する方針を確認した。大統領はまた、「中国をのけ者にすることを望まない」と言明するとともに、国連常任理事国である中国の国際的役割に一定の評価を与えた。
(4月26日、産経新聞)
★その会見がコチラ(↓タイトルをクリック)
Nicolas Sarkozy : l'interview en intégralité
Retrouvez l'ensemble de l'intervention du chef de l'Etat, interviewé jeudi soir à l'Elysée.

不買運動はスーパーだけでない、鍵は航空・原子力部門に
■2008年4月24日、香港の地元紙「明報」はフランス政府の対中外交政策に関する独自の見解を伝えている。パリでの聖火リレーが妨害に遭ったことで、フランスに対する国民感情は悪化。今や中国全土で仏製商品の不買運動や仏系スーパー「カルフール」に対する抗議行動が発生している。先に3人もの特使を相次いで中国に派遣したサルコジ仏大統領は対中関係を重視しているとの見方が有力だが、「明報」紙は中国政府が握っているフランス向けの巨額の発注書が目当てだと説明。その証拠に事態を改善しようと最初に特使を送ったのは中国側だったことを指摘し、23日に北京を訪れたジャン=ピエール・ラファラン前首相がサルコジ大統領の北京五輪開幕式参加は微妙と伝えたことも明らかにしている。
■中国は現在2400億元(約3兆3600億円)にのぼるフランス向け注文書を握っているため、本当に愛国精神を発揮し不買運動を行うのならば「カルフール」相手ではなく、中国民航局や航空会社、鉄道局や原子力発電部門にフランスが売り込んでいる技術や製品の購入拒否を要求する旨の手紙を書くべきだとしている。
(4月27日、Record China)
★そういえば、フランスは原発を中国に売り込んだばかり。確かに巨額の注文書がものを言うかもしれない。フランスは足元を見られているのか。さすがに経済的な勢いのある国は違う。しかし中国経済とて磐石ではない。上海の株価指数が暴落し、2.5兆ドルの時価が消えた。1990年開設以来の初めての大暴落で、昨年10月から半値近くまで落ちている。中国財務局は株式売買に関する税金を下げることに決め、株価指数も先週3000ptをつけたあと反発の動きを見せているが、中国の個人投資家の多くは損切りを余儀なくされたか、含み損を抱えていることだろう。チベット問題による愛国主義の高まりは、この大きな損失から目をそらせるためという話も聞こえてくる。
上海総合 SSE Composite Index (Shanghai)

拉致、フランスで異例の報道=「悪夢」と反響呼ぶ
■北朝鮮にフランス人女性3人が拉致されていたとの情報が最近、仏紙フィガロに異例の大きな扱いで掲載された。拉致事件はフランスではほとんど知られておらず、「悪夢のような話」と読者から驚きの声が上がっている。
■記事を書いたのはフランソワ・オテール記者。拉致問題への国際世論喚起を目指す日本政府の招きで3月末に訪日し、拉致被害者支援団体「救う会」の西岡力常任副会長らに取材。「アジアの富豪の息子」と称する男にパリで誘惑され、中国経由で平壌へ連れ去られた女性を含め、1970年代末に北朝鮮がスパイにフランス語を教えさせる狙いで拉致したフランス人女性が3人いると19〜20日付の同紙で2面ぶち抜きで伝えた。同紙(電子版)の読者欄には「なぜ日本だけが真実を知るために戦っているのか」「仏政府も事実の解明を進めてほしい」といった声が相次いで寄せられた。24日には一部メディアが仏外務省に確認を求めるなど反響を呼んでいる。 
(4月25日、時事通信)

NATO復帰遅れ、背景に米との確執
■サルコジ仏大統領が表明している北大西洋条約機構(NATO)軍事機構への完全復帰が遅れている。当初は今月初めの首脳会議で復帰するのが目標だったが、来年にずれ込む情勢だ。背景には、欧州の防衛で主導権を取りたい仏と、NATOを主導する米国との確執があるとみられる。サルコジ大統領は昨年、「近く欧州防衛で強力な主導権を取り、フランスがNATOに完全復帰するようにする」と発言。モラン国防相も「08年3月の国防白書で詳細を明示する」と表明した。
■しかし、国防白書の発行は延期され続け、大統領も「08年末の決定」を表明、実際には来春のNATO首脳会議で正式復帰となる見通しが強い。仏は米国に頼らない独自路線を求め、ドゴール政権時代の66年にNATO軍事機構から脱退し、核戦力強化を進めた。その後、95年に軍事委員会などに部分復帰した。サルコジ大統領はシラク前政権と異なる親米路線を打ち出し、NATO完全復帰を表明した。しかし、具体的交渉が始まるとシラク時代と同様、米仏主導権争いが再発した。
■米紙によると、サルコジ大統領は、完全復帰の条件として、独立した欧州防衛能力NATO内での仏の主導的地位を要求している。さらに仏側は「欧州連合(EU)軍をNATOから独立させ仏軍が主導する」構想を抱き、米側は「両軍併立はあり得ず、あくまでNATO主導」と主張し、対立しているとされる。仏側には完全復帰を機に仏製兵器・軍需物資の調達増を図ろうとする経済的意図も見え隠れする。
(4月24日、毎日新聞)

松井、今季初の2ゴール=フランス・サッカー
■サッカーのフランス1部リーグで、MF松井大輔が所属するルマンは26日、ホームでランスと対戦し、先発出場した松井は今季初の2ゴールをマークする活躍で、3−2の勝利に貢献した。松井は前半20分に先制点、同25分には2点目を決め、後半42分までプレーした。スイス1部リーグで、DF中田浩二のバーゼルはアウェーでアーラウと2−2で引き分けた。故障中の中田は欠場した。
■オーストリア1部リーグで、DF宮本恒靖のザルツブルクは敵地での今季最終戦でアルタッハと1−1で引き分けた。ザルツブルクは首位ラピッド・ウィーンと勝ち点差6の2位で2連覇を逃した。宮本は1月に左足に重傷を負い、復帰できなかった。スペイン2部リーグで、ラスパルマスのFW福田健二はアウェーのコルドバ戦を欠場した。ラスパルマスは1−0で勝った。 
(4月27日、時事通信)
松井の1点目のゴールシーン(これかな?)。見事なボレーシュート。



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週刊フランス情報 21 - 27 AVRIL 神戸市立博物館で「ルーブル美術館展」

神戸市立博物館で「ルーブル美術館展」
louvrekobe01.jpg■日仏交流150周年にあたる2008年、「ルーヴル美術館展 フランス宮廷の美」が4月26日から神戸市立博物館で開催される。18世紀のフランス宮廷では、歴代で最も洗練された文化が花開く。ルイ15世の寵愛を受けたポンパドゥール侯爵夫人やルイ16世の王妃マリー=アントワネットなど、美を愛する女性たちが宮廷やサロンを彩り、ロココや新古典主義などの芸術様式が展開。王侯貴族たちが特別に注文した装身具や調度品には、高価な材料と高い技術が惜しみなく用いられており、フランスの美術工芸は、ここにひとつの頂点を極めた。
■宮廷で使われた品々の多くは、フランス革命によって失われましたが、ルーヴル美術館の美術工芸部門には、革命期の動乱をくぐり抜けた貴重なコレクションが残されている。本展では、その中から選りすぐった絵画および美術工芸の名品約140点を展示し、華麗な宮廷美術の粋を紹介している。ポンパドゥール侯爵夫人好みの繊細な金銀細工、王妃マリー=アントワネットの趣味があらわれたシリンダーデスク(書き物机)や旅行用の携行品入れなど、多くが日本初公開。
神戸市立博物館「ルーヴル美術館展 フランス宮廷の美」

