2008年02月11日

週刊フランス情報 4 - 10 FEVRIER 後編

世界経済、不確実な環境に直面
■東京で開かれていた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は9日夕、共同声明を採択して閉幕した。声明は世界経済について「より不確実な環境に直面している。7カ国すべての成長が短期的に幾分減速する」とし、03年以降続いていた世界経済の力強い成長が、5年ぶりに減速に転じたとの認識を示した。声明は「経済の安定と成長を確保するため、個別にあるいは共同して適切な行動を取っていく」ことを確認したが、金融・財政政策で具体的な協調策は示さなかった。
■世界経済の減速をもたらすリスクとしては、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題を受けた「米国住宅市場の更なる悪化、金融市場の混乱長期化による(金融機関の)貸し出しの厳格化」に加え「原油や一次産品の価格高騰、いくつかの国におけるインフレ懸念」を挙げた。
(2月10日、毎日新聞)

ECBのトリシェ総裁、ユーロ圏の経済成長の不透明さ強調
■欧州中央銀行 ECB のジャンクロード・トリシェ総裁は7日、ユーロ圏の経済成長見通しについて不透明さが「非常に高い」との見解を示した。これを受けて、ECBが利下げに踏み切るとの観測も強まっている。トリシェ総裁は、主要政策金利の据え置きを決定したECBの政策理事会後の記者会見で、経済見通しの不透明さの高さとともに、経済成長の下振れリスクが増していることも指摘した。
■トリシェ総裁は、政策理事会では利上げや利下げを求める意見は出ず、全会一致で据え置きが決まったとしているが、ECBの姿勢は、インフレ抑制を強く打ち出し同じく据え置きを決定した前回よりトーンダウンしているといえる。
■トリシェ総裁は、中長期的なインフレ期待の抑制が最優先事項だとしているが、専門家の多くは、1月現在で3.2%を記録しているユーロ圏のインフレ率が下落傾向に向かえば、ECBは2、3か月内に利下げに踏み切るとみている。ECBは、インフレ率の目標を2%未満に置いている。
(2月8日、AFP)
★ECBは7日、ユーロ圏でのインフレ懸念の高まりを背景に、主要政策金利を年4.0%に据え置くことを決定している。一方、イングランド銀行 BEは同日、景気の減速懸念を受けて、政策金利を0.25%引き下げ、年5.25%とすることを決めた。インフレ抑制よりも景気の下振れの方が重要になってきているようだ。
★インフレといえば、”Wheat rose to a record for a third day on the Chicago Board of Trade as the U.S. forecast its lowest inventories in 60 years.” (Feb. 8, Bloomberg)というニュースもあった。原油に代わって、今度は先物市場で小麦が記録的な急騰を見せている。今年に入って21%の上昇だ。砂糖やコーヒーも上がっている。そのうちパンが食べられなくなるかも。

EU「リスボン条約」を仏が批准、5か国目
■仏上院は8日未明(日本時間同日午前)、欧州連合(EU)の新たな基本条約「リスボン条約」の批准を賛成多数で可決した。下院も7日に可決しており、フランスの同条約批准が決まった。AFP通信によると、EU加盟27か国中、批准を決めたのはハンガリー、スロベニア、マルタ、ルーマニアに続きフランスが5か国目。シラク前大統領は2005年、リスボン条約の前身である「EU憲法」批准の是非を国民投票にかけたが、オランダとともに大差で否決され、EU統合の停滞を招いた。
(2月8日、読売新聞)

単一通貨ユーロ10周年、記念硬貨発行へ
■欧州連合 EUは6日、欧州単一通貨ユーロ導入から10周年を記念した2ユーロ硬貨について、審査を通過したデザイン案5点を公開し、EU圏内の国民・在住者に人気投票への参加を呼び掛けた。最も人気の高かったデザインを選んだ人のなかから抽選で1人に、数千ユーロ(数十万円)相当の金貨セットが贈られる。ユーロに参加しているかどうかに関わらず、EU加盟27か国の住民に投票権があるという。
(2月7日、AFP)

サルコジ氏、前夫人に未練? Si tu reviens, j'annule tout.
■フランスのサルコジ大統領の弁護士は7日夕(日本時間8日未明)、大統領が仏週刊誌「ヌーベル・オプセルバトゥール」を訴えたと明らかにした。同誌電子版に6日正午(日本時間同夜)、「セシリアへの固執」との題名で記事が登場。大統領がイタリア出身の元歌手、モデルのカーラ・ブルーニさんと今月2日に挙げた結婚式の1週間前に、セシリア前夫人に「もし君が戻ってくるなら、すべてを中止する」とメールで復縁を迫ったというもの。弁護士によると、この情報はまったくの「虚偽」だという。
(2月8日、産経新聞)
★メールに書かれていた文は、"Si tu reviens, j'annule tout."
★カーラ・ブルーニは現役のアーティストではあるが、名実ともにファーストレディー la premiere dameとして、今後、政治に関わらざるを得なくなる。例えば、前大統領夫人、ベルナデット・シラクさんは慈善事業を今も続けている。元ミッテラン大統領夫人は初めて政治に積極的に関わったファーストレディーとして知られ、その熱の入れようは元大統領が迷惑がるくらいだった。ところで、新しいファーストレディーは新しいアルバムのレコーディングに入ったようだ。

楽天ヨーロッパが設立
■楽天は2月7日、ルクセンブルグを中核拠点とした現地法人「楽天ヨーロッパS.a r.l.」を3月末までに設立すると発表した。資本金は1億円。今後2〜3年以内に、イギリスやフランスなどヨーロッパ数カ国でインターネットショッピングモール「楽天市場」事業を展開する。三木谷浩史社長は、最終的に日本の数倍の流通総額にしたいとした。
(2月7日 、ITmediaエンタープライズ)

遺伝子組み換えトウモロコシ禁止=仏政府、米と新たな論争も
■フランス政府は9日、米農業バイオ大手モンサントが開発した遺伝子組み換え(GM)トウモロコシ「MON810」の仏国内での栽培を当面禁止すると発表した。GM作物の規制緩和を唱える米国との間で、新たな論争の種になる可能性がある。 
(2月9日、時事通信)
★フランス政府が重要な決断をした。マクドナルド解体で知られるジョゼ・ボヴェの反(正確には anti- ではなく、alter-)グローバリゼーションの運動の影響も大きいのだろう。GM 問題も全く他人事ではないのだが、日本ではほとんど議論されない。
モンサントという会社の名前は覚えておいて損はないだろう。「モンサント」で検索をかけると同社をめぐるいろいろな問題が出てくる。

欧米から見た「ギョーザ事件」
■中国製ギョーザ中毒事件は、欧米ではどう伝えられているのか。食品をはじめとする中国製品の安全性への疑問が一段と強まったなどと報じられてはいるものの、それは、春節(旧正月)の帰省客の足を直撃した中国東、南部の大雪被害をめぐる報道の影に隠れてしまっている。欧米メディアは大雪の問題を、北京五輪を控えた中国の交通インフラのもろさや同国政府の危機管理能力の低さといった観点から盛んに取り上げている。
(2月6日、産経新聞)


★commented by cyberbloom

rankingbanner_03.gif
↑ライターたちの励みになりますので、ぜひ1票=クリックお願いします!

FBN22.png
posted by cyberbloom at 23:53| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 週刊フランス情報