2008年02月16日

週刊フランス情報 11 - 17 FEVRIER 前編

日仏の論客が「オタク文化」を分析
動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)■「インターネット会議「オタク世代」」と題したセミナーが、15日、批評家の東浩紀氏、哲学者のマルク・クレポン氏、東氏の本を出版するHACHETTE社の編集者ギョーム・アラリ氏をパネリストとして迎えて東京日仏学院で行われた。 
■東氏は「機動戦士ガンダム」、「エヴァンゲリオン」などのアニメ作品についての評論活動を行い、『動物化するポストモダン』では、フランス現代思想を踏まえて日本のサブカルチャー(オタク系カルチャー)に耽溺する人々、「オタク」の文化を中心に、その起源、考え方、自由とそのあり方などを事例として「ポストモダン」における社会システムを分析している。当日は、東氏が著書に表した思想についてフランス人パネリストと討論が行われた。
(2月14日、MarkeZine)

高級ブランドチョコの案内役、ショコラ・コンシェルジュが大忙し
■バレンタインデー前の3連休の初日9日(土)、百貨店の特設売り場はチョコレートを買い求める女性たちでにぎわった。最近の高級ブランド志向を受け、世界中から集めた話題のブランドチョコレートが販売される中、東京・銀座三越では「何を選んだらいいのかわからない」「どんな味なのかわからない」といった声に応える “ショコラ・コンシェルジュ”が評判を呼んでいる。 銀座三越では1月22日、特設売り場を8階、1階、地下1階に大小合わせて3か所設け、海外ブランドのチョコレートを中心に、前年より30多い、100ブランドを展開。
マリー・アントワネット (初回生産限定版)■目玉は、ソフィア・コッポラ監督の映画『マリー・アントワネット』に登場したパリの老舗「ラデュレ」のマカロンやチョコレート。1日150箱〜200箱を用意しているが、連日行列ができる人気ぶりで、開店30分後には1日分の整理券を配り終えてしまうという。
■このように、世界中からハイクオリティ、ハイグレードのチョコレートブランドがバレンタイン限定で販売されるのが最近の“定番”になりつつあるが、一方で専門的になりすぎて、「何を選んだらいいのかわからない」「どんな味なのかわからない」といった声も高まっていた。 同店では今年初の試みとして、売り場にショコラコンシェルジュを常駐させた。昨年秋からフランスやベルギーなどに出かけ、チョコレートに関する勉強を重ねてきた社員2人が、女性客のさまざまな相談に乗っている。
■ショコラコンシェルジュによると、「今年の注目はサレ・エ・エピス系(salé et épicé?)、塩・香辛料などを使用したチョコレ−トのことです。ゆずやしょう油、さんしょうなどを使ったチョコもあります。海外のパティシエは日本の食材、バレンタイン文化に注目しているんです」。昨年に引き続き、カカオの産地や含有率が異なるテイスティング系も人気という。
■世界中のチョコレートが揃うのはバレンタインの時期だけ。チョコ選びに迷ったら、ショコラコンシェルジュを頼ってみてはいかがか。
(2月12日、オリコン)
★数年前から、ショコラティエ chocolatier 、ショコラトリ chocolaterie というフランス語が日本に定着しているが、今度は chocolat concierge 。こちらは和製仏語だろう。

日本とフランスの自転車事情
■フランス・パリ市はヴェリブとよばれる自転車貸し出しシステムを昨年7月から開始。市内約1500カ所で約2万台の自転車を事前に登録した市民に24時間・年中無休で貸し出すもので、市が広告代理店と契約し、運用コストの大半を広告費でカバーする仕組みで、大都市を抱える各国から注目されている。
(2月14日、産経新聞)
□関連エントリー「自転車でパリはより美しくなる
★産経新聞にひどい日本の自転車事情が書かれている。モラルの欠如も当然あるのだろうが、街をうまくデザインできていない行政の問題でもある。日本は都市部に人口が集中しすぎ。ヨーロッパでの様々な試みをそのまま日本に導入することはやはり無理がある。現在、道州制の導入が議論されているが、フランスや北欧をモデルにするには、人口と権限を分散させ、行政単位をコンパクトにする必要がある。

スイスの名画一斉盗難、被害額は約175億円
■スイス・チューリヒ(Zurich)の警察当局は11日、セザンヌ(Paul Cezanne)、ドガ(Edgar Degas)、ゴッホ(Vincent Van Gogh)、モネ(Claude Monet)の絵画4点、総額1億8000万スイスフラン(約175億円)相当がビュールレ美術館(Buehrle Foundation Museum)から一斉に盗まれたと発表した。
■警察が発表した声明によると、絵画は10日の午後4時半(日本時間11日午前0時半)ごろ、武装した3人の男によって盗まれた。犯人は銃で美術館スタッフを脅し、白い車両でチューリヒの南東Zollikon方面に向かったという。
■盗まれた作品は、モネの「Poppies near Vetheuil」(1879)、ドガの「Count Lepic and his Daughters」(1871)、ゴッホの「Blossoming Chestnut Branches」(1890)、セザンヌの「赤いベストを着た少年(Boy in a Red Waistcoat)」(1888)の4点。美術館の館長は、「どれも有名な作品で、公開市場で売却することは不可能」としている。
(2月12日 、AFP)

□今週の新刊
アレッサンドロ・バリッコ Alessandro Baricco 『絹』 鈴木 昭裕訳、白水社
絹■1861年、男は愛する妻と別れ、世界で最も美しい絹糸を吐く蚕を求めて、最果ての地、日本へ旅立つ。そしてそこで美しい謎と出会う。映画「シルク」原作、待望のUブックス化。
■19世紀半ばのフランス。絹が唯一の産業である町は、蚕の伝染病のため危機に瀕していた。蚕の卵の仲買人エルヴェ・ジョンクールは、世界中の卵が病に冒されている中で、最近まで鎖国状態にあった日本の蚕だけが無事であると知らされる。
■世界で最も美しい絹糸を吐く蚕を求め、若妻を残してひとり「世界の果て」の島、日本へ旅立った彼は謎の男と出会い、ようやく卵を手に入れるのだが、彼の目も心も、男の膝元にはべる少女の美しいまなざしに捉えられてしまう。旅をかさね富を得て、別の日本人女性と愛を交わしても、謎の少女への思いを満たすことはできない。そんなある日、フランスの自宅で彼は、日本語で書かれた手紙を受け取る─。愛と官能と謎の物語を、独特の音楽的な文体で綴った小説。映画『シルク』原作。
(白水社HP)
□映画「シルク>」公式サイト http://www.silk-movie.com/

□今週の ipod
"www.com"
Arthur H
in Pour Madame X (2000)
Pour Madame X■以前某シャンプーの CM で印象的な音楽が流れてきて、調べてみたらアルチュール・アッシュの曲だった。あいにくそれは CM 用に制作されたもので全貌を知ることができなかったのだが、名前だけしか知らなかったこの人の音楽世界に触れるきっかけとなった。聴いていると「いやらしい」という形容詞が頭をよぎるその声、挑発的な歌詞、そしてセルジュ・ゲンズブールの流れを受け継いだ音からして、彼の曲は真夜中という時間帯が似合う。これは深夜のネット上でのアバンチュールがテーマになっており、ときおり聞こえてくる日本人女性の声が悩ましい。それも日本語よりもフランス語で « Je suis là... pour toi (あなたのためにここにいるの…)»と語るときがことのほか官能的だ。(exquise)



★commented by cyberbloom

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posted by cyberbloom at 22:05| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報