GWは「ラ・フォル・ジュルネ」
■「ラ・フォル・ジュルネ la folle journée 」はフランス北西部の港町ナントで、1995年に誕生したクラシック音楽祭。クラシック音楽の常識を覆すユニークなコンセプトに貫かれ、「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」のネーミングそのまま、ヨーロッパの数ある音楽祭の中でもっともエキサイティングな展開を見せている。
■毎年テーマとなる作曲家またはジャンルを設定し、会場となるナント市のコンベンションセンター「シテ・デ・コングレ」では、朝から晩まで9つの会場で同時併行的に45分間のコンサートが、5日間で約300公演繰り広げられる。演奏者は、旬の若手やビッグネームがずらりと並び、しかも、アーティスティック・ディレクター、ルネ・マルタン氏の「一流の演奏を低料金で提供することによって、明日のクラシック音楽を支える新しい聴衆を開拓したい」という考えに基づき、入場料は5〜22EURO(700円〜3,000円)という驚きの低価格に抑えられている。来場者の6割はクラシックコンサート初体験者で、またキッズプログラムも充実し子供たちも多数参加している。2000年からポルトガル・リスボン、2002年からはスペイン・ビルバオでも開催され、いずれも大成功を収めている。2005年からは、東京国際フォーラムで開催され、クラシック音楽界にセンセーションを巻き起こしている。
■今回のテーマはこの2月にフランス、ナント市で開催された本家ラ・フォル・ジュルネと同じ「シューベルトとウィーン」。
ラ・フォル・ジュルネ LA FOLLE JOURNEE

この人に聞きたい:フランス人大学院生、マルコ・ソッティーレさん
■約22万人の外国人が暮らす愛知県。90年の入国管理法改正で自由な就労が認められた3世までの日系人やその家族の人口は増え続け、今では県内の人口の約3%を占める。だが教育や労働の現場には課題が横たわる。在日外国人社会を同じ外国人の視点から研究するフランス人の大学院生、マルコ・ソッティーレさん(28)に聞いた。(全文はタイトルをクリック)
(4月21日、毎日新聞)
★地域によってはこういう、ある意味フランス的な状況がある。愛知県はトヨタのお膝元で、工場労働者が多い。外国人の多い地域は隣の静岡県(ヤマハのある浜松など)に連なっている。

決定版「おいしいパンの教科書」(BRUTUS 2008年 5/1号)
BRUTUS (ブルータス) 2008年 5/1号 [雑誌]★小麦が高騰し、スーパーではバターが品薄状態。パンには激しい逆風が吹いてますが、今月のブルータスの特集はパン。けっこう楽しめました。日本のパンの新時代を切り開いたというブランジュリー「シニフィアン・シニフィエ」(ブランジェは言語学者?)。「パリで食べるべき12軒のブランジュリー」には、定番のポワラーヌやポールも。パンの歴史家であり、パンの批評の第一人者、カプラン教授。1962年に渡仏して以来パンの虜になった教授が語る「おいしいパンとは」。パリのパンの格付け本の著者が日本のパンのレベルを試す。世界トップレベルのパンや日本全国のお取り寄せブランジュリーも。パンとワインの相性診断(マリアージュ)、そして「パンと芸術」にはフェルメール、ダヴィンチからメイプルソープ、ダリまで登場。
ちょっと立ち読みできます。
シニフィアン・シニフィエ 公式サイト
ポワラーヌ 公式サイト

今週の1品
「有機シリアル・メイプルグラノラ」
gerard01.jpg★今週は本で映画でも音楽でもなく、シリアルの紹介。そんじょそこらのシリアルではない。「フランスから届いたジェラルドさんの有機シリアル」だ。比較的オーガニック(フランス語ではビオ bio)製品が充実している近くのスーパーで、手っ取り早い子供の朝食にと購入した。シリアルなんて特別美味しいと思ったことはないが、これは美味しい。そのままでも十分食べられる。
★ところで、ジェラルドさんとは何者なのか。説明によると「1990年より有機農法にのっとったシリアル製品開発に従事。今では、フランス全土の有機食品専門店、高級スーパーなどにてリーダー的地位を確立。その製品の品質の良さと美味しさには定評がある」。原材料はすべて有機と銘打ってある。これにイチゴやバナナをあわせ、ミルクとハチミツをかけて食べると絶品。私と息子の朝のプチ・ブームになっている。すでに「メイプル・グラノラ」と「ナチュラル・クランチ(チョコ風味)」を試したが、個人的には後者に軍配。独特の食感も魅力だ。明日の朝は「ハニーコーン」を試す予定。(その後、ジェラルドさんについて検索してみた。日本語のサイトの情報でブルターニュのレンヌで農場を営んでいることまでわかったが、フランス語での情報は出てこなかった)



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2008年04月25日

『忘却の河』 福永武彦

忘却の河 改版 (新潮文庫 ふ 4-2)人は死んだらどこへ行くのか。死者の記憶とどう向きあえばいいのか。生き残った人はどうやって生きていけばいいのか。そんな問いが現実味をもつのが戦後文学です。それはたぶんドイツでも同じことだったのでしょう、ハインリヒ・ベル、ハンス・エーリッヒ・ノサック、クリスタ・ヴォルフなどの小説にも、同様の迫力を感じます。震災で友人を亡くした僕は、戦後文学のなかに自分が求めている問題が書かれているように思い、一時はよく読みました。福永武彦は、死者をめぐる小説ばかり書いた日本の作家です。そのなかでも、この『忘却の河』は、ある四人家族のそれぞれの内面を交差させながら、そこに水をめぐる神話やフォークロアや古典文学を巧みに重ね合わせて、戦後の忘却と記憶の義務を見事に問いかけていきます。非常に完成度の高い小説なのですが、残念ながら現在絶版です。

□現在絶版、と書いた福永武彦の『忘却の河』は、池澤夏樹(福永の実子)の解説付きで昨年、見事復刊しました。


忘却の河 改版 (新潮文庫 ふ 4-2)
福永 武彦
新潮社
売り上げランキング: 109744
おすすめ度の平均: 5.0
5 人生の意味を真摯に問うた傑作
5 名作は、草の花だけではない。
5 静かに圧巻
5 これはまちがいなく名作です
5 完璧な小説


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2008年04月23日

週刊フランス情報 14 - 20 AVRIL エメ・セゼール死去

文学運動「ネグリチュード」の詩人、エメ・セゼール氏が死去
帰郷ノート/植民地主義論 (平凡社ライブラリー)■カリブ海のフランス海外県マルティニク島出身の詩人で、仏語圏の黒人文学運動「ネグリチュード」を唱道したエメ・セゼール(Aime Cesaire)氏が17日、同島中心都市のフォールドフランス(Fort-de-France)で亡くなった。94歳だった。
■セゼール氏は「帰郷ノート(Cahier d'un retour au pays natal)」でデビュー。同じく詩人のレオポール・セダール・サンゴール(Leopold Sedar Senghor、セネガルの初代大統領)といった黒人文学者らとともに「黒人であることを肯定し、それを誇りとすること」を示す「ネグリチュード(黒人性)」という語を創出し同じ名称の運動をけん引、作品と政治活動を通じ植民地主義に立ち向かった。戯曲では「クリストフ王の悲劇(The Tragedy of King Christophe)」、シェークスピアの原作を黒人劇へ翻案した「テンペスト(Tempest)」が知られている。
■1945年から2001年の56年間にわたり、フォールドフランス市長も務めた。9日に心臓障害のため入院して以降、健康状態が見守られていた。
(4月18日 、AFP)

巨匠リヴェット×文豪バルザック「ランジェ公爵夫人」
lahache01.jpg■フランス、ヌーヴェルヴァーグの旗手の1人だった巨匠ジャック・リヴェット監督の新作『ランジェ公爵夫人』が、好調な成績となっている。今月5日から東京・神保町の岩波ホールで公開され、11日までの1週間で動員約4000人、興収531万円を記録。上映期間は、6月13日までの10週間。最終的には興収4000万円前後が見込まれるという。
■ちなみに同館の前番組で、好調に推移した『胡同(フートン)の理髪師』が、2月9日から4月4日までの8週間で3470万円を記録している。最近、都内のミニシアターで、3000万円を超えるのがかなり難しくなっているなか、4000万円近くが見込まれる成績は大健闘だ。
■客層は30〜50代の女性と、同館の固定客ともいえるもう少し年配の男女。今回、バルザックの原作ということもあり、文学ファンやフランス文化に関心を持つ知的な女性層が目立つ。同館に初めて来た観客も結構多いという。
■岩波ホールは、ほとんどの上映作品で安定した成績を記録することで知られる。現在、都内で唯一といっていいほど恒常的な単館上映を守っていること、固定客が他館とは比較にならないくらい多いことなどが大きな要因だろう。本物の映画文化が味わえるミニシアター。こうした姿勢を、現在に至るも崩していない上映の節度が、根強い支持を受けている理由だとみられる。
(4月16日、VARIETY)
★映画の原題は ‘Ne touchez pas la hache’ で、邦題はバルザックの原作 ‘La Duchesse de Langeais’ から取られているようだ。リヴェットと言えば、これもバルザックが原作の「美しき諍い女」が有名。

「譜めくりの女」ドゥニ・デルクール監督
■2006年のカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で公式上映され絶賛を浴びた『譜めくりの女』。ピアニストになりたいとコンセルヴァトワールの試験を受けた少女・メラニーだったが、審査員である女性ピアニスト・アリアーヌのせいで試験に失敗してしまい、ピアニストになる夢を封印してしまう。数年後、成長したメラニーはアリアーヌと再会するが…。メラニーの複雑な心理描写にクラシック音楽の構成を取り入れた緻密な作品と高い評価を得た本作の監督、ドゥニ・デルクール監督に話を聞いた。
■「何か復讐劇みたいなものをやってみたいと思っていたことは確かです。それにクラシック音楽を絡めてみたかった。実はこの脚本は日本で執筆したんですよ。日本の環境に囲まれて、日本のいろいろなものが影響していると思います」。
■デルクール監督は2005年にフランス外務省の招聘で研究者として京都に半年間滞在した経験を持つ。
「私自身、すごく日本に対して共感を持っているんです。日本人ってアメリカナイズされていると思われていますが、実のところ、ヨーロッパに近いんじゃないかと思うんです。日本滞在中に日本人のメンタリティも、ある程度理解したと思っているんですが、アメリカ的ではないですね。例えばハリウッド映画などは白黒ハッキリした勧善懲悪みたいな世界なんだけど、日本やヨーロッパの映画はもうちょっとニュアンスがあると思います。(全文はタイトルをクリック)
(4月17日、cinemacafe.net)




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2008年04月21日

週刊フランス情報 14 - 20 AVRIL バイオ燃料生産は「人道に対する罪」

バイオ燃料生産は「人道に対する罪」、国連報告官
economist0401.jpg■「バイオ燃料の大量生産は、世界の食糧価格を破壊する『人道に対する罪』である」。国連の「食糧を守る権利」に関する特別報告官ジャン・ジグレール氏が14日、ドイツのラジオ番組で発言した。独バイエルン放送のラジオ番組に出演したジグレール氏は、「今日のバイオ燃料生産は人道に対する罪だ」と述べた。耕地をバイオ燃料用の穀物生産に使用することで、食糧生産のための耕地が減少してしまうとの指摘は、多くの専門家らが警告している。
■また、番組内でジグレール氏は国際通貨基金 IMF に対し、農業の助成政策支援を見直し、債務削減を目的とした計画のみに限定した支援を止めるべきだと要請した。ジグレール氏は過去に欧州連合 EUについても、ダンピングによりアフリカの農業に打撃を与えていると非難している。「EUは欧州の余剰農作物のアフリカへの輸出を助成している。アフリカではそうした余剰作物が、EU圏内の生産価格の半分あるいは3分の1程度で取り引きされており、これがアフリカの農業を壊滅に追いやっている。さらに国際市場における農産物への投機を止めなければならない」
■フランスの中道左派系新聞「リベラシオン」のインタビューでも、ジグレール氏は世界は「非常に長い暴動の時代に向かいつつある」と述べ、そうした衝突や紛争は食糧不足と食糧価格の高騰に起因すると警告した。ドイツの消費者保護団体「フードウオッチ Foodwatch」の代表は独国営テレビ ZDF に出演し、工業先進国の貿易政策に「致命的」と鋭い批判を向けた。「われわれには異なるエネルギー政策が必要」だと激しく非難する。「飢えている他の人たちの犠牲の上に自分たちのタンク(車のガソリンタンク)を満たすことは間違ったことだ」。
(4月16日、AFP)
★激しく同意。「世界のパンかご」と言われてきた、アメリカの穀倉地帯が「世界のエネルギー源」に転換中だ。食料経済とエネルギー経済は別のものだったが、両者が統合されてしまった。石油価格の高騰につられて、アメリカの穀倉地帯ではエタノール工場が雨後のたけのこのように建設されている。そちらの方がもうかるからだ。最悪なことに、世界の穀物在庫が歴史的に低い水準にある中で、エタノール生産の急速な拡大が始まった。いったん、トウモロコシの価格がはねあがったら、すぐに他の穀物に飛び火する構造がある。まさにその連鎖が進行している。
★フランスのニュース(TF1)でもアフリカや中東の食料輸入国で小麦の高騰による暴動が起こっていることを連日伝えている。ハイチでは土にスパイスを混ぜたガレットを食べていると、またインドが米の輸出を禁止したというニュースも。

食料価格高騰に直面するフィリピン、政府が輸入米を直接販売
■フィリピン国家食糧庁は16日、マニラ首都圏で、ベトナムから輸入した政府米を1キロ当たり18.25ペソ(約44.67円)の安い価格で直接販売した。警備のため軍が動員された。政府は食料価格高騰による暴動を避けるため、コメを不正に備蓄している業者への取り締まりを強化する一方、米国にコメ支援を求めるなどの働きかけを行っている。
■国連世界食糧計画 WFPは、世界的な食料価格の高騰で、内乱が長引くミンダナオ島での配給量を削減せざるを得ない可能性があると指摘。配給を受ける約100万人のうち、10年に及ぶ内戦のため避難生活を余儀なくされている女性や子どもへの影響が最も懸念されるとしている。
■世界銀行は、食料価格が過去3年間で2倍に上昇したことで、発展途上国では1億人がさらなる貧困に苦しむことになると警告。先進国に対しこの問題への取り組みを訴えている。
(4月17日、AFP)
★日本で「減反」が始まったのが1971年。あえて作らない米は年間400万トンに及び、日本の消費量の約半分。アジアで米をめぐって取り付け騒ぎが起こっているのに、日本では税金を注いで米の生産を減らしている。奇妙な話だ。輸出するには生産性が低い(つまりコストがかかりすぎ)ので価格競争に弱い。極めて自給率が低い麦や大豆に転換しようにも、コメ至上主義政策で、それらは安楽死させられてしまっている。
★経済的に縮小していく日本に売らないという国も出ている(それにもかかわらず日本は品質に関して注文がうるさいと評判も悪い)。伸びる中国に売りたいというわけだ。穀物は金を出しても買えないという状況なのに、日本の農政は世界に逆行している。
★農水省は「農産物関税をすべてなくすと農業生産額が4割減り、375万人が失業し、その結果、水田がなくなり、日本が日本でなくなる」と言っている。そう言うならば、すでに日本は日本でなくなっている。田舎ほど公共事業でズタズタにされ(日本が日本でなくなっているのは愛国心とか郷土愛とか言っている張本人たちの仕業としか思えない)、農業従事者の高齢化も進み、65歳以上は20年で30%から60%にまで上昇している。「となりのトトロ」のような里山の風景は記憶からさえも消えかかっている。
★各国がEPA(経済連携協定)を結び、相互に市場を開いているのに、日本は農業保護の一言で身動きがとれない。族議員、省庁、業界団体、変わらない政官民の鉄の三角形。彼らが既得権益にしがみつくことで、日本は農業の長期的な展望を失う。鎖国化、ガラパゴス化しているのは道路や医療だけではない。それは長期的な食の確保を危うくするだけでなく、外交戦略の妨げにさえなる。
★小麦の値段が上がれば、いやでも日本人は米食に戻らざるをえなくなるだろう(これから先も米が確保できればの話だが)。自給率が崩れ、減反が進んだ原因は、日本の伝統食から離れ、食が欧米化していったことも大きいのだから。また飽食に慣れ、大量の食料廃棄に無感覚になっている日本人も食について考える機会になるかもしれない。
★農業政策の転換と言うと、農業を大規模化して、コストを下げるという議論になりがちだが、それには農薬の大量散布や遺伝子組み換え作物の問題がつきまとう。実際、穀物の値段があがると、農薬会社の株価が上がる(モンサントみたいな会社が日本にないと嘆く輩も多い)。そういう企業には全く都合の良い状況で、これをビジネスチャンスにする動きもあるだろうが、一方で、有機農業を実践している良心的な小規模農家と消費者を結ぶネットワークを作ったり、支援したりする方向も忘れてはいけない。むしろこちらの方が重要で、こういう分野でこそインターネットが活きるはずだ。私は小規模な生協に加入しているが、生産者との交流があったり、農業体験ができたり、農業をすごく身近に感じられる。こういうネットワークを束ねることが食のセーフティーネットになるはずだし、日本の食文化を守ることになる。
□日本の減反や農政の話は日本経済新聞朝刊(4月18日)参照。
□トップの写真のエコノミスト「日本が飢え死にする」特集も参照。いつも煽るような記事が多いですが。



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2008年04月19日

週刊フランス情報 14 - 20 AVRIL 中国でフランス製品ボイコット


中国メディア、国民に冷静な対応を呼びかける
■パリで発生した聖火リレーへの妨害行為に対し、中国国内では一部のインターネット利用者がフランス製品、特にフランスのスーパーマーケット「カルフール」の商品をボイコットするよう呼びかけている。これに対し、中国の多くの新聞は記事を掲載、挑発行為や友好的でない発言には冷静に対応するよう国民に呼びかけた。
■17日付の新聞『新京報』は、「国家の尊厳を守るための方法として、ボイコットが一番良いとは思えない。大事なことは中国を分裂させようという発言に反論し、真相を知らない外国の友人を説得して、中国がオリンピックを開催しようという思いや実力を示すことだ」と述べている。また、同日の『中国青年報』は、「ボイコットは理性的な行為ではない。中国人は自信を持って外国人と交流し、中国の発展を西側諸国に伝えるべきだ」と指摘している。
■パリでの聖火リレーで妨害にあった体の不自由なスポーツ選手金晶さんはこのほど、「パリでのことは忘れられない。しかし、カルフールやフランス製品へのボイコットには賛成できない。自分たちの気持ちを表すには他の方法がある」と語った。
(4月18日、サーチナ・中国情報局)
□サーチナ searchina はこういうメディア
★記事にある「パリでの聖火リレーで妨害にあった体の不自由なスポーツ選手金晶さん」は中国のテレビに出演し、スター扱い。なぜか最後にダンサーとワルツを踊っている(笑)。(それを紹介しているフランス語のニュースはコチラ)

ルイ・ヴィトン、ダライ・ラマへの援助を否定!
■2008年4月17日、大株主であるLVMH(ルイ・ヴィトン、モエ・ヘネシー)グループがダライ・ラマに資金援助をしていたとの報道から、中国国内で激しい不買運動が広がった仏系スーパー・カルフール。この件に関し、ルイ・ヴィトン本社が特別声明を発表。報道を完全否定した。「中国新聞網」が伝えた。
■最近、一部メディアがLVMHグループとダライ・ラマ14世との関係を報道。中国では同グループの関連商品をはじめ、同グループが大株主となっている仏系スーパーのカルフールまでもが不買運動の対象になってしまった。これについてルイ・ヴィトン本社は「我々は一貫して中国の国家主権と統一を尊重し支持してきた」と言明。さらに「会社であろうと株主個人であろうと、我々は中国政府および中国人民の利益に背くいかなる組織や行為も支持はしない」と強調した。同時に、最近インターネット上や一部メディアに見られるルイ・ヴィトンに関する事実に反した発言や報道については強く抗議するとしている。
(4月18日、Record China)
carrefour01.jpg★フランスはしばしば不買運動の対象になってきた。1995年から翌年にかけて行われた南太平洋上での核実験の際には日本でも不買運動が起こった。フランスがイラク戦争に反対したときも、アメリカでボルドーワインが割られ、フレンチ・フライ(フライド・ポテト)がボイコットされた。つい最近まで、米下院の食堂のメニューの中の、フレンチポテトがフリーダムポテト、フレンチトーストがフリーダムトーストになっていた。
★「カルフール」(Carrefour)は交差点の意味。2004年現在で、アメリカのウォルマートに次ぐ世界第2位の総合小売業で、フランス及びヨーロッパ最大の小売店。世界で初めてスーパーマーケットと百貨店を結合したハイパーマーケット(フランス語では hypermarché イペールマルシェ)の概念を導入した。記事にあるようにLVMH(ルイ・ヴィトン)グループが大株主になっているようです。カールフールは日本にも2000年に現地法人のカルフール・ジャパン株式会社を設立し出店したが、業績の悪化を理由に、2005年にイオンに売却してしまった。日本のカールフールは名前だけで、中身はイオン(写真は日本のカールフール)。

仏「カルフール」に中国反発 不買運動ネットや携帯通じ広がる
■北京五輪の聖火リレーをめぐるトラブルが続くなか、今度は中国でフランス製品の不買運動が広がっている。パリで聖火リレーが妨害を受けたことや、サルコジ大統領が、開会式不参加を事実上表明したことがナショナリズムを刺激したものとみられ、運動を呼びかけるウェブサイトには「中国を侮辱することはできない!」といった文面が踊っている。同様の呼びかけはケータイメールでも行われており、チェーンメール化が進んでいる。
■2008年4月7日にパリで行われた聖火リレーは、出発直後から妨害行為が多発。トーチの火を消して、バスに乗り込んで火を運ぶなどを余儀なくされた。さらに翌4月8日には、サルコジ大統領が開会式への出席の条件として「中国とダライ・ラマ14世との対話再開」を挙げた。大統領は07年11月に訪中した際、開会式への出席を約束しており、事実上約束を反故にした形だ。
■これらが中国のナショナリズムを刺激。2008年4月15日ごろから、フランス製品の不買運動が表面化した。矛先を向けられたのは、フランスの小売り大手「カルフール」。同社は中国で122店舗を展開し、約4万人の中国人従業員が働いている。不買運動は、キャンペーンのために立ち上げられたウェブサイトやケータイメールを使って行われており、「カルフールの親会社が、ダライラマに金銭的援助をしている」などと同社を非難。5月1日から、オリンピックまでの約3ヶ月間不買運動をするように呼びかけている。
■例えば、キャンペーンサイト「anti-jialefu.cn」(「jialefu」は「カルフール」を中国語読みしたもの)では、このように呼びかけている。「フランス政府とフランス人は、五輪トーチの真剣な精神を無視した。我々は、再びカルフールに行って買い物をしないように、買い物は別のスーパーでするように呼びかけます。中国を侮辱することはできない!」。一方のカルフール側は「『中国の政治や国際関係に、カルフールが何らかの役割を果たしているのではないか』という、中国国内のインターネット上で出回っている情報は間違っており、根拠なきものだ」との否定コメントを発表するも、騒動は収まりそうもない。
■中国政府側も、外務省の姜瑜報道官が、4月15日の記者会見で「フランス側が中国国民の声に耳を傾けるよう希望している」と述べるにとどまり、特に不買運動に歯止めをかけようとする発言はなかった。北京在住のジャーナリストがJ-CASTニュースに明らかにしたところによると、08年4月16日午後の時点で、横断幕を準備した一団が目撃されているが、警察とのにらみ合いの様な状態が続いており、まだ実際のデモ活動が行われるには至っていないという。さらに、不買運動を呼びかけるケータイメールには、そのほとんどに「このメールを他の人に転送してください」との文言が含まれており、急速にチェーンメール化が進んでいるという。実際の不買運動が始まるまでには、あと2週間あるが、今後の運動の広がりに関心が集まりそうだ。なお、現時点では、日本製品に対する不買運動は起こっていないという。
(4月16日、J-CAST ニュース)

一部西側メディア、ダライ・ラマの本質を明るみに
■一部の西側世界のメディアがダライ・ラマの本質をあばく文章を掲載した。ドイツの週刊誌「シュテルン」は記事の中で、「西側世界の人々は、ダライ・ラマのことを穏やかで、非暴力的な人だという先入観を持っている。ラサ暴動の事実もこの先入観を揺るがすことはなかった。しかし、ダライ・ラマが統治していたチベットでは、95%は農奴であり、ほとんどのチベット人は教育を受ける資格がなかった。したがってダライ・ラマが中国政府に対して『文化を消滅させた』と非難することは、無責任なやり方だ」としている。
■スウェーデンのストックホルム国際平和研究所の専門家はこのほどマスコミに、「ダライ・ラマの講演内容を分析した結果、70%はうまいスローガンで、30%が現在のチベットに対する心配である。しかし、チベットのここ数年の発展、特に、農奴制時代のチベットとの比較については、ほとんど触れていない」と述べた。
■シンガポールの新聞「聯合早報」は16日、文章を発表し「ほとんどのチベット人は、自分の生活を独立勢力に妨害されたくないと思っている」と指摘している。このほか、アメリカの新聞「クリスチャン・サイエンス・モニター」は15日、ダライ・ラマが計画している訪米について、米中関係に影響を与えるとして憂慮を示す文章を発表した。
(4月18日、サーチナ・中国情報局)



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2008年04月18日

「パリ、ジュテーム」、私も見ました

enfantsrouges01.jpgオスマンは19世紀半ば、大規模な都市改造で混沌としたパリを一望監視できる均質な空間に変貌させることに成功した。相変わらずパリは歴史的モニュメントが絶妙に配置された小さな箱庭のように見える。また、高級住宅街、労働者街、ゲイの街、学生街、中華街など、それぞれの区は昔ながらの色を保持しているように見えるが、今やその中をかつてありえなかった様々な人々が行き来し、そこで生まれる多様な関係性が、パリを近代とは別の次元へと導いている。

「パリ、ジュテーム」は18の作品が相乗りするオムニバス形式で構成されているが、そういうパリを多面的にうまく捉えている。最後にそれを結びつける仕掛けも用意されている。

■5区、セーヌ河岸
イスラム女性の口から語られることに青年は新鮮な驚きを覚える。ジーンズをはき、へジャブ(スカーフ)をかぶる今風のイスラム女性だが、これほどミステリアスな存在はない。彼女たちがどのように現代の神なき資本主義社会と折り合いをつけているのか、非常に気になるところだが、青年や彼の友達のように、常に男性の支配下にあり、強制的にヘジャブを被らされているという偏見を抱きがちだ。また彼女たちは常に慎ましく、何よりも「語る主体」ではないと思いがちだ。しかし、彼女はヘジャブついて次のように力強く語る。美しさの定義についても。

Si je veux être jolie, c'est pour moi. Quand je les(=hijjab) porte, j'ai un sentiment d'avoir une foi, une identité. Je me sens bien, et je pense que c’est ça, la beauté…

それにしても主人公の爽やかな好青年ぶりと、女性の美しさと芯の強さが、ちょっと出来すぎかなという印象を与える。どちらかというとこの先の展開が重要だろう。このテーマで1時間半とか2時間の映画が撮れるだろうか。

■10区、フォブール・サン・ドニ
「パリ、ジュテーム」の各監督の持ち時間は5分。そこで、どのように濃密な5分を演出するかが問題になる。ひとつの方法として時間を早回しにする、時間の速度を上げるという方法が考えられる。ちょうど死ぬ間際に見るという人生の走馬灯のように。あるいはハードなドラッグをやったときのイメージの怒涛の湧出のように(ケミカルに起こっていることは前者も後者も同じなのだろうが)。これを映画でやる場合、巧みに速度を操作しつつ、同時に個々のイメージをいかに鮮烈に紡ぎだすかが腕の見せどころになるだろうか。

Tu as été admise bien sûr. T'as quitté Boston pour démenager à Paris. Un petit apartement dans la rue de la faubourg de Saint Denis. Je t'ai montré mon quartier, mon bar, mon école. Je t'ai présenté à mes amis, aux parents. Tu m'écoutais les texts que tu répétais, tes chants, tes espoirs, tes désirs, ta musique…

あまりの衝撃に急停止してしまったトマの感情に反して、本能が無理やり駆動させているかような高速のフラシュバック(このモノローグは、複合過去と半過去のオンパレードなので、早速起こして授業で使ってみた)。ごめん、フランシーヌ…これは目が見えないことの負い目と読むべきなのか。それにしても、シャレがきついよ、フランシーヌ。

この作品を撮ったのはトム・ティクヴァ。映像のスピード感が新鮮で、当時「バンディッツ」(これもロケンロールなお薦め映画)とともに、「ドイツもやるな」と思ったポップな映画「ラン・ローラ・ラン」の監督だったことを思い出し、納得。

■12区、バスティーユ
まさか、赤いコートのポスターがこんな話だとは思わなかった。夫は妻の特異性に惹かれた。変な女は妙に気になるのだ。女の妙な仕草や癖は思い切りツボにはまり、離れられなくなる。最初それが最も許せない部分であったなら、なおさらのことだ。それは理屈ではない。死の病はきっかけでしかなかった。それにハマってしまったら、美しくて若い客室乗務員の愛人さえ問題にならないのだ。

女の好きな小説はハルキ・ムラカミ(それも「スプートニクの恋人」)、好きなブランドはアニエス・べー。それもバーゲンで買う。つまり、赤いコートはアニエス・べーで、こういう外見に無頓着な女が何とかのひとつ覚えで着るようなブランドになってしまったのね。

妻は自分ではデザートを注文しないのに、夫の分を食べてしまう。それで夫は妻の好みのデザートを注文するようになり、自分の好みがわからなくなってしまった。デザートに何を選ぶかというのはフランス人でなくとも、アイデンティティーを賭けた重要な選択なのだ。個人的にもこういう苦々しい思いを知らないわけではない。そう、それは十分に離婚の理由になりえるのだ。

また別れを決めるときのように、感情が絶対的に高まっているときは、どちらの方向にも簡単に振れやすい。感情は容易く反転する。憎しみや嫌悪、愛情や親密さ。対立し、矛盾する感情も結局は絶対値で計られる。別れ話をするつもりで会ったのに、なぜかそこで結婚を決めてしまったという友人の話を思い出した。

こういう男の哀愁が身にしみる歳になってしまった。バックに流れる音楽も哀愁たっぷりだ。日本だと寺尾聡の「ルビーの指輪」(古い)なんかが流れてきそう。

■14区
アメリカのデンバーで郵便配達をしている中年女性のパリの一人旅。ひどい英語なまりの簡素なフランス語がいい味を出している。それが幻想にすぎないにしても、パリは今も多くの人々にとって憧れの場所なのだ。しかしパリに行っても自分が変わるわけでもないし、パリはパリで自分とは全く関係のない街なのだ。その現実がもたらす絶対的な断絶と孤独が、深い部分まで自分を省みる時間を与えてくれる。デンバーで郵便配達をしている日常からは決して見えない自分が見えるのだ。この断絶感と表裏一体の幸福感は個人的にも覚えがあるし、多くの人の共感を呼ぶに違いない。

それにしても、昔は英語で話しかけると相手にしてくれなかったパリの人たちも、今は英語で親切に道を教えてくれる。フランス語を使ってみたくてしょうがないのに、話させてくれないのだ。

■最もスタイリッシュで、映像として気に入ったのが、アメリカ人女優とヤクの売人のストーリー、オリビエ・アサイヤスの「3区、デ・ザンファン・ルージュ地区」(写真、上)。ラリったマギー・ギレンホールがいい。パントマイム(ベレー帽とボーダーシャツというスタイル)のオジさんの、時代に取り残された寒い笑いで押しまくる「7区、エッフェル塔」。「こんなヘンテコリンなやつらと一緒にするなー」という叫びが切実で、寒い笑いが恐怖にまで突き抜ける。パントマイムはもともとコミュニケーションのちょっとしたズレを笑いにしていたのだと思うが、ここではコミュニケーションが完全にブレークダウンしている。開店したころに個人的によく行ったカフェ「ル・ロスタン」(リュクサンブール公園に面する)が舞台の「6区、カルチエ・ラタン」。ジェラール・ドパルデューがギャルソンを演じる。日本から参加した諏訪敦彦監督(マルグリット・デュラスのリメイク「H STORY」で知られる)の「2区、ヴィクトワール広場」。この映画のアイデアは監督の息子との会話の中から生まれたという。彼にはヴィクトワール広場のルイ14世の騎馬像がカウボーイにしか見えなかったらしい。小さい息子がいて、よくこんな映画撮れるよなあ。私にはあまりにリアルすぎて直視できなかった。


パリ、ジュテーム プレミアム・エディション
ジェネオン エンタテインメント (2007-10-24)
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おすすめ度の平均: 4.0
4 ピンクのハートぢゃないけと゛
4 思わず「パリ ジュテ―ム」と呟いてしまいます。
2 パリを舞台に凝縮して表現しよう
としているのだとは思うのですが・・・
5 パリの呼吸が感じられます
5 ★パリの全てが詰まった作品
★ "Toute le Paris, C'est comme la vie..."


cyberbloom

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2008年04月16日

『墓の話』 高橋たか子

墓の話敬虔なカソリックでフランスでの滞在経験もある、高名な純文学作家(ご主人は故高橋和己)の最新作品集、と説明したら食指が動かない方もいるかと思います。私もそうでした。しかし読まず嫌いは一生の損とはまさにこのこと!
 
作者のフランスでの経験に緩く基づいた、小説と随筆どちらにもカテゴライズできない不思議な手触りの短編が納められています。いずれも作品も死と戦争が通奏低音になっており、最後の一編(世界大戦による苦難を予言し涙を流す聖母のヴィジョンを見てしまった子供達について)を読み終わったときには、収録された作品全てが互いに響き合っていたのがわかります。
 
わき上がった感興を徹底的につきつめて、明晰な言葉で形にしたらこうなった、とでもいいましょうか。一作ごとに、静謐で澄んだ、散文でしか綴り得ない世界が立ち上がってきます。無駄のない、翻訳調を思わせるちょっと固めの文体で丹念に磨き上げられた作品は、読む人にとても豊かなひとときを与えてくれる事請け合いです。例えるならば、こんこんと湧き出る湧き水でしょうか。
 
読後、何ともいいようのない気持ちのざわめきと静かな高揚感に包まれます。

「珠玉の掌編集」といったコピーとは無縁の作品群ですので、念のため。


墓の話
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高橋 たか子
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5 墓にまつわる短編五話



GOYAAKOD

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2008年04月14日

週刊フランス情報 7 - 13 AVRIL 後編

「聖火リレーの混乱は中国側組織委の責任」、仏内相
■フランスのミシェル・アリヨマリ内相は9日、パリジャン紙とのインタビューで、パリでの北京五輪の聖火リレーが大混乱になったのは中国側の組織委員会の責任で、仏警察当局は技術的な支援をしただけだと語った。アリヨマリ内相は、「五輪の規約では、聖火を守るのは常に開催国の責任」とし、「パリでのリレー中も聖火に関する決定を行ったのは中国側で、バスへの避難についても中国側が決定した」と強調した。パリで7日に行われた聖火リレーでは、チベット暴動をめぐる中国政府の対応に抗議する人権擁護団体などによる妨害行為のため、聖火が5回消されるなど、走者はバスへの避難を余儀なくされた。内相によると、仏警察当局は聖火リレー中、通常の治安業務を担当していたが、走者を取り囲んで伴走する警護隊については中国側の責任だという。
■聖火リレーの走者を務めた柔道の元世界王者ダビッド・ドゥイエ氏はラジオ・テレビ・ルクセンブルクに対し、中国側の警護隊を「ロボット」「攻撃犬」と呼んで非難、「かれらは押したり、中国語で文句を言ったり侮辱したりする」と語った。
■英メディアは、2012年に開催されるロンドン五輪の組織委員会のセバスチャン・コー会長が、中国側の警護隊を「チンピラ」と述べたと報じた。コー氏は、パリに先立ち6日に行われたロンドンでの聖火リレーについて、中国側の警護隊が「わたしを3回もルートから押し出そうとした」と明かし、仏の聖火リレー主催者は「警護隊を排除するべきだ」、「かれらはひどい。英語を話さなかったし、かれらはチンピラじゃないか」と訴えた。
■また、同じく走者を務めた英女性タレントのコニー・ハクさんは、タイムズ紙に対し、中国側の警護隊と英警官隊の間で「小競り合い」があったことを明らかにし、「かれらはまるでロボットのようで、『走れ』とか『止まれ』とか怒鳴って命令した。私は『かれらは一体誰なの』と思ったわ」と語った。
(4月10日 、AFP)
執拗に聖火ランナーにつきまとう中国人警護隊(青い服)。聖火を消され、あきれ果てた表情のダヴィッド・ドゥイエ。【動画from youtube】

聖火リレー妨害の瞬間、写真を大量配信
中国新聞社(中新社)は13日になり、フランスのパリで7日に発生した北京五輪の聖火リレーへの妨害行為の写真記事を8本配信した。妨害活動に遭遇したのは車椅子フェンシングの金晶選手。中国新聞社は「少数のチベット独立分子が聖火リレーの破壊を企図。暴徒は車椅子の金晶さんの腕をつかもうとしたが、金さんは全身を使って聖火を守った」と伝えた。
(4月14日、サーチナ・中国情報局)

仏大統領、「ダライ・ラマと中国の対話期待」
■フランスのサルコジ大統領は8日、北京五輪開会式への出席問題に関し、「中国政府とダライ・ラマ14世の対話再開を考慮してフランスが出席する条件について決定する」と述べた。7日の聖火リレーが抗議デモで「大失敗」(仏紙フィガロ)に終わったとの見方を考慮しての発言とみられる。クシュネル外相も同日、デモは「大統領の仕事を複雑にした」と述べ、デモの影響を認めた。 大統領は「まだ時間がある」と述べ、8月8日の開会式前に中国政府の対話開始に強い期待感を寄せた。
(4月9日、産経新聞)

67%が不参加求める 五輪開会式で仏世論調査
■11日付のフランス紙フィガロ掲載の世論調査によると、チベット情勢が悪化した場合、フランスは北京五輪の開会式に高官らを参加させるべきではないとの回答が67%に達した。 7日に行われたパリでの聖火リレーへの抗議行動を正当な行為だと認める回答も61%に上った。一方、抗議行動に対して中国側が経済分野で報復措置を取ることを懸念する声は37%にとどまった。
■フランスのサルコジ大統領は中国政府に対し、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世との対話を要請。「対話の様子を見ながら開会式に参加するかどうかを決めたい」との立場を示している。世論調査は9、10の両日、市民約1100人を対象に行われた。
(4月9日、共同通信)

サルコジ政権に初の不信任案
■フランスの国民議会(下院=議席数577)は8日、社会党が提出したサルコジ政権の「太平洋主義(親米主義)」に対する不信任案を審議後、採決を行い、与党右派・国民運動連合(UMP)の反対票288票、社会党ら野党および右派の「主権主義者」の賛成票227で否決された。不信任案は昨年5月にサルコジ政権が誕生して以来、初めてだった。
(4月9日、産経新聞)

仏フィヨン首相が訪日へ
■フランスのフィヨン首相が11日から2日間の日程で日本を公式訪問する。仏外務省が正式に発表した。科学先端技術における日仏のパートナーシップを再確認するための日仏共同声明が発表されるほか、首相の訪日をきっかけに日仏交流150周年の行事が本格的にスタートする。首相は天皇、皇后両陛下に謁見するほか、福田康夫首相と首脳会談を行う。
(4月10日、産経新聞)

日仏、原子力の協力強化に合意
■福田首相は11日、フランスのフィヨン首相と首相官邸で会談し、高速増殖炉「もんじゅ」を利用した技術開発など原子力分野の協力強化で合意した。北海道洞爺湖サミット議長国として、サミット時に欧州連合(EU)議長国を務めるフランスと連携を深めることも確認した。
■原発を新しく導入する国に対し、技術面や法整備などの面でも支援する計画を合意文書に盛り込んだ。地球温暖化や石油価格高騰で原子力の平和利用への関心が高まるなかで、この分野の先進国同士が協力して存在感を示す狙いがある。フィヨン氏は会談後、報道陣に「洞爺湖サミットは、先進国がいかにして二酸化炭素を減らしながら成長を続けるかという模範を新興国に示す機会だ」と述べた。
(4月11日、asahi.com)
★日仏の危険な関係。地球に優しいとか、平和利用とかいうと聞こえはいいが、フランスとは違って日本は国土が狭く、しかも地震国なのだ。そこに原発が集中していることのリスクは計り知れない。柏崎刈羽原発事故の際のいいかげんな対応、情報の隠蔽体質、度重なる発表数値の訂正(実際に放出された放射線量が、公表した数値の1億倍だったと今さら発表、4月9日、毎日新聞)。事故のたびに「想定外」「安全に万全を期す」「環境への影響はない」の繰り返し。信用できるわけがない。柏崎刈羽原発事故のルポルタージュ「原発崩壊―誰も想定したくないその日」には身の毛がよだった。
★先日、東芝がアメリカで原発を4基受注したニュースがあった。アメリカでは1979年のスリーマイル島の原発事故以来、原発新設を見合わせてきたが、ブッシュ政権が建設再開に方針変換し、今後30基以上の原発建設が見込まれている。東芝のライバルである三菱重工業は11日、仏国営原子力企業のアレバ(Areva)と原子燃料事業で協力することで覚書(MOU)を交わしたと発表している。

Pour la première fois, le Musée de l'Homme a dévoilé à une télévision une partie de sa collection de momies, qui comprend notamment 65 corps entiers.
★パリの人類博物館で世界各地から集められたミイラが公開されている。中には画家のムンクが「叫び」を書く際にインスパイアされたというペルーのミイラもある。最近、兵庫県立美術館で「ムンク展」があったばかりだが、「叫び」というと必ず現代人の不安を表現したとか解説がつく。しかし、画家の関心は純粋に造形的なものだったのかもしれない(つまりミイラの形が面白いから真似てみた)。ある意味、通説をひっくりかえすような面白いニュースだ(もしかしたら専門家のあいだでは定説なのかな)。ムンクはフランス語ではムンチとなる。ニュースの最初に出てくるのが「叫び」のミイラ。(動画ニュースはタイトルをクリック)

ルマン松井、来季はサンテティエンヌへ完全移籍!
■フランス1部リーグで活躍するMF松井大輔=ルマン=が来季から同1部のサンテティエンヌに完全移籍することが12日、明らかになった。今季限りでルマンとの契約が切れるため移籍金は派生しない。3年契約で年俸は1億円(金額は推定)。近日中に正式発表される。1979年から82年までフランスの「将軍」と呼ばれたミシェル・プラティニ(現欧州サッカー連盟会長)も所属したクラブで、松井はさらなる飛躍を目指すことになる。
(4月13日、スポーツ報知)



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2008年04月12日

週刊フランス情報 7 - 13 AVRIL 前編

ドキュメンタリー映画『プルミエール 私たちの出産』
■世界5大陸、10カ国の出産を描いたフランスのドキュメンタリー映画『プルミエール 私たちの出産』の公開を控え、妊娠している女性を招いたマタニティ試写会が10日(木)、東京・渋谷のSHIBUYA BOXXで行われた。トークショーのゲストとして招かれたタレントの千秋は、4歳になる女の子の母。妊娠中、自分が本当に親になれるのか自問自答していたと明かした。それでも、「産まれてきた娘の顔を見た瞬間、不思議なくらい自然な気持ちでママになれると確信した」と1児の母の表情で語った。
■本作は、エミー賞受賞歴を誇るドキュメンタリー界の旗手、ジル・ド・メストルが監督を務める。120人もの妊婦の中から選ばれた文化も国籍も異なる20〜40代の女性たちを主演に、2006年3月29日、皆既日食の日に母になるまでを完全密着で追いかけた出産ドキュメンタリー。
(4月10日、VARIETY)
□公式サイト http://premiere-movie.com/

41年ぶりに記録更新!フランス映画史上最大のヒットとなったコメディ映画
■暗くて寒い北フランスを舞台に繰り広げられるハートウォーミングなコメディ「Bienvenue chez les Ch'tis(シュティの地へようこそ、の意)」が、フランス映画史上最大のヒットを記録したことが分かった。7日、製作会社のパテが明らかにした。
■2月27日の公開以降、同作はこれまでに1740万5000人を動員。フランス映画としては、過去にコメディ映画「大進撃」(66)が樹立した1726万7000人の動員記録を41年ぶりに塗りかえることになった。今後、アメリカ映画「タイタニック」の持つ動員の歴代最高記録2000万人を超えられるかどうかに注目が集まっている。
■総製作費1100万ユーロ(約17億7000万円)でコメディアンのダニー・ブーンが監督した「Bienvenue chez les Ch'tis」は、フランス南部から北部の田舎町に飛ばされた郵便局員を主人公にしたコメディ。シュティとは北部に住む人々の俗称だが、貧しくて後進的で粗野だと馬鹿にされることの多い同地を魅力的に描き出した本作は、シュティの間でも大人気となっている。報道によれば、サルコジ仏大統領もエリゼ宮での特別上映会を依頼したとのことだ。
(4月7日、ロイター)
予告編(フランス語)

葉山エレーヌがミニスカ姿で「ファクトリー・ガール」のプロモーション
■1960年代、アンディ・ウォーホルによりポップ・アート旋風が巻き起こっていた時代。その美貌と圧倒的な存在感で時代のミューズとなったイーディ・セジウィックの28年という儚い人生を描いた『ファクトリー・ガール』。ファッション・リーダーとしても名高い女優シエナ・ミラーがイーディを演じている。4月19日(土)の公開に先駆けて、4月9日(水)、試写会が開催。上映前には、サプライズファッションショーが行われ、本作のタイアップブランド「DEUXIEME CLASSE」がイーディをイメージしたファッションが披露された。ゲストモデルとして、朝の情報番組「スッキリ!!」でおなじみの日本テレビアナウンサー・葉山エレーヌ(日本人とフランス人ハーフ)が登場し、会場は大きな盛り上がりを見せた。
(4月10日、シネマトゥデイ)
□公式サイト http://www.factorygirl.jp/
DEUXIEME CLASSE

仏ファッション業界、「やせ過ぎモデル問題」対策に向け団結
■仏ファッション業界が9日、健康的な身体のイメージを雑誌や広告、ファッションショーを通じて推進し、拒食症をなくすよう取り組むと憲章に署名した。ロズリーヌ・バシュロ(Roselyne Bachelot)保健・青年・スポーツ相を交えた1年間上にわたる話し合いにより、ファッションブランド、広告業界、メディア業界などが署名。強制力はないが、「特に青少年にとって、極端なやせ型の宣伝に繋がりかねないイメージを使わない」などと定めている。議会でも、やせ過ぎ体系を推進するようなイメージの取り締まりについて、来週から審議に入る。
■06年に拒食症によりブラジル出身のモデルが死去した一件を機に、青少年への影響を持つ「やせ過ぎモデル問題」への議論が加熱。ファッション産業が盛んな欧米の各国で話し合いがもたれた。イタリアでは、07年2月に拒食症問題への対応策を発表。16歳以下のモデルの出場を禁止し、ショーに出演するモデルの健康診断書提出を義務付けた。スペインでも、一定のBMI値に満たないモデルの出場を禁止している
(4月10日、AFP)

日本のバラエティ番組が世界でひっぱりだこ
■ここ近年、日本のバラエティ番組は海外で大変人気が高い。4月7日から11日まで、フランスのカンヌで開催されている国際テレビ番組・デジタルコンテンツの見本市MIP TV Featuring MILIAで、日本のテレビ局が自社の番組を海外向けにお披露目している。「日本のテレビ番組やそのリメイク権が今海外で爆発的に売れています」と、TBSのコンテンツ事業局の杉山真喜人氏は語る。日本の番組やそのリメイク番組で成功した海外のテレビ局は多く、その数が年々増えている。そのため、今年のMIPでは日本が名誉国として賞された…。(続きはタイトルをクリック)
(4月9日、VARIETY)

「ユニクロ」のグローバル旗艦店、オープンへ
■カジュアル衣料専門店チェーン「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは9日、2009年秋にパリに世界3番目のグローバル旗艦店をオープンすると発表した。同社は2007年12月、パリ西郊のビジネス街ラ・デファンス(La Defense)のショッピングモール、レ・キャトル・タン(Les Quatre Temps)内にフランス1号店を開設。今月14日からは老舗百貨店ギャラリー・ラファイエット内に約1カ月の期間限定でショップを設ける。これら2店舗で培った経験と市場調査の成果を旗艦店の運営に生かす方針だ。
■新たな旗艦店はパリの中心部、オペラ座近くのスクリーブ(Scribe)通りに位置し、売場面積は2,150平方メートルと欧州最大級となる。なお2006年11月にはニューヨーク、2007年11月にはロンドンにグローバル旗艦店を出店している。
(4月10日、NNA)

【動画】パティ・スミスの個展、パリ・カルティエ財団現代美術館で開催
★先週紹介した、パティ・スミスの個展の様子が動画で紹介されている。

今週の1本
「歌え!ジャニス★ジョプリンのように Janis et John」
□現在、GYAOで無料配信中(すぐに見たい人はコチラをクリック)
グレイテスト・ヒッツ★死にたくなるほど退屈な日々を送る主婦ブリジット。ある日、夫パブロが保険金詐欺を働きその穴を埋めるため、さらなる詐欺を計画する。昔ジャニス・ジョプリンとジョン・レノンの幻を見て以来、彼らの崇拝者となったパブロの従弟レオンの遺産を狙うというのだ。パブロは妻のブリジットをジャニスに、雇った役者をレノンに扮装させジャニスとレノンの専門レコード店を営むレオンと接触を図る。はじめは嫌がっていたブリジットだったが、ジャニスの格好を真似、彼女の歌を歌い始めてからというもの、彼女の生活は光り輝いていく。
★ロックは日常から解放してくれる、自由と情熱の象徴なのだ。というすっかり忘れていたことを思い出させてくれる。最近は音楽が巧妙に日常と消費のサイクルの組み込まれてしまっているから。英米系の音楽であるロックに対するこういう思い入れはフランス人も日本人も共感できるし、共有もできる。考えてみればこの事実もスゴイことだ。私も昔のように変な格好をしたい衝動に駆られた(笑)。ハジケちゃっているのは明らかにブリジットの方で、女性の方が見ていて解放感があるでしょうね。
★ブリジット役、マリー・トランティニャンは事故死により、この作品が遺作となった。03年夏、母ナディーヌ監督のテレビ映画撮影のためリトアニアに滞在中、恋人のロックグループ、ノワール・デジールのリーダー、ベルトラン・カンタとの激しい諍いから、突き倒され、頭を打って、意識不明の重体になる。6日後の8月1日死去。41歳だった。マリーはジャニスにしてはちょっと線が細すぎるかな。ジャニスは若いのにすでにオバちゃんのような風格があった。
★高級車の所有者、キャノン氏を演じるジャン=ルイ・トランティニャンはマリーの父親。アヌク・エメと共演した「男と女」(1966)で有名だ。最近、不知火検校さんがメインブログのエントリー「ジャン=ルイ・トランティニャンを忘れたくない〜懐かしの70年代の名優たち(7)」で紹介してくれた。
Marie Trintignant chante Kozmic Blues(from Youtube)

歌え!ジャニス★ジョプリンのように~ジャニス&ジョン~
エイベックス・トラックス (2005-02-09)
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おすすめ度の平均: 4.5
5 T'en veueueux ??
4 内なるジャニス・ジョプリンを呼び起こせ


★commented by cyberbloom

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posted by cyberbloom at 23:10| パリ ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報

2008年04月11日

『快適生活研究』 金井美恵子

もともとエラソーな文章を書く人が苦手なので、この人はずっと食わず嫌いの作家だったのですが、いざ読んでみるとどこから湧いてくるのか皆目検討がつかない絶大な自信にあふれた文章がかえっておかしくて、すっかり毒されてしまい、昨年の前半は作品を片っ端から集めて読んでいました。「目白四部作」と呼ばれる作品群の続編となるこの小説には、大したことも起こらない日常を舞台としながらも、個性豊か、というより強烈なキャラクターの持ち主が次々と登場し、よくもこんな人物ばっかり思いついたものだと作者の想像力に感心しながら読んでいました。とりわけアキコさんという女性が書いた手紙の章は、その無邪気そうな文章のあちこちにチクチクする針が顔をのぞかせていて、相手を励ましたいのか意気消沈させたいのかわからなくなるところがすごいです。


快適生活研究
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金井 美恵子
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おすすめ度の平均: 4.0
3 一見冗漫な一人語りが、
日常や現実をトレースしてたりする
5 エマ・ボヴァリーは死んだけど、
中野桜子は生きている!
4 金井ワールド内小説


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posted by cyberbloom at 15:47| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評−その他の小説

2008年04月09日

危機に瀕する聖火リレー

パリでの聖火リレーが打ち切り、激しい抗議活動受け
■8月に開かれる北京五輪の聖火リレーが7日、仏パリで行われたが、チベット騒乱での中国政府の対応に対する抗議活動が相次ぎ、途中で打ち切られる異例の事態となった。中国当局は、抗議活動家が五輪準備期間を、チベットでの人権全般に対する中国のこれまでの対応を糾弾したり、中国の外交政策を批判するために利用しようとしているのは「恥ずべきこと」と非難。その上で、世界各地を回る聖火リレーに変更はないとしている。
■パリでの聖火リレーは、出発地のエッフェル塔をスタートした直後からトラブルに見舞われ、抗議者が聖火ランナーを取り囲む厳重な警備を突破しようとするたびに繰り返し中断された。数千人のデモ参加者を前に、聖火は幾度かバスの中にかくまわれたほか、少なくとも2度、消すことを余儀なくされた。新華社は中国当局者の話として、安全上の理由から消火したとしている。仏内務省の発表によると、警察は今回のデモで18人の身柄を拘束した。
■聖火は9日、米サンフランシスコに到着する。当地では7日、チベットを支援する活動家3人が名所ゴールデンゲート・ブリッジに登り、抗議の垂れ幕を掲げた。
(4月7日、ロイター)

フランスを象徴? 筋金入りのデモ・スト大国 聖火リレーの翌日も
■その少年はアッという間に、金髪をなびかせてバス停の屋根に飛び乗ると、オレンジ色と黄色が主体のチベットの大型旗を振りはじめた。シャンゼリゼ大通りを北京五輪の聖火が機動隊の大型装甲車などに囲まれて到着したときだ。エッフェル塔を正午過ぎに出発した聖火は、中国のチベット弾圧政策に反対するチベット支援団体や国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF)などのデモで、予定より約2時間遅れで到着したが、大通りには聖火を見ようと人垣ができていた。道路には1メートル置きに警備の警官が防護服に身を固めて立ち、不穏な動きを見張っていたが、少年の動きは警官たちが制止する暇もないほどの早業だった。仏当局はこの日、フランスと中国の国旗の掲揚は許可したが、チベットの旗の掲揚は禁止していた。
■少年の動きに応えるかのようにビルの窓からも旗が垂れ、歩道をデモ行進していたチベット支援団体からも、「チベ、チベ!(チベットの仏語読み)」の声援が上がった。私の隣にいた中年の女性は小声で、「いざ、祖国の子らよ!」と仏国歌ラマルセイエーズを歌って少年を応援した。聖火を擁護する中国人の一行に対しては観衆から激しいブーイングが上がった。少年は警官が近づく前